裏妙義 大烏帽子小烏帽子

Photo0 大烏帽子小烏帽子ジャンクション岩峰へと続く裏妙義末端
記録
日程:2017,12,05
メンバー:安田
12/05日 天候 晴れ :
コースタイム:正八幡神社(8:16)→尾根取り付き(8:32)→小烏帽子分岐(10:04~10:13)→小烏帽子(10:29~10:37)→大烏帽子(10:58)→P1070(11:03~11:13)→大黒乗越(11:36)→登山道合流(12:24)→谷急山山頂(12:39~12:56)→柱状節理展望箇所(13:46)→入山川渡渉(14:28)→正八幡神社(14:58)
行程9.2km 累積標高1184m ルートマップは ここ です。
妙義最高峰の谷急山が独立峰でもないのに地図では登山道が行き止まりとなっている。以前 裏谷急沢 や一般道歩きで 谷急山 へ登ったが他にもルートはないかと探してみると隣の大烏帽子経由でも登られているらしい。一般道から登ったときも山頂手前にあった木に打ち付けられていた古い指道標から他にもルートが有るのではと気になっていたので山名が地形図に記されている大烏帽子小烏帽子から谷急山に登った。
登山口は碓氷軽井沢ICで降りて県道92を戻ったほうが良さそうであったがナビが示したのは松井田妙義ICで降りてR18碓氷バイパスから県道92に入るコース。ナビに従って進み碓氷軽井沢ICに向かって道路左側にある正八幡神社前の駐車スペースに車を停めた。

Photo1 正八幡神社 鳥居を潜って橋を渡って対岸へ 右折して石段を登ると社殿
登山口を示すようなものは何も無く、明瞭な踏跡も無いので正八幡神社の鳥居を潜って橋を渡って右折し長い石段を登って神社に出て、神社裏手から植林の中を右手の沢を目指して登るとすぐに林道跡に出たので沢に向かって進むと赤い橋が架かっていた。橋から殆ど水流の無い沢床に降り右岸沿いに沢筋を登って行くと踏跡が現われたり消えたり。
歩き易そうなところを選びながら進むとやがて二俣(見方によっては三俣かも)に出たのでここで沢筋から離れ中央の緩勾配の広い尾根に取り付いた。

Photo2 ここから中央の尾根に取り付く
やがて尾根は勾配を増すとともに細くなってきて雑木林越しに隣の大黒岩が見え出し、

Photo3 大黒岩
尾根上の小ピークを3つほど越えると岩場が現われた。

Photo4 尾根に現われた岩場 正面突破
Ⅲ級程度の岩場を登り更に進んで小ピークを越えると大黒岩は既に左後方眼下、時折開ける展望ではこれから進む大烏帽子から谷急山への尾根が見え出した。
尾根上に現われた大岩を右から巻き細いリッジを渡ると雑木林の中に小烏帽子との分岐点のある小空間が現れ地図を確認すると小烏帽子への分岐。

Photo5 小烏帽子への分岐 ビールの空き缶が2個枝に刺してある 良く見ると木に赤ペイントも
休憩後、小烏帽子目指して歩きやすい尾根を降って行くと横切るように立派な踏跡が幾筋か現われた。皆斜面をトラバースしているし、動物の蹄の跡はあっても靴跡は無いので獣道らしい。
いったん降って登り返し露岩の小ピークを越えるとやがて小烏帽子に到着。小烏帽子の細長い山頂には地図に現われない小ピークがあり何処が山頂かわからなかったのでず西ピークに行ったり東のピークに行ったりウロウロしてみたが山名を示すようなものは見出せなかった。多分最初に到着した中央のピークが"小烏帽子”と思われる。

Photo6 小烏帽子山頂
分岐への帰路、尾根の上から斜面の落ち葉の中に延びる獣道の行き先を目で追うと大烏帽子との間の谷間に水を湛えたヌタ場がありあちこちから動物が集まって来るようだ。この辺りから大黒乗越付近まで獣道があちこちに見受けられ、大黒乗越先から岩峰帯となるし谷急山への一般道は人が入っているが大烏帽子小烏帽子周辺は稀に人が入るだけなので動物天国らしい。

Photo7 谷間のヌタ場 落ち葉の斜面に黒筋の獣道がはっきり解る
小烏帽子への分岐からはすぐに大烏帽子に到着。

Photo8 大烏帽子山頂
山頂は樹林に囲まれて展望は無く山名板が下がっているだけだった。樹林越しに星穴岳の姿が見えるので展望が良いところがないかと思い星穴岳に近づくように少し稜線を南下してみたがやはり展望は得られなかった。ここでも木漏れ陽を受けながら休憩を取り、大烏帽子まで戻って谷急山を目指した。
大烏帽子から北東に降りすぐに北へ延びる尾根に進路を変更し一段降って登り返し山石標のある小ピークから急登を降ると歩きやすい尾根になった。さらにもう一度登降坂すると大黒乗越の尾根鞍部に出た。大黒乗越から登り返すとすぐに第一岩峰の大岩が立ちはだかった。大岩を右から巻き上げ岩上に出て尾根を進むと次が第二岩峰。

Photo9 第一岩峰を振り返る 奥は大烏帽子
第二岩峰の基部を左から巻き進み、途中から岩の上に乗り上げて左に回りこんで基部の落ち葉の中を巻き上がると突然目の前に岩塔が現れた。

Photo10 第三岩峰
第三岩峰の岩塔は左に回りこみ基部をトラバース。やがて落ち葉も堆積できないような急斜面を木に掴まって進み、一瞬岩壁が奥まって途切れたところから一段上の狭いバンドに上がって岩壁沿い進んだ。

Photo11 バンドから第三岩峰を振り返る
バンドに上がったところから第四岩峰になるがやがてバンドは泥斜面で消滅したので今度は登り易そうな泥壁を選んで登り稜線に出た。

Photo12 泥壁登り途中から第四岩峰を振り返る
トラバースした斜面は乾燥していて一歩進むたびに踏んだ砂と泥が斜面を流れ降るような土質だったので、岩壁に近く潅木混じりで立ち木もある手掛かり豊富なラインを進んだが、下のほうに見えた踏跡らしきルートでは夏は立ち木で日差しが遮られるため潅木が無く手掛かりに乏しかった。
地面は濡れると滑りやすい黒土ではなく乾燥すると白くなる砂混じりの土だったので乾燥していた今回は手掛かりになる潅木が多いラインを進んだが、地面に湿り気があるときには今よりは滑りにくいので下部のトラバースラインを使い、一気に第三第四岩峰を巻いたほうが良さそうだ。
岩峰群を通過し歩きやすくなった稜線を進むとすぐ見覚えのある朽ち果てた指道標がある一般登山道に合流し、

Photo13 破線一般道との合流点
小ピークを2つ越えて谷急山山頂に到着。
登りだしたときは殆ど無かったが雲が大烏帽子を過ぎた辺りからかかりだし谷急山山頂では上空が雲の覆われてしまった。

Photo14 以前登った 山急山 (岩山です)の谷急山山頂からの眺め
山頂で腹を満たし周囲の山を展望して立ち去ろうとしたが潅木に囲まれた山頂にあるのは家庭用園芸ポールに吊るされた山名板だけで妙義最高峰としてはあまりに寂しい。かといって何もお手持ちが無いので"波平さんの髪の毛"のような枯れ枝を見つけて岩の割れ目に差し込んで立てておいた。

Photo15 谷急山山頂
谷急山山頂からはブッシュを掻き分けて北稜に入り込み、地図には記載されていないが踏跡がしっかり付いた尾根を降った。

Photo116 北稜 南面は切れ落ちた岩壁 稜線上の岩リッジを下降
いつ歩いても途中の柱状節理を見ながらのヤセオネ降りは素晴らしい。

Photo17 裏谷急沢への斜面にある柱状節理
丁度柱状節理の展望ポイントに差し掛かったあたりで雪混じりの強風にあった が下山して県道に出る頃には青空、風も殆どやんでいた。気圧の谷の通過か?狐の嫁入り?
裏谷急沢の沢登りにも下山時同じコースを歩き、入山川の渡渉前後でヒルに取り付かれたが寒くなったこの季節ではヒルの姿は無く無事渡渉した。
ガードレールの切れ目から県道に上り、途中道路の擁壁工事2箇所での信号で待ちにあい正八幡神社前の駐車スペースに戻った。
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コメントの投稿
Re: No title
コメントありがとうございます。表妙義の中間道歩きが良いですよ。来春の桜な季節が良いと思います。ぜひお出かけくださいな。
ちょっと頑張れば裏妙義の丁須の頭も。
ちょっと頑張れば裏妙義の丁須の頭も。
No title
すばらしい山行紹介と写真ありがとうございます。裏妙義いいですね。
これも25年くらい前に表妙義に妙義神社から入り、悪天と同行者体調不良のため途中で(確か相馬岳の手前)エスケープしたことがあり、何とかリベンジ(誤用・・・)したいと思っていたもののもう体力落ちてダメですね。。。機会があれば表か裏どちらか行ってみたいです。
これも25年くらい前に表妙義に妙義神社から入り、悪天と同行者体調不良のため途中で(確か相馬岳の手前)エスケープしたことがあり、何とかリベンジ(誤用・・・)したいと思っていたもののもう体力落ちてダメですね。。。機会があれば表か裏どちらか行ってみたいです。