八ヶ岳 峰の松目沢

Photo0 峰の松目沢 F2
記録
日程:2016,01,04 Tさん、Sさん、安田
1/4 天候 快晴
コースタイム:美濃戸(5:53)→北沢堰堤(6:30~6:42)→峰の松目沢取り付きの橋(7:18)→荷物デポ (7:22~7:53)→F1(8:12~8:42)→F2(8:56~11:50)→F1(11:52~11:56)→デポ地点(12:08~12:27) →北沢堰堤(12:55~13:02) →美濃戸(13:40)
ルートマップは ここ です。
年が明けたというのにアイスクライミングの情報が殆どない。昨年末の錦滝偵察でも氷の出来ている様子は無かったし・・・。今年はやはり近場では無理かな?と思っていたところアイスクライミングのお誘いがあったので早々八ヶ岳の峰の松目沢に出掛けてみた。
今回は美濃戸口で仮眠室利用の前日移動ということで正月休み帰りの車で混雑する中央高速上り線を横目に諏訪南ICで降りて美濃戸口に到着してみれば普段ならこの季節駐車場は雪で覆われているのに今年は雪の気配すらない。

Photo1 全く雪が無い美濃戸口
宿の人の話によると美濃戸口周辺は氷が発達せずアイスクライミングは出来ないらしい。赤岳のバリエーションも雪が少なく岩が表面に出ているので昼間の太陽で岩が温められ周囲の氷が解けてスッポ抜けるので殆ど登られていないらしい。
翌朝再び車に乗り込んで、美濃戸まで移動するが林道に雪は無く夏道状態。美濃戸口で赤岳鉱泉ちょっと手前までは雪がないと言っていたがまさしくその通りであった。
美濃戸から歩き出すが時折路面が凍っている程度で夏道時間で林道終点に到着。
峰の松目沢取り付きの目印、3本目の橋の上で赤岳から横岳への稜線が見えたが白一色とはなっておらずやはり雪が少ないようだ。

Photo2 橋の上から稜線を望む
橋から北沢の右岸を少し降った右側のルンゼが今回の目的の峰の松目沢。チョロチョロと流れる水流が見えるが登ってゆくにつれゴーロからは氷のナメに変化し始めたところで荷物をデポし、

Photo3 峰の松目沢はゴーロ歩きでスタート
氷のナメを登り、

Photo4 次第に氷のナメになってきた
周囲の潅木の根元にも雪がところどころ着きだしてくると正面にF1が現れた。

Photo5 F1
ここでクライミング装備をつけ、落ち口の潅木に垂れ下がった残置を利用しロープで確保。今シーズン初めてのアックスの感触を楽しむ。
F1の上から氷のナメを少し登るとF2が現れたが例年に比べかなり貧弱とのことであるがトップロープでの練習は出来そう。F2は落ち口の岩に確保点があるが、更に奥の潅木に支点を作ってトップロープを張っていただきクライミングを行う。

Photo6 F2にロープを張る

Photo7 トップロープで練習
落ち口から更に上部を見ればいくつか小さな氷瀑が見えるが、上り詰めた先の峰の松目まで雪はなさそうであった。

Photo8 F2上部から峰の松目稜線へと続く氷瀑群
いつもならアイスクライミングのビレー時や休憩時間は寒さに震えるが、今日は気温も高く、背中に陽射しを受けてポカポカだ。
何回か登っているうちに水の飛沫が飛びはじめ、氷の表面も湿り気を感じるようになってきたところで体力回復、休憩がてらにアバラコフの練習に移る。
初めて、BDの”ファーストショット”を使ってみたが、やはり専用の器具とあってスクリューの位置角度が決まるのでなかなかの優れもの。一発で貫通穴を作ることが出来る。

Photo9 アバラコフ(V字スレッド)完成
昨シーズン、金ヶ窪沢でなかなか穴が貫通せず、氷に穴を開けまくったことを思い出した。
正午を過ぎて太陽も高くなり氷の状態が悪くなってきたところで本日の締めを1本ずつ登ってクライミングを終えた。

Photo10 正面に赤岳・中岳・阿弥陀岳 これから懸垂で降ります
いままで北沢の登山道を通るたびに峰の松目沢の取り付きはどこか?とキョロキョロしていたが今回チャンスに恵まれアイスクライミングをすることが出来た。その上、こんなに雪が少ない冬の八ヶ岳も経験できた。

Photo11 帰路 美濃戸の駐車場から見た阿弥陀岳
温暖化でこれが普通になってしまうのか?それとも今シーズンだけが異常なのか???