両神山 天理尾根(天武将尾根)

Photo0 天理尾根(天武将尾根)から見上げた両神山
記録
日程:2017,04,20
メンバー:安田
4/20日 天候 晴れ
コースタイム:日向大谷登山口(7:29)→奈良尾峠への分岐(7:34)→奈良尾峠(8:00)→尾岩場Ⅰ(8:21)→露岩小ピーク山(9:19~9:35)→天理岳南峯(9:45)→岩場Ⅱ(10:00)→P1145禿岩(10:11)→岩場Ⅲ(10:23)→P1306スズノ頭(10:54~11:07)→前東岳(12:20) →両神山剣ヶ峰(12:40~13:05)→梵天尾根分岐(13:08)→白井差下降点(13:10)→梵天尾根分岐(13:14)→両神神社(13:34)→清滝小屋(14:11~14:23)→会所(15:32)→量神山荘前(16:02)→日向大谷登山口(16:08)
行程13.6km 累積標高1820m ルートマップは ここ です。
さくらの季節も終わり山ではそろそろ一番先に咲き出すアカヤシオの見ごろではと思い両神山へ出かけた。
日向大谷のバス停正面の登山口から石段を上がり

Photo1 バス停向かいの登山口
突き当たりを右折すると直ぐに両神神社、

Photo2 両神神社 里宮
更に少し進むと現われる左上する踏跡に分け入った。

Photo3 奈良尾峠への分岐 左上する薄い踏後を進む
この分岐は指導標の類は無く、わずかに目印テープがあるが踏跡が薄いので間違えないように注意を払った。奈良尾峠への道は各所で踏跡が消え、途中に崩落斜面や倒木、枝打された杉の枝に覆われているので解りにくい。
天理尾根(天武将尾根)の末端近くにある奈良尾峠には指導標が立っているが・・・・ここまでたどり着ければ難所の一つを通過したことになる。

Photo4奈良尾峠
奈良尾峠からは尾根筋に沿って進むが誘導するように白テープがあり、P808まで続いていた。踏跡は濃いので何かイベントでもあったのか?
P808を過ぎ歩きやすい踏跡をたどって行くとやがて岩が散乱し始めやがて岩場になろうかというところでマムシに遭遇。陽光燦燦で暖かい岩場で日光浴?

Photo5 マムシに遭遇
伊豆半島で初めてマムシと出会ったときはマムシかどうか解らなかったが①普通の蛇なら逃げるのにじっとして動かない②特徴的な模様と三角頭③体長はせいぜい60cm、今回は直ぐにわかりました。その分こちらもあわてることなく回避。
なかなか移動してくれないのを知っているので、一旦後退してから尾根をトラバースしながら巻き上がった。
緩い勾配の尾根道を進むとやがて前方に岩峰(岩場Ⅰ)が現れた。

Photo6 立ちはだかる岩場 直登で通過
陽射しで暖かい岩場なので不用意に手を差し出したホールドの先にマムシが一休みしていると怖いので注意を払いながら一手一手確かめ直登した。
以前、日和田の岩場で勝手知ったるベテランクライマーが無造作に上のホールドに手をかけたときに日和田の主のアオダイショウに触れてしまい、ビックリして焦ったという話を聞いたことがあります。クライミングジムとは違い自然の岩場ではこんなアクシデントもあり注意が必要です。主のアオダイショウを目撃したこともあります。脱皮の抜け殻も岩陰にありました。
岩場を越えるとヤセ尾根歩きとなり、ピンクに咲き誇るアカヤシオが左右に目を楽しませてくれた。

Photo7 アカヤシオの花
木々の若葉はまだなので奥秩父方面や小鹿野二子山の展望がすばらしい。

Photo8 小鹿野二子山の展望
やがて樹林が切れ前方に天理岳が見えだした露岩の小ピークで休憩。ここから降り樹林の中を登り返し岩壁が見えるようになったところで左から岩を巻き進むと鎖場となった。
一気に登ると天理山南峰山頂。

Photo9 天理岳南峰山頂から両神山を望む
ここからはこれから進む天理尾根(天武将尾根)の先に両神山が見渡せた。南峰から一旦コルに降り登り返すと北峰山頂。祠の後ろから中ノ沢左岸尾根への踏跡があった。かなり濃いのでここで進路を誤る人が多いのかも?
北峰から先ほどのコルに戻り右折して西側の礫混じりの急坂を降り広い尾根を進むが、この辺り迷いやすいとの情報があったがまだ葉が茂っていないので見通しがきき迷うことなく進むことが出来た。
尾根を進み足元が岩場なってきたかと思ったら岩場(岩場Ⅱ)の先はスッパリ切れ落ちていた。

Photo10 岩場Ⅱ 通過してから見上げる
然程高さは無いが基部までの手掛かりが無さそうなのでアッサリ引き返して途中から左に巻き下がって通過。
幾つか小ピークを越えて次に現われた岩場(岩場Ⅲ)は先がやはり切れ落ちていたがちょっとルート取りに手こずったがホールドステップともに豊富そうなのでクライムダウンし更に尾根を進んでコルに降り立った。

Photo11 岩場Ⅲ クライムダウン後に見上げる
この辺りからは登り返しの傾斜が増し木の根を掴んでの登りとなった。やがて周囲に現われだした石楠花を掻き分けて登るとスズノ頭P1306に到着。
樹林に覆われ展望は無いが樹林越しに東岳と”大キギが身近に迫ってきているのがわかった。
スズノ頭から一旦降って天武将尾根最後のコルに降り立ち、ここから一般道と合流する前東岳までは標高差300mの一気登りとなった。滑りやすい松の落ち葉が積もった急斜面を手足総動員で登り、やがて石楠花の藪を掻き分けて進むと左手に前東岳の大岩壁が見えてきた。

Photo12 前東岳の岩場
この辺りを過ぎると大分傾斜が緩くなり、振り返ると登ってきた天武将尾根が一望できた。
岩壁上部の樹林の中を進むと程なくして前東岳で八丁峠からの一般道に出た。

Photo13 前東岳で八丁峠からの一般道に出た
足元スッキリの一般登山道を両神山最高点の剣ヶ峰に向うと途中北斜面でのクサリ場ではまだ雪が少し残っていた。剣ヶ峰の少し前辺りから人声が聞こえたが到着してみると山頂は大賑わい。

Photo14 両神山山頂 剣ヶ峰
昼食休憩後下山に移り、日向大田への道と梵天尾根への道の分岐からロープを潜って梵天尾根への道に入り込み、尾根少し進んで左側の白井差への下降点と右側の上落合橋への作業道の下降点を確認。梵天尾根道分岐まで引き返して日向大谷へ向って降った。
日向大谷への途中にある清滝小屋前のベンチで一休みし、薄川沿って降り何回か渡渉して高度を下げると七滝沢コースとの合流点である会所を過ぎた辺りからほぼ水平道となりその分谷は深くなって水流は見えなくなった。
幾つかの小尾根をトラバースして漸く登山口の日向大谷に着くと周辺は花盛りですばらしい景色が広がっていた。

Photo15 日向大谷は花の真っ最中
登り始めは直ぐに植林帯に入ってしまったので気がつかなかった。
破線ルートの核心部は奈良尾峠への分岐とその後のはっきりしない踏跡、それに岩場Ⅲのクライムダウン、あとは急登の体力勝負。今回ロープは持参したが出番は無かった。
尾根を登り詰めるルートであるが地形図には出てこない小ピークが沢山あるので直登して超えるか巻くかは判断次第。
アカヤシオが咲いていたのは天理尾根(天武将尾根)の下部だけで一般道のほうは咲いていなかった。一般道を登ってきた団体登山の方々はアカヤシオ見ることが出来たのかな?
天武将尾根でも一本の木全体で咲いている(満開)か、然もなくば蕾無しといった状況であった。今年は外れかな?
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No title
おはようございます。いい景色ですねえ!
登った先に見える景色が最高のご褒美ですね(^_^)
登った先に見える景色が最高のご褒美ですね(^_^)
Re: No title
> 大昔、沢登りで遭遇しました。
> 一人遅れて崖を下りていたとき、対岸から仲間が見ていて。
> それがなんだかみんな息を飲んだような緊迫した顔で。
>
> ようやく崖を降り沢を渡って対岸にいるみんなと合流。
> みんな黙っているので「何か変だった?」と聞いたら、「横に蛇がいた。無事でよかった」
>
> 何蛇かはだれも言わなかったけど、かなり危なかったみたい。私は蛇に全然気が付かなかったんです。
>
> 幸運だったことに感謝していますが、今でも思い出すとゾッとします。だから写真を見たら、またまた血の気が引いてしまいました。
コメントありがとうございます。
蛇との遭遇?蛇だけが人間との遭遇を知っていたのかな?
人間のほうが大きいし、びっくりするのは蛇のほうだと思うのですが。
蛇だってそうそう人間に遭遇するわけじゃない。
今回2回目でしたが初回の時は写真を撮会う余裕なし。今回は少し落ち着いて観察しました。
どうも冬眠から覚めて日当たりの良い岩場で体温をあげていたみたいです。
腹が減っているのでこれから体調を整えて狩に出陣というところだったのでしょう。
これまで動物との遭遇で一番びっくりしたのは
八ヶ岳の大同心へ向かう途中で岩角を曲がった時に
黒い大きな獣が登山道に寝ころんでいた。驚いて登山道を踏み外しそうになりました。
早朝だったのですがちょうど朝日がさすところで気持ちよさそうに寝ていたみたい。
カモシカのだったのですが、めんどくさそうに頭を上げてこちらを観察。
なかなかどいてくれないので、それならばとこちらは一服。
しばらくしてようやく立ち上がり去っていきました。
なんだかブツクサ文句を言っているようだったが・・・・・・
何事の場数を踏むとそれなりに落ち着いて対応できますね。
安田
> 一人遅れて崖を下りていたとき、対岸から仲間が見ていて。
> それがなんだかみんな息を飲んだような緊迫した顔で。
>
> ようやく崖を降り沢を渡って対岸にいるみんなと合流。
> みんな黙っているので「何か変だった?」と聞いたら、「横に蛇がいた。無事でよかった」
>
> 何蛇かはだれも言わなかったけど、かなり危なかったみたい。私は蛇に全然気が付かなかったんです。
>
> 幸運だったことに感謝していますが、今でも思い出すとゾッとします。だから写真を見たら、またまた血の気が引いてしまいました。
コメントありがとうございます。
蛇との遭遇?蛇だけが人間との遭遇を知っていたのかな?
人間のほうが大きいし、びっくりするのは蛇のほうだと思うのですが。
蛇だってそうそう人間に遭遇するわけじゃない。
今回2回目でしたが初回の時は写真を撮会う余裕なし。今回は少し落ち着いて観察しました。
どうも冬眠から覚めて日当たりの良い岩場で体温をあげていたみたいです。
腹が減っているのでこれから体調を整えて狩に出陣というところだったのでしょう。
これまで動物との遭遇で一番びっくりしたのは
八ヶ岳の大同心へ向かう途中で岩角を曲がった時に
黒い大きな獣が登山道に寝ころんでいた。驚いて登山道を踏み外しそうになりました。
早朝だったのですがちょうど朝日がさすところで気持ちよさそうに寝ていたみたい。
カモシカのだったのですが、めんどくさそうに頭を上げてこちらを観察。
なかなかどいてくれないので、それならばとこちらは一服。
しばらくしてようやく立ち上がり去っていきました。
なんだかブツクサ文句を言っているようだったが・・・・・・
何事の場数を踏むとそれなりに落ち着いて対応できますね。
安田
Re: No title
> 安田さん
>
> 私も天武将尾根から二度登ったことあります。
>
> 両神山や二子山に行った帰りは、小鹿野の旧メインストリートにある「東大門」で、メガわらじカツ丼を食べます。
>
> 次はぜひご賞味ください。
コメントありがとうございます。
天武将尾根2回も登られたんですか。
私は初めて登りましたがとにかく長い。
両神山からの下りのほうが道が荒れていて歩きにくかったのでさらに疲れが増してしまいました。
年は重ねていてても山を始めたのが定年少し前ですから
まだまだあちこち登りたい山が沢山あります。
道具類は目目連さんのブログを参考にさせていただき自分なりに改良改善です。
小鹿野は良く通りますがバイパス通過で町の中に入り込んだことがありませんでした。
次回はぜひ立ち寄らせていただこうかと思います。
安田
>
> 私も天武将尾根から二度登ったことあります。
>
> 両神山や二子山に行った帰りは、小鹿野の旧メインストリートにある「東大門」で、メガわらじカツ丼を食べます。
>
> 次はぜひご賞味ください。
コメントありがとうございます。
天武将尾根2回も登られたんですか。
私は初めて登りましたがとにかく長い。
両神山からの下りのほうが道が荒れていて歩きにくかったのでさらに疲れが増してしまいました。
年は重ねていてても山を始めたのが定年少し前ですから
まだまだあちこち登りたい山が沢山あります。
道具類は目目連さんのブログを参考にさせていただき自分なりに改良改善です。
小鹿野は良く通りますがバイパス通過で町の中に入り込んだことがありませんでした。
次回はぜひ立ち寄らせていただこうかと思います。
安田
No title
大昔、沢登りで遭遇しました。
一人遅れて崖を下りていたとき、対岸から仲間が見ていて。
それがなんだかみんな息を飲んだような緊迫した顔で。
ようやく崖を降り沢を渡って対岸にいるみんなと合流。
みんな黙っているので「何か変だった?」と聞いたら、「横に蛇がいた。無事でよかった」
何蛇かはだれも言わなかったけど、かなり危なかったみたい。私は蛇に全然気が付かなかったんです。
幸運だったことに感謝していますが、今でも思い出すとゾッとします。だから写真を見たら、またまた血の気が引いてしまいました。
一人遅れて崖を下りていたとき、対岸から仲間が見ていて。
それがなんだかみんな息を飲んだような緊迫した顔で。
ようやく崖を降り沢を渡って対岸にいるみんなと合流。
みんな黙っているので「何か変だった?」と聞いたら、「横に蛇がいた。無事でよかった」
何蛇かはだれも言わなかったけど、かなり危なかったみたい。私は蛇に全然気が付かなかったんです。
幸運だったことに感謝していますが、今でも思い出すとゾッとします。だから写真を見たら、またまた血の気が引いてしまいました。
No title
安田さん
私も天武将尾根から二度登ったことあります。
両神山や二子山に行った帰りは、小鹿野の旧メインストリートにある「東大門」で、メガわらじカツ丼を食べます。
次はぜひご賞味ください。
私も天武将尾根から二度登ったことあります。
両神山や二子山に行った帰りは、小鹿野の旧メインストリートにある「東大門」で、メガわらじカツ丼を食べます。
次はぜひご賞味ください。
承認待ちコメント
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Re: マムシさんの思い出
おはようございます。やはりマムシに遭遇されましたか。
もう何十年も歩き回っている人でも出会いがない人もいますので
これは持って生まれた運命かな?
獣も蛇も登山道は歩きやすいので好きなんですね。
ハイマツの上を進む蛇だとか、登山道にたむろする子蛇の集団
山に入るといろいろ遭遇します。
蛇のいる山はそれだけ餌が豊富ということで自然豊かな山だと思っています。
安田
もう何十年も歩き回っている人でも出会いがない人もいますので
これは持って生まれた運命かな?
獣も蛇も登山道は歩きやすいので好きなんですね。
ハイマツの上を進む蛇だとか、登山道にたむろする子蛇の集団
山に入るといろいろ遭遇します。
蛇のいる山はそれだけ餌が豊富ということで自然豊かな山だと思っています。
安田
マムシさんの思い出
私も昔山中でマムシさんに会った事がありました。
「azumaitige.blog88.fc2.com/blog-entry-2852.html」にそのエピソードを記してあります。
嘘のようですが、本当の話です(笑)。
「azumaitige.blog88.fc2.com/blog-entry-2852.html」にそのエピソードを記してあります。
嘘のようですが、本当の話です(笑)。