2017年07月の全記事一覧
- 07/29 足尾 中倉山 沢入山(そうりやま)
- 07/23 野反湖周辺の花
- 07/22 カモシカ平と野反湖周回
- 07/19 雁坂道・黒岩尾根周回
- 07/16 草津白根山
- 07/13 立処山(タトロ山)
- 07/10 大源太山 七ツ小屋山 周回
- 07/01 さねすり岩と澳比古神社
足尾 中倉山 沢入山(そうりやま)

Photo0 銅(あかがね)橋と足尾ダム ダムの後ろが横場山その後ろがガスに隠れた中倉山
記録
日程:2017,07,28
メンバー:安田
7/28日 天候 曇り :
コースタイム:銅親水公園駐車場(7:26)→井戸沢右岸尾根取付き(7:59)→ロウソク岩(9:32~9:47)→合流点(10:02)→中倉山(10:09~10:16)→“孤高のブナ”(10:21)→P1539(10:28)→”波平ピーク“(10:48)→沢入山(11:01~11:18)→”波平ピーク“(11:32)→“孤高のブナ”(11:55)→中倉山(12:00~12:10)→合流点(12:16)→巻き道分岐(12:23)→尾根下降点(12:34)→中倉山取付き(13:05~13:14)→井戸沢右岸尾根取付き(13:32)→銅親水公園駐車場(14:08)
行程13.2km 累積標高1264m ルートマップは ここ です。
なかなか頑張りますね~。梅雨前線が津軽海峡に差し掛かりそうになると名残惜しいのかまた南下して・・・・。
梅雨前線は早く明け渡し立ち去りたいと思ってはいるものの発生した台風がウロウロ、独り立ちできない台風の行く末が気になって気になってというところですかね。
そろそろ8月というのに梅雨前線が頑張るおかげで関東地方梅雨明け宣言をした気象庁、面目丸つぶれ。実害が大きいのが山小屋。登山者は予定変更してゆくところが無ければ地元の飲み屋で計画打ち合わせと称して騒いでいれば・・・・・まぁ何とかやり過ごせますね~。
夏になり気温が高くなる前に出かけてみようと思っていたが諸事情でのびのびになっていた足尾の中倉山と沢入山。標高が低いのでどうかと思案していたが、直射日光はこのところの天候では避けられそうだし、雨雲の中を歩くのも幻想的で良いのではと思い立ち出かけた。
鉱毒で有名な渡良瀬川沿いを走り足尾の町を抜けて松木川に沿いに進み、銅(あかがね親水公園駐車場に車を停めた。
準備後、銅橋(あかがねはし)を渡って対岸の親水公園を横切り仁田元川に架かる導水橋を渡って仁田川左岸の工事用道路(林道)に出た。
コンクリート舗装された工事用道路を進むと道が大きく曲がる井戸沢横断点で堰堤か橋か?の工事中。井戸沢の堰堤を過ぎたところから井戸沢右岸尾根に散りつくが目印は無し。

Photo1 堰堤左のカヤが茂ったところが取付き
適当に目星を付けカヤの茂った斜面を10mほど登ると赤土が剥きだしの尾根末端に出た。

Photo2 カヤを掻き分けて登ると尾根末端の赤土の露地
ここから尾根通しに登って中倉山を目指すが途中何箇所かの岩に黄色ペイントや残置去れた古いワイヤーがあっただけで目印は殆ど無し。

Photo3 尾根の途中には痩尾根も
踏跡は草地では伸びた草に隠され、樹林の中では獣道と判別しがたく、岩稜に出ると消え失せてしまう。さらに岩稜やザレ場を通過するときは草との境界まで進まないと踏み入る道が解らなかった。
事前検討だと尾根を外さないように進めばよいので踏後を参考にしながら尾根の真ん中を進んだ。
曇り空というか周囲はガスで視界不良、現在位置の確認も難しい。その上気温は然程高くなくても高湿度で汗ダラダラ。
着替え水分補給で何回か休憩を取りながら進むとやがて前方に石塔(ロウソク岩)が見えてきた。

Photo4 ガスの中に現れた石塔(ローソク岩)
基部を右に回りこむと展望露岩があった。しかし残念なことに眼下の松木川と銅親水公園方面もガスの中で見えない。
腹ごしらえをして岩塔左の岩場を登り、更に上のザレ場を登りきると草の中に明瞭な登山道が現れた。
草斜面の中の道を進むとやがて勾配が緩み、潅木帯を過ぎて足首程度の背丈の笹が生茂った雑木林の中で尾根斜面を登ってきた登山道と合流。ツツジの疎林の中を進むと中倉山山頂に到着。

Photo5 疎林を抜け笹原の登山道の先に中倉山が見えてきた

Photo6 中倉山山頂
休憩中一瞬ガスが流れて眼下の松木川やこれから進む沢入山への稜線が見渡せるときもあったが・・・・。

Photo7 瞬間ガスが流れて振り返ると
足尾鉱山の煙害を受けた松木川沿いの北側斜面は植物の無い露岩あるいは礫と赤土のザレた斜面。影響が少なかったのか低い笹で覆われた南側斜面と北側斜面が接する沢入山への稜線上の道はあるところは笹の中、あるところは岩稜歩きとなった。
中倉山から稜線を降ると笹原のコルに立派なブナが一本。

Photo8 稜線のすぐ横に立つ“孤高のブナ”
”孤高のブナ”と呼ばれ周囲にはロープが巡らされ保護されていた。
コルから登り返し白い空間に伸びる尾根の先はP1539のピーク。

Photo9 アルプスのような岩稜も 奥に霞んでいるのがP1539
このピークを超えて再びコルから登り返すとケルンに枯れ木が立っていた。

Photo10 “波平ピーク”
人呼んで”波平ピーク”、サザエさんのお父さん波平さんの貴重な一本そっくり。
波平ピークからは更に稜線上を進み

Photo11 沢入山への稜線
一登りすると沢入山(そうりやま)山頂に到着。

Photo12 沢入山山頂
山頂は樹林の中だが木の幹の間からは多少展望が利く。

Photo13 ガスが途切れると麓の銅橋も見えた
残念ながら尾根続きのオロ山、その先の庚申山ハガスの中。沢入山で休憩着替えた後来た道を戻るが途中のP1539手前のコルで南側の笹斜面の中に伸びる獣道が目に付いた。

Photo14 右側の緑の笹斜面の中に伸びる黒い一筋の獣道
大抵、獣道は水平移動のトラバースになっているので稜線を見ながら進めばP1539を巻けるのではと考え獣道に突入。笹原からやがて樹林帯に入っていったがまだ稜線は見える。先に進むとちょっとしたガレ場を2箇所横断したあたりで稜線がすぐ上に迫ってきた。既にP1539は巻いてしまったのでこの辺りが潮時と思い稜線に復帰すると”孤高のブナ”のすぐ手前だった。
”孤高のブナ”のところにかつての指導標らしき柱が立っておりこの辺りには明瞭なトレースがあった。しかし地図には記載が無く、しかも始めての山だったのでトレースには入りこまず素直に稜線の登山道を歩いて中倉山に到着。
中倉山からは潅木の中の登山道を戻り、途中の巻き道分岐から右へ進み支尾根へのルートに入った。

Photo15 左のローソク岩のほうから登ってきた。下山は右へ
踏跡を追って降ってゆくと左からの同じような濃さの踏跡と合流。そのまま支尾根を降ってゆくとケルンが現れ、ここで道は左折して尾根の側面を下り始めた。

Photo16 支尾根から尾根側面へ左折し下降
帰宅して調べてみると途中の踏跡合流からトラバースしている巻き道を進むと石塔(ローソク岩)方面に伸びているらしい。
私は降りに使ったが、支尾根を登ってくるルートを使うと合流点を左折せず直進してしまいそうだ。登りの時には石塔(ローソク岩)を過ぎ膝丈の草の中を歩いてやがて下草が薄い潅木帯に入ったら踏跡が突然濃くなって驚いたがこの巻き道が草原のどこかで合流していたものと思われる。草の枯れた時期に登れば解ると思うが・・・・・
ケルンからは雑木林の中のツヅラ折れの道をしばらく降ると突然工事用道路(林道?)に飛び出した。
取付き点には円を黄色と赤で二分した標識と踏跡両側にケルンがあった。

Photo17 林道からの取付き 黄色と赤で塗り分けた円形標識が目印
仁田元川の水音を聞きながら草茫々の工事用道路を降るとやがてコンクリート舗装になり、途中上久保川と下久保川の堰堤を左に見て更に降ると工事用重機の音が聞こえだした。コーナーを曲がると朝取付いた井戸沢右岸尾根の末端であった。
朝の取付きを通過して工事用道路を戻ったが、帰路では導水管橋を渡らずに道路を辿って駐車場に戻った。
井戸沢右岸尾根には取付きのマーキングが無く、地図を見て適当に登り尾根に乗った。
下山に使った取付きにはマーキングはあったが指導標は無し。
今回歩いたルート上には指導標は一切無いため、目印のテープも殆ど無く踏跡頼りとなった。
樹林帯はともかく草地は踏跡が草で隠され、どこに伸びているかは踏んだ地面の感覚のみであった。登った井戸沢右岸尾根はバリエーションルート、降りに歩いた道は分岐で指導標さえ設ければ立派な登山道といったところか。
標高は然程高くないにもかかわらず、稜線は低い笹あるいは岩でアルパインの雰囲気。
秋冬は皇海山や日光を初めとしてすばらしい展望が楽しめるだろう。ツツジのシーズンも良さそう。
今回は展望は残念であったが白い空間の中に伸びる稜線歩き、孤高のブナ、波平ピークと大満足の山行であった。
野反湖周辺の花

Photo0 シモツケソウ、ハクサンフウロ、ノゾリキスゲが入り乱れて
野反湖周辺にはいろいろな山野草の花が咲いていたのですが 前回のブログ に載せた写真は殆ど色物なし。花の写真を何枚か撮ったのですが眺めてみるとピンボケの嵐だったがどうにか見ることのできそうな写真をアップして みた。
といっても花の名前がかなり怪しいのでお気付きの方がいらっしゃいましたらぜひ正しい名前を教えてください。
山野草なので同じものが群をなして咲いているところもあるし、いろいろな種類が入り混じって咲いているところもあります。花をアップにせず見た目そのままの風景を撮ったのでは後から見るとガックリ。こんなじゃなかった。
経験がある方はざっくりした風景から花が咲き乱れている様子を想像していただけるとありがたい。

Photo1 ノハナショウブとハクサンフウロ
今までアヤメとショウブの違いが解らなかったのですが写真を見ながらネットで検索しているうちに漸く違いが解りました。ショウブは大きな花びらの付け根が黄色ということで今までアヤメと思い込んでいた紫色の花が実はショウブだったのです。野反湖周辺で見かけた花はノハナショウブといってよく公園で見かける花の改良以前の原種だそうです。

Photo2 花びらの付け根が黄色いノハナショウブ
何気ない風景の中に写りこんでいたアザミ。良く観れば違う種類でまっすぐ上を向いて咲いているのがノアザミ、数個の花が集まって下を向いて咲いているのがオニアザミ(ひょっとしたらジョウシュウオニアザミかも)

Photo3 オニアザミ(ジョウシュウオニアザミ?)

Photo4 ノアザミ
なぜかアザミは道端に多く、狭くて避けようがないトラバース路に咲いていると葉の棘がチクチク刺さり痛い。今まで気にも留めなかったが・・・・登山者の大敵であることは間違いない。まぁ、相手が攻撃してくるわけではないので一方的に敵だと思っているだけなのだが。
ハクサンフウロも沢山咲いていました。

Photo5 ハクサンフウロ
シモツケソウは休憩舎の案内図に写真が載っていたのでたぶん名前は正解。

Photo6 シモツケソウ
白い花も沢山咲いていたのですが写真で見られるのはヤマハハコぐらい。ほかにもアワモリショウマ?とかセンジュガンピなどなど

Photo7 ヤマハハコ
黄色の花は・・・・良くわからないのですが何種類も咲いていました。
とどめはクルマユリですが・・・・今までオニユリとクルマユリの違いが解らず???
今回撮った写真を見ると葉が茎の周りに車輪のスポークみたいに放射状についているのでクルマユリだと解りました。

Photo8 クルマユリ
良く山で見かけるオダマキですが今回目にしたのはキバナノヤマオダマキのみ。濃い紫色のオダマキは見かけませんでした。季節によるのか環境によるのかは良くわかりません。全草毒草だったとは・・・初めて知りました。

Photo9 キバナノヤマオダマキ
カモシカ平と野反湖周回

Photo0 カモシカ平のノゾリキスゲ(ゼンテイカ)
記録
日程:2017,07,21
メンバー:安田
7/21日 天候 曇り :
コースタイム:富士見峠休憩舎(7:50)→弁天山(8:08)→エビ山(9:06~9:28)→高沢山(10:04)→カモシカ平分岐(10:07)→カモシカ平(10:26~10:45)→カモシカ平分岐(11:04)→三壁山(11:33~11:47)→三壁山登山口(12:26)→野反湖展望台(12:41~13:03)→P1619.9(13:23)→湖畔コース入口(13:31)→イカ岩ワンド分岐(14:08~14:19)→富士見峠休憩舎(14:47)
行程14.9km 累積標高1158m ルートマップは ここ です。
関東地方梅雨あけとは言うものの、北陸東北南部は未だおあずけ。両地方の接する草津志賀高原方面の天気予報を見ると毎日局地的雨。このところの局地豪雨のせいで夕立という言い方が天気予報から消えてしまって”午後は局地的に云々”という言い方が流行っている。
丁度7月20日前後が野反湖周辺のキスゲが見ごろということで、“午後の局地的雨”を覚悟で野反湖へ出かけた。
キスゲ、ゼンテイカのことだが日光ではニッコウキスゲ、野反湖辺りではノゾリキスゲというらしい。まぁどちらにしても綺麗な花が咲いているのが観られれば良いので・・・・
先日の草津白根山山行と同じように渋川伊香保ICで高速を降り、長野原経由で野反湖へ行くのかと思っていたら、ナビの指示は中之条から暮坂峠越えのルート。素直に従って六合でR405に入ると漸く野反湖方面道案内が出てきた。朝なのでまだ降ってくる車は無いと思い、路幅を存分に使って一気に登りつめると野反湖富士見峠の駐車場に着いた。駐車場の上のほうには富士見峠休憩舎がありここから野反湖が一望できる。
野反湖を時計回りに周回しようと先ずは弁天山を目指して進むと、右側の野反湖への斜面にはノゾリキスゲの黄色い花が各所に咲いていた。

Photo1 野反湖への斜面はノゾリキスゲ満開
お目当てはまだまだと思い登って行くと弁天山南分岐。ここは左側の山頂を通るルートを進み山頂に出た。

Photo2 弁天山山頂
広場のある山頂を経由して降って行くと前方にはエビ山が見えだした。エビ山までの登山道は一部白樺を交えた樹林一部は笹原となっており、時折照りつける直射日光を避けようと笹原はすばやく通過。

Photo3 笹を抜け出して白樺の森へ
エビ山山頂は広場になっていて見晴らしが良いのだが生憎野反湖の湖面、対岸の八間山も霞んでしまい展望はいまひとつ。

Photo4 エビ(恵比)山山頂
丁度上空の雲で直射日光が遮られていたため着替えしてエネルギー補給。
登山道の様子がわからなかったのでここまで長袖で登ってきたが笹も腕に触れるほどでもなく、虫もいなかったので腕の日焼け覚悟で半袖にした。歩いていると時折蜂がやってきて頭の周りを旋回。追い払いもせず無視して進むとやがて追って来なくなった。蜂のテリトリーに入ってしまった私は闖入者。蜂はF15 ?
エビ山からは正面に見える高沢山を目指すが一旦降っての登り返しが急坂。風が吹き抜ける木陰なら良いが陽射しを受ける笹斜面だと滑りやすい路面と相まってなかなか大変。登り詰めた高沢山山頂は樹林で覆われ涼しいが休憩をとらずに進み

Photo5 高沢山山頂
少し降ったカモシカ平への分岐で左折。

Photo6 カモシカ平への分岐
樹林の中を降ってゆくとやがて疎林になり笹の中にノゾリキスゲがチラホラ見え出した。カモシカ平を挟んだ大高山方面の斜面は笹に覆われ緑一色だが、鞍部のカモシカ平周辺にはゾリキスゲの群落が黄色い絨毯のように見え出した。

Photo7 カモシカ平
カモシカ平の水場分岐で左折して笹原の中に伸びているにトレースを進むと、周囲一面ノゾリキスゲの群落の中にポッカリ開いた露地が現れた。

Photo8 ノゾリキスゲ群落の中にポッカリ開いた裸地
丁度カモシカ平は高沢山と大高山の鞍部なので涼しい風が吹きぬけ気持ちよい。分岐から降ってくる途中で登ってくる登山者に出会ったが”ノゾリキスゲの花畑はすばらしい。大満足!”と感想を述べていた。私もガッテン。納得。
ノゾリキスゲの花に囲まれて暫し休憩、来た道を登り返して分岐まで戻り三壁山を目指した。
ここも今まで同様笹原と樹林の中の歩きが交互に出てくるが、笹原の中の登山道左側(陽射しを受けるほう)はニガナの黄色い花が道に沿って帯状に続いていた。

Photo9 黄色いニガナの帯が続く登山道
三壁山山頂も樹林で覆われた小広場は展望が無いが隅の苔むした岩に腰掛けて休憩。

Photo10 三壁山山頂
ここからかなた遠くに見える野反湖畔を目指して下降。途中急坂がありそこに宮次郎清水の水場があるがかなり細い。水場を過ぎると勾配は緩みやがて三壁山登山口へ飛び出した。ここからはキャンプ場の中を通って舗装道路が伸びているが案内が無いのでウロウロしながらバンガロー群の中を下ると受付管理事務所前に到着、

Photo11 キャンプ場バンガロー群れも花に囲まれて
すぐに野反ダムに出た。

Photo12 野反ダム堰堤
ダム堰堤を渡って登り返すと大きな駐車場があり展望台と案内所の建物。ここで自動販売機に誘われて冷えたコーラを一本飲んでしまった。

Photo13 野反湖展望台権案内所 大駐車場の片隅には白砂山登山口
腹拵えして駐車場の隅にある白砂山登山口から登り始め、途中の標識は無いがしっかりした踏跡のある分岐で右折。やがて現われた木段を登り詰めるとベンチのあるP1619.9にでた。ここからダラダラ降るとやがて舗装道路に出た。池の峠入口。
少し舗装道路を進み、右側の湖畔コース入口から湖畔周回コースに入り、白樺林の中に見える高沢山や三壁山、湖面を見下ろしながら進み湖面に近くなると樹林帯が切れて笹原の中の道となった。

Photo14 湖畔コースからは通ってきた高沢山、三壁山が見える
木のチップが敷き詰められた歩きやすい遊歩道を進むと両側には次々に花が現われ写真を撮りながらのらりくらりと歩いたが・・・帰宅してみればピンボケばかり。アップで正確なピント合わせが出来ないカメラのせいにしているがまぁ未熟なんだな。

Photo15 アザミの花の向こうの山を見ると空模様が怪しくなってきそう
反対側からはバスツアーの一行が何組か現われだした。そのたびに路端に避けて花観賞。時にはアザミの葉で思わずチクリ。

Photo16 両側花はな華・・・・の湖畔コース遊歩道

Photo17 イブキトラノオも・・・・
やがて野反湖端に着き登り返すと朝歩き出した富士見峠休憩舎に到着。かなりの人がノゾリキスゲと野反湖の展望を楽しんでいた。駐車場には大型バスも数台。
野反湖の両端は道路で結ばれ駐車場もある。また湖を一周する木のチップが敷かれた遊歩道もあり道中は花盛りなので山に登らずとも高原植物を手軽に楽しむことが出来る。
標高は1500m前後なのでノンビリ散策を楽しむには申し分の無いロケーションだ。
雁坂道・黒岩尾根周回

Photo0 笹の中を進む雁坂道 秩父と甲州を結ぶ昔道
記録
日程:2017,07,18
メンバー:安田
7/18日 天候 曇り :
コースタイム:出会いの丘駐車場(8:00)→黒文字橋(8:06~8:10)→林道終点(8:23)→雁道場(9:09~9:14)→突出峠(9:53)→樺避難小屋(10:23~10:39)→だるま坂(11:05)→地蔵岩(11:17~11:28)→昇竜の滝(12:04)→雁坂小屋(12:26)→雁坂峠(12:40~13:05)→雁坂小屋(13:15~13:20)→黒岩展望台(13:46~13:54)→豆焼橋5.9km(14:25~14:38)→あせみ峠(15:31~15:41)→林道終点(16:13) →豆焼橋(16:33)→出会いの丘駐車場(16:40)
行程22.3km累積標高1940m ルートマップは ここ です。
”木立に覆われた微風の尾根道は涼しそう”という思いで奥秩父の雁坂道から雁坂峠まで登り、黒岩尾根を下降した。
秋が深くなれば山々の紅葉が美しいのではと漠然と地図を見ていたら、東大の演習林が在り植林帯がかなりの高度まで達しているので直射日光にあたらず尾根を吹き抜ける微風の涼しさに魅力を感じた。
秩父からR140(彩甲斐街道)を走り山梨との県境の雁坂トンネル手前にある”思い出の丘”駐車場に車を止め、自転車で2.8kmほど手前の黒文字橋まで戻り、林道ゲートに自転車をデポしてスタート。

Photo1 黒文字橋の林道ゲート
林道ゲート横を通ってコンクリート舗装された道を登って行くとやがて終点に到着。登山道を探すと終点手前50m右側に踏跡があったので登山道を示す標識は無いがここから入山。

Photo2 林道終点50m手前の登山道入口
ツヅラ折れの踏跡を辿ってゆくと前方に昔懐かしい白い百葉箱が現れた。更に登って行くと二俣となり右へ登って行く踏跡と少し広い直進している道跡が現われた。左の直進方向は枝打ちされ朽ちた杉の枝に覆われていたが情報では尾根に巻き上がる道とあったので直進。
緩やかに高度を上げてゆくとやがて尾根上に出て雁道場で川俣からの雁坂道に合流。

Photo3 雁道場(岩道場)
尾根上に伸びる雁坂道は周囲の植林が木陰を作りしかも背丈が高いので微風が吹きぬけ涼しい。なだらかな道を登ってやがてブナの大木の横を通過すると広場がある突出(つんだし)峠に到着。

Photo4 突出峠 広場の片隅には白い百葉箱
次に現われる樺避難小屋で休憩しようと思い突出峠は通過、道が登りから降り始めると樺避難小屋が見えてきた。

Photo5 樺避難小屋
小屋前のベンチで休憩を取り、中を覗きこむと薪ストーブがあり床上は綺麗に維持され、
ガラス窓の窓枠内側にはローソクランタンも置かれていた。水場も近いので快適に泊まれそうだ。樺避難小屋からは徐々に勾配が増してくるがやがて”だるま坂”の案内板のところまで登るとこれ以降雁坂小屋までは小さなアップダウンと書かれており一安心。

Photo6 だるま坂
”だるま坂”から少し進むと地蔵岩分岐に出た。雁坂道から右折して地蔵岩に登り休憩。雁坂道で唯一展望が得られるところで雁坂嶺・東西の破風山・甲武信ヶ岳・三宝山・武信白岩山を見渡すことが出来る。甲武信ヶ岳の手前の木賊山らしき姿が見えないので地形図を開いたら地蔵岩からだと丁度西破風山の陰になっているようだ。

Photo7 地蔵岩と雁坂嶺への稜線
休憩していると雲が切れて陽射しが出てきたので地蔵岩から撤退。雁坂道に戻って小さなアップダウンを繰り返しながら進みクサリの設置されたガレ場を何箇所かとラバース。やがて水音が聞こえだすと雁坂小屋の水源にもなっている豆焼沢源頭の昇竜の滝に到着。

Photo8 豆焼沢源頭の昇竜の滝
ホースが設けられ水が飲みやすくなっているので喉を潤して、道を進み飽き飽きするほど歩くと漸く雁坂小屋に到着。

Photo9 雁坂小屋
ここまで何箇所か涸れた沢を越えるころがあったが、冬期には表面に薄氷が張りその上に雪が積もるので横断は危険そう。今年の 冬の滑落死亡事故 も今は涸れている沢で発生したらしい。
雁坂小屋を通り越し一気に雁坂峠に上って休憩。雲のおかげで直射日光は受けず、峠越えの風が気持ちよいのでベンチ上で横になりついウトウト。

Photo10 雁坂峠 乾徳山と眼下は甲州側登り口の三富
流れる雲の切れ間からの直射日光で目が覚めた。雁坂峠から雁坂小屋に戻り、水場で水を補給しトイレの中を通って黒岩尾根ルートで下山開始。

Photo11 トイレの中を通る登山道 国道140 誰かが名づけた便所国道
雁坂トンネルが開通する以前の昭和28年に二級国道と指定され、R140がこのトイレの中を通っていたようだ。人呼んで “便所国道“ もちろん車が走り抜けていたわけではなく雁坂トンネルが開通するまで”開かずの国道”だったわけですが。
雁坂小屋のテント場横を抜けて緩やかに降り、桟道を2箇所ほど通過すると黒岩展望台分岐が現れた。ここで左折し急登を登った先が雁坂峠方面から栃本集落まで見渡せる黒岩尾根コース唯一の展望箇所。

Photo12 黒岩展望台
展望台から再びコースに復帰し暖勾配の道を進み何箇所かの桟道を渡り、小尾根を越えて豆焼橋5.9kmの標識で休憩。
休憩後は次々に指導票が現われるが展望が無いので只管進むと徐々に高度が落ちてくるのとともに気温が上がってくるのが解る。
これまでは東を目指して道は下降していたが、P1828を巻くと北向きに進路を変えやがて椅子とテーブルのある”あせみ峠に到着した。

Photo13 あせみ峠 あせみとは馬酔木のこと
ここからは急な道となるらしいので休憩後、気を引き締めて降りだす。何箇所かスイッチバックを経て一気に高度を下げやがて勾配が緩むと林道終点の広場に飛び出した。

Photo14 林道終点の登山道入口
広場からは林道歩きとなりゲートを通過すると左側に雁坂トンネルの電気設備の建物が現われ、やがてR140の豆焼橋の袂に出た。

Photo15 R140の豆焼橋 向こうに見えるのは出会いの丘と休憩施設の白い建物
立派な国道とはいえ交通量の少ない豆焼橋を渡って対岸で左折、登って行くと”出会いの丘”駐車場に到着。
梅雨明け直前にもかかわらず幸い雨にあうことなく周回山行を終えた。渡った豆焼橋の路面温度表示は24℃であった。
草津白根山

Photo0本白根山に咲くコマクサ
記録
日程:2017,07,15
メンバー:安田
7/15日 天候 曇り :
コースタイム:レストハウス駐車場(8:11)→白根山火口展望台(8:26)→レストハウス駐車場(8:42)→逢ノ峰(9:00~19:12)→コマクサリフト始点(9:25)→鏡池分岐Ⅰ(10:03)→鏡池(10:09~10:20)→鏡池分岐(10:26)→本白根山展望所(10:50)→本白根山遊歩道最高点(11:07~11:24)→コマクサリフト上部分岐(11:51)→コマクサリフト始点(12:02)→蓬莱岩分岐(12:14) →明治火口(12:27)→レストハウス駐車場(12:36)
行程10.1km累積標高770m ルートマップは ここ です。
毎日天気図を見ていると梅雨前線が北上したり南下したり、おかげで天気は猫の目変化。例年ならそろそろ梅雨も明けの期待もといったところだが昨今は局所的に大雨が降ったり、子供の頃なら考えられないような暑い日が続いたりとなかなか複雑怪奇な天気が続いている。とはいっても勤労者の頃は天気なんて殆ど気にしていなかったので天気が気になるのは時間を持余しているということか?
暑い暑いと不平不満を言ったところでどうなる訳でもなし。一時的にでも涼しいところに逃げるにしかずと思い思案した結果が、前回の山よりもパワーアップして標高が高い草津の白根山。6月に火山規制が緩められたのでそれまで車を停めることが出来なかったレストハウスの駐車場も使えるとの事で出かけてきた。
渋川伊香保ICで高速を降りて長い長い一般道走行となるが連休初日にもかかわらずスイスイ。長野原を過ぎる頃になって他見ナンバーの車が何台か前を走っていることに気付いたが・・・・どうも同じような考えを持った人がいるらしい。レストハウスの駐車場に着いて見上げると既に白根山の火口展望台(湯釜展望台)から降りてきている人も。
曇り空の一部からは青空が覗いているので気温が上がってガスに取り巻かれる前にと思い、白根山目指して登り出すが規制が解除されているのは火口展望台までの区間のみ。

Photo1 白根山火口展望台(湯釜展望台)から見た湯釜と手前の涸釜
天展望台から湯釜と涸釜を見下ろしてすぐに駐車場へと戻り、道路を渡って今度は本白根山方面の周回ルートに入った。

Photo2 白根山火口展望台(湯釜展望台)から見たレストハウス駐車場と逢ノ峰
目の前の逢ノ峰を目指して登りすぐに山頂の休憩所に入り込み、窓から展望を楽しみながら吹き込む気持ちよい風にあたりながら腹ごしらえ。よく見ると山頂直下の登山道横には名残の石楠花が咲いていた。逢ノ峰からコマクサリフトの始点目指して降り、ローププウエー山頂駅の少し手前から鏡池への遊歩道を進んだ。

Photo3 ロープウエー山頂駅と周辺の草原
山頂駅からすぐの草原から潅木帯のトラバース道を進むと高山植物の花盛り。

Photo4 ゴゼンタチバナ花盛り
ゴゼンタチバナの花街道を進みルンゼを渡って富貴原の池遊歩道入口を過ぎ木の階段を登って尾根に出ると鏡池分岐。ここで左折してハイマツのトンネルを降って行くと鏡池畔に到着。
休憩しながら風が凪ぎ漣が消えるのを待っていると漸く分岐の解説板に書かれていた”亀甲状模様が現われた。

Photo5 鏡池湖底の亀甲状模様
観察もそこそこに分岐まで戻り先に進んでザレた尾根を本白根展望台へ登り始めるとコマクサ登場。

Photo6 コマクサ ちょっと盛りが過ぎたかも?
この辺りまで来ると登山者も多くなってきた。草津白根山は交通の便もよくアップダウンも少なく歩行時間も短くてすむのでコマクサ見物には一番手ごろなので賑わうようだ。コマクサの写真を撮りながら進んで人でいっぱいの展望台は通過し、本白根山中央火口の分岐から遊歩道最高点を目指したが・・・・
前方には団体さんが蟻の行列のように降ってくる姿が。コマクサが良く見られそうな地点まで進んで団体をやり過ごし、最高点に到着したところで休憩。

Photo7 本白根山遊歩道最高点
中央火口周辺から展望台までの景色を眺めながら、どうにか人が少なくなりそうな頃合を見計らって分岐までもどった
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Photo8 本白根山展望所 登山者の行列が・・・
分岐からは火口壁沿いの道を登って行くがこの辺りに来るとカメラに三脚をつけて担いだ人がチラホラ。
駐車中からは最短距離でコマクサ見物が出来るところなので遊歩道で狙っている人が多い。三脚を担いだままですれ違いざまに振り向かれると危うくカメラにゴツン。・・・・ちょっと注意してほしいものです。
コマクサの咲くザレ場を過ぎるとまもなくコマクサリフト上部への分岐に差し掛かり、樹林のなかの 広くなった道を降ってゆくとやがてスキーゲレンデの隅に飛び出しリフト始点に到着。
ここからは舗装道路を歩いてレストハウスの駐車場を目指すが途中、鏡池が見え出したところで左折し鏡池の周回歩道に入った。
左折した分岐からすぐの蓬莱岩の岩峰を巻き、木道を進むと湿原に白いワタスゲが風に揺れる姿が目に入った。

Photo9 蓬莱岩と弓池湿原
始めは弓池を横断するつもりでいたがワタスゲを見ようと湿原を回るルートに変更。

Photo10 白いワタスゲが風に揺れる
ぐるりと回って国道に出ようと木段を上りだしたら今度は左側の小さな池の解説板が目に入った。この小さな池、明治火口といい明治35年に噴火した火口跡らしい。

Photo11 明治火口
ゴツゴツした岩で囲まれ噴煙があがっていたであろう火口が、100年そこそこで小さな池になり今ではナナカマドやワタスゲもチラホラ。
自然の力というか植物の生命力はすばらしい。噴火は人にとっては100年前といえばおじいさんの時代、地球にとっては一瞬前だったわけだ。
明治火口を過ぎ階段を上がって国道を横切ればレストハウスの駐車場。車はかなり増えていた。曇り空とはいえ駐車場に停めていた車の温度計は20℃、山から降るうちにあれよあれよという間に上昇し帰宅してみれば36℃。
コマクサにワタスゲ見物のお土産付きで狙い通りの避暑であったが・・・・書いている今は暑さと湿度でウダウダ。
Appendix
ワタスゲ 風に吹かれて
白く見えるのは花ではなく種子の集まりの綿毛なんですね。綿毛が見られる頃は花はすでに終わっています。

立処山(タトロ山)

Photo0 立処山(タトロ山)山頂
記録
日程:2017,07,12
メンバー:安田
7/12日 天候 曇り :
コースタイム:古鉄橋駐車スペース(11:34)→鍾乳洞(12:05~12:30)→尾根西端展望岩(12:40)→立処山(12:49~13:01)→明家分岐(13:06)→送電鉄塔Ⅰ(13:34)→H800(13:55~14:06)→鹿ネット出口(14:12)→送電鉄塔Ⅱ(14:23)→オバンドウ峠(14:36)→間物明家入口(14:58~15:01)→《自転車》→古鉄橋駐車スペース(15:09)
行程10.1km累積標高770m ルートマップは ここ です。
毎日30℃を越す日が続き長い山歩きには出かける気力が失せてしまうが、時間も然程掛からずその上山頂近くには涼しい風が吹き出す鍾乳洞があるという立処山(タトロ山)へ出かけた。
自宅から西上州方面に出かけるときはR299を走り埼玉群馬県境の志賀坂峠を越えて神流町に出ることが多いので立処山は気になっていたが山へ出かけた折に帰路で立ち寄ろうと思いながらもいつも通過してしまっていた。
小鹿野からR299が志賀坂峠を越え神流町へ降って行くと最初に現われる集落が”間物”。”間物”のヘアピンカーブのところにある”明家”への入口に自転車をデポし、更に降ってR299が神流川を渡る古鉄橋の直前で左折して駐車スペースに車を停めた。
装備を整えて駐車スペースの奥へと進むと立処山への案内標識が現われたのでそれに従ってコンニャク畑とタラノ芽畑の中を通って鹿ネットを通過すると登山道が始まった。

Photo1 右側コンニャク畑 左側タラノ芽畑
神流川と町の中心部を背にしながらツヅラ折れの道を登って行くと次第に石灰岩の砂利混じりの道となり、やがて左側に立処山北面の岩壁基部が樹林越しに見え出した。
登山道正面の岩に赤ペイントで”鍾乳洞”。更に登ってゆくと指導標と鍾乳洞入口の看板が現われた。

Photo2 鍾乳洞入口の看板
すぐ左の岩の割れ目から涼しい風が吹き出しているのでこの季節だと鍾乳洞入口がすぐわかるが、寒い季節だとちょっとわかりにくいかもしれない。

Photo3 岩の割れ目が鍾乳洞入口
鍾乳洞入口で涼風を背に受けながら休憩していると身の回りには白い湯気が立ち込めてきた。汗だくのシャツから水分が蒸発してそれが冷やされて結露したようだ。ヘッデンを取り出し鍾乳洞の中に入ると涼しい!
最初はクサリ、次いでアルミハシゴ、ロープを伝って中へと進むが濡れた石灰岩と堆積した土で滑りやすい。

Photo4 鍾乳洞内部
途中分岐しているがより深そうなほうへと進み、最奥は地底湖になっていたらしいが今は干上がった小さな広場まで到達して戻った。周囲を見渡しても同じような景色が闇の中に広がっているので方向感覚が怪しくなった。入口まで戻ると外気はムシムシ暑い。すぐに眼鏡は曇ってしまった。
鍾乳洞からはロープがフィックスされた急斜面を登るとすぐに尾根に出た。指導標には無いが尾根の西端を目指して少し降ると南と西側の展望が開けた岩峰に出た。

Photo5 尾根西端の岩峰
ここから折り返し今度は尾根を東へ進み”明家”への分岐を通り越し侵食された石灰岩の岩場を登ると立処山山頂に出た。足元には神流町の中心部、対岸には城山、

Photo6 神流川対岸の城山と麓の神流町中心部
東のほうには山頂を削られた叶山が良く見えた。

Photo7 山頂が切り取られた石灰岩の山 叶山
山頂で休憩後”明家”分岐まで戻り、左折して”明家”を目指して斜面を下り尾根歩きが始まった。
歩きやすい開けた尾根を進むとやがて岩場が出てきたり、

Photo8 こんなロープ場もあります
く手を遮るような大岩が出てきたりしながらアップダウンを繰り返して徐々に高度を上げてゆくと”R299への下降点”。ここはそのまま直進して尾根を進み送電鉄塔Ⅰ下を通過すると鹿ネットが現われた。薄い踏跡を追って鹿ネット沿いに進むとやがて廃林道と思われる道幅となってきた。
茂った潅木や茅を避けながら進むと再び鹿ネットが現われた。ネット右側は急斜面なので今度はネットを開けて中に入り込み廃林道を進んだ。

Photo9 斜面が崩れた林道、路面には潅木と茅が生茂る
途中腰を下ろすには適当な岩を見つけて休憩。再び歩き出すと漸く鹿ネットの出口に到着。この先林道はピークを巻くように延びているが、潅木と茅には辟易していたので尾根を直進してピークを越えた。
途中の送電鉄塔Ⅱ辺りからは右下に明家廃集落と思われる赤い屋根が見えたが、右斜面を降って見に行くほどのことは無いと思い尾根を更に進んだ。ピークを越えたところで送電鉄塔Ⅲ下に出たが、今度は草藪の中にゲートが出現。進入禁止になっており、先には工事用に使われたと思われる崩れかかったプレハブが見えた。
送電鉄塔Ⅲから降るとすぐにオバンドウ峠に出た。

Photo10 オバンドウ峠
オバンドウ峠で左折して自転車をデポしておいた間物目指して道を降った。
尾根を横切っている道はR299沿いの間物とかつて人が住んでいた明家を結ぶ生活道だったのか非常に歩き易い。やがて下のほうに間物の集落が見えてくるとすぐにR299のヘアピンカーブに出た。ここからは自転車で一気に古鉄橋の駐車スペースに戻った。
大源太山 七ツ小屋山 周回

Photo0 大源太山
記録
日程:2017,07,09
メンバー:安田
7/09日 天候 晴れ :
コースタイム:旭原駐車場(4:16)→渡渉点(4:26)→謙信ゆかりの道入口(4:29)→渡渉点(4:44)→H1080(5:12~5:21)→大源太山(6:35~6:57)→H1585(7:36~7:46)→七ツ小屋山(8:04~8:19)→シシゴヤノ頭分岐(8:47)→P1465(9:10~9:23)→シシゴヤノ頭(9:34)→H1175(10:03~10:22)→水場(10:48~10:58)→謙信ゆかりの道入口(11:16)→旭原駐車場(11:30)
行程11.5km累積標高1354m ルートマップは ここ です。
太陽がギラギラ照りつけ梅雨明けと思うような日々が続いているのでちょいと近場で涼しそうな山はないか?この季節なので陽射しは強いが尾根歩きでも谷間の残雪の上を吹き上がってきた風が心地よいのでは・・・・・と思い上越国境の山に出掛けた。
越後湯沢ICで高速を降り、途中のコンビニで食料飲料を買い込み、大源太山登山口の旭原駐車場に着いて仮眠。涼しいうちに稜線まで上がってしまおうと考えて夜明とともに同時に出発。

Photo1 早朝の大源太山登山口
植林の中を進むとやがてと北沢の渡渉ポイントに到着。水量はあるがフィックスロープを使って飛び石で対岸にたどり着くことが出来た。

Photo2 最初の渡渉点
左岸歩き数分で”謙信ゆかりの道入口”に到着。更に左岸沿いの道を進むと涸れた支沢にでた。対岸が削られアルミハシゴが架っているがかなり破損していて心もとない。

Photo 3 支沢の対岸のアルミハシゴ
注意深く登って更に左岸道を進むと今度は右岸への渡渉点。ここもフィックスロープを握って右岸に渡った。
ここからは大源太山へ突き上げる弥助尾根の支尾根登りとなり急登が始まった。しばらく登るとやがて周囲は潅木となり左側が切れ落ち展望が開けたところで休憩。ここまで森林帯だったが微風すらなく湿度が高かったので汗だく。まだ太陽高度が低く虫が飛び交い始める前だったが用心して長袖のままとした。
休憩して少し登ると右手に大源太山が見え出し、

Photo4 大源太山が見え出した
すぐに弥助尾根稜線に出た。ここからは多少のアップダウンを繰り返しながら次々に現われる岩場を登って行くと

Photo5 弥助尾根上部 もうすぐ大源太山頂
大源太山山頂に到着。

Photo6 大源太山頂
360度の展望が広がるが巻機山へ続く上越国境の山々には靄がかかり薄っすらと稜線と谷に残った残雪が確認できるのみ。登ってきた弥助尾根は東側は朝陽を受け緑に輝き始めていた。

Photo7 登ってきた弥助尾根 彼方に越後湯沢の町
しかしここでも空気は微動だにせず蒸し暑くその上直射日光を受けているので素肌露出部分はヒリヒリ。
大源太山で休憩後、クサリとロープが続く岩場を一気に下降。最低鞍部まで降って七ツ小屋山までの登り返しとなるが途中潅木の日陰で涼風が吹きぬける場所に遭遇。七ツ小屋山まで登り稜線に出ると日陰が無いのでここで休憩。
涼んで歩き出だし稜線の縦走路に出たところで右折、笹原の中を歩くとすぐに七つ小屋山山頂。

Photo8 七ツ石小屋山頂からの谷川岳方面への稜線
ここで蓬峠から登ってきたというグループと遭遇してまたもや休憩。
七ツ小屋山からは膝丈ほどの笹の中に延びる登山道をダラダラ降って少し登り返すとシシゴヤノ頭へと延びる尾根の分岐点。

Photo9 笹原の中の登山道 ニッコウキスゲやイブキトラノオの花が咲く
。直進して蓬峠の小屋に立ち寄ろうかと考えたが、ここに戻ってくるためには直射日光の中での登り返しとなるので思い直し右折しシシゴヤノ頭を目指した。
シシゴヤノ頭まではところどころに潅木があるものの陽射しを避けるような場所は無い。通過してきた大源太山と七ツ小屋山を右に見ながら稜線上を進み。

Photo10 大源太山(左)と七ツ小屋山(右)
シシゴヤノ頭の手前でどうにか潅木の日陰を見つけて休憩。高気圧の真っ只中で風が無かったがこの時間になると日射で気温が上がり空気が動き始めたので谷間の残雪の上を通過した上昇気流で多少涼しさを感じるようになった。
休憩後は一気にシシゴヤノ頭を通過して下降しはじめた。この辺りからは歩く人が少ないのか登山道が一段と細くなり潅木帯の中をツヅラ折れに降り始め、やがて陽射し遮る樹林に入ったところで適当な岩を見つけて休憩。
ここからは駐車場まで一気に降れると思って進むと今度は水場が登場。

Photo11 水場
ここで誘惑に負けて再度休憩。顔を洗ったりシャツを脱いで体を拭いたり・・・・
水場では左側にヒロクボ沢の水音が聞こえていたが歩き始めるとやがて沢音は消え、少し進むと今度は正面から北沢の重量感のある流れの音が聞こえてきた。
正面直下に北沢の河原が見え始めるとすぐに朝通過した”謙信ゆかりの道入口”に出た。

Photo12 “謙信ゆかりの道”入口
ここからは朝歩いた道を戻り、渡渉を経て登山口の駐車場へと戻った。
出かけるときには2台だった車も10数台に増え、駐車場からの帰路途中では林道横のスペースにも駐車している車があった。
7月も上旬を終わろうとしているのに国境の山々の谷間にはまだ残雪があった。途中であったグループは谷川馬蹄形の稜線を歩き、清水峠から土合に戻るということで残雪歩きが楽しめるということだった。
正午前に走り出して途中、谷川PAで大清水をボトルに詰め込み帰宅。いつも込み合っている大清水の蛇口はまだ時間が早かったためか順番待ち無しで水を詰めることができた。
さねすり岩と澳比古神社

Photo0 澳比古神社
赤城山 銚子の伽藍と乙女の滝 Appendix
さねすり岩
歌碑にあった蜀山人の句をその場では読み取れなかった。

Photo1 大田南畝(蜀山人)の歌碑
写真に撮っては見たがやはりよく解らない。そこで蜀山人・さねすり岩をネットで調べてみると
さねすりの 岩をまたぎて
紅つつじ
ふもとの茶屋の
たぼのゆもじか 蜀山人 と書かれているとのこと。
さねすり岩を跨ぐように咲いている赤いツツジは麓の茶屋の若い女性の湯文字のようだ
と解してしまうとまるで面白みなし。わざわざさねすり岩で詠んだのだからもっと意味深長な艶っぽい内容なのだろう。
若い女性の湯文字だからいつも見えているわけではなく何かの拍子にちらりと見える。
従ってさねすり岩を跨ぐときに紅色のツツジの花のようなものがちらりと見えるとでも解釈すればよいのか?
古文が苦手だったので朧気にしか意味が解らない。勝手に解釈して楽しむのが本来の面白みであろう。
蜀山人が活躍した江戸時代、農村部ではまだまだ湯文字を使用することがまれだったので女性が仕事で腰をかがめたりすると陰部が丸みえになったそうだ。
写真では解りにくいがさねすり岩とは大岩全体ではなく本来は通過する大岩の割れ目に入るときに跨ぐ小岩のことらしい。

Photo2 さねすり岩
ちょっと試してみたが小岩を跨ぐ際には岩の隙間が狭いので体が横向きになり丁度股間に小岩の尖りが来る。今よりも体格が小さく無防備だった当時では微妙ところに当たることがあったのかもしれない。

Photo3 さねすり岩を跨いで見ると
”さね”とは陰核のことなのでおおらかだった昔の人々は小岩を”さねすり岩”と言い慣わしたのあろう。
さねすり岩を越えるとやや岩の隙間が広がり足元も泥で平になって容易に通過できる。よって産道と呼ばれるのか。
理科系老人、疑問は実験実証にて確認のこと今だ衰えず。
さねすり岩があるつつじが峰通りは登山口が数箇所あり、かつては赤城山頂の赤城明神への参詣古道だったという。麓の三夜沢の赤城神社と大沼湖畔の赤城神社を繋ぐ道でもあった。参詣の老若男女が岩を通過する様を見て蜀山人も句に読んだのか?
澳比古神社
大猿公園を出てすぐのところに澳比古神社の鳥居があり林道(参道)を進むと社がある。
境内にある神社の由緒記によれば性信仰の性神が祀られているとのこと。社の中を覗き込めば男女の性器のオブジェが並んでおり、それぞれ男根石は比古(ヒコ)神、女陰石は比売(ヒメ)神として祀られている。
1812年にそれまで祀られていたご神体が大洪水で押し流されたという伝承があったが、近年の保全林整備事業の折に大猿川で行方不明になっていた神体が発見され改めて祀ったらしい。
女陰を刻んだ比売神のご神体には表面に赤い着色があったがフラッシュを使った写真では見えなくなってしまった。

Photo4 比売神 わずかに赤い着色が残る
しかし表面の文様ははっきり認識できリアルそのもの。男根を模した比古神のほうは新しいもののようだが、参拝者に向かってご立派!

Photo5 比古神
ご神体流失が1812年、蜀山人が1749年生まれで1823年没であるから蜀山人が当所を訪れ、さねすり岩の句を詠んだ時、おそらく今よりは着色鮮やかだったご神体を目にしたであろう。
いろいろな山に登っていると、麓や山中あるいは山頂に在る祠で性信仰のご神体にお目にかかることがある。圧倒的に男根を模した金精様のほうが多いので育てる畑よりも種が無ければ何も始まらないと考えていたので男根オブジェの陽形が多いのか?それとも崇拝対象としての造形しやすさからか?などと思っていたら
日常生活に密着した竃の神様”かまど神”は女性で、そのかまど神を喜ばせるために男根を模した陽形のオブジェを奉ったようだ。
性信仰といい句碑といい、今では人目をはばかるような性に関する事物に対し、キリスト教西洋文明が入ってくる以前の日本人は今よりはずっとおおらかだったようだ。
記事本文へ 赤城山 銚子の伽藍と乙女の滝