赤城山 利平茶屋ルート

Photo0 アカヤシオ咲き乱れる篭山山頂から見下ろした覚満淵(手前)と大沼(奥)
記録
日程:2018,05,06
メンバー:安田
05/06天候 晴れ :
コースタイム:利平森林公園駐車場(7:10)→取り付き(7:13)→P1207(7:389)→ビジターセンター分岐(8:26~8:36)→篭山(8:44)→鳥居峠(8:55~9:03)→林道終点(9:19)→激ヤセ尾根(9:30)→一般道行き止まり(9:42~9:50)→三階の滝(10:11)→利平茶屋(10:28)→利平森林公園駐車場(10:39)
行程5.8km 累積標高670m ルートマップは ここ です。
ゴールデンウィークが終わって世の中が静かになったら出かけようと思っていたがどうも天候が良く無さそう。では連休最終日、それも交通が混雑する前に帰宅できれば良いのだと考え,人があまり行きそうも無くしかも今が花盛りのところはと探して思いついたのが赤城山の東面。
昔はケーブルカーがあって赤城山への登り口だったらしいが今は時代が変わってケーブルカーも廃止され訪れる人も少なそうなので出かけてみた。
大間々(今はみどり市大間々)からR122を足尾方面に向かい、桐生市に入って黒保根の下田沢で沼田方面に左折、県道62を登って一の鳥居交差点で左折し県道70に入り道なりに進んで利平茶屋森林公園の駐車場に車を停めた。
駐車場のトイレ裏にある舗装林道に入りゲートを過ぎると左側の大岩のところに踏跡がありここからダイレクトに駒ケ岳に突き上げる尾根に取り付き、

Photo1 林道からの尾根取り付き 大石が目印
ジグザクに斜面を登り尾根に出て新緑の中に延びる薄い踏跡を辿ると花末期のアカヤシオの花が残っていた。足元に散乱するピンクの花びらを踏んで進むとやがてシロヤシオやオレンジ色のヤマツツジも登場。

Photo2 シロヤシオとムラサキヤシオ
登るに従い緑が少なくなり、岩場やヤセ尾根を越えて高度を上げるとやがて木に薄いピンクの花をいっぱいつけたアカヤシオと濃いピンクのムラサキヤシオに取り囲まれる尾根道になった。

Photo3 標高が上がると満開のムラサキヤシオ
勾配が緩みササ原の尾根になるとすぐに黒檜山・駒ケ岳からに道に出た。駒ヶ岳方面に進むと降ってきた本日はじめての登山者と遭遇。これより先には花がないようなので合流点近くでアカヤシオを観察しながら一休み。
休憩後は合流点まで戻り指導標に従って鳥居峠・大沼・ビジターセンター方面に降り、途中で鳥居峠に直行する道から分かれて篭山を経由して鳥居峠へ降る道に入った。
大岩の隙間にアカヤシオの木が生育しているような篭山に登って行くと風も無いのに不自然に木の枝が揺れていた。

Photo4 篭山のアカヤシオ
一瞬動物かと思ったが踏跡があちこちにありアカヤシオがそこかしこに咲いているので花の写真を狙うカメラマンが岩の間を木に掴まりながら移動していた。
篭山からアカヤシオ越しに覚満淵や大沼を見ながら鳥居峠に降ると峠の駐車場まで車で来たハイカーがチラホラ。

Photo5 鳥居峠のレストラン
レストランはまだ営業前なので横の展望台ベンチで利平茶屋方面を展望しながら休憩。

Photo6 大沼、覚満淵など外輪山の内側は花も緑もなし
ここは関東の街並みが見える夜景スポットらしいがこの時間は漸く緑を取り戻した景色が気持ちよく広がっていた。休憩後はレストラン裏のゲートから林道に入り、林道横の土手に登るとレストランの後ろにかつてのケーブルカーの赤城山頂駅の遺構が残っていた。

Photo7利平茶屋方面を見下ろすと下のほうは新緑 写真左隅には鉄道遺構
林道を進み、御神水を経て利平茶屋への分岐を過ぎると小地蔵岳東面の崩落が道を埋めていた。

Photo8 崩落のデブリ
崩落のデブリを注意深く越えて再び現われた林道を進むとすぐ終点となり、ここからはササ原の急斜面の尾根を降った。
消えたり現われたりする踏跡を木に掴まりながら降り、分岐する小尾根を左へ左へと降ったが忠実の尾根を降らないと凹地に降りてしまい、崩落したザレ場の下の出て動きが取れなくないそうだ。
ヤセ尾根を行き詰まったところで左へと降る薄い踏跡を見つけ隣の尾根に乗り換え、更に降ると両側が崩落しわずかにその境界を渡る激ヤセ尾根に出た。

Photo9 両側崩落のいつ崩れるかわからない激ヤセ尾根
これを越えると漸く左右にムラサキヤシオが咲き乱れる尾根になりやがて石楠花の花も混じりだし、

Photo10 ムラサキヤシオに石楠花が混じりだした
行き止まりの標識の後ろから一般道に飛び出してベンチで一休み。ここからは石楠花自生地を通り抜けて三階の滝(山崖の滝)を目指して降ったが途中のアルミ梯子の桟道は崩れガイドのクサリも握りたくないほど錆びていた。

Photo11 三階の滝(山崖の滝) 上にもう一段あるのか?
一般道は飛び出してきた行き止まりの標識を最高点に利平茶屋から周回する道だが殆ど歩かれていないようだ。
三階の滝(山崖の滝)から沢床歩きとなり林道終点に出ると大きなレンズ持ったカメラマンの姿が散見されるようになり、吊橋を渡ると標高1030mの利平茶屋に出た。

Photo12 吊橋をわたるとり平茶屋の広場
大きな東屋風の休憩所の裏にはかつてここから標高1390mの鳥居峠にあった赤城山頂駅を結んだケーブルカー(赤城登山鉄道)の遺構のコンクリート階段があった。

Photo13 赤城登山鉄道の利平駅の階段状の遺構
利平茶屋からはバンガローが立ち並ぶ森林公園キャンプ場横の車道を歩いて駐車場へと戻った。
前橋方面から鳥居峠まで道があるので近くの覚満淵や篭山を訪れる人あるいは夜景を見る人の大半は車道終点の鳥居峠の駐車場まで車を利用する。この道が開通したために利平茶屋から登ってくる人が激減し赤城登山鉄道は廃止され、今では利平茶屋からは静かな山歩きが楽しめるようになった。
このルートには登るにつれツツジ類や石楠花と花の種類も変わるので緑と色物を楽しみ、ちょっとハラハラするようなヤセ尾根もある短いルートだが地図には記載が無く赤城山の穴場といえる。
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コメントの投稿
榛名山VS赤城山
どっちも良いですね。どちらも見事なコニーデ。山頂にはカルデラ湖。上野の国は関東山地の産道前に並んで聳える姿は自然の鳥居の様にも思えます。
参考になりました。
利平茶屋森林公園から駒ケ岳へ行く道があると、先日アカヤシオを見に行った時に山仲間から聞きましたが「道が不明瞭」と聞いていました。さすが安田様!駒ケ岳に突き上げる尾根の取り付きの写真は参考になりますね。また崩落のデブリや激ヤセ尾根!なるほど、あの道の先はこんな風になっていたんだと知る事が出来ました。利平茶屋のつり橋の先が行けるんじゃないかと気になっていた場所でした。詳しい紹介ありがとうございました。