石楠花満開の白毛門 笠ヶ岳

0谷川岳一ノ倉岳茂倉岳_8714
     Photo0 石楠花の向こうに見える谷川岳と一ノ倉岳
記録
日程:2018,05,21

メンバー:安田
05/21天候 晴れ :
コースタイム:白毛門登山口駐車場(6:42)→松ノ木沢ノ頭(8:29~8:47)→白毛門山頂(9:29~9:42)→笠ヶ岳山頂(10:39~11:11)→白毛門山頂(11:56)→松ノ木沢ノ頭(12:37~12:48)→白毛門登山口駐車場(14:23)
行程10.0km 累積標高1532m     ルートマップは ここ です。

尼ヶ禿山に登ったときに上越国境の山々にまだ残雪があるのは認識出来たが、木々の間からの眺めでしっかりとその姿を捉えることが出来なかった。週末はシーズン最後の足掻きの寒気が南下して天候が荒れそうだったので寒気が立ち戻るのを狙って残雪の山を観に谷川連方が一望できる白毛門に出かけた。(一昨日は雪が降り、ササも白くなったとか。当日は雪は姿を消し元の春山になっていました)

水上ICで関越を降り白毛門を目指して谷川岳方面に進み土合橋の白毛門登山口駐車場に車を停めて、駐車場奥の登山口から東黒沢の橋を渡って尾根に取り付いた。
1白毛門登山口_8693
     Photo1 白毛門登山口 奥に見えるのは東黒沢の橋

新緑に囲まれた道を木の根に掴まりながら急登を登って尾根に乗り、展望が無いまましばらく登ると右隣の赤沢山が見え出すと左側には雪が消えたロープウエー終点の天神平も時折見え隠れする。周囲の木の樹高がだんだん低くなり、陽光が眩しくなってくると時折足元にピンクの花の残骸が散っていた。
アカヤシオやヤマツツジと違い石楠花の花は木に付いたまま茶色に褪色して萎んで落ちるのでどうやら風に煽られて褪色する前に落ちてしまったたようだ。
濃い緑の葉だけでもう石楠花の花は終わったかと思いつつ登るうちに白いタムシバの花が目に入るようになってきた。
2タムシバ_8696
     Photo2 満開のタムシバ

谷川岳を背景に石楠花の写真を撮ろうと思い一気に松ノ木沢ノ頭まで登ってきたが期待していた石楠花は既に時遅し、茶色く縮れた無残な姿になっていた。
3松ノ木沢ノ頭からの白毛門_8704
     Photo3 松ノ木沢ノ頭から白毛門を望む

休憩後白毛門への最後の登りは雪が消えていたので潅木越しの景色を楽しみながら進み、ジジ岩ババ岩が横に並んで見える位置まで来ると西側の岩の上にはかすかにピンクの石楠花の花が見えた。
4ババ岩とジジ岩_8743
     Photo4 ジジ岩とババ岩 ジジ岩の上に石楠花が(帰路撮影)

ババ岩チョット色気づいて簪でも挿したかと思ったがジジ岩とババ岩、どっちがどっちだったか記憶が曖昧なので帰路に上のほうからもう一度観察してみることにして先に進むと、白毛門山頂手前辺りから登山道横にも石楠花の花が現われ始めた。白毛門山頂からは360°の素晴らしい展望が広がり暫し休憩。
5白毛門山頂_8742
     Photo5 白毛門山頂

以前、積雪期に土合橋の駐車場から赤沢山に登り尾根を伝って途中で泊まり、白毛門を経て周回したときに雪洞を掘ったのはどのあたりだったか探してみたが雪山とはすっかり景色が違っていて良くわからない。そのとき周回した尾根は今はササに覆われ積雪期しか歩けない。
逆ルートでも歩いたがそのときは4月だったので雪がたっぷり。白毛門直下のクレバスのところでTシャツ姿で休憩した。

白毛門からは残雪の谷川馬蹄形を見渡せたが朝日岳が見えないので更に先に進んで笠ヶ岳まで足を伸ばすことした。
笠ヶ岳までの一旦下り登り返しとなり、何回か雪田を通過したが滑り止めは全く必要なかった。
6雪田_8727
     Photo6 笠ヶ岳への途中の雪田

途中の小ピークへの登りでは登山道に雪田の雪解け水が流れていたが両脇の滑りやすい土手を登るより泥が洗われた水流の中のほうがむしろ歩き易かった。
水流源頭の雪田を越えると道の両側には満開の石楠花、左に見える谷川岳正面に見える
7谷川岳一ノ倉岳茂倉岳_8733
     Photo7 谷川岳 一ノ倉岳 武能岳

笠ヶ岳ともに石楠花越しになった。
8笠ヶ岳大烏帽子_8729
     Photo8 笠ヶ岳と右奥大烏帽子 朝日岳は大烏帽子の陰

石楠花はせいぜい人間の背丈以下なので見渡しながら歩くことができ、まさに花街道。
足元にはイワウチワ、ショウジョウバカマも咲き始めそろそろ高山植物の花の季節の到来をうかがわせた。黄色・紫・白。ブルーといろいろな小さな花が咲いていたが・・・名前がわからないというか思い出せない。
9猩猩袴_8731
     Photo9 咲き始めたショウジョウバカマ(猩猩袴)

笠ヶ岳山頂からは馬蹄形全体が見渡すことができ、朝日岳の先から分岐したところどころ雪が残る稜線の先には巻機山の姿も見えた。
苗場山、大源太山、平ヶ岳、燧ケ岳、至仏山、尾瀬の笠ヶ岳、日光白根山、赤城山、子持山、榛名山、浅間山、吾妻耶山・・・特徴的な山容の山は解ってもそのほかの山々は地図から大きくはみ出しているので山名が良く解らん。
10谷川岳一ノ倉岳茂倉岳_8739
     Photo10 笠ヶ岳山頂からの谷川岳 一ノ倉岳 武能岳

この季節にしては空気が澄んでいて微風も気持ちよいので山頂で大休止の後来た道を戻って下山した。
11笠ヶ岳から白毛門への稜線_8740
     Photo11 笠ヶ岳から白毛門への稜線 遠くに赤城山と子持山が霞んでいる

雨水で侵食され露出した木の根登りの登山道は登るより降るほうが大変だった。
駐車場中ほどにある赤沢山からの冷たい湧き水で喉を潤し上半身裸になって汗をぬぐって帰路に就いた。

帰宅後ジジ岩ババ岩を調べてみたら東側の大きな岩がババ岩、西側の小さいほうがジジ岩だったのでどうやら簪を挿していたのはジジ岩だったようだ。
群馬県にはもう一箇所御堂山にジジ岩とババ岩があります。こちらも大きいほうをババ岩小さいほうをジジ岩というらしいが・・・・




テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

迦葉山(かしょうさん)  尼ヶ禿山(あまがはげやま)

0新緑のブナ_8681
     Photo0 玉原高原の新緑のブナ
記録
日程:2018,05,16

メンバー:安田
05/16天候 晴れ :
コースタイム:玉原スキーパーク駐車場(6:42)→最終トイレ(7:01~7:05)→弥勒寺山門(7:30)→弥勒寺(7:58~8:05)→胎内潜岩(8:27~9:15)→迦葉山山頂(9:40~9:52)→白樺湿原(10:10)→玉原ダム分岐(11:02)→尼ヶ禿山山頂(11:30~11:52)→尼ヶ禿山への分岐(12:26)→センターハウス(12:44)→玉原スキーパーク駐車場(13:00)
行程13.9km 累積標高1180m     ルートマップは ここ です。

ゴールデンウィークまででスキー場の営業が終わり7月からはラベンダーが咲き賑わいを見せるまでの閑散期、ブナの新緑の中の静かな山歩きを楽のしもうと玉原に出かけた。

玉原高原にはこの時期バスの運行が無いのでピストンあるいは周回かと考えあぐねた結果思いついたのが自転車の利用。標高が高いところに車を停め自転車で降って自転車をデポし、山歩きで車に戻って帰路で自転車を回収すれば交通機関が運行していなくても山歩きを楽しめる。

以前に 獅子ヶ鼻の雪山 を楽しんだときと同様、今は閑散とした玉原スキーパークの駐車場に車を停め、自転車で迦葉山入口の少し手前にある"最終トイレ"の看板のある公共トイレの駐車場に自転車をデポした。
1最終トイレ_8635
     Photo1 沼田からに県道横の公共トイレ "最終トイレ“ 

スキーパークからここまで昇りは一切無いので自転車を漕ぐことはなく使ったのはブレーキだけで8.7kmを20分弱で降った。
”最終トイレ”からは徒歩で道路を下り迦葉山入口で右折し、
2迦葉山入口_8636
     Photo2 迦葉山入口

坂道を登って行くと店を閉じた土産物屋が何軒かあった。右手に現われた弥勒寺の山門前から遊歩道に入り
3山門_8637
     Photo3 弥勒寺山門入口 奥に山門が見えます

山門を潜って行くと再び舗装道路に出た。
道路を少し進み道路が大きくカーブするところで正面に”慈愍門(じみんもん)”という黒い門が現われたので、門を潜って再び遊歩道に入り大きな倒木を越えて弥勒沢沿いに進み東屋や“馬かくれ杉”を過ぎると弥勒寺の駐車場に出た。この遊歩道はかつて弥勒寺の参道だったが今は歩く人も少なく路面も苔むしていて最近踏まれたような形跡は無かった。
今まで迦葉山という天狗で有名なお寺の山号は知っていたが今回寺の名が弥勒寺ということを始めて知った。

弥勒寺駐車場で境内の案内板を見て迦葉山への登山道を確認して歩き出したが・・・・境内が複雑でオタオタ、あちこちのお堂に入ってみたり庭をうろついたり。
漸く見つけた境内からの登山道入口は龍願閣のとなり中雀門という建物の左右を結ぶ渡り廊下の下のコンクリート階段を降って昇って潜り抜けねばならなかった。
4中雀門_8649
     Photo4 登山口へ通じる中雀門 赤白コーンの間を進む

潜り抜けた先にある洗心池の橋を渡り迦葉堂への石段の手前で右折、漸くここから登山道が始まり登り詰めて行くと正面に古いお堂とその背後にクラックのある胎内潜岩といわれる大岩が現れた。
5胎内潜岩のクラック_8659
     Photo5 胎内潜岩 クラックの中を登る

分岐道標があり直進は和尚台、左折は迦葉山となっていたのでここにザックをデポして和尚台を目指した。

岩のクラックを見上げるとクラックを跨ぐようにお堂があり、クサリを使ってクラックの中を昇りお堂の向こう側に登り詰めた。バンドに出て木の根を掴んで踏跡を辿り鎖のさがったフェースを発見。何段かの鎖場はかつては穿たれていたであろうステップはかなり磨耗しているので足の置き場を探しながら鎖を握り締めて登った。
6和尚台_8653
     Photo6 胎内潜岩のピーク和尚台 三峰山や子持山が良く見える

上に登るにつれ視界が開け胎内潜岩のピーク和尚台からは沼田へと延びている県道沿いの発知の田園風景、以前登った 戸神山 や子持山・榛名山も展望できた。
和尚台から引き返しデポしたザックを回収し迦葉山方面に向かって岩の間をすり抜ける道を進み、やがて御嶽山大神の石碑を過ぎると尾根歩きとなり迦葉山山頂に到着。
樹林に囲まれた山頂からは展望が無いがここで休憩を取り、尼ヶ禿山に向かって尾根を降って行くと道は次第に尾根から離れ沢を渡ると白樺湿原になったか湿原はバイケイソウに埋め尽くされていた。
白樺湿原から緩やかな昇りで再び尾に復帰した。時折咲き残ったミツバツツジのピンクが現われるが道の左右は新緑の樹林で展望なし。やがて白い花が目につくようになり近づいてみると辛夷の花のようだが・・・?樹木の形や葉を観察し帰宅後調べてみたらタムシバの花らしい。
7タムシバ_8667
     Photo7 白い大きな花 コブシに良く似たタムシバ

やがて樹林越しに送電線が見え出すと玉原ダムへの分岐、更に直進すると玉原湿原への巻き道分岐が現われたがそのまま直進して尼ヶ禿山山頂への分岐で左折するとすぐに尼ヶ禿山山頂に出た。
8尼ヶ禿山山頂_8673
     Photo8 尼ヶ禿山山頂

昇って来た迦葉山からの尾根や沼田方面、玉原湖、上州武尊山方面の展望はあるが残雪の谷川岳方面は樹林で遮られて良く見えない。
9上州武尊山剣ヶ峰鹿俣山_8680
     Photo9 まだ雪が残る上州武尊山と剣ヶ峰 手前が鹿俣山と玉原スキー場

尼ヶ禿山山頂から分岐に戻り、玉原湿原目指して降ると次第にブナが目立つようになり上空はブナの新緑で覆われた。送電鉄塔下の分岐を更に直進し降ってゆくとやがて舗装道路に飛び出し山歩きは終了。
舗装道路を進みゲートを越えるとやがて道は玉原湖の湖面近くまで下りの登り返すと玉原自然環境センターに到着。更に進んでセンターハウス横のゲートを越えると大きな駐車場に数台の車が駐車していた。
10センターハウス_8691
     Photo10 センターハウス ここまで一般車が入れる

一般車両が入れるセンターハウス前から中心広場を横切る砂利道に入りショートカット。
11中央広場と尼ヶ禿山_8692
     Photo11 中央広場からの尼ヶ禿山

再び舗装道路に出て坂道を昇り玉原スキーパークの駐車場へ戻り、帰路途中でデポしておいた自転車を回収した。




テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

日光 茶ノ木平 薬師岳

0ミツバツツジとシロヤシオ_8610
     Photo0 ピンクのミツバツツジとシロヤシオ
記録
日程:2018,05,12

メンバー:Sさん 安田
05/12天候 晴れ :
コースタイム:茶ノ木平山口(8:39)→茶ノ木平(9:30~9:47)→細尾峠分岐(10:11)→篭石(10:21) →細尾峠(11:27)→薬師岳(12:06~12:43)→コル1110(13:24~13:33)→丸山(14:07)→大木戸山(14:30~14:49)→三ノ宿山(15:17)→P1188(15:37)→P1158(16:00)→P1045(16:24~16:33)→送電鉄塔52(16:58)→発電所水槽(17:11)→“やしおの湯“(17:22)
行程16.4km 累積標高↑1311m ↓-1928m    ルートマップは ここ です。

今年はヤシオが当たり年らしく日光足尾方面は特に素晴らしいらしいとの情報があったが情報を得た時点で既に標高が低いところでの花見は出遅れかも?
そこで中禅寺湖の茶ノ木平から日光清滝の”やしおの湯”まで歩けば標高差がかなりあるのでどこかで花に出会うはずと思い出かけた。

宇都宮ICから日光宇都宮道路に入り終点の清滝IC近くの”やしおの湯”の駐車場に車を停め、清滝1丁目BSから日光レイクサイドホテルBSまでバス移動して茶ノ木平登山口から入山した。

茶ノ木平登山口から樹間越しに中禅寺湖を見ながらかつてのロープウエー終点の茶ノ木平駅まで登ると一気に視界が開け、目前に男体山の姿が現われた。
1男体山_8599
     Photo1 茶ノ木平から見た男体山

白根隠山が立ちはだかって中禅寺湖からは見えない日光白根山の姿も見えた。
茶ノ木平駅跡から少し進んだ登山道横のベンチで休憩し半月山方面に向かうと明智平・細尾峠への分岐が出てきた。
周囲は白樺岳樺の疎林だがまだ若葉が出ていないのでところどころにある石楠花は陽射しを受けて咲き始めていた。

分岐で左折して笹原の中の道を進むとあちこちから踏跡が現われたが道標は一切無い。ほぼ平坦な笹原なのでいろいろな道が錯綜しているので濃い踏跡を辿るとやがて明智平と細尾峠の分岐を示す道標が現われたので細尾峠方面に右折。
2細尾峠分岐_8601
     Photo2 細尾峠への分岐

見上げると漸く芽吹きだした唐松の緑が美しく、笹原のところどころにはアカヤシオの花が残っていた。
3アカヤシオ_8603
     Photo3 残っていたアカヤシオ もうすぐ主役交代

緩勾配の道を降って行くとやがてピンクのアカヤシオの花から今度は蕾がビッシリついたミツバツツジに替わり更に進むと満開の花になった。
4篭石_8602
     Photo4 篭石のあたりはミツバツツジが咲き始め

周囲に咲くミツバつつじに目を奪われながら細尾峠目指して降るとやがてたわわに緑の蕾をつけた木が散見されるようになり、蕾を確認すると中には白い花びらが。やがて枝いっぱいについた蕾はシロヤシオの花に変わった。
5ミツバツツジとシロヤシオ_8608
     Photo5 ミツバツツジとシロヤシオのコラボ もう少し経つと主役はシロヤシオに

目を休める暇も無いほど次々に現われる花を愛でながら道を降ると送電鉄塔の立つ広場に出た。この辺りまで降ると周囲は新緑の世界、その中にときおりヤマツツジのオレンジ色が混じりだした。
6ヤマツツジ_8620
     Photo6 オレンジ色のヤマツツジが登場

新緑で陽光が遮られた尾根を降って細尾峠に到着してみると、旧国道の細尾峠の駐車場は満車、路肩は見える限り登山者の車列だった。
7細尾峠_8613
     Photo7 細尾峠 前日光方面 薬師岳登山口

茶ノ木平から細尾峠までの間に出会ったのは10名ほどのパーティと1組のカップル登山者のみだったので大半の車の持ち主は薬師岳や夕日岳地蔵岳方面の向かったと思われる。
おそらくヤシオが咲くこの季節が年間を通してもっとも細尾峠が賑わう時であろう。

細尾峠で道路を横断し向かい側の登山道を薬師岳目指して登るとこちらの尾根はオレンジ色のヤマツツジのオンパレード。
やがて崩落箇所が現われロープに従って通過すると勾配が増してきて、ここまで下りばかりの道を歩いてきて足には厳しい。喘ぎながら登りきると薬師岳山頂に出たが山頂からは展望が無かったので先に進み一段降るとこれから歩く稜線を見渡せる休憩適地があったので休憩。
8薬師岳山頂_8615
     Photo8 薬師岳山頂

地図と展望から長い稜線を確認して歩き出し、肩のような小ピークを越えてP1159手前のコルで一休みしたが、ここから幾つかのピークを越えることになるがなかなか高度は落ちない。時折南斜面の樹林が途切れて隣の夕日岳を見ることが出来るが、大半は展望が無い樹林の尾根歩きで、丸山、大木戸山、三ノ宿山それに無名のピークを幾つか越えるがそれぞれ進路の方向転換が必要で、直進方向の派生尾根に引き込まれないように注意を払った。

これで最後というP1047.8は三角点のある山頂を通らずに左折するがここからの下りで踏跡が薄くなり戸惑う。良く見れば”やしおの湯”への進路を示した案内板がぶらさがっているが見落としてしまいそうだった。
9P1487道標_8626
     Photo9 P1047.8 やしおの湯への案内板

降る尾根は踏跡が殆ど無いが尾根幅が狭いので降りやすそうなところを選んで尾根筋を降ると送電線中禅寺線鉄塔52の見晴らしの良い広場に出た。
送電線下は帯状に伐採されているので麓の清滝の町や”やしおの湯”の建物の屋根、遥か彼方には先日歩いた高原山が見渡せた。
10清滝の町と高原山_8629
     Photo10 送電鉄塔52の広場から見た清滝の町 遥か遠くに高原山が

送電鉄塔下を通過すると道は巡視路らしく明瞭な道になりやがて古河日光発電上ノ代発電所の水槽に突き当たった。
11上ノ代発電所水槽_8632
     Photo11 上ノ代発電所水槽 ここから導水管をなれて発電機へ

水槽に水が渦巻く様子をフェンス越しに見て折り返すように谷に降る道を進み、木橋を渡って対岸の道を進むと今度は送電鉄塔51の広場に出た。
鉄塔下で左折し凹地に降って斜めに登り返し、土手を越えると”やしおの湯”入口分岐近くに立つ送電鉄塔51の標柱のところで道路に飛び出した。

取り付きを示すようなテープ類等は無く、唯一目印になるのは標柱のみだった。“やしおの湯”入口分岐から車道の坂道を下って建物正面の駐車場に戻り、登りより下りが長いいつもとは違った山行を終えた。



テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

赤城山 利平茶屋ルート

0覚満淵_8558
     Photo0 アカヤシオ咲き乱れる篭山山頂から見下ろした覚満淵(手前)と大沼(奥)
記録
日程:2018,05,06

メンバー:安田
05/06天候 晴れ :
コースタイム:利平森林公園駐車場(7:10)→取り付き(7:13)→P1207(7:389)→ビジターセンター分岐(8:26~8:36)→篭山(8:44)→鳥居峠(8:55~9:03)→林道終点(9:19)→激ヤセ尾根(9:30)→一般道行き止まり(9:42~9:50)→三階の滝(10:11)→利平茶屋(10:28)→利平森林公園駐車場(10:39)
行程5.8km 累積標高670m     ルートマップは ここ です。

ゴールデンウィークが終わって世の中が静かになったら出かけようと思っていたがどうも天候が良く無さそう。では連休最終日、それも交通が混雑する前に帰宅できれば良いのだと考え,人があまり行きそうも無くしかも今が花盛りのところはと探して思いついたのが赤城山の東面。
昔はケーブルカーがあって赤城山への登り口だったらしいが今は時代が変わってケーブルカーも廃止され訪れる人も少なそうなので出かけてみた。

大間々(今はみどり市大間々)からR122を足尾方面に向かい、桐生市に入って黒保根の下田沢で沼田方面に左折、県道62を登って一の鳥居交差点で左折し県道70に入り道なりに進んで利平茶屋森林公園の駐車場に車を停めた。

駐車場のトイレ裏にある舗装林道に入りゲートを過ぎると左側の大岩のところに踏跡がありここからダイレクトに駒ケ岳に突き上げる尾根に取り付き、
1尾根取り付き_8545
     Photo1 林道からの尾根取り付き 大石が目印

ジグザクに斜面を登り尾根に出て新緑の中に延びる薄い踏跡を辿ると花末期のアカヤシオの花が残っていた。足元に散乱するピンクの花びらを踏んで進むとやがてシロヤシオやオレンジ色のヤマツツジも登場。
2シロヤシオ_8547
     Photo2 シロヤシオとムラサキヤシオ

登るに従い緑が少なくなり、岩場やヤセ尾根を越えて高度を上げるとやがて木に薄いピンクの花をいっぱいつけたアカヤシオと濃いピンクのムラサキヤシオに取り囲まれる尾根道になった。
3アカヤシオ_8550
     Photo3 標高が上がると満開のムラサキヤシオ

勾配が緩みササ原の尾根になるとすぐに黒檜山・駒ケ岳からに道に出た。駒ヶ岳方面に進むと降ってきた本日はじめての登山者と遭遇。これより先には花がないようなので合流点近くでアカヤシオを観察しながら一休み。
休憩後は合流点まで戻り指導標に従って鳥居峠・大沼・ビジターセンター方面に降り、途中で鳥居峠に直行する道から分かれて篭山を経由して鳥居峠へ降る道に入った。

大岩の隙間にアカヤシオの木が生育しているような篭山に登って行くと風も無いのに不自然に木の枝が揺れていた。
4アカヤシオ_8556
     Photo4 篭山のアカヤシオ
一瞬動物かと思ったが踏跡があちこちにありアカヤシオがそこかしこに咲いているので花の写真を狙うカメラマンが岩の間を木に掴まりながら移動していた。
篭山からアカヤシオ越しに覚満淵や大沼を見ながら鳥居峠に降ると峠の駐車場まで車で来たハイカーがチラホラ。
5鳥居峠_8562
     Photo5 鳥居峠のレストラン

レストランはまだ営業前なので横の展望台ベンチで利平茶屋方面を展望しながら休憩。
6覚満淵_8563
     Photo6 大沼、覚満淵など外輪山の内側は花も緑もなし

ここは関東の街並みが見える夜景スポットらしいがこの時間は漸く緑を取り戻した景色が気持ちよく広がっていた。休憩後はレストラン裏のゲートから林道に入り、林道横の土手に登るとレストランの後ろにかつてのケーブルカーの赤城山頂駅の遺構が残っていた。
7利平茶屋方面_8566
     Photo7利平茶屋方面を見下ろすと下のほうは新緑 写真左隅には鉄道遺構

林道を進み、御神水を経て利平茶屋への分岐を過ぎると小地蔵岳東面の崩落が道を埋めていた。
8崩落地_8570
     Photo8 崩落のデブリ

崩落のデブリを注意深く越えて再び現われた林道を進むとすぐ終点となり、ここからはササ原の急斜面の尾根を降った。
消えたり現われたりする踏跡を木に掴まりながら降り、分岐する小尾根を左へ左へと降ったが忠実の尾根を降らないと凹地に降りてしまい、崩落したザレ場の下の出て動きが取れなくないそうだ。
ヤセ尾根を行き詰まったところで左へと降る薄い踏跡を見つけ隣の尾根に乗り換え、更に降ると両側が崩落しわずかにその境界を渡る激ヤセ尾根に出た。
9ヤセ尾根_8575
     Photo9 両側崩落のいつ崩れるかわからない激ヤセ尾根 

これを越えると漸く左右にムラサキヤシオが咲き乱れる尾根になりやがて石楠花の花も混じりだし、
10ムラサキヤシオ_8576
     Photo10 ムラサキヤシオに石楠花が混じりだした

行き止まりの標識の後ろから一般道に飛び出してベンチで一休み。ここからは石楠花自生地を通り抜けて三階の滝(山崖の滝)を目指して降ったが途中のアルミ梯子の桟道は崩れガイドのクサリも握りたくないほど錆びていた。
11三段の滝_8589
     Photo11 三階の滝(山崖の滝) 上にもう一段あるのか?

一般道は飛び出してきた行き止まりの標識を最高点に利平茶屋から周回する道だが殆ど歩かれていないようだ。
三階の滝(山崖の滝)から沢床歩きとなり林道終点に出ると大きなレンズ持ったカメラマンの姿が散見されるようになり、吊橋を渡ると標高1030mの利平茶屋に出た。
12吊橋_8591
     Photo12 吊橋をわたるとり平茶屋の広場

大きな東屋風の休憩所の裏にはかつてここから標高1390mの鳥居峠にあった赤城山頂駅を結んだケーブルカー(赤城登山鉄道)の遺構のコンクリート階段があった。
13ケーブルカー跡_8593
     Photo13 赤城登山鉄道の利平駅の階段状の遺構

利平茶屋からはバンガローが立ち並ぶ森林公園キャンプ場横の車道を歩いて駐車場へと戻った。

前橋方面から鳥居峠まで道があるので近くの覚満淵や篭山を訪れる人あるいは夜景を見る人の大半は車道終点の鳥居峠の駐車場まで車を利用する。この道が開通したために利平茶屋から登ってくる人が激減し赤城登山鉄道は廃止され、今では利平茶屋からは静かな山歩きが楽しめるようになった。
このルートには登るにつれツツジ類や石楠花と花の種類も変わるので緑と色物を楽しみ、ちょっとハラハラするようなヤセ尾根もある短いルートだが地図には記載が無く赤城山の穴場といえる。





テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

大蛇倉山 高天原山 三国山

0三国山_8534
     Photo0 三国山山頂 埼玉群馬長野の県境はピーク奥です
記録
日程:2018,05,01

メンバー:安田
05/01天候 晴れ :
コースタイム:御巣鷹の尾根登山口(7:18)→昇魂之碑(7:42)→H1790(8:19~9:29)→昇魂之碑分岐(8:41)→大蛇倉山(9:06~9:17)→昇魂之碑分岐(9:44)→展望岩場(10:05)→高天原山(蟻ヶ峰)(10:21~10:33)→U字溝登山口分岐(10:52)→P1818 (11:25~11:30)→三国山(11:46~12:06)→高天原山(蟻ヶ峰)(13:32~13:40)→昇魂之碑分岐(14:07)→御巣鷹の尾根水道(14:45~14:52)→御巣鷹の尾根登山口(15:10)
行程13.6km 累積標高1540m     ルートマップは ここ です。

ゴールデンウィーク中にどこかへ出かけてみたいが高速道路は早朝はともかく帰りに混雑が予想されるので検討対象は自宅から高速道路を使わずに行ける範囲。秩父を越えるときに芝桜見物で混雑しているかも知れないが平日ならさほどでも無いだろうと思い御巣鷹の尾根に出かけた。
日航機墜落事故から既に30年以上経過したが事故現場は整備維持管理され、御巣鷹の尾根登山口までは舗装道路が通じていて駐車場もある。しかも群馬長野の県境尾根に上がれば八ヶ岳も見えるであろうといったことも選択の理由の一つ。

先日出かけた 諏訪山 の登山口駐車場を過ぎ、道なりに進んで幾つかのトンネル抜け、上野ダムの最奥から道案内に従って道なりに進むと道路終点で御巣鷹の尾根登山口の駐車場に着いた。

駐車場入口にある御巣鷹の尾根登山口からスゲノ沢に沿って登って行くと
1御巣鷹の尾根登山口_8516
     Photo1 御巣鷹の尾根登山口

やがて石碑や慰霊登山や墓参のための山小屋やトイレ・水道施設があり、次第に墓標や慰霊碑が目立つようになった。
2昇魂之碑_8517
     Photo2 昇魂之碑

墜落現場の最上部付近の広場の一隅にある昇魂之碑に一礼し、更に登って墓標群が途切れてくると大蛇山高天原登山口の道標が下がっていた。
3大蛇倉山高天原山登山口_8518
     Photo3 大蛇倉 山高天原山 登山口

この辺りからアセビが現われ始め、掻き分けて踏跡を辿ると次第に傾斜を増し急登となった。
おそらく事故後に植えられたであろう唐松の植林を過ぎダケカンバや白樺の自然林に植生が変わったところで休憩脱皮。まだ新緑前であるが御巣鷹の尾根の事故現場を見渡すことは出来なかった。
尾根を登り詰めると群馬長野県境の稜線にある昇魂之碑分岐に出た。
4昇魂之碑分岐_8520
     Photo4 尾根上にある昇魂之碑分岐 右:大蛇倉山 左:高天原山

右折して大蛇倉山を目指しスゲノ沢ノ頭(日航ノ頭)を越えると倒木が目立ち始め、右往左往しながら倒木帯を抜けて枯れ草の斜面を登り詰めると大蛇倉山山頂に到着。山頂広場奥は石楠花が生茂り、わずかに東側の自然林の枝の間から西上州の山並みが見えるのみだった。
5大蛇倉山_8522
     Photo5 大蛇倉山山頂

休憩後、長野県側の展望ができるかと思い隣のピークに向かったがやはりここも展望が無かった。帰宅後調べるとどうやら大蛇山の石楠花を掻き分けて少し進んだ露岩上からは展望が得られたようであるが・・・・・残念。
隣のピークからトラバースして尾根に復帰、来た道を戻り昇魂之碑分岐を通り越して高天原山を目指した。

県界尾根を降ってゆくとこのルート唯一のロープのある岩場が出現。右側からロープを使って降り、長野県側は唐松植林群馬側は切れ落ち気味の自然林の歩きやすい尾根を進むと登山道右側(長野県側)に石楠花の繁った岩場があった。
登山道から逸れて石楠花を掻き分けて露岩上に出ると南相木湖や残雪の八ヶ岳を背景にした天狗山や男山が見ることが出来た。
6天狗山男山と八ヶ岳_8528
     Photo6 真ん中丸いのが天狗山となりが男山 背後は残雪の八ヶ岳

登山道に戻り先に進んでアセビの中を登って行くと高天原山山頂。
7高天原山_8529
     Photo7 高天原山山頂

群馬長野の県界尾根と男山天狗山御稜山からの連なる川上村南相木村の村界尾根が交わる高天原山山頂からは小川山の姿と高原野菜のマルチが銀色に輝く川上村が見渡せた。
8小川山と川上村_8530
     Photo8 小川山と麓の川上村

高天原山頂から途中あるU字溝登山口分岐を経て
9 U字溝登山口分岐_8531
     Photo9 日航機事故の跡 U字溝への分岐

P1818との鞍部まで時々獣道が交わる枯れスズタケの中を進み、鞍部からは唐松の落ち葉に変わった道を登り返すとP1818で大岩が現れた。
大岩を右から巻き、緑が出始めた唐松の尾根を進むと再び岩場が登場、岩溝を登ると三国山山頂の一端、埼玉群馬長野県の県境分岐(一本カラマツへの分岐)に出た。
この分岐からはすぐに三国山山頂到着。

気温適度、涼風が極めて気持ち良い三国山山頂で休憩し来た道を戻ったが、途中大岩を巻いたP1818は獣道を歩いて山頂を巻いた。
10 P1848巻き道_8538
     Photo10 P1818の獣道巻き道

往路で獣道があるのは解っていたがやはり始めてのルートでは何処に行ってしまうのか解らない。帰路では凡その地形が解っているので躊躇うこと無く獣道の巻き道を利用した。
県界尾根は歩いている人が少ないので所によっては目印テープの下がっている登山道より獣道のほうが濃かった。

途中高天原山で休憩を取り往路を戻ったが御巣鷹の尾根を降っていると時折鐘の音が聞こえた。昇魂之碑を過ぎると慰霊登山者の姿を見かけるようになり、墓参のための水道のところで管理人と出会った。
水道周辺には山桜が咲き、赤い石楠花が咲き始めていた。今年は例年に比べ2週間ほどは早いらしい。
途中にあった”U字溝登山口分岐”"一本カラマツ分岐"について伺うと、何れも日航機事故の現場に至るとのこと。

一本カラマツ(から松):機体が数本の木と接触。第4エンジンが脱落した地点。

U字溝:機体が接触し尾根をえぐった地点で御巣鷹の尾根から見るとえぐられた跡がU字溝に見えるらしい。

御巣鷹の尾根:墜落現場

地図には無いがU字溝登山口分岐からは御巣鷹の尾根登山口駐車場まで目印テープがあるので三国山からは高天原山を通らずに下山できたらしい。
昔はシャクナゲ峠という登山道だったが既に日航機事故以前に道が消えてしまっていたとか。




 

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

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