表妙義 金鶏山

0山頂直下大スラブ_6758
     Photo0 金鶏山

記録
日程:2014,11,14
メンバー:Nさん、安田

11/14日 天候 快晴
コースタイム:金鶏山登山口(8:00)→山頂奥の院(8:55)→見晴(9:10~9:15)→大岸壁基部(10:45)→離山北斜面(11:30)→スラブ通過→松の木ピーク前のコル(12:20)→道路(12:45)→見晴駐車場(14:45)

広葉樹が落葉し視界を妨げるものが少ないこの時期には目視での位置確認がしやすいのでバリエーション歩きには最適と思い妙義の金鶏山縦走に出かけた。金鶏山は距離は短くても全行程バリエーション、さらには地形図現れない岩場や小ピーク、急登や小尾根がありその上落葉が積もって踏み跡はほとんど無しという状態でところどころにわずかに残された色あせたテープ頼りながらも行きつ戻りつを繰り返して進んだ。
見晴駐車場からさくらの里方面に向かい道路が尾根を回り込む直前の右側にある道路わきにある階段が登山口。
1金鶏山登山口_6725
     Photo1 金鶏山登山口

ここを数メートル登ると落葉でよくすべる急登が始まり、右の尾根を目指して登る。
稜線に乗ると落ち葉は少なくなり泥斜面を潅木や枝に掴まりながら進むとやがて岩稜となる。樋状のルンゼを登り
2PB142440.jpg
     Photo2 樋上ルンゼを登る

途中から横のリッジに逃げてさらに登ると道路からも見えた石碑が現れ、
3叱枳尼天石碑_6728
     Photo3 叱枳尼天の石碑

横を通過して上部のルンゼに戻り登ってゆくと次第に幅が狭まりやがてザックが両横の岩に擦れるようになり漸くルンゼから抜け出す。
4頬づり_6729
     Photo4 狭いルンゼの“頬ずり”

馬の背渡りとよばれる狭い稜線上のブッシュの中の踏み跡を進むとやがて潅木が混じりだし傾斜が緩んでくると岩の上に菅原道真の石像が現れる。
5菅原道真像_6732a
     Photo5 菅原道真像”

ここから一度降って登り返したところが山頂の奥の院で岩の上に石碑2つと錆び錆びた板状の鳥居がある。
6金鶏山奥ノ院_6733
     Photo6 山頂奥の院

さらに進むと三角点があり、小ピークを幾つか巻いたり登ったりすると見晴に着く。
7見晴_6738
     Photo7 先が切れ落ちた見晴のピーク。向こうに見えるのは離山の岩峰

ここから先は尾根が途切れて大きく落ち込んでおり金洞山・白雲山と並んだ表妙義の大展望が広がる。
8金洞山_6735
     Photo8 金洞山
9白雲山_6736
     Photo9 白雲山

見晴から引き返し途中の落ち葉の少ない右側(南側)の短い小尾根を降りやがて谷に引き込まれて行くと絶壁となり行く手を阻まれる。情報によると下降可能なところあるとのことで絶壁の上に下降の目印となる大きな木に巻き付けられた残地ロープは発見できたがあまりにも古く信用が置けない。さらに岩壁は50m以上の高さがあり、我々のロープでは懸垂下降できそうにないので下降を断念し稜線へと登り返し奥の院を目指す。
奥の院手前のコルで右側(南側)巻き道と思われるわずかな踏み跡を見つけ進むとやがて石碑のある小尾根に出る。
10巻き道稜線の石碑_6740
     Photo10 巻き道の尾根にある石碑

ここから踏み跡は左側に下って行き、岩の基部を巻くように進んで左上方を見れば先ほど登ってきた樋状ルンゼの下部が目視でき、この岩の上部が”頬ずり”であることが解る。山頂目指して登ってきた直登の登山道との合流点のすぐ手前に、右へトラバース気味に進む踏み跡を見つけ、何回かルンゼとリッジをトラバースするとやがて先ほど下降を断念した絶壁の下部に出た。
11山頂直下の大スラブにある草付テラス_6745
     Photo11 岩壁下部から見上げる

見上げれば先ほど見つけた木に巻き付けられた残置ロープ、さらにその数メートル下には草付のバンドがあり、バンド右端にはさらに2本の残置ロープが下がっており、下降を断念したルートでも岩壁のヘリを伝っての下降が可能だったようである。しかし、岩壁下降点の目印の残置ロープは古く、さらに絶壁の上から一旦下降して草付バンドをトラバースできるのか、さらにそこから古い残置ロープに頼って岩壁のヘリを下降できるのか不安要素が多いルートであることに間違いはない。
絶壁の下部の勾配の緩いところをトラバースし稜線目指して落ち葉をかき分けて登ってゆくと行きどまりを示すようにロープの張られたコルに出た。
12コルの行き止まりロープ_6747
     Photo12 ロープの張られたコル

コルの右斜面には錆びた古い鎖が下がっており
13のぼり返しロープa
     Photo13 右斜面の錆びた古いクサリ

左斜面にはこれまた古いロープがかかっているので
どうやら引き返した見晴から大きく切れ込んだ尾根を降って稜線上を進むルートもあるようだ。
14のぼり返しロープ_6749   
     Photo14 ロープを使って左斜面を登る

こからは左の稜線沿いに離山を左手に見て、時々現れる薄い踏みあとを進み北側に回り込んで急な泥斜面を降って反対側に登り返した。
15北側斜面長いロープ_6751
     Photo15 長いロープの張られた北斜面の泥斜面

ここは珍しくまだ色が残っている長いトラロープに掴まっての登降攀となるが登り終えると日差しの明るい尾根に出る。やがて踏み跡は尾根から斜面を降りブッシュをかき分けて進むとスラブ状の岩壁が現れトラバースする。
162番目のスラブ_6754
     Photo16 スラブをトラバース

対岸から再びブッシュ帯となるがすぐにまたスラブが現れるがここもトラバース。
17 PB142461
     Photo17 もう一回トラバース

やがて周囲は灌木帯となり、落ち葉で踏みあとを失うが稜線を目指して時々現れる岩を巻きながら進む。稜線上にもどってから小さなピークを登ったり巻いたりしながら進むうちに目印の青テープが時々出現。途中のコルで北側斜面に下る踏み跡らしきものがあったが少し降ると消えため戻り、稜線直下の南側斜面を巻きながら進むと青テープがあり、ここでルート上にいることが確認できたが岩を前にしたコル(松ノ木ピーク直前のコル)からは再び目印を失い漸く見つけた踏み跡らしきものに沿って谷筋を降るとやがて土付から涸れ沢の様相を呈してきて下に道路が見えるようになってきた。
道路に出て左方向に進み見晴駐車場まで戻るが途中で見える金鶏山山頂直下のトラバースした大岩壁とその上の稜線の展望は短時間であるが中身がぎっしり詰まった今回の山行をさらに感慨深いものとした。

                  金鶏山縦走は こちら
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