足尾 中倉山 沢入山(そうりやま)

Photo0 銅(あかがね)橋と足尾ダム ダムの後ろが横場山その後ろがガスに隠れた中倉山
記録
日程:2017,07,28
メンバー:安田
7/28日 天候 曇り :
コースタイム:銅親水公園駐車場(7:26)→井戸沢右岸尾根取付き(7:59)→ロウソク岩(9:32~9:47)→合流点(10:02)→中倉山(10:09~10:16)→“孤高のブナ”(10:21)→P1539(10:28)→”波平ピーク“(10:48)→沢入山(11:01~11:18)→”波平ピーク“(11:32)→“孤高のブナ”(11:55)→中倉山(12:00~12:10)→合流点(12:16)→巻き道分岐(12:23)→尾根下降点(12:34)→中倉山取付き(13:05~13:14)→井戸沢右岸尾根取付き(13:32)→銅親水公園駐車場(14:08)
行程13.2km 累積標高1264m ルートマップは ここ です。
なかなか頑張りますね~。梅雨前線が津軽海峡に差し掛かりそうになると名残惜しいのかまた南下して・・・・。
梅雨前線は早く明け渡し立ち去りたいと思ってはいるものの発生した台風がウロウロ、独り立ちできない台風の行く末が気になって気になってというところですかね。
そろそろ8月というのに梅雨前線が頑張るおかげで関東地方梅雨明け宣言をした気象庁、面目丸つぶれ。実害が大きいのが山小屋。登山者は予定変更してゆくところが無ければ地元の飲み屋で計画打ち合わせと称して騒いでいれば・・・・・まぁ何とかやり過ごせますね~。
夏になり気温が高くなる前に出かけてみようと思っていたが諸事情でのびのびになっていた足尾の中倉山と沢入山。標高が低いのでどうかと思案していたが、直射日光はこのところの天候では避けられそうだし、雨雲の中を歩くのも幻想的で良いのではと思い立ち出かけた。
鉱毒で有名な渡良瀬川沿いを走り足尾の町を抜けて松木川に沿いに進み、銅(あかがね親水公園駐車場に車を停めた。
準備後、銅橋(あかがねはし)を渡って対岸の親水公園を横切り仁田元川に架かる導水橋を渡って仁田川左岸の工事用道路(林道)に出た。
コンクリート舗装された工事用道路を進むと道が大きく曲がる井戸沢横断点で堰堤か橋か?の工事中。井戸沢の堰堤を過ぎたところから井戸沢右岸尾根に散りつくが目印は無し。

Photo1 堰堤左のカヤが茂ったところが取付き
適当に目星を付けカヤの茂った斜面を10mほど登ると赤土が剥きだしの尾根末端に出た。

Photo2 カヤを掻き分けて登ると尾根末端の赤土の露地
ここから尾根通しに登って中倉山を目指すが途中何箇所かの岩に黄色ペイントや残置去れた古いワイヤーがあっただけで目印は殆ど無し。

Photo3 尾根の途中には痩尾根も
踏跡は草地では伸びた草に隠され、樹林の中では獣道と判別しがたく、岩稜に出ると消え失せてしまう。さらに岩稜やザレ場を通過するときは草との境界まで進まないと踏み入る道が解らなかった。
事前検討だと尾根を外さないように進めばよいので踏後を参考にしながら尾根の真ん中を進んだ。
曇り空というか周囲はガスで視界不良、現在位置の確認も難しい。その上気温は然程高くなくても高湿度で汗ダラダラ。
着替え水分補給で何回か休憩を取りながら進むとやがて前方に石塔(ロウソク岩)が見えてきた。

Photo4 ガスの中に現れた石塔(ローソク岩)
基部を右に回りこむと展望露岩があった。しかし残念なことに眼下の松木川と銅親水公園方面もガスの中で見えない。
腹ごしらえをして岩塔左の岩場を登り、更に上のザレ場を登りきると草の中に明瞭な登山道が現れた。
草斜面の中の道を進むとやがて勾配が緩み、潅木帯を過ぎて足首程度の背丈の笹が生茂った雑木林の中で尾根斜面を登ってきた登山道と合流。ツツジの疎林の中を進むと中倉山山頂に到着。

Photo5 疎林を抜け笹原の登山道の先に中倉山が見えてきた

Photo6 中倉山山頂
休憩中一瞬ガスが流れて眼下の松木川やこれから進む沢入山への稜線が見渡せるときもあったが・・・・。

Photo7 瞬間ガスが流れて振り返ると
足尾鉱山の煙害を受けた松木川沿いの北側斜面は植物の無い露岩あるいは礫と赤土のザレた斜面。影響が少なかったのか低い笹で覆われた南側斜面と北側斜面が接する沢入山への稜線上の道はあるところは笹の中、あるところは岩稜歩きとなった。
中倉山から稜線を降ると笹原のコルに立派なブナが一本。

Photo8 稜線のすぐ横に立つ“孤高のブナ”
”孤高のブナ”と呼ばれ周囲にはロープが巡らされ保護されていた。
コルから登り返し白い空間に伸びる尾根の先はP1539のピーク。

Photo9 アルプスのような岩稜も 奥に霞んでいるのがP1539
このピークを超えて再びコルから登り返すとケルンに枯れ木が立っていた。

Photo10 “波平ピーク”
人呼んで”波平ピーク”、サザエさんのお父さん波平さんの貴重な一本そっくり。
波平ピークからは更に稜線上を進み

Photo11 沢入山への稜線
一登りすると沢入山(そうりやま)山頂に到着。

Photo12 沢入山山頂
山頂は樹林の中だが木の幹の間からは多少展望が利く。

Photo13 ガスが途切れると麓の銅橋も見えた
残念ながら尾根続きのオロ山、その先の庚申山ハガスの中。沢入山で休憩着替えた後来た道を戻るが途中のP1539手前のコルで南側の笹斜面の中に伸びる獣道が目に付いた。

Photo14 右側の緑の笹斜面の中に伸びる黒い一筋の獣道
大抵、獣道は水平移動のトラバースになっているので稜線を見ながら進めばP1539を巻けるのではと考え獣道に突入。笹原からやがて樹林帯に入っていったがまだ稜線は見える。先に進むとちょっとしたガレ場を2箇所横断したあたりで稜線がすぐ上に迫ってきた。既にP1539は巻いてしまったのでこの辺りが潮時と思い稜線に復帰すると”孤高のブナ”のすぐ手前だった。
”孤高のブナ”のところにかつての指導標らしき柱が立っておりこの辺りには明瞭なトレースがあった。しかし地図には記載が無く、しかも始めての山だったのでトレースには入りこまず素直に稜線の登山道を歩いて中倉山に到着。
中倉山からは潅木の中の登山道を戻り、途中の巻き道分岐から右へ進み支尾根へのルートに入った。

Photo15 左のローソク岩のほうから登ってきた。下山は右へ
踏跡を追って降ってゆくと左からの同じような濃さの踏跡と合流。そのまま支尾根を降ってゆくとケルンが現れ、ここで道は左折して尾根の側面を下り始めた。

Photo16 支尾根から尾根側面へ左折し下降
帰宅して調べてみると途中の踏跡合流からトラバースしている巻き道を進むと石塔(ローソク岩)方面に伸びているらしい。
私は降りに使ったが、支尾根を登ってくるルートを使うと合流点を左折せず直進してしまいそうだ。登りの時には石塔(ローソク岩)を過ぎ膝丈の草の中を歩いてやがて下草が薄い潅木帯に入ったら踏跡が突然濃くなって驚いたがこの巻き道が草原のどこかで合流していたものと思われる。草の枯れた時期に登れば解ると思うが・・・・・
ケルンからは雑木林の中のツヅラ折れの道をしばらく降ると突然工事用道路(林道?)に飛び出した。
取付き点には円を黄色と赤で二分した標識と踏跡両側にケルンがあった。

Photo17 林道からの取付き 黄色と赤で塗り分けた円形標識が目印
仁田元川の水音を聞きながら草茫々の工事用道路を降るとやがてコンクリート舗装になり、途中上久保川と下久保川の堰堤を左に見て更に降ると工事用重機の音が聞こえだした。コーナーを曲がると朝取付いた井戸沢右岸尾根の末端であった。
朝の取付きを通過して工事用道路を戻ったが、帰路では導水管橋を渡らずに道路を辿って駐車場に戻った。
井戸沢右岸尾根には取付きのマーキングが無く、地図を見て適当に登り尾根に乗った。
下山に使った取付きにはマーキングはあったが指導標は無し。
今回歩いたルート上には指導標は一切無いため、目印のテープも殆ど無く踏跡頼りとなった。
樹林帯はともかく草地は踏跡が草で隠され、どこに伸びているかは踏んだ地面の感覚のみであった。登った井戸沢右岸尾根はバリエーションルート、降りに歩いた道は分岐で指導標さえ設ければ立派な登山道といったところか。
標高は然程高くないにもかかわらず、稜線は低い笹あるいは岩でアルパインの雰囲気。
秋冬は皇海山や日光を初めとしてすばらしい展望が楽しめるだろう。ツツジのシーズンも良さそう。
今回は展望は残念であったが白い空間の中に伸びる稜線歩き、孤高のブナ、波平ピークと大満足の山行であった。
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No title
お邪魔します。
迫力ありますねえ。
こういう写真見ると登山行きたくなります(^_^)
迫力ありますねえ。
こういう写真見ると登山行きたくなります(^_^)
Re: No title
コメントありがとうございます。波平さんの1本はケルンに囲まれて立っているのですが。ケルンが崩れると登山者がつ見直しているらしい。私も石を積んできました。
No title
安田様
精力的に山に行かれているご様子うらやましいです。
人呼んで「波平ピーク」には爆笑していしまいました。
精力的に山に行かれているご様子うらやましいです。
人呼んで「波平ピーク」には爆笑していしまいました。