赤城山 銚子の伽藍と乙女の滝

0乙女の滝_5652 A
Photo0 見事な”ひょんぐり(跳ね上がり)“を見せる乙女の滝

記録
日程:2017,06,29
メンバー:安田

6/29日 天候 曇り :
コースタイム:大猿公園駐車場(7:30)→おおさる山乃家登山口(7:35)→東登山口合流(7:49)→さねすり岩(9:02~9:06)→横引尾根出合(9:13~9:30)→銚子の伽藍東展望台(9:42~9:46)→銚子の伽藍(10:02~10:17)→牛石峠(10:38)→軽井沢峠(10:45)→血の池(11:18~11:21)→小沼水門(11:46~12:00)→茶の木畑峠(12:24)→乙女の滝下降点(12:47~12:52)→乙女の滝(13:14~13:29)→林道終点(13:38)→おおさる山乃家(14:01)→大猿の猿(14:03)→澳比古神社(14:11~14:24)→大猿公園駐車場(14:31)
行程14.3km累積標高1206m     ルートマップは ここ です。

気温はさほど高くなくてもやはり梅雨時、湿度が高いので少し歩けば汗まみれになってしまうので涼しいところは?と考えてみるとやはり沢となるが水を浴びるのはどうも。ということで思い立ったのが赤城の銚子山の伽藍と乙女の滝。

大猿川の両岸尾根(右岸のつつじが峰と左岸の小峰)周回をしようと登山口のある大猿公園を目指すが前橋側から入っても桐生側から入っても解りにくい。”おおさる山乃家”の看板を目当てに進みどうにか大猿公園の駐車場に着いて支度を整えて澳比古神社の鳥居横から出発。
1澳比古神社鳥居_5585
     Photo1澳比古神社の鳥居

すぐに”おおさる山乃家”の前を通過し右側に水芭蕉の植生地と東屋を見るとすぐ左側に登山口が現われた。
2おおさる山乃家登山口_5586
     Photo2 おおさる山乃家登山口

笹が刈払われた木段の登山道を登って行くとつつじが峰の稜線に到着。尾根上を登ってきた東登山口からの道と合わさり少し進むと今度は西登山口からの道と合わさった。
歩きやすい尾根道はつつじが峰と名づけられているようにつつじの中に伸びているがこの季節では花は無くみどり一色。時たまサラサドウダンの花が落ちて敷き詰められている所もあった。
しばらく歩くと崩壊した斜面の上のリッジを歩く部分があるが危険箇所はなし。天候は曇り予報の大当たりで谷はガスで埋まり隣の尾根さえ見えない。やがて目の前に蜀山人の歌碑が立つ”さねすり岩”到着。
3さねすり岩_5598
     Photo3 さねすり岩と蜀山人の歌碑

登山道は尖った小岩を乗越し岩の割れ目に伸びている。背の低かった昔の女性がこの小岩を跨ぐときに微妙なところに当たるので”さねすり岩”と呼ばれたらしいが???
小岩を跨いで人一人が通過できる岩の割れ目を抜けるがここが”産道”、なるほどね~。
4産道_5602
     Photo4 岩の間を横になって通り抜ける"産道“

"さねすり岩"を通過するとやがて横引尾根とつつじ峰の交わる横引き尾根出合の広場に出た。
5銚子の伽藍分岐_5605
     Photo5横引尾根出合

ここで休憩を取り左折して横引尾根を進むと東展望台と銚子の伽藍の分岐に到着。東展望台方向に進んで西側と南側が切れ落ちた先端に立つと粕川の谷が見渡せたが今の季節ではみどり一色。
東展望台から引き返し分岐を今度は銚子の伽藍方面に降り、途中からは薄い踏跡に入って北面の支沢の崩落したザレを降り沢床に降り立った。支沢の合流点の対岸にはおそらく”おとぎの森”へと伸びているバリエーションルートと思われるテープが認められたが今回は見送った。
銚子の伽藍上部ではナメになっており水流も穏やかで水の中を歩いて降って銚子の伽藍の落ち口に出た。
6銚子の伽藍_5612
     Photo6 銚子の伽藍落ち口

銚子の伽藍は落ち口からは暗く深いゴルジェとなっており不気味な様相。左岸には登山道が降ってきて落ち口のすぐ上流で横断している。落ち口の左岸で休憩して沢を横断。右岸にあるフィックスロープを使って登り返し牛石山への明瞭な登山道を辿った。
尾根上に出ると左に伸びる踏跡があったが銚子の伽藍西側の展望台へと延びているのであろうか?行ってみるかどうか思案したがここもパス。
登りつめてゆくとやがて東屋がある牛石山山頂に出た。木々の囲まれ展望が無いので先に進むとやがて舗装道路の横を進むようになり"牛石"を過ぎると
7牛石_5621
     Photo7 牛石

牛石峠で道路に出た。
牛石峠からは車道を進み、冬に登った荒山の一方の登山口である軽井沢峠の駐車所を過ぎ、さらに進んで”三途の川”を過ぎたところで右折し関東ふれあいの道に入った。新しい靴跡が無い濡れた道をしばらく進むと”血の池”分岐。
8血の池_5630
     Photo8雑草が茂る”血の池“梅雨が続くと池が出現か?


”血の池"に立ち寄ってみると水は無く草が茂っていた。解説板によると梅雨時から夏に掛けては水深1mほどになるらしいが・・・
"血の池"から朝香峠に登ると漸く小沼を展望できた。道は尾根上から小沼畔へと降ってゆくが・・・
9小沼と長七郎山_5633
     Photo9 小沼と長七郎山

尾根を反対側に登れば朝香嶺に出るらしく、朝加嶺を越えればこれから向かう小沼の水門へはショートカットできそうであったがここは地図通りに進んで小沼畔を歩き水門に到着。
休憩後、"おとぎの森"方面、”茶の木畑峠”を目指して歩き始めると長七郎山への分岐で”おとぎの森”への指導標が2つありその先にはやはり2本の道が延びている。どちらへ進むべきか思案し表示距離が長い左側の道を選択。
10おとぎの森分岐_5635
     Photo10 長七郎山分岐 指導標の上2枚が“おとぎの森”を示す

長七郎山を巻くように進むとやがて急に左に曲がったところで"おとぎの森”と”茶の木畑峠"への指導標が出てきた。

分岐からは左側は登りで”茶の木畑峠”、右側は降りで”おとぎの森"なので先ほどの分岐で距離が短い”おとぎの森"ルートを進んでいたならここまで来るのに登り返しがあったようだ。結局距離表示の長いほうを選んで正解だった。

”茶の木畑峠”に登り返すと横引尾根には先ほど通過した銚子の伽藍方面への踏跡はあったが指導標はなし。
11茶の木畑峠_5638
     Photo11 茶の木畑峠

高原地図では破線扱いとなっている。

”茶の木畑峠”峠から降り”追分”に出たがこの分岐では尾根から降る道は横木で止められていた。尾根上を降り"岳人岩”を過ぎると”乙女の滝”への下降点を探りながらキョロキョロ。
12岳人岩_5641
     Photo12 岳人岩 

このまま尾根上を降る登山道を大猿公園まで降りてしまっては”乙女の滝”を見るためにはもう一度大猿川を小一時間登り返さなければならないので途中からの出来そうなところを物色。
事前に地形図で登山道を離れ直接"乙女の滝"へ降るルートを検討しておいたものの、実際には降れるかどうかが問題。目星をつけておいた地点手前で登山道横に数本のテープが懸かった木を発見、ここでよいのか立ち止まって検討。
13乙女の滝への下降_5643
     Photo13 乙女の滝への下降点 奥にテープが見えるが踏跡無し

よく見れば左斜面の奥にもテープがありここが下降点と確信したものの、斜面は笹で覆われて登山道から入り込んでいる踏跡は無い。今日はロープを持参していないが、いざとなれば登り返せば良いと覚悟を決めて下降開始。
丹念にテープを追うとやがてザレた沢形に出て少し降ると古い石積堰堤の跡があった。
ザレを横切りさらに目印を追うと今度は水流のある細いナメ沢にでた。この沢を渡渉し右岸を降って行くとやがて水音が聞こえ出し、大猿川が近いことが解った。

ここまで濡れた泥の上にも沢沿いの砂斜面にもどこにも踏跡は無く、小岩は苔むしていて人が石を落とした転石も無かった。テープがあるので先達がいるということ確かなのだがここしばらくは踏み入った人はいないようだ。やがて前方が明るくなると突然地面が切れ、崖を2mほど下ると”乙女の滝”脇の登山道に飛び出した。
”乙女の滝”は見事なひょんぐり滝で一度釜に落ちた水が再び噴き上がっていた。落ち口に行って上から覗いたり横ら見たりで見飽きることが無い。
14乙女の滝_5649
     Photo14 乙女の滝

"乙女の滝"とはよく言ったもので見方によってはなるほど女性の・・・乙女たる所以か?
”乙女の滝”から更に上流には"大猿の滝"があるが今日はここまでかなりの距離を歩いてきたので先には進まずここから大猿川に沿って降った。川沿いの植林の中に張られたロープに沿って降り、渡渉すると林道終点に出てここからは長い林道歩きとなった。
15林道終点_5656
     Photo15 林道終点 上流の堰堤工事用だったのか?

やがて歩き始めに通過した”おおさる山乃家”に出て周回を終えた。


          Appendix さねすり岩と澳比古神社


テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

水沢山 二ツ岳 周回

0雌岳山頂からの水沢山_5557
     Photo0 二ツ岳雌岳山頂からの水沢山

記録
日程:2017,06,23
メンバー:安田

6/23日 天候 晴れ :
コースタイム:水沢観音駐車場(6:40)→お休み石(7:13)→水沢山山頂(7:49~8:00)→西登山口(8:21)→つつじヶ峰休憩所(8:37)→オンマ谷風穴(9:17~9:25)→二ツ岳雄岳(10:06~10:13)→風穴への分岐(10:26~10:36)→雌岳(10:46~10:54)→7合目避難小屋(11:02)→西登山口(11:36)→榛名県有林大標柱(11:43)→尾根下降点(12:01~12:12)→林道終点(12:34)→船尾像(14:42)→渡渉点(13:11~13:21)→水沢観音本堂前(13:38)→水沢観音駐車場(13:42)
行程14.1km累積標高1353m     ルートマップは ここ です。

梅雨の晴れ間を見つけて水沢山(地形図では浅間山)と榛名の二ツ岳を周回してきた。
水沢山は山麓に坂東三十三霊場の一つ水沢観音がありそこの駐車場は大きく交通至便。更に二ツ岳は山頂からの展望が良くないものの、山麓のオンマ谷は風穴から噴出す冷風で涼しいとの事。まだ気温が上がらないうちに水沢山へ登り暑くなってくる頃にはオンマ谷で涼もうと両者を繋げて周回した。

水沢観音の大駐車場の右側の舗装路を登って行くと、早々に下山してくる登山者に出会った。地元の人で月に10回は登っているとの事、これから仕事に出かけるそうだ。
以前出掛けた 上田の太郎山 同様地元の人にとっては散歩で訪れるらしい。
次第に舗装路が狭くなりやがて水沢観音の本堂横からの登山道と合わさり少し進んで登山口からは登山道の登りとなった。しっかり整備された登山道を登って行くと山頂との中間点の”お休み石”に到着。
1お休み石_5521
     Photo1 お休み石

まだ樹林帯で陽射しを受けず、汗が噴出すほどでもないので更に登って行くと見晴らしの良い石仏が並んだ尾根に出た。
2登山道横の石仏群_5523
     Photo2 登山道横の石仏群

ここからは自然林の尾根歩きとなり岩場も出てきたが踏跡がしっかりしていて歩きやすい。やがて山頂に着くと数名の登山者が休憩中。
3水沢山山頂_5524
     Photo3 水沢山山頂

話に加わると皆さん地元の人で一汗かいたのでここで涼んで下山。丁度木苺が実っているから下山が楽しみといっていた。ここまで木苺を目にしなかったので地元の人ならばの場所があるのだろう。
山名標柱の陰につるされた温度計を見れば22℃。そよ風が吹き抜けると心地よい。
4水沢山からの相馬山 雌岳 電波塔のある雄岳_5526
     Photo4 水沢山山頂からの相馬山 二ツ岳雌岳 電波塔のある雄岳

山頂を通り越して西登山口に向かって降る途中にある電波塔のところで右折、降り続けると水沢山西登山口がある舗装林道に飛び出した。
5水沢山西登山口_5528
     Photo5 水沢山西登山口

林道を横断、再び樹林の中を進むとすぐに”むし湯跡・伊香保"方面への分岐に出た。
ここで左折し歩きやすいなだらかな登りの遊歩道を進みやがて左手が開けると道の右側の樹林の中に”つつじヶ峰休憩所”が佇んでいた。
6つつじヶ峰休憩所_5535
     Photo6 つつじヶ峰休憩所

更に登って行き下り始めると周囲の様相が一変し、苔むした岩が現われるようになってきた。二ツ岳への分岐を過ぎ直進して降ってゆくと空気が涼しくなりシダが茂るオンマ谷。
7オンマ谷_5541
     Photo7 オンマ谷

榛名カルデラ火山の爆裂口の跡で地形図を見るとこの谷は窪地になっているが水溜りも水の流れも無い。雪や雨は地面に吸い込まれ周囲の火口壁の外から流れ出しているようだ。涼しいオンマ谷を堪能しながら歩き、”まゆみの原"を過ぎると”オンマ谷の風穴"に到着。
8オンマ谷風穴_5545
     Photo8 オンマ谷風穴

ここでは大岩の積み重なった隙間を風穴というらしいが確かに涼風が吹き出すのが感じられた。風穴前のベンチで休憩して今度は二ツ岳への登山道に入った。苔むした岩で滑りやすいが高度を上げてゆくと雄岳雌岳の分岐に出た。左折して雄岳を目指すと広場があり電波塔の建物の横を登ればすぐに山頂。隣の相馬山と榛名富士が展望できた。
9雄山山頂からの相馬山と榛名富士_5551
     Photo9 雄岳山頂からの相馬山 榛名富士

雄岳から引き返し雌岳に向かうが”風穴”からの登山道と合流するコルで校外学習の小学生の集団に遭遇。先生が立ち止まって集団を見守っているので会話しながら小学生が通過するまで休憩。
10校外学習中の小学生_5553
     Photo10 小学生の一段が雄岳目指して進む

先導する先生を追い抜いて勝手に先に進んでしまう者、後からかなり離れてダラダラとやってくる者。半世紀以前の自分の姿を見ているようで微笑ましい。まぁ校外に出ると先生は大変ですね。小学生の集団を見送って雌岳に向かって登るとすぐに山頂。ここは雄岳とは反対に水沢山や前橋や高崎方面の視界が開けている。
雌岳から降り、七合目避難小屋(避難小屋とはいえ屋根付きでベンチのある休憩所)を通過して
11七合目避難小屋_5558
     Photo11 七合目避難小屋

往路で通過したオンマ谷入口の分岐に出た。
ここからは往路を戻り水沢山西登山口で右折、ギラギラ太陽が照りつける舗装路を歩いて”榛名県有林”とか書かれた大きな標柱のところで左折して船尾滝目指して濃い踏跡を辿った。
12榛名県有林の大標柱_5560
     Photo12 林道横の榛名県有林の大標柱


踏跡は自然林の中を進みやがて植林の尾根道となった。標識にしたがって右折し尾根からの下降が始まると古い木段の道となり。途中幾つかの分岐があったがその都度標識に従い船尾滝を目指して高度を下げ谷間に降ると堰堤の上に出た。
対岸に踏跡が無いので探すと堰堤手前で降って堰堤下を通過する踏跡を発見。やがて道が不明瞭になり崩落して抉られた斜面を降りたり降ったりしながら進むと
13崩壊した堰堤_5568
     Photo13 崩壊した堰堤

すぐに工事の安全旗やプレハブ小屋が現われた。小屋の横に飛び出すと林道終点でここからは舗装路が下に伸びていた。
14林道終点_5569
     Photo14 林道終点

林道を降ると法面崩落箇所やガードレールが流されたところが現われたが歩く分には支障なし。コーナーを曲がると突然”船尾像”が左に現われた。
15石の台座に腰掛けた船尾像_5571
     Photo15 船尾像

説明によると平成になってからの建立されたものだが林道が通行止めになっているので訪れる人も無く岩の上に腰掛けて佇んでいた。
更に進む今度は船尾滝への入口が現われたがここも立ち入り禁止。
舗装林道を降るうちに時たま黄色いものが目立つようになってきたので近づいてみるとたわわに実った木苺。
16たわわに熟した木苺”モミジイチゴ”_5575
     Photo16 丁度食べ頃の木苺“モミジイチゴ”

水沢山山頂での会話を思い出し、口に入れてみると甘い。食べられそうなものを見るとつい口に入れてしまう。帰宅して調べたら”モミジイチゴというらしい。飲料水の空ペットボトルに詰め込んでお土産get。
木苺をつまみ食いしながら、林道分岐の手前から水沢方面への道に左折。殆ど水の無い沢を渡渉して、対岸の崩落地に設けられた鉄階段を上がれば
17崩落斜面の鉄階段_5578
     Photo17 崩落地に設けられた鉄階段

再び快適な道となった。
降ってゆくとやがて車の轍が現われ次いでコンクリート路となり水沢観音の鐘の音が聞こえてきた。舗装林道から左の坂道を上って行くと水沢観音の本堂前に出て18水沢観音本堂_5583
Photo18 水沢観音本堂

山歩きを終えた。

水沢観音から水沢山への登山は、今回のように大駐車場の右隅の舗装路を登って行くのと本堂左の鉄階段を登って行くルートがある。やがて登山道手前で両者は合流する。





テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

利尻山 鷲泊コース

0利尻山_5490
     Photo0 まだ残雪が残る利尻山

記録
日程:2017,06,17
メンバー:安田 他

6/17日 天候 晴れ :
コースタイム:北麓野営場登山口(4:20)→甘露泉水(4:33~4:37)→野鳥の森(5:14~5:27)→雷鳥の道標(6:02~6:05)→第一見晴台(6:27~6:41)→胸突き八丁(7:11)→第二見晴台(7:43~7:54)→長官山(8:10~8:20)→利尻岳避難小屋(8:35~8:48)→9合目(9:25)→沓形コース分岐(9:58)→利尻山山頂(10:29~11:02)→9合目(12:02~12:07)→利尻岳避難小屋(12:30~12:48)→第一見晴台(14:11~14:36)→野鳥の森(15:22~15:39)→甘露泉水(15:54~16:02)→北麓野営場登山口(16:11)
行程15.4km累積標高1808m     ルートマップは ここ です。

ツアー2日目は早朝3時起床で4時出発、4時20分から登山開始。宿では登山中に食べる朝食用のおにぎりを準備してくれたが・・・・、宿でさっさと食べて後は手持ちの行動食で対応。

鷲泊コースの登山口北麓野営場から歩き出すとすぐに3合目の甘露泉水に到着。
1北麓野営場_5481
     Photo1 鷲泊コースの登山口 北麓野営場

水汲みをする人を待って出発。カラマツとトドマツの疎林の中を進み甘露泉水の上流(といっても伏流)の乙女橋を渡る頃になるとどうにか体が目覚めてきた。
ダラダラと登って4合目”野鳥の森”に到着。広場になっているので早くも休憩タイム。
4合目を過ぎても相変わらずダラダラ登りを続け、やがて林相が変わりだしてダケカンバが混じるようになると5合目”雷鳥の道標”に到着。
雷鳥が現われるのかと期待していたら、登山道を開いた頃に雷鳥が先導したという伝説によって道標が立てられたとのこと。
5合目から大分背丈の低くなってきた樹林の中の道を進むとやがて尾根上に上がり6合目の”第一見晴台”に到着。
第一見晴台は周囲に視線を遮るものが無く、昨日訪れた礼文島が雲海の上に姿を現しているのが見えた。
2雲海に浮かぶ礼文島_5486
     Photo2 雲海に浮かぶ礼文島

まだ利尻山は見えず、途中の長官山への尾根が見えるだけであった。
背丈ほどの潅木帯の中の道を登って行くとすぐに6.5合目のトイレブースに到着。6合目見晴台での休憩の折、必要者は先行して用を済ませたので立ち止まることなく通過。
九十九折れの道を登って小広場に出ると7合目”胸突き八丁”であった。この辺りから少し傾斜が増し、小さなジグザクを繰り返しながら尾根を登り詰めると第二見晴台に到着。岩ゴロゴロの広場で休憩。これから登る尾根の先には長官山が迫ってきた。
標高が増して登山道はダケカンバの中を進み始めた。やがて尾根を登り詰めると8合目”長官山”に到着。しかし尾根のすぐ先には更に高いピークがあり、長官山は山ではなく"肩”であった。
3長官山_5492
     Photo3 長官山

開けた尾根の露岩帯となっておりここで休憩。昔の北海道長官が登った記念のモニュメントがあったが周囲には登山者が屯していたので近寄らず、ガイドの説明のみで了。
利尻山は宿から見上げたときと同様かなりの鋭鋒にみえた。
4ペンションからの利尻山_5451
     Photo4 前日、宿から見た利尻山

利尻山は利尻富士とも呼ばれるが・・・・・? 北からの姿は八ヶ岳の赤岳のようだ。
翌日、フェリー乗船中に見た利尻山は東からの眺めだったので南峰と北峰が連なり遠目には富士山のように見えたので”利尻富士”に納得。
5フェリーからの利尻山_5516
     Photo5 翌日、フェリーから見た利尻山

長官山を後にして少し先の無名ピークに登ると山襞に白い残雪を纏った利尻山の山頂部と、それに至る尾根が視界に入った。
6利尻山と避難小屋_5494
     Photo6 目の前には利尻山 眼下には避難小屋の屋根が見える

ここから少し降ったコルにある利尻岳避難小屋の屋根も見えた。
無名ピークから降り避難小屋前で休憩。ここの避難小屋は入口には"利尻岳避難小屋"と書かれていたが、町発行の登山道パンフレットには"利尻山避難小屋”何れが正解やら???

避難小屋にあるトイレブースは順番待ち行列。利尻山登山マナーには携帯トイレ使用となっており携帯トイレを持参。ここで初めて御世話になることになったが、どうも携帯トイレは市販品でなくとも良いらしく空ペットボトルでも可との事。早速ガイドに倣い飲み干した飲料水の空ボトルで小屋の裏側に廻り用足し。
下山後、登山口のトイレの扉の横には一般の空ボトルとは別に中身をトイレに流したあとのペットボトルの回収ボックスがあった。どうしてネットとかパンフレットの情報にはペットボトルの件が載っていないのでしょうかね。
携帯の意味を大きく捉えればよいということか?要求しているマナーの趣旨を考えれば空ペットボトルも可ということに気付き、なんら疑問も感じないで最初から市販の携帯トイレと思い込み、購入してしまったのは発想が貧しい単純脳細胞の極み。勉強になりました。

避難小屋を過ぎ登山道の両脇がハイマツに、やがて笹に覆われるようになると残雪の雪田が登場。斜面の傾斜は小さいので難なく横切って
7残雪の雪田を渡る_5496
     Photo7 雪田をトラバース

徐々に勾配が増す尾根を登り詰めて行くとやがて火山特有のスコリアのガレ場になってきた。9合目から振り返ると雲海の一部が利尻山の影のように切り取られ海面が現われていた。蒸発した海水が南風で冷やされ雲海が出来るが利尻山で風の進路が妨げられた部分では雲が発生しないので海面がまるで影のように見えるらしい。
8利尻山の雲影_5501
     Photo8 長官山の先には雲が途切れ海面が利尻山の影のように見える

9合目を過ぎ、沓形コースとの合流点に差し掛かると前方には登山者のトレースで侵食されたV字のルンゼが現われた。
9沓形コース分岐_5505
     Photo9 沓形コース分岐から見上げた踏跡で侵食されたV字の切れ込み

崩落地を過ぎ、侵食されたV字ルンゼに差し掛かると少し雪が残っており、侵食防止の丸太階段の横木の上にもスコリアが積もりズルズル状態。
注意深く越えると右前方にローソク岩(溶岩岩尖、溶岩塔)が現れた。
10利尻山とローソク岩_5506
     Photo10 利尻山山頂とローソク岩の溶岩塔

脆い岩なので冬期の凍りついたときにしか登れないようであるが4ピッチで登攀、懸垂で降りるらしい。基部まで達するには草地を通過しなくてはならないので雪が積もった時期でなければ基部に近づくことも出来ない。
ローソク岩を横目にスコリアでズルズルの尾根を登ると利尻山北峰山頂に出た。祠が祀られ、その周囲は沢山の人で休憩に腰を下ろすこともままならず立ち去るのを待って昼食休憩。
11利尻山山頂_5508
     Photo11 山頂の祠 割れて踏まえれていた石標を立てかけて置きました。

まわりを伺うと更に先にある南峰へ濃い踏跡が伸びているのが見えたが現在は途中の崩壊と植生保護のため登山禁止。かつては南峰との間のコルにテント場があり、そこをベースにローソク岩に取り付いていたらしいが・・・・・今は兵どもの夢の跡。
しばらく休憩の後、ガレ場のスリップに注意を払いつつ下山。
9合目まで戻ると緊張も緩み、第二見晴台で振り返って利尻山の姿を見納め、要所要所で休憩を取りながら最後に3合目の甘露泉水で喉を潤して登山口に戻った。

日ごろに比べゆっくりペースでの登山だったので立ち止まることも多く、歩いた距離・累積標高の割には一般道であるにもかかわらず時間がかかった。想定していたよりも疲労感大の山行であった。

初めてのツアー登山であったが女性のツアーメンバーの足がつりそうとの訴えに登山者なら必携とも思える特効薬を携行していないガイド。中高年の女性客が多いのだから携行していて当然と思うのは私だけか?

山頂の祠前に破損して横たわっているが祠の名前がはっきり読み取れる石標を“ここで休んでください。これは踏んでも座っても良いのです" と言って踏みつけているガイド。苦言を呈したら、しばらくして戻ってきて私に“石標を立てるのを手伝え!” 客に言う言葉か?
手伝って踏まれないように祠前に立てかけ終わったら"すみませんでした。“しかし下山する頃になって今度は私と同色の上着を着たツアーメンバーにまたもや謝っていた。謝られたメンバーは何のことやら???  人間違いする誠意の無さに唖然。
普段から登山中に客優先で他の登山者に対し傍若無人に振舞うガイドの姿に壁易していたがここまでひどいガイドがいるとは・・・・・・。

多分長い間石標識は崩れたまま放置されていたのであろう。石標を踏みつけていたガイドは祠の周囲の破損した板囲いの補修材を背負って登ってきていたし、その後からは地元の山岳会の人が修繕で登ってきていた。
板囲いは写真に写るから修繕、破損して横たわる石標は写真に写らないからそのまま無視? せめて踏まれないように処置しておくのが当然だと思うが・・・。季節になれば黙っていても人がやってくる最北の百名山は心まで寒々してくれた。







テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

礼文島 桃岩展望台コース

0_知床への途中からの利尻山_5475
     Photo0 利尻山を遠望できる花畑(ちょっと時期が早かったかも?)

記録
日程:2017,06,16
メンバー:安田 他

6/16日 天候 晴れ :
コースタイム:香深港(10:23)→桃岩登山口(10:37)→レンジャーハウス(11:33~12:01)→桃岩展望台(12:07~12:10)→キンバイの谷(12:5~12:52) →ツバメ山(13:22~13:26)→元地灯台(13:38)→知床口ゲート(14:00~14:20)→知床BS(14:30)
行程6.6km累積標高377m     ルートマップは ここ です。

今まであちこちの山に登ったが単独あるいは気心が知れた友人との山行であったが、今回チャンスが巡ってきたので初めてツアー登山に参加して礼文・利尻を巡った。
ツアーなので日程が決まっており、よほどのことが無い限り日程は変更できないらしいので目的地の天候地理を事前に調べそれに対応した衣類の準備などいつもと違ってなんだかんだと気ぜわしい出発となった。1日目は自宅から利尻の宿へ丸一日かかって移動。乗り継ぎ時間待ちで所在無く過ごすがやはり疲れる。貧乏人の性か?

2日目は天候の具合で礼文島に移動、桃岩展望台コースを歩くことになった。利尻山は少しガスっているだけで昇るには支障が無いと思ったが・・・・
まぁガイドの言うことに従って礼文島トレッキングに出発。
利尻島からフェリーで礼文島の香深(カフカ)に上陸。ここから舗装道路を歩いて桃岩展望台コース桃岩登山口まで行列行進。
登山口からは登山道らしくなり谷筋に沿って登って行くが、途中花の名前の説明で進んでは立ち止まりでいつものペースとの違いにビックリ。
いろいろな種類の花が咲いていたらしいが・・・最後尾歩きには聞き散れず???私が解ったのは新芽が伸び始めた”ウド”のみ。これはやわらかくて美味しそうだった。不埒。
何にも考えず行列の後を追い適当に道草。なんだか昔々の悪餓鬼中学生の遠足に戻ったみたいでこれはこれで楽しい。
やがて周囲が開けるとレンジャーハウスという小屋がある広場に出た。ここで休憩、早くも昼食タイム。
1レンジャーハウス_5454
     Photo1 レンジャーハウス


レンジャーハウスから背丈の低い笹に覆われた丘を登りつめると正面に現われたのが溶岩ドームの桃岩。
2桃岩_5458
     Photo2 展望台からの桃岩

桃岩は現在登山禁止とかで展望台から眺めるのみ。桃岩展望台からは右側が海岸に落ち込む丘の稜線歩きとなり
3キンバイの谷へ向かって_5463
     Photo3 キンバイの谷に向かって

右眼下の海岸線とその先にある猫岩、
4猫岩_5464
     Photo4 猫岩

左はなだらかに降る丘を見ながらところどころに咲く高山植物を見学。

道の左右で植生が異なり右の海岸側は草地。左のなだらかな丘は笹に覆われている。
冬期に西風が強く、雪が積もらない海岸側は地温が低く笹が生息できないらしい。尾根の反対側は積雪で覆われ地温が保たれるので笹が繁殖しているとの事。従って高山植物は雪が風で飛ばされる海岸側にしかない!なるほど。

やがて道が降りだしコルの”キンバイの谷”のテラスで休憩。対向して登ってくるハイカーをやり過ごしてから登り返すと”ツバメ山”に到着。来た道を振り返ると桃岩直下の元地集落とその先の海岸線が良く見えた。
5元地の海岸と桃岩_5467
     Photo5 元地集落と横から見た桃岩

”ツバメ山”からはすぐに元地灯台。
6元地灯台_5472
     Photo6 元地灯台

ここからは車の轍が残るなだらかな下り坂で桃岩展望台コース知床口に到着。
途中元地灯台を過ぎたところで海に落ち込む断崖の間からか海岸の岩場で屯するアザラシの集団が見えた。
7ペンサシのアザラシ_5474
     Photo7 ペンサシ付近のアザラシの集団

知床口のゲートを出たところで休憩。
8チシマフウロ_5478
     Photo8 チシマフウロ

更に降って知床のバス停からバスで香深港のフェリー乗り場に戻り、フリーに揺られて利尻島へと戻った。

今回巡った桃岩展望台コースは笹の背丈も低く隠れるところがないので高山植物が咲き乱れるお花畑はあっても花摘みは出来ません。家康と秀吉の会談も無理。頼みの綱はレンジャーハウスのみ。




テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

大小山 妙義山

0大小山_5445
     Photo0 P240からの大小山 

記録
日程:2017,06,10
メンバー:Sさん、安田

6/10日 天候 曇り :
コースタイム:稲荷神社(13:42)→西場富士(13:59)→ギャップ(14:19)→阿夫利神社ルート合流点(14:42)→妙義山(14:52~15:05)→大小山(15:14)→電波塔阿夫利神社分岐(15:45)→鳳仙寺前(16:07~16:28)→稲荷神社(16:36)
行程4.5km累積標高447m     ルートマップは ここ です。

栃木県の足利にも妙義山があることを知り出かけた。妙義山の隣には富士山、反対となりには”大小山”という変わった名前もあり興味津々。
事前情報によると地形図で大小山(313.8)と示されている場所は実際には妙義山でその隣のピークが大小山(282)らしい。
大小山や西場富士周辺の登山口には駐車場があり車で出かけるには好都合で今回は足利市西場町の稲荷神社の駐車場を利用した。1西場稲荷神社_5427
     Photo1 稲荷神社社務所の駐車場

稲荷神社の社務所前に車を止め、直ぐ横の参道を登って行くと直ぐに稲荷神社に到着。
境内から右に伸びている小径に入り動物防御柵に沿って進と左に西場富士への登山道が現われた。柵の扉を開けて登山道に入り登って行くとベンチのある西場富士山頂に出た。
2西場富士山_5428
     Photo2 西場富士山頂

樹林の間からは水を張った田植え中の水田が眼下に見渡せる。
3大小山_5429
     Photo3 これから向かう大小山 木の陰が妙義山

ここから自然林の中の尾根歩きとなり小ピークを幾つか越えクサリのある急坂を降ると左側は大きなギャップになっていた。コルに降り立ち、次いで対岸のクサリ場を登り返して稜線に復帰。
4ギャップ登りのクサリ場_5433
     Photo4 ギャップから登り返すクサリ場

このギャップ越えはクサリ場の直ぐ横に巻き道があるのでわざわざクサリ場を通過しなくても良いがやはりクサリの垂れ下がった岩場は楽しい。

ギャップを過ぎると次第に岩場が現われだした。簡単な岩場なので直登しても良いし巻いて進むも可能でピークを幾つか過ぎ、やがて妙義山山頂が近づいてきたと思うとロープが下がった岩場が登場。ホールドステップともに豊富なので好き勝手に登ると露岩の妙義山山頂に到着。
5妙義山山頂_5440
     Photo5 妙義山山頂 柱に掛けられた温度計は30℃オーバー

山名柱にぶら下がった温度計を見るとなんと30℃オーバー。暑い訳だ。
曇っていて直射日光が無いのと、微風があるので360°の展望を楽しみながら休憩。ここまでかなり汗をかいだのでたっぷり水分を補給し、南に伸びる尾根を降り登り返すと大小山山頂に到着。麓から見えた”大小”の文字はこのピークの側壁にあるので上からは見えない。
6大小山山頂_5442
     Photo6 大小山山頂

大小山から降って登り返したP252からは里を隔てたお隣の大坊山が良く見え、更にその向こうには赤城山が霞んでいた。
西へ伸びる尾根を降る山百合学園への分岐を過ぎ、次のピーク(P240)からは大小山側壁の”大小”の文字が良く見えた。山百合学園への分岐を過ぎて次のピーク(P240)からは大小山側壁の”大小”の文字が良く見えた。
7大小山からの西場富士山_5446
     Photo7 西場富士も良く見える 

西上州の妙義山にある”大”の字は登山道のすぐ横にあるが大小山の”大小”文字は絶壁の側面にある。他人事ながら設置が大変だったろうなと感心!

尾根道を進み徐々に高度を下げて電波塔と阿夫利神社の分岐で左折し、支尾根を降って沢筋に出てしばらく降るとやがて阿夫利神社、すぐ横にある駐車場へと出た。
8鳳仙寺門前のの休憩所_5449
     Photo8 鳳仙寺門前の休憩所 ”喫茶去”

更に降って鳳仙寺門前に差し掛かると”かき氷”の旗、思わず誘惑に負けてかき氷で喉を潤しやがて汗が引き始めたところで車を駐車した稲荷神社目指してのどかな里歩きで車に戻ってハイキングを終えた。

岩あり好展望ありの里山ハイキング、体感暑さもそこそこで良いコースであった。


テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

榛名山 掃部ヶ岳 耳岩 杏ヶ岳

0耳岩_5405
     Photo0 杖ノ神峠付近から見た耳岩 

記録
日程:2017,06,06
メンバー:Mさん、Sさん、安田

6/06日 天候 晴れ :
コースタイム:掃部ヶ岳登山口(9:27)→硯岩(10:03~10:15)→掃部ヶ岳(10:55~11:19)→西峰(11:36)→耳岩(11:54~11:59)→杖ノ神峠(12:18~12:31)→鷲ノ巣山(12:49)→杏ヶ岳(13:19~13:49)→鷲ノ巣山(14:19)→杖ノ神峠(14:40~14:50)→湖畔の宿記念公園(15:56)→駐車場(16:01)
行程10.5km累積標高1156m     ルートマップは ここ です。

そろそろ入梅の時期。今年の入梅はいつになるのかわからないが雨が降りだす前に新緑を楽しもうと榛名山に出かけた。
榛名湖畔に着くと市営駐車場が各所にあり、平日ということもあってどこでも駐車可能だったので掃部ヶ岳登山口に近い吾妻荘横駐車場に停め、掃部ヶ岳を経て杖ノ神峠から杏ヶ岳(李ヶ岳)をピストンし杖ノ神峠から林道歩きで周回した。
1硯岩_5371
     Photo1 登山口手前より見上げた硯岩

道路脇のガードレールにかかった”掃部ヶ岳登山口"を確認して
2掃部ヶ岳登山口_5372
     Photo2 掃部ヶ岳登山口

雨水による侵食が激しい登山道を登りだし硯岩分岐までの途中で適当に左折、植林の中に見え隠れする岩を目指して踏跡の無い斜面を登った。
直ぐに現われた岩壁を右に巻き、さらに登ると硯岩の垂直に立ち上がる岩壁の基部に出た。
3硯岩下部_5373
     Photo3 硯岩 基部から見上げる

見上げるとアブミ用の古いリングボルトの列、基部はかなり踏固まっていてここがクライミングゲレンデということがわかる。よく見ればかなり年代を感じさせ支点に混じってペツルの支点も幾つか混じっているのでアブミの練習でまだまだ登られているようだ。
岩壁基部を右に回りこんで硯岩の上に出ると確保支点が構築されており、トップロープも直ぐに張ることが出来そうだ。
4硯岩上部_5378
     Photo4 硯岩上部

頂稜を進むと濃い踏跡が現われ、登山道の硯岩分岐からの道を伝って多くのハイカーが硯岩の上からの展望を楽しむようだが今日は平日なので我々のみ。
5榛名富士_5379
     Photo5 硯岩上からの榛名富士

硯岩から硯岩分岐まで降り、ここから新緑の尾根歩きで掃部ヶ岳を目指した。
6掃部ヶ岳_5384
     Photo6 掃部ヶ岳山頂

木段の続く道は下から見ると一見歩きやすそうに見えたが、侵食が進み木段の横木だけが残っているのでそれをステップにして進むのでなかなか歩きにくい。
やがて平らな掃部ヶ岳山頂に出たが榛名湖全体を見渡すことが出来ず、展望休憩とはならなかった。
掃部ヶ岳山頂で指導標に従い、左折するように降ると潅木の中にヤマツツジの花が見られるようになったが時期も遅く、鮮やかなオレンジは既に失われ落花寸前。
途中地蔵岩の指導標があったが新緑に埋もれ地蔵岩はどこどこ?
一旦降って登り返すと西岳山頂に着いたがここも展望は無く単なる通過点。下り始めると樹間からこれから目指す鷲ノ巣山、杏ヶ岳への稜線が見えたが霞んでいてかなりの距離を感じる。
やがて踏跡が2本に別れていたので尾根筋への踏跡を進むと岩場に出た。基部を進んで左側の岩壁の上に上がり岩のテラスに出て見上げれば積み重なった岩の上に先が尖ったピナクルが乗っている。大きなケルンのようにも見える耳岩の片耳だ。
7右耳_5390
     Photo7 耳岩 テラスから見上げた右側の耳

耳岩のテラスから基部に戻り先に進むとやがて巻き道に合流し、その先には指導標の無い分岐が現われた。右下に降ってゆくほうが踏み跡が濃いが、左上の稜線に進む道を選んだ。稜線に出ると再び踏跡は濃くなり、杖ノ髪の頭を過ぎて潅木の中の急坂を降ってゆくと石仏と石祠が表れ直ぐに杖ノ神峠に出た。8杖の神峠杏ヶ岳取り付き_5395
     Photo8 鷲ノ巣山山頂付近の登山道

コンクリート舗装された林道を横切り、指導標に従って対岸を登って行くと新緑で陽射しを遮られ、爽やかな風が吹きぬける自然林の尾根歩きとなった。
先ほどの耳岩を正面から見ようと振り返りつつ進んだか、新緑に阻まれて見出せず。登ったり降ったりを繰り返し鷲ノ巣山を通過、
9杏ヶ岳への登山道_5399
     Photo9 鷲ノ巣山山頂付近の登山道

更にアップダウンを繰り返して幾つピープを通過したかがあやふやになる頃杏ヶ岳山頂に到着。
9杏ヶ岳への登山道_5399
     Photo10 杏ヶ岳山頂

平坦な山頂は樹林に囲まれ周囲の展望ない。上空が空いているので陽射しはあるものの吹き抜ける風が心地よい。
杏ヶ岳から先へここまでよりはずっと薄い踏跡が伸びているが、指導標はここまでで先は何も示されていない。休憩後ピストンで杖ノ神峠まで戻ったが、往路で発見できなかった耳岩の姿を見出そうキョロキョロ。
初めて歩いた往路とは異なり心理的に楽な帰路はあっという間に杖ノ神峠寸前まで戻ってきてしまった。ただし所要時間はあまり変わらず、いつもながら往路帰路の違いに驚く。

杖ノ神峠寸前で新緑の間から漸く耳岩を発見。目を凝らせば耳岩は両耳を立てた猫のようにも、角を持った鬼のようにも見える。2つのピナクルを耳というからにはやはり猫!

杖ノノ神峠からは林道を降り進路が耳岩の方向を向くと再び耳岩の姿が見えたが、今度は節分のときの鬼のお面のように見えなくもない。
先へ進むと直ぐに耳岩は見えなくなり林道歩きで榛名湖畔まで戻降って"湖畔の宿記念公園"横を経由して駐車場へと戻った。

曇りの天気で殆ど直射日光を受けず吹き抜ける風と相まって快適なハイキングであったが空気は霞み遠望は出来ず。

青空を背景に榛名湖に姿を移す榛名富士の姿も今一で残念であった。この季節快適な歩きと景色を堪能望むのはちょっと欲張りすぎか?




テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

秩父 槍ヶ岳

0中双里からの槍ヶ岳_5329
     Photo0 相原橋までの途中の中双里から見える秩父槍ヶ岳 (先端が丸くなった尖がり)

記録
日程:2017,06,03
メンバー:安田

6/03日 天候 晴れ :
コースタイム:相原橋登山口(7:13)→野鳥観察小屋(7:29)→石標Ⅰ(7:52~7:59)→ロープ岩場下(9:01)→秩父槍ヶ岳(9:16)→展望尾根(9:24~9:39)→コンサイス槍ヶ岳(10:02)→巻き道分岐(10:08)→野鳥の森歩道合流(10:16)→終点まで500の指導標(10:26~10:34)→野鳥観察小屋分岐(15:43~15:48)→相原橋登山口(11:21)
行程5.8km累積標高876m     ルートマップは ここ です。

だんだん気温が高くなってきてもう低山は暑くて大変な季節になってきた。そこで思いついたのが日中の気温が高くなる前に下山できるようなところは無いものかと探し当てたのが秩父槍ヶ岳。地図では登山道が破線になっているし、ちょっと面白そうと出かけた。

登山口から道は相原沢左岸を高巻くように進みやがて沢床歩きとなり
1相原橋登山口_5369
     Photo1 相原橋登山口

登山口から0.6kmで野鳥観察小屋へ登る道との分岐となった。右折すると直ぐ上に野鳥観察小屋が現われ、
2野鳥観察小屋_5334
     Photo2 野鳥観察小屋

道は小屋を過ぎたところでロープが張られていた。
自己責任ということでロープをくぐって槍ヶ岳への直登コースに入ると道は尾根の急斜面を小さなジグザグを繰り前しながら高度を上げていった。登り始めは肌寒いくらいだったが一気に汗が噴出し、最初に現われた石標で一休み。
3_石標Ⅰ5337
     Photo3 石標Ⅰ

ここからは一旦勾配が緩むが藪岩のヤセ尾根となり展望は無く、只管登るのみ。藪岩が終わったかと思うと今度は泥の急斜面斜面。
藪岩と泥斜面の繰り返しで高度を上げてゆくがちょっとした岩場は右への巻き道があり、泥斜面はジグザグ登りといった具合でさしたる難しさも無い。
やがて現われた直登が難しそうな岩場も右への巻き道で通過。一瞬ここは直登かと考えた岩場も
4岩場 右巻き_5341
     Photo4 この岩場は直登か?

上った先がどうなっているのか解らないので巻き上げると予想通り、下から見えなかった上部は岩が立ち上がっていた。
5岩場側面_5342
     Photo5 巻き上下途中で側面から見ると

立ち上がり基部からのトラバースも急斜面で倒木もありかなり苦闘しそう。やはり巻き道があるところは巻くのが正解だった。

木々の間から見える周囲の山々と同じくらいの高度になってきたと思ったら凹角の岩が現われた。
左は切れ落ちており右には巻けるようなバンドもなし。古いフィックスロープが下がっていたのでルートはここを登るのが正解であるがロープは信頼できないので使用せずに登った。途中で見るとロープの中間支点だった木は枯れてロープに途中に引っかかっていた。
6ロープ中間支点脱落_5345
     Photo6 唯一古いフィックスのあった岩場 途中には朽ちた中間支点がブラブラ

ここを過ぎて自然林の中を登って横に張られたロープをくぐると秩父槍ヶ岳山頂。
7槍ヶ岳山頂_5347
     Photo7 槍ヶ岳山頂

山頂からは展望が無いので反対側の尾根を降って分岐した尾根を北東に進むと直ぐ尾根先端に出た。
8赤岩尾根狩倉尾根_5349
     Photo8 狩倉尾根と奥に赤岩尾根

赤岩尾根狩倉尾根方面の展望が開けたのでここで休憩。


休憩後展望尾根から戻り少し降ったコルから下降している濃い踏跡があったが目指す方向とは違っているので直進し、薄い踏跡を登り返した。砂利混じり斜面では踏跡がかなり薄いので注意深く進み、小ピークを巻いた後稜線への登る踏跡をたどると稜線で濃い踏跡と合流した。
9稜線上の分岐_5352
     Photo9 壊れた指導標 足元なので見逃し易いのか

足元には壊れた指導標があり、逆から来た場合は稜線から降るのが正解と指し示しているようだが、直進している踏跡が濃いのでルートミスする人が多いのかも。(ルートミスで行き戻りすると踏跡は倍の濃さになる)
頂稜上を進むと次に現われたピークは濃い踏跡が北側を巻くように伸びていたが正面のピークを見上げると展望が得られそうなので直登するとコンサイス槍ヶ岳山頂にでた。巻いてしまったら通過ししてしまうところだった。
10コンサイス槍ヶ岳_5353
     Photo10 コンサイス槍ヶ岳山頂

コンサイス槍ヶ岳から降り稜線を進むと左斜面の下のほうに目印テープを発見。テープのところまで降ってみるとその先に獣道がトラバースするように延びていたので更に進むと再び目印が現われたので薄い踏跡がP1450のトラバース路と確信し、更に進むと地図上では破線で示される濃い踏跡の”野鳥の森歩道”に出た。

登りに使った直登コースは事故多発で廃道になっているので指導標は全く無く、色あせた目印テープが時たま見受けられたくらいだった。槍ヶ岳からコンサイス槍ヶ岳間に崩れた指導標が2箇所。中津川方面への分岐も指導標も無かった。

今までと違って格段に歩きやすくなった”野鳥の森歩道”を降りはじめると直ぐに”終点まで500,野鳥の森起点まで2250m"の標識が現われた。
11指導標2250m_5358
     Photo11 "終点まで500野鳥の森起点まで2250m“の標識

そよ風が吹きぬけ、多少の展望が得られたのでここでも休憩。

降り始めると直ぐに現われた連続したトラロープを通過、やがて道が稜線上から右斜面を降るようになり古い木段を過ぎると相原沢の水音が聞こえ始めた。
沢沿いに降り大岩を巻いてのトラバース、沢床歩きで徐々に高度を下げるとやがて朝野鳥観察小屋方面に右折した"県道0.5km"を示す指導標のある分岐に到着。往路を相原橋登山口へと戻った。
駐車場へ戻ってみれば朝は2台のみだった車も6台に増えていた。私以外は渓流釣り人だったようである。
一周して戻ってもまだ正午前。暑さが増す前に下山しバリエーションも楽しめた狙い通りの山行であった。




テーマ : 山登り
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