川越市 藤間地区 かつての行政区界探し

Photo0 送電鉄塔下を通る高階村の行政区界
記録
日程:2019,01,27
メンバー:安田
01/27天候 晴れ:
行程9.1km 歩いたルートマップは こちら 参考にした100年前の古い地図は こちら です。
記載した川越市の市道番号は 小江戸川越マップの道路台帳 を参考にしました。
今は川越市高階地区、合併する以前は高階村だった。高階村と周囲の村の行政区界を偶然見つけたので現在の地図に反映してみると市道になっていないところが何箇所かあった。
明治6年の地租改正とそれに伴う明治7年の地籍編成事業で地主の住所で何処の村に所属するかきめられたので道でないところも土地の所有者で区界がきめられた名残であろう。専門家ではないので良く解らないが・・・・・飛び地もおそらくそのような理由で出来てしまったのだろう。
かつての区界をまたいで今は住宅となっているところもあるが今回は高階南西部の区界探しに歩いてみた。
いつものように高階市民センターを出発し東に向かって市道5322を歩き東上線の新河岸踏切へ、踏切を渡って直ぐに左折し昭和60年に出来た地下道を歩いて線路の反対側へ出た。
新河岸駅に電車が停車している間も踏切が閉まっている時間が長く、特に朝夕は踏切を通る車も多いので歩行者用の地下道が出来た。
この地下道内部の東面には舟運が盛んなときの新河岸川の風景を、

Photo1 地下道のモザイク画 新河岸川
西面には杉並木の川越街道を人馬が行き交う風景を描いた素晴らしいタイルモザイク画がある。一見の価値あり。

Photo2 地下道のモザイク画 川越街道
地下道から出て新河岸踏切まで戻り、緩やかな坂を登って砂新田地区と藤間地区の境界となっている市道5321を西に進むとR254と交差する直前で緩やかな降りになる。
右側にある高階地区自主地域防犯センター”高階254ステーション”には平成20年に高階市民センターが出来るまで川越市役所の高階支所と高階公民館があった。
市道5321を挟んで左側にはかつて高階駐在所があったが記憶によると平成20年代後半に廃止され今では住宅となっている。
高階254ステーションと市道5321の間には小さな花壇がありその中にかつて新河岸踏切のところにあった道祖神が移されている。

Photo3 新河岸踏切のところにあった道祖神
東上線開通(大正3年)以前は市道5321と市道44が踏切のところで交差していたので道祖神はそこにあったと思われるが東上線建設で踏切横に移動。地図を見ると痕跡でわかるが解るが鉄道で分断されるまで市道44と市道6301は一直線の道だった。
道祖神が踏切横にあったのを覚えているので高階支所(昭和47年)が出来てから移動したものと思われる。
坂を降った右側には川越中央消防所高階分署(高階254ステーションの一階部分)、目の前には高階地区に2箇所ある歩道橋の1つ高階歩道橋がある。

Photo4 高階歩道橋
かなり古い歩道橋で出来たのは昭和42年、近くにある高階中学校のために設けられたと思うがなぜか階段は中学校とは逆向き。
歩道橋の近くにある市道43とR254の交差点にある信号機が出来たのが昭和39年、設置予算のことが市報に載るような時代だったので川越市内でも早かったのだろう。
信号設置の時期は調べても解らず記憶に頼ったが、歩道橋の設置時期は国土交通省の資料で判明した。
道祖神は諸般の事情で簡単に移動出来ても、信号や歩道橋は道路がなくならない限り他所へ移動したり消滅しないので交通の安全を願う現代の道祖神といえる。
歩道橋を渡り市道6325に出て川越街道市道46に入り南下、直ぐに右折して市道6333を進んだ。今は市道6325が市道46道から更に先へ延びているがかつては市道46までだった。
市道6333から市道50に出て初雁高校を過ぎ、左折して川越南文化会館”ジョイフル”の横を抜けると、

Photo5 川越南文化会館 ジョイフル
武蔵野の面影を残す雑木林の中を巡る”森のさんぽ道”の入口。

Photo6 森のさんぽ道入口
子供の頃に中を探検した雑木林だが遊歩道が整備され歩く人が多いのか小路に落ち葉は無く、土の路面が現われていた。

Photo7 武蔵野の面影が残る雑木林の中の小路
かつて正月が過ぎると農家では家族総出で落ち葉を熊手で掻き集めて堆肥を作っていたので、雑木林が管理され下草が茂ったり落ち葉が堆積して残ることも無かったが今は遊歩道から外れると落ち葉がいっぱい。
ナラやクヌギは薪にするので成長して直径が10~20cmになると切り倒され、残った切り株から新たに芽吹いて木が育という循環をしていたのでそれほど高木は無かったが今では手入れをしないので高木が多い。カブトムシやクワガタの宝庫でもあったが・・・・。
森のさんぽ道の要所には番号が書かれた道標が立っているが、勝手知ったところとばかりに昔と違って踏跡の濃い小路をそのまま進んだらいつの間にか今福の松原地区だった。
農家の庭先を抜けて市道51に出て左折し高階村との区界になっている市道52に復帰すべく東へ進んだ。
途中、今まで訪れたことが無い下松原の稲荷神社に立ち寄ると

Photo8 中央の稲荷神社本殿と左側の愛宕神社
本殿左側の小山の上にある境内社のひとつ愛宕神社に力石を発見。

Photo9 愛宕神社の前に置かれた力石
今までの経験によると鳥居付近に力石が置かれていることが多いので再び鳥居まで戻ってみると

Photo10 稲荷神社の鳥居
やはり左右の柱のそばに石が置かれていたが、

Photo11 鳥居左側の力石
左の石は力石と思われるが右の石についてはは少し自信が無い。
帰宅手持ち資料を調べると記載されていないので直ぐに専門家に連絡、後ほど実際に確認していただくことに成った。
下松原の稲荷神社から更に北東方向に進み高階西小学校のところで右折、市道6420を南下し現在は市道と認定されていない地図に示した区界Aを探したが民家が建ち並んでいて良く解らない。次に区界Bを探すと送電鉄塔下を通る農道があった。
このあたりには畑が広がっているので野菜が栽培される時期になれば畑と畑の境界が解りやすくなるだろう。そのときには農作業中の人を見つけだし聞けば良さそうだ。
乾燥して土がパフパフの区界の農道を歩き市道6525に抜け高階南公共広場のところで左折して市道6415から市道6418を通り、市道46の旧川越街道に出て
川越市とふじみ野市の市境へ向かった。旧川越街道とR254の合流点あるのが高階地区にあるもう一つの歩道橋で昭和45年に出来た藤間歩道橋。

Photo12 藤間歩道橋
これで高階地区の歩道橋を2つ確認できたので帰路は車で立ち入ることの無い古くからの道、市道6406から市道6405を通り抜け再び市道46に出て高階支民センターへと戻った。
先日寺尾調整池を歩いた折に改修中の江川都市下水路の写真を撮った歩道橋、川越市とふじみ野市と市境にある歩道橋は西沼歩道橋といい平成6年に出来たふじみ野市管理の歩道橋です。
今日の散策の目的、区界探しは一勝一負ながら途中で立ち寄った下松原の稲荷神社で手持ち資料には無い力石を見つけた。
ただ歩くだけでなく目をキョロキョロして歩けば思わぬものを発見できるものだ。歩道橋を確認し出来た時期を特定しようなどと思う者は私ぐらいだと思うがただ歩くだけの身体の健康管理だけでなく頭の健康管理にも役立つ。
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