両神山 尾ノ内沢から周回

0八丁尾根_5290
     Photo0 尾ノ内自然ふれあい館からの八丁尾根

記録
日程:2017,05,30
メンバー: Nさん、安田

5/30日 天候 晴れ :
コースタイム:尾ノ内自然ふれあい館(7:27)→H805(6:33~6:42)→油滝(7:23~7:34)→シメハリ場Ⅰ(8:02~8:05)→大岩(8:34~8:52)→龍頭神社奥社(9:27~9:57)→両神山山頂(11:06~11:44)→前東岳(12:04)→H1330(12:51~13:07)→天理岳(14:15~14:34)→送電鉄塔245(15:43~15:48)→尾ノ内自然ふれあい館(16:00)
行程12.7km累積標高1802m     ルートマップは ここ です。

先日天理尾根(天武将尾根)を歩いたときに天理岳北峰から北に降っている踏跡を見つけた。帰宅して調べてみると尾ノ内へと降るバリルートで地図には無いがかなり歩かれているようだ。
尾ノ内自然ふれあい館から尾ノ道沢ルートで八丁尾根の龍頭神社奥社へ登り、八丁尾根を歩いて前東岳から天理岳経由で周回できることを知り出かけてきた。

私の手持ちの地図(2010)では尾ノ内自然ふれあい館から尾ノ内沢油滝までが実線ルートとなっているが新しい地図(2016)では自然ふれあい館から八丁尾根の龍頭神社奥社まで破線ルートとなっているようである。地図から登山道が諸般の事情で消えるあるいは実線から破線への変更ということはままあるが無かったところにルートが引かれるのは珍しい。

R299から尾ノ内の八日見山龍頭神社で左折、尾ノ内渓谷に沿って進み1kmほどで自然ふれあい館に到着。
駐車場に車を停め、自然ふれあい館前を進むと舗装が切れたところにある氷柱入口の横断幕を潜って直進、直ぐの吊橋を渡り尾ノ内沢左岸の遊歩道を進む。
1吊橋_5292
     Photo1 尾ノ内沢の吊橋

何回か渡渉を繰り返し、やがて注連縄の張られた石祠の山の神に到着。
2山の神_5293
     Photo2 山の神

更に沢沿いの道を進むと幾つかケルンが現れ、スズノ沢出合い、キギノ沢出会いを過ぎると正面に注連縄のかかった油滝が現れた。
3油滝_5296
     Photo3 油滝

ここまでの渡渉は水量も少なく飛び石で通過可能。油滝からは登山道は沢を離れ尾根の急登となった。
やがて基部に横に亀裂が走った大岩に到着、
4岩屋(地獄穴)_5297
     Photo4 地獄穴

亀裂の中を覗きこむと、人が立ち上がれるくらいの空間が広がっていた。ここが地獄穴と呼ばれるところだが標柱類は全く無い。
大岩の基部を左に巻き進むと注連縄が現われた(シメハリ場Ⅰ)。
5シメハリ場Ⅱからの八丁尾根_5300
     Photo5シメハリ場Ⅰから見た八丁尾根 真ん中のポッコリしたのが龍頭山  右が風穴キレット

注連縄をくぐって進むと直ぐに真新しい”八日見山道”の標柱が現われた。今まであった古い標柱に変えて昨年立てたようだ。
6八日見山道_5302
     Photo6 “八日身山道”

”八日見山道”の標柱を過ぎると道はいよいよ険悪になり、ヤセ尾根を通過すると今度は針金の下がった泥の急斜面が現われた。針金に頼らずに木の根をつかんで四足歩行で登ると今度は大岩が立ちはだかった。
左にトラバースして岩沿いに登り左側のルンゼをトラバース。
7シメハリ場Ⅲ_5306
     Photo7 ルンゼ側壁をトラバース

次いでクサリの架ったルンゼ側壁のバンドを巻き上がるが、クサリとバンドが離れていて手が届かないところも。この辺りが”ヒンマワシ(引き回し?)”と呼ばれるところであろうか?
クサリのかかった小尾根を回り込むみルンゼをトラバースするとまたもや注連縄が現われた(シメハリ場Ⅲ)。
8ルンゼ側壁登り_5308
     Photo8 シメハリ場Ⅲ

注連縄を潜ると今度は岩壁登りのクサリ場となった。この辺りが"キンササゲ”と呼ばれるところか?
9キンササゲのクサリ場_5312
     Photo9 キンササゲのクサリ場


長い急登のクサリ場を登りきると目の前に龍頭神社奥宮の祠が現われた。
10龍頭神社奥社_5313
     Photo10 龍頭神社奥社

無事登れたことを感謝して手を合わせ、直ぐ右側の露岩の龍頭山山頂で休憩。
西岳から風穴コルに降って龍頭山へ登ってくる登山者の姿を追い、我々のところへ到着したので話しこんでしまい思わぬ大休止となってしまった。
龍頭山から八丁尾根を両神山頂へ向かったが途中前東岳から天理尾根(天武将)への下降点を探したが見過ごしてしまった。両神山山頂到着前に気が付いたが一般道が前東岳山頂を巻いていることを忘れて進んでしまったのが原因。
両神山頂はさすがに登山者が多い。
11両神山剣ヶ峰_5316
     Photo11 両神山山頂

ここで展望、山談義休憩を取り、今後は見逃さないように前東岳を目指した。途中樹間から前東岳の岩壁を確認、今度はしっかり下降点に出た。
12天理尾根下降点_5317
     Photo12 前東岳 天理尾根(天武将尾根)への下降点

前東岳からはザレた急斜面を潅木を掴んで下降。やがて石楠花のヤブに入ると時たま花を見かけるようになった。ここから天理岳までは先日歩いているので只管急勾配の尾根を降った。やがてP1145の手前で立ち塞がる禿岩に到着。
13禿岩_5319
     Photo13禿岩 凹角を登り途中から左に逃げる

岩場の凹角を登り途中から左に逃げて岩の上に出た。
先日の経験よりここを過ぎれば天理岳まであと少しと思っていたら・・・・・コルから天理岳山頂までの登り返しが思っていたより厳しかった。
天理岳山頂から振り返ると尾根をダラダラと高度を落としてきたのに直ぐ下に見えるコルから一気に降ってきた分を戻してしまったのだから・・・・と納得。

天理岳北峰で休憩し、
14天理岳北峰_5320
     Photo14 天理岳北峰 石祠の裏から中ノ沢左岸尾根へ

先日目をつけておいた石祠の後ろからの踏跡を追って北に進み、直ぐに左に折れて尾ノ道沢ふれあい館へと伸びる中ノ沢左岸尾根に乗った。
しかし、石祠後ろからの濃い踏跡は錯綜していてなかなか解りづらい。多分多くの人がルート探しであちこち歩き回った結果かも。踏跡を追って我々も隣の尾根に引き込まれそうになったが確認して進路を修正、正規の尾根を降った。
赤テープが豊富な上に尾根も狭いので一度尾根に乗ってしまえば迷うようなことは無いであろう。途中のP817までの間には真新しいトラロープが3箇所設けられており感謝。
尾根を下り続けるとやがて植林帯に入りいったん植林が切れるもののやがて再び植林帯に入った。左側には林道が現われるが、誘惑に負けずに尾根を降ると、送電鉄塔下に出た。
15送電鉄塔245_5325
     Photo15 送電鉄塔 安曇幹線2号線245鉄塔

この季節葉が茂っているので尾根を降る途中で目標となる送電線を見つけにくいが尾根を素直に降れば鉄塔に出ることが出来る。
鉄塔左側に巡視路が整備されているのでこれを降るとやがて舗装された林道に降り立った。巡視路入口から左折して林道を降ると数分で駐車場へと戻ることが出来た。
16巡視路入口_5326
     Photo16 巡視路入口

なお、逆にこのルートを登山路とする場合はふれあい館から林道を進み、舗装の切れる手前にある。安曇幹線245鉄塔の黄標柱から巡視路に入ると良い。

下山してみると梅雨前にもかかわらず30°という気温。道理で暑かったわけだ。水分消費1.5リットルで丁。そろそろ今年も2リットルのシーズンとなりつつある。

体のほうが夏山体質になっておらずかなりバテたが・・・・まぁ毎年シーズン初めはこんなもんだと自分に言い聞かせ体力劣化の言い訳とした今回の山行であった。





テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

安倍奥 大谷嶺 山伏

0大谷崩れ_5266
     Photo0 大谷崩れ

記録
日程:2017,05,21
メンバー: Nさん、Sさん、Tさん、安田

5/21日 天候 晴れ :
コースタイム:大谷嶺駐車場(6:17)→登山口(6:21~6:28)→扇の要(6:46)→新窪乗越(8:06~8:13)→大谷嶺(8:53~9:15)→新窪乗越(9:53)→大平沢ノ頭(10:14)→山伏(11:18~11:48)→西日影沢分岐(11:57)→蓬峠(112:44)→大石/ワサビ小屋(13:11)→山伏登山口(13:48)→駐車場(14:05)
行程13.0km累積標高1390m     ルートマップは ここ です。

前日のうちに川根温泉から真富士の里に移動。前回訪れたときにトイレ完備で心地よく過ごすことができたので今回も車中泊し、翌日登山口へと移動した。
今回は車2台なので1台を山伏登山口駐車場にデポし、もう一台で大谷嶺登山口駐車場に向かい大谷嶺と山伏を周回した。

大谷嶺の駐車場で登山準備をして歩き出すと直ぐに幸田文の文学記念碑のある登山口に到着。
1幸田文文学碑_5259
     Photo1 幸田 文 文学碑

綺麗なトイレもあり登山準備万端。
前方に見える稜線を目指して歩き出すと樹林の中に伸びる道からは崩落斜面が見え隠れする。
扇の要を過ぎると赤く塗られた石を頂点に積んだケルンが現われ始め、
2扇の要_5262
     Photo2 扇の要

次第に樹木は少なくなりやがてザレた斜面の登りとなった。
3ガレ場に差し掛かる_5263
     Photo3 視界が開けたルンゼの中を登る

下からは道がどこに伸びているのか判別しがたいが、とにかく直前を見ながら登って行くとやがて道は九十九折れとなり、朝の日光を浴びながら勾配の増した斜面を只管登りつめると漸く稜線に出た。新窪乗越である。
4新窪乗越_5265
     Photo4 新窪乗越

ここで一息入れて右折、右手に崩落を見ながら稜線を登って小ピークに達すると目の前に大谷崩れの崩落斜面が現われた。
5大谷崩れ_5268
     Photo5 大谷崩れ 尾根の向こうには山伏が見える

小ピークから降り登り返すと山頂が広場になった大谷嶺山頂。石碑や山名標柱が立っているが山梨と静岡の県境に位置するので山梨県側からのものが多い。
6大谷嶺山頂_5273
     Photo6 大谷嶺(行田山)山頂

静岡川からだと大谷嶺、山梨側からだと行田山と呼ぶらしいが大きな山名標柱にかかれた文字が切り刻まれて読めなくなっていた。山の字だけが残っていたので行田山と書かれていたのであろう。察するところ文字を消したのは静岡の人か?残念なことである。
安倍川に落ち込む南斜面は大谷崩れの崩落が痛々しく広がり、北方には青薙山から布引山、笊ヶ岳と連なる白根南嶺の山名並が見渡せた。
かつて布引山・笊ヶ岳を歩いたときこちらの山を見たはずであるが記憶を辿っても思い出せない。もっとも山歩きを始めたばかりで景色など楽しむ余裕さえなかったんだな~と自分に言い聞かせ、記憶喪失を年齢のせいにはしたくない。

大谷嶺から折り返し、登ってきた新窪乗越を直進して山伏へと進んだ。新窪乗越から小ピークを越えて次のピークで登山道は左へと曲がってゆくところが大平沢ノ頭というらしいがさしたる起伏も無いので気付かずに通過。アップダウンも少なく膝丈の笹原の広い尾根に伸びている道を進むとかなり以前に切り倒された大木が目に付き始め、やがて伐採した木を降ろすときに使われたであろうワイヤー類が放置されていた。
地形図を見ると丁度蓬沢の上部にあたり、下には林道が延びてきている。山伏からの下山時、蓬沢上流の崩落斜面まで伸びてきている林道が見えたが伐採時の名残であろうか。今ではガードレールがある立派な林道に見えたが崩落防止工事用になっているようである。
広い尾根を進みやがて緩勾配を登ると広々とした山伏山頂に出た。
7山伏山頂_5274
     Photo7 山伏山頂

山頂を歩き回り北方に広がる南アルプスの山並み展望を楽しみ休憩。
8山伏からの富士山_5277
     Photo8 富士山も見えた 雪が解け去ったところは空気と同化

そこかしこで休憩している登山者の姿を見ると???とても長い登山道を登ってきたとは思えない雰囲気のグループも。聞くところによると山伏山頂間際まで林道が伸びてきており、簡単に山頂に達することが出来るとの事であった。なかなか足を踏みいれたことが無い山域なので・・・・つまりは勉強不足。

山伏山頂からはヤナギランの保護地の横を通過して尾根を降り、途中蓬峠で尾根から外れて西日影沢に沿って降った。
9蓬峠_5280
     Photo9 蓬峠

山頂から蓬峠までは尾根筋を右に巻いたり左に巻いたりの巻き降り。蓬峠を過ぎると沢沿いに降り、途中崩落斜面のトラバースあり
10崩落地トラバース_5281
     Photo10 崩落斜面のトラバース

水飲み場ありで距離感がわからないまま急斜面を降るとやがて水音が聞こえだし西日影沢に出た。
西日影沢に架った橋を渡るとやがて数多くの杖?突っ張り棒が?が点てられた大岩に到着。
11大岩_5284
     Photo11 大岩 左上にはワサビ小屋

岩の左上部にはワサビ小屋が確認できた。小屋に向って踏跡が伸びているのでここが今では廃道となっている山伏への西日影沢コースの取り付きか?
大岩を過ぎて沢を渡渉し沢沿いに降るとやがてワサビ田の横を通過。
12ワサビ田跡_5285
     Photo12 登山道横のワサビ田跡

植林の中に伸びる道を降ると山伏登山口に出た。
13山伏登山口_5286
     Photo13 山伏登山口

ここからは林道歩きとなりやがて谷間を抜け出すと西日影沢の川幅が広がり、林道沿いには河川敷の駐車場が現われた。
朝デポしておいた車に乗り、再び大谷嶺駐車場まで戻って車を回収した後黄金の湯に浸かり汗を流して山行を終えた。




テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

南ア深南部 板取山 沢口山

0ホーキ薙_5231
     Photo0 八丁段からのホーキ薙

記録
日程:2017,05,20
メンバー: Nさん、Sさん、Tさん、安田

5/20日 天候 晴れ 
コースタイム:山犬段(5:44)→八丁段展望台(6:18)→ホーキ薙(6:45)→板取山(7:25~7:36)→天水(8:13~8:28)→ウツナシ峠(8:44)→横沢ノ頭(9:25~9:30)→沢口山(9:51~10:19)→横沢ノ頭(10:34)→ウツナシ峠(11:12)→天水(11:39~12:00)→板取山(12:40~12:44) →ホーキ薙(13:18)→山犬段(13:47)
行程16.1km 累積標高1283m     ルートマップは ここ です。

快適な山犬段の休憩舎で熟睡、長時間睡眠のおかげで前日の車中泊の睡眠不足を一気に取り戻して目覚めれば窓の外は薄明。

朝食も早々に今日は沢口山ピストンの長丁場ということで舗装林道を歩きだした。
静岡大学の建物過ぎると直ぐに林道のゲートがあり横をすり抜け、一段低いところにある古い登山道の左に見て進むと八丁段への分岐が現われた。帰路に歩くことも考えたがここまでさしたる登りも無かったので体を温めついでに分岐から登山道に入った。
1八丁段分岐_5226
     Photo1 八丁段への分岐

登って行くと展望台への道と八丁段の頭への直登ルートとの分岐があったがここは迷わず展望台へ進んだ。
展望台からは麓が朝靄で霞み生憎、更に樹木の妨げもあり展望は今一、あっさりと通過して進むと直登ルートと直ぐに合流した。八丁段の頭は樹林で覆われ展望が無いので降ってゆくとやがて右側が切れ落ちて崩壊の傷跡が広がるホーキ薙の縁を降って林道に合流した。
合流点の広場にはまだホーキ薙の工事が継続しているようで重機が置かれていた。
広場の突き当たりで舗装林道は終点となりいよいよ登山道歩きとなった。
新緑の道を進んで一度降り登り返すと板取山に到着。
2板取山_5253
     Photo2 板取山山頂

ベンチで一休みして先に進み、小ピークを右に巻き気味に下降すると左側が崩落したヤセ尾根となった。
注意深く進み登り返しに差し掛かると花数は少ないものの待望のシロヤシオの花が現われた。
3シロヤシオ_5234
     Photo3 咲き始めたシロヤシオ

陽射しを受け始めたばかりなので帰路での通過時までに花数が増えることを期待して先に進んだ。
ダラダラと登り返してゆくと天水に到着。
4天水_5238
     Photo4 天水

天水の展望台とも呼べる広場は登山道からは一段高いところにあり、左折して広場に出て休憩。ここからは北方の展望が広がり、黒法師・前黒法師・大無限その奥には残雪の聖岳。赤石岳の姿も見えた。
5黒法師前黒法師_5237
     Photo5 目の前に広がる黒法師岳・丸盆岳・前黒法師岳の山並み

天水から降りウツナシ峠を過ぎると
6オツナシ峠_5241
     Photo6 ウツナシ峠

しばらく広い尾根歩きとなるが二重稜線の地形が現われ進路に沿って目印テープあるいは赤ペイントの丸印が次々に現われだす。
今は踏跡が濃く道迷いの心配は無いが、ガスが出たり踏跡が雪で消されると進路確認がかなり困難になりそう。
やがて尾根が狭くなり勾配が増してきてピークを越えると横沢ノ頭に到着。
7横沢の頭_5243
     Photo7 横沢ノ頭

標識があるのはコルなので正しくは越えてきたピークが横沢ノ頭で標識のところは地図にあるように横沢ノ頭のコルと呼ぶのが相応しいと思うが・・・・
標識から勾配が増した登山道を登りつめ、やがて勾配が緩むと寸又峡からの道と合流し直ぐに沢口山山頂に到着。
8沢口山山頂_5246
     Photo8 沢口山山頂

山頂は北方が伐採され大無限方面の展望が広がるが、時間の経過とともに伐採跡の樹木が生長し一部が展望の妨げとなっている。
9聖赤石_5249
     Photo9 テントのような稜線の聖岳と赤石岳

富士山はこの季節雪が少なくなり裾野は空と同色になってしまい判別できず。空中に山頂のみが白く見えるので樹間にちょっと目を凝らさないと見つからなかった。
沢口山山頂で南アルプスの山座同定を楽しみ帰路に着いたが、ヤセ尾根手前のシロヤシオは陽射しを受けて花数が増え、一段と白さを増していた。
帰路では往路と異なりホーキ薙からは工事用舗装林道を歩き山犬段へ戻った。

ホーキ薙の工事用林道終点からは登山道の付け替え工事が行われており、従来崩落斜面の際を通っていた登山道が幾分北側のより安定した斜面を通るようになる。

山犬段到着後は麓の川根温泉まで降り入浴。丁度タイミングよく露天風呂からは白煙をあげながら鉄橋を渡るSLを見ることができた。
川根温泉の休憩処では給茶機から出てくるお茶が新茶、他所と違い香りと風味は最高!
駐車場の隣には製茶工場もあり製茶の香りが漂っていると更にすばらしいかも。残念ながら当日は土曜日だったので休業でした。
とはいえ、道路から見る限りまだ茶摘前。今年はちょっと遅れているとの事だった。





テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

南ア深南部 蕎麦粒山 高塚山

0ブナの新緑_5224
     Photo0 山犬段のブナの新緑

記録
日程:2017,05,19
メンバー: Nさん、Sさん、Tさん、安田

5/19日 天候 晴れ 
コースタイム:山犬段(7:11)→蕎麦粒山(7:47~8:00)→五樽沢のコル(8:48)→三合山(9:38~9:45)→高塚山(10:24~11:14)→三合山(11:51~12:04)→五樽沢のコル(12:36~12:54)→蕎麦粒山(13:34~13:47)→山犬段(14:14)
行程11.7km 累積標高955m     ルートマップは ここ です。

富士山を眺めてみたいと富士周辺に足を伸ばし始め、その勢いで静岡県に足を踏み入れて安倍川沿いの真富士山に登ったのが発端。今回はチャンスに恵まれたのでシロヤシオにはちょっと早いが南アルプス深南部に出かけた。

自宅からは距離があるので日帰りというわけにはいかないので、川根温泉の道の駅に前泊し、翌日は長い舗装林道、ついには舗装が切れて砂利道になる南赤石林道を走って山犬段に到着。ここを起点にシロヤシオで有名な蕎麦粒山・高塚山をピストン。山犬段の休憩舎に一泊して板取山から沢口山の稜線を歩いた。

通行可能な林道の終点となる山犬段は大きな駐車場があり、これまた素敵な休憩舎ありで水さえ運べば山歩きのすばらしいベースとなる。
1山犬段_5225
     Photo1 車を労わりながらたどり着いた山犬段の駐車場

新緑に染まりつつある山犬段から樹林の中に伸びる道を歩き出し、丁度体が温まったところで蕎麦粒山山頂に到着。
2蕎麦粒山山頂_5209
     Photo2 蕎麦粒山山頂

休憩脱皮して歩き出し、降ってP1491に上り返して降ってゆくと五樽沢のコルに到着。
3五樽沢コル_5210
     Photo3 五樽沢のコル

ここまでシロヤシオらしきものは目にしなかったが、三合山へダラダラと段勾配の道を登り返してゆくとそれらしき木が目につくようになった。しかし、いずれも花芽が無くどうもシロヤシオは空振りだったようである。
4三合山への尾根道_5211
     Photo4 三合山への尾根道

5三合山山頂_5220
     Photo5 三合山山頂

枯れた笹原の中にチラホラ立ち木が目立つ三合山の山頂を過ぎて進むと
6高塚山への尾根道_5216
     Photo6 高塚山への道

殆どアップダウンも無いままに高塚山山頂に到着。
7高塚山山頂_5217
     Photo7 高塚山山頂

初めて足を踏み入れた山域なので周辺の地形も見える山の名前も解らず地図とにらめっこ。
とはいえ、”山と高原地図”の守備範囲から外れているので如何ともしがたい。ともあれ寸又峡から周回できる深南部のゴールデンルートの一端にいることは間違いないので大雑把に山々の位置関係を掴むことにした。
8_黒法師_5215
     Photo8 黒法師方面の展望

帰路は往路よりも目が慣れてきたためかシロヤシオの大木(とはいってもツツジなのでたかが知れているが)が更に目に付いたがいずれも花芽は無かった。
思いついでやってきて満開のシロヤシオの花トンネルを潜ろうとしたこと事態が無理無謀と悟り、思いついでやってきて満開のシロヤシオの花トンネルを潜ろうとしたこと事態が無理無謀と悟り、まぁ、後々の勉強になったというところか。
高塚山から引き返し山犬段の休憩舎に閉じこもり、窓ガラス越の明るさにも全く気にならず早々と眠りに落ちた。

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

西上州 焼岩 焼山 宗四郎山 六助ノ頭

0倉門山焼山焼岩P1440_5179
     Photo0 左の倉門山から焼山を降って山吹峠に降る県界稜線と焼山から右に連なる焼岩

記録
日程:2017,05,12
メンバー:安田

5/12日 天候 晴れ 
コースタイム:林道分岐(7:46)→擁壁取り付き(7:50)→P1440(8:44~8:56)→焼岩(9:07)→焼岩岩壁下(9:50~10:06)→焼山(10:24)→倉門山(11:02)→山吹峠(11:46)→鞍部分岐(11:53)→宗四郎山(12:14~12:34)→六助ノ頭(12:54~13:03)→鞍部分岐(13:38)→天丸トンネル群馬口(14:20)→林道分岐(14:33)
行程8.0km 累積標高1100m     ルートマップは ここ です。

今年はアカヤシオの花の少なさを実感していたので石楠花はどうかと思い、まだ登ったことがない西上州の焼山と宗四郎山へ出かけた。
焼山宗四郎山は埼玉群馬県境に位置しており、県界の尾根の下には林道上野大滝線の天丸トンネルが通じているが、埼玉県側が林道崩落のため久しく通行止めとなっているので群馬県側からアプローチした。
帰宅して林道を管轄する秩父林業振興センターのHPを見たらどうやら今年7月下旬より通行できるようになるらしい。
群馬県上野村の野栗沢から奥名郷を経て天丸山登山口の天丸橋を過ぎ、落石を避けながら車を走らせて太尾トンネルを通過。直ぐに現われる林道太尾線(交通止め)との分岐に車を停めた。

駐車スペースから帰路に備えて落石を道路脇に退けながら太尾トンネルまで戻り、擁壁あるコンクリート階段から取り付いた。
1取り付き_5130
     Photo1 取り付きの土砂に埋もれたコンクリート階段

階段は乾燥した砂泥に埋もれ垂れ下がっている古いワイヤーを掴んで登り、擁壁の上からは急勾配斜面となり直登するには厳しい。
登り易そうなところを探しながら高度を上げてゆくとまた古いワイヤーが出てきた。先ほどと同じものと思われるが途中が土砂に埋もれているのでこれに頼ることは出来ない。
10 分ほどの登りで尾根上に出て左折、歩き易い尾根を登って行くとやがて立ち塞がった岩壁の基部に出た。
2岩壁_5133
     Photo2 尾根上に立ち塞がる岩壁

正面突破は無理なので右にトラバースしてみると登れそうな岩溝があったが苔が生えていて岩も黒々。スリップしそうなので諦めて更に基部に沿ってバンドを進むと今度は落ち葉と泥が積もったルンゼに出た。これより先は基部を巻けそうに無いのでこのルンゼを登り途中から左のバンドに逃げた。
3ルンゼ_5135
     Photo3 落ち葉と泥が詰まったルンゼを登り左のバンドへ

バンドを進むと先ほどとラバースしたバンドから2mほど上の岩に出てしまったが、ここからはホールド、スタンスともあるので岩を登ると最初に諦めた岩溝の上に出た。
尾根に復帰して急登を登って行くとやがて潅木越しに宗四郎山や大ナゲシの姿が見えるようになり最初のピーク(P1440)に出た。
4 P1440_5139
     Photo4 腐った木柱のあるP1440

樹林に覆われているが枝が2本ほど切られており東側の展望が得られるのでここで休憩タイム。枝の切り口は新しく、針葉樹の枝の葉も青かったので最近切り落とされたみたいだ。
5六助ノ頭と宗四郎山_5140
     Photo5 枝が切り落とされて隙間から見える尖がった宗四郎山とその左に六助ノ頭

展望が無く、目印も疎らなところでのルート確認が出来るのはうれしい。
最初のピーク(P1440)から一旦降って登り返すと焼岩であるがここは目立ったピークが無く尾根歩きとなる。
6焼岩山頂_5143
     Photo6 展望が無く木に打ち付けられた山名標だけの焼岩山頂

やがて降ってゆくとリッジが切れギャップが現われた。ここはクライムダウンして登り返して通過。
7ギャップ下から_5147
     Photo7 下から見上げたクライムダウンしたギャップ

続いてリッジを左に巻き降り尾根に出ると立ち枯れた2本の大木ある尾根西端となり行き止まり。ここからは西側に位置する大山や倉門山の展望が得られた。
少し戻って左側の急斜面の降りとなるが落葉した乾いた松葉に覆われ滑る滑る。
8松葉が敷き詰められたの下降路_5151
     Photo8 松の落ち葉が敷き詰められた降り急斜面

立ち木に掴まって降るが一段降りてトラバースしたところでロープを出して下降。降りたったテラスから更に岩場下降。
フィックスロープがあったが垂直の岩場で着地点が見えず、岩の状態がわからないので再びロープを出そうとするとテラスの先の立ち木の根元に古い残置スリングがあった。
9懸垂_5155
     Photo9 古い残置スリングのあった立ち木にロープを掛けて懸垂

ここは懸垂と決め込み10mの垂直懸垂。懸垂の途中には空中部分もあった。着地してフィックスロープのあったほうを見るとやはりロープは途中まででそれ以下はクライムダウンするようであったが、その着地点のバンドから下もスッパリきれ落ちておりかなり危険。
ひょっとして長かったフィックスロープが岩角に擦れて切断してしまったのかも。時間は掛かるが先が見えない場面ではロープを出すのが賢明。
焼岩からの下降に時間が掛かってしまったがここはついでとばかりにまたもや休憩。

歩き出すとまたも小ピークとなるがここの岩場は直登せず左から巻いて通過。次第に石楠花が現われだし藪コギとなったが花はおろか蕾さえ持っていない。枝の先端には細く尖がった芽しかないので今年は石楠花の花も少なそう。藪が薄くなりだすと次第に急登となり踏跡らしきものを追ってジグザクに登ると見晴しの良い焼山山頂に出た。
10焼山山頂_5160
     Photo10 秩父方面の展望が開けた焼山山頂

ここから藪岩稜を西に進み途中で登山道から外れて隣の岩峰を直登。降って登山道に合流し、以前歩いたことがある倉門山まで進んで折り返した。
今度は登山道を戻り、長登した岩峰を巻き、登山道が焼山への岩登りとなるところからは獣道らしき跡を進んで焼山を巻き山吹峠へ降る登山道に合流した。
焼山からの下りは礫砂混じりのズルズル急斜面で思わず駆け下りたくなるがその後は転倒して怪我するのが目に見えているので慎重に降った。
やがて石の祠のある山吹峠に到着。右下からは天丸トンネル埼玉側からの登山道と思われる濃い踏跡が合流していた。
11山吹峠_5171
     Photo11 石の祠のある山吹峠

左前方には群馬側へと下る薄い踏跡が伸びていたが尾根を進む濃い踏跡を直進。
やがてロープが何段にも張られた急坂を登った小ピーク(P1390)からは南天山ははじめ奥秩父が一望できた。
降って快適な尾根歩きとなり鞍部に出ると今度は右下に進む道との分岐となった。右下に進む道には何本かの木が置かれており進むなという印。
一方左の群馬側からも道跡が延びてきており、この鞍部斜めに横切って繋がっていたようだ。
ここも直進し尾根を進み宗四郎山かと期待しつつも裏切られた小ピークを越えるとまだ黄緑の若葉の樹林の間から本物の宗四郎山の姿が見え出した。
途端に傾斜が増し、
12宗四郎山への急登_5176
     Photo12 宗四郎山への急登

何段も続くロープを頼って登って行くと一旦宗四郎山山頂の東端に出て西に進むと秩父方面の展望がすばらしい宗四郎山山頂に着いた。休憩してエネルギー補給しているうちに、心地よい風と陽射しでついウトウトしてしまった。
13宗四郎山山頂_5177
     Photo13 素払い井展望が広がる宗四郎山山頂

宗四郎山から隣に見える六助ノ頭へと向かい、岩尾根を降って途中から埼玉側の斜面にある防鹿ネット横を進んで登り返すと程なく六助ノ頭に到着。
展望は殆ど無いがアカヤシオが綺麗に咲いていた。
14六助ノ頭からの宗四郎山_5184
     Photo14 木々の間から尖がった宗四郎山が見える

六助ノ頭から引き返そうとすると尾根に幅広の道が降っている。登ってくるときには気にしなかったが上から見ると歩きやすそうなので一瞬引きずりこまれそうになった。地図を見ると秩父中津川方面に降っている尾根なのであわてて戻り進路を修正し来た道を引き返した。
来るときは防鹿ネットの途中に出たが先がどうなっているか確認したくなりネット沿いに歩いてみたが直ぐに下降し始めたので登山道へ登り返し宗四郎山へと戻った。ここからは再び来た道を戻り鞍部で斜めに交差して踏み跡を群馬側へと降った。
後でわかったことだが鞍部で木が置かれて進むな印のあった道は防鹿ネットの下部まで延びてきており、ネットの縁に沿って登ってくればこちらからも宗四郎山に登れたようである。とはいっても防鹿ネット沿いは動物専用かも。
鞍部の分岐から群馬側に降って行くと道はどうやら小ピーク()を巻いているようで、崩落地を2箇所通過して山吹峠の直ぐ下、峠の古い看板が見えるところまで来ていた。
登って行く薄い踏跡は山吹峠から群馬側に降っていた薄い踏跡に続いていた。
15焼岩とP1440と林道上野大滝線_5191
     Photo15 崩落地から見た焼岩とその右のP1440 下には林道上野大滝線

ここも直進しトラバーして延びる道跡を追うとやがてスイッチバックして一段降りさらに先に延びていたので進むとやがて崩壊しザレた沢でその先は道跡が続いていないようだった。
立ち木に黄色い目印テープがあったのでここからザレた沢降ったがどう見ても手前の尾根のほうが歩きやすそうなので尾根に上がり降ってゆくとやがて天丸トンネル群馬側の駐車場が見えてきた。
しかし尾根は末端で切れ落ちているので再び沢床に降り立ち下山ルートをあれこれ思案。右往左往しながら駐車所に降り立った。
16天丸トンネルと駐車場_5196
     Photo16 天丸トンネル群馬側の口と駐車場

駐車場からは舗装された林道上野大滝線を歩いて太尾トンネル手前の林道分岐点に駐車した車へと戻った。
ネット情報によると山吹峠からの下降はちょっと距離が長くなるのとヘッデンが必要であるが、埼玉側に降って天丸トンネルを通過しても戻るほうが楽らしい。
今のところ林道が埼玉側通行止めで天丸トンネルを通過する車が無いので安全だが、通行止めが解除になり車がトンネルを通過するようになるとちょっと危険かも。







テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

西上州 ボンデン山 キリンテの頭 マムシ岳

0西側から見たマムシ岳_5116
     Photo0 マムシ岳 西側の岩壁

記録
日程:2017,05,09
メンバー:安田

5/09日 天候 曇り 
コースタイム:ボンデン山登山口(7:47)→P1050(8:52~9:00)→ボンデン山(9:09)→露岩のピーク(9:37~9:49)→キリンテの頭(10:10)→マムシ岳(10:33~10:55)→マムシのコル(12:04~12:18)→ゲンナイ登山口(12:48)
行程6.2km 累積標高726m     ルートマップは ここ です。

晴天が続いた大型連休が終わり、賑わった山も静かさを取り戻したと思い西上州のマムシ岳に出かけた。もっともこの山域は普段から入山者が少ないので然程気にすることは無いのだが登山口の駐車スペースが少ないので一番気になったのがその確保。

自宅からだと正丸峠を越えて秩父に入り、更に志賀坂峠を越えるというR299ルートだがナビに従うと上信道の下仁田ICから湯の沢トンネルを経由するルート。多少距離は伸びるがナビは偉い!1時間以上節約できた。
上野村でR299に入り村の中心へ向って少し戻り”しおじの湯”の案内板に従って”ぶどう峠”方面に進みマムシ岳への取り付きのゲンナイ登山口の駐車スペースに車を停めた。どう見ても2台分くらいしかないスペースにまだほかの車の姿は無く狙い通り。
今回は山行は道路歩きが長いので折りたたみ自転車を持ち出して初めて使用。ゲンナイ登山口から6kmほど戻ったボンデン山登山口へは自転車で移動した。
1ボンデン山登山口_5127
     Photo1 ボンデン山登山口

ボンデン山登山口は"しおじの湯"入口から0.6kmほど、ぶどう峠方面に向って道路右側にある廃屋が目印となる。
廃屋横に駐輪し指導標に従って入山するも最初からかなりの急登でツヅラ折れの登山道を登り出すが道跡らしきところは落ち葉が堆積しよく滑る。道以外のところは乾いた泥礫の斜面でこれまたズリズリ。
最近歩かれた様子は全く無く、時々出てくる目印を追いながら道跡に従いつつも登りやすそうなところを勝手に登るとやがて尾根上に立ち塞がる岩壁が現れた。薄い道跡を追って左側から巻き上げると漸く稜線に出た。
進路を確認して左折、漸く歩きやすくなった尾根を進んで
2ミツバツツジ_5098
     Photo2 漸く歩きやすくなった稜線にはミツバツツジの花も

モッコリした樹林のピークに出ると古いアンテナの残骸が散らばっていた。
3アンテナ残骸のある無名ピーク _5096
     Photo3 アンテナの残骸が散らばるP1050

ここで休憩を取り上着を脱いで歩き出すと北側に伸びる尾根に誘い込まれそうになった。休憩で方向感覚が少し狂ったと思い直ぐマムシ岳へと続く尾根に修正した。
一旦降って登り返すと全く展望が無いボンデン山山頂。
4ボンデン山_5100
     Photo4 ボンデン山山頂

小さな山名標が枝に掛けられていたがこれが無ければ通過してしまいそうなところだった。
藪岩のヤセ尾根を進み地形図には現れない小ピークを幾つか越え周りを潅木に囲まれた比較的展望の利く露岩のP1164で休憩しエネルギーを摂取。
P1164から一旦降り
5ヤブ岩の尾根_5102
     Photo5 P1164からヤブ尾根を進んで

登り返す渡渉面に大岩が見えてきた。
6キリンテ直下の岩壁_5104
     Photo6 キリンテの頭への急登

ここは左側の落ち葉の滑り台のような泥斜面を登り、やがて斜面が狭まってきてルンゼのようになったところからが根を掴んで登り右へのトラバースとなったところで真ん中が切断されたトラロープが現われた。
ロープを使わずトラバースし一段登って頂稜に出て左折すると"キリンテの頭"に到着。
7キリンテ_5106
     Photo7 キリンテの頭

ここには山名標が無く目印となるものは票石のみ。ただし歩く人の少ないボンデン山からの縦走だとここから突然踏跡が現われるのでそれと気付くくらいか。
やはり大半の人はキリンテ登山口から入山しキリンテの頭を経てマムシ岳を周回する人が多いのであろうか?

キリンテの頭から展望の無い尾根を進み少し降ってから急登を登って行くとやがて右側に岩壁が現れ、登り詰めて行くとやがて岩壁に行く手を阻まれた。
8マムシ岳の凹角岩_5107
     Photo8 5mの岩場 凹角のクラックを登る

正面のクラックが入った凹角にトラロープがさがっておりここが登路であることが解ったが、先ほどの切れたトラロープを思い出し、信用が置けないのでロープに頼らずにクラックに手を差し込んでジャミングをきめて5mほどの岩壁を突破。
再び稜線に出て進むとマムシ岳山頂であるがここにも山名標は無かった。
帰宅してネットで調べるとかつては山名標があったが誰かが取り除いてしまったらしい。なんてことを!

潅木が薄れて展望が得られる頂稜の西端まで進みここでまたまた休憩。
9マムシ岳頂稜西端5109
     Photo9 マムシ岳頂稜西端

これから進むマムシのコルまでの稜線のクネクネ曲がった様子を観察して頂稜から降り目の前の岩峰は手前で潅木の藪コギで北側に回りこみ、草付きバンドを進むと岩峰西側の岩のバンドに出た。
外傾している岩バンドを注意深く進んで
10岩峰トラバース_5113
     Photo10 外傾下バンドをトラバース

ヤブに逃げ込み小ピークを上ったり降ったりするとやがて10mほどの岩稜登りとなった。登りと中で振り返るとマムシ岳の西面の岩壁、それにトラバースしたバンドが良く見えた。
11西側から見たマムシ岳_5117
     Photo11 マムシ岳の岩壁 左中段に白く見える筋がトラバースしたバンド

ここから岩峰を通過してリッジ北面をトラバースして通過、
12リッジ_5118
     Photo12 リッジ北面をトラバース

樹林に入ると大分歩きやすい道となり日当たりの良いところでは今年初めて目にする石楠花が咲き始めていた。
13石楠花_5120
     Photo13 咲き始めた石楠花

北面には満開のアカヤシオ
14アカヤシオ_5121
     Photo14 満開のアカヤシオ

途中大岩の巻き、藪岩稜の通過を繰り返し地図に現われている幾つかのピークを超えると突然、”北沢シオジ原生林自然観察路”の大きな案内板のあるマムシのコルに出た。
15マムシのコル_5122
     Photo15 マムシのコル

マムシのコルからは両脇にクサリが設けられた遊歩道のようなジグザクの登山道を降り、やがて傾斜が緩んで沢筋に沿って歩くようになると車を停めたゲンナイ登山口の鉄橋が見えてきた。
16ゲンナイ登山口直前_5125
     Photo16 日向沢にかかる登山道の鉄橋 渡って登り返すとゲンナイ登山口

日向沢の鉄橋を渡って対岸を登り返し車を停めておいたゲンナイ登山口へと戻った。

ゲンナイ登山口からの帰路ボンデン山登山口で自転車を回収し帰路に着いた。




テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

裏妙義 御岳東稜から登り失われた西尾からの直登ルートを下降

0駐車場から見上げた御岳東稜_5084
     Photo0 駐車場から見上げた東稜核心部 V字に見えるのはギャップ

記録
日程:2017,05,04
メンバー:安田

5/04日 天候 晴れ 
コースタイム:駐車場(6:50)→東稜取り付き(6:57)→石碑の見晴し(7:27~7:33)→岸壁基部(8:05)→岸壁取り付き(8:18)→稜線復帰(8:51)→衝立岩(8:59)→稜線復帰(9:26)→石門(9:36)→前衛峰(10:04~10:13)→御岳山頂(10:16~10:29)→石標115(11:07)→支尾根のコル(11:17~11:22)→保安林標識(11;45)→二基の石碑(12:02)→林道着地(12:31)→駐車場(12:50)
行程7.6km 累積標高1005m     ルートマップは ここ です。

連休中で天気は良いしどこかへと思ってはみたが交通渋滞に嵌りそう?しかし連休2日目ならば早朝は空いているだろうから早出早帰りなら渋滞に遭わないですみそうだと考え思いついたのが裏妙義の御岳東稜。
ネット記録を見るとせいぜい6時間程度の行程なのでお昼過ぎくらいには下山、これなら高速渋滞に巻き込まれることは無さそうと日の出とともに車を走らせた。

御岳東稜
妙義湖の中木ダム管理所手前の駐車場に車を停め、道路を戻って分岐のところにある御岳東稜取り付きより入山した。
1御岳東稜取り付き_5083
     Photo1 T字路のコーナーにある東稜取り付き

取り付きから続くピンクテープを追って枝打ちされた枯れ枝が積もった急登を登って行くとやがて尾根地形になり、植林が雑木林に変わるころには軽石の礫と土の斜面になりスリップして歩きにくくなってきた。
やがて石碑が現われだす頃になると目印のピンクテープも消えてしまった。下山したときに気付いたのだがピンクテープは道案内ではなくて地籍調査のためのものだった。どうりで植林帯から抜け出したら見当たらなくなってしまったわけだ。
表妙義や麓の展望が良い石碑が2基立っている石碑の見晴らしで
2石碑の見晴し_5029
     Photo2 御嶽山大神と大山阿夫利神社の石碑の建つ見晴し広場

満開のオレンジ色のヤマツツジを愛でながらちょっと早い休憩を取った。
3ヤマツツジ_5032
     Photo3 オレンジ色のヤマツツジが満開

休憩後は潅木に覆われた細い尾根歩きとなりやがて前方に立ち塞がるような岩峰が現れたがどうも登られている様子が無いので南(左)側から巻き、次に現われたのが基部に大きな割れ目のある岩壁。
4岩壁_5039
     Photo4 行く手を阻む岩壁

どう見ても直登は無理なので岩壁基部を南側に巻くと直ぐに落ち葉の積もったルンゼが現れた。
5岩壁左のルンゼ_5040
     Photo5 ネット情報にあった落ち葉の堆積したルンゼ

ルンゼの中間には立ち木がありネットネット情報だとここを登るらしい。
しかし落ち葉の堆積と上部がどうなっているのかわからないので更に良いルートはないかと基部を更に進んだ。
小尾根を通り越し、少し先まで進んだが、これはと思われるルートが見つからなかったので戻り小尾根を回り込んだところから岩登りを開始。
6更に左の岩壁_5041
     Photo6 ここから岩壁を登りだした 炭団岩とその上には岩松が

妙義特有の炭団岩の岩壁は少し登るとバンドがあり、その上のほうも雛壇状にバンドがあるので一段上のバンドに乗るたびに左右に行ったりきたりしながら登り易そうなルートを探してウロチョロ。少し傾斜が緩み目処がついたところで喉が渇いたのでまたもや休憩。
岩壁を登り切って稜線に復帰し少し進むと今度は前方に垂直に立ちはだかる衝立岩が現れた。衝立岩目指してリッジを進んだ先は切れ落ちてギャップになっていた。
7衝立岩_5042
     Photo7 衝立岩

リッジの先端からルートを探るが衝立岩の南側は取り付く島もない絶壁。北側から取り付く決心をしてまたもや展望休憩。妙義湖のほうを見れば遥か眼下に駐車場に停めてある車が見えた。
リッジの先からギャップの底に降り立つにはロープを出そうとしたが支点になるような岩も立ち木も無いので、3mをクライムダウン。途中まではホールド、ステップともにあったが最後の50cmが・・・・・。思い切って飛び降りてやっと一人立てるかどうかもギャップの底に着地した。
8ギャップ下から見上げると_5048
     Photo8 下から見上げたギャップの岩

ギャップの底から衝立岩の北面のバンド進むとチムニー状の岩溝があったが途中に岩が挟まっており登り登るにはちょっとリスク大。
更に進むと岩と草付きの境を登れそうであったが中間部に根こそぎ倒れた枯れた木がルート上に立ちはだかっておりここもちょっとリスク大。
先に進むとバンドは次第に狭くなり岩をトラバースするようになるがその先には潅木の生えた支尾根が在るのでそこから登ることにした。
9トラバースしたバンド_5049
     Photo9 支尾根までトラバースした斜面 左に見えるのがギャップ

バンドを進むと尾根一歩手前で倒木が行く手を阻んだがここは後々の人のためにもと思い倒木を投げ落として除去。支尾根を登って再び稜線に出ると再び歩きやすくなった。
倒木のだらけのところもあったが小枝が折られていることも無くやはりここを登ってくる人は少ないようだ。
踏跡がはっきりしているわけでは無いが尾根ではどこも踏跡に見えてしまう。狭い尾根なので方向を誤ることは無いが岩峰を巻くか登るかの判断はなかなか難しい。幾つかの小岩峰を直登で越えたり巻いたり、中には石門となっている岩峰もあった。
10石門_5052
     Photo10 石門 直登して上を通過しなくて良かった!

やがて人声が聞こえだすと御岳コースの御岳手前の石の祠のある前衛ピークに飛び出した。

ロープで繋がったガイド山行の若い女性のパーティが休憩を終え御岳目指して下りだしたところなのでここでしばらく休憩しながら見送り、
11御岳前衛峰_5055
     Photo11 ガイドパーティを見送る

やがて声が聞こえなくなったところで後を追って御岳山頂に向かい、御岳山頂に先行パーティの姿が見えなくなったところで再び展望休憩。

御岳山頂から引き返し御岳コースを降ると直ぐにクサリ場に出た。以前登ったときに通過しているはずだが記憶に無い。愕然。
更に降ると岩室の前を通過するクサリ場、更に降るとロープの無い濡れたルンゼ。
12濡れたルンゼ_5065
     Photo12 さすがに妙義の破線ルート こんな所にロープもクサリも無し

この辺りは覚えていた。ルンゼを過ぎ登り返すと登ってくるときには尾根上に立ち塞がる岩壁。これも記憶どおり。
やがて雑木林の中の尾根道を降って産泰山との最低鞍部の広い空間に出ると、尾根から右に降る踏跡が見つかった。
13標柱115_5068
     Photo13 目印の石柱“一一五”



失われた直登ルート下降
一一五と刻まれた石柱を確認して堆積した落ち葉で滑る斜面をトラバースしながら産泰山に東面を反時計回りに降り始めると左側に石碑が現われ進路を再確認。やがて北東に伸びる支尾根に出たところで右折し降ると直ぐに現われた小ピークへの登り返しとなるコルで休憩し進路確認。
コルから薄い踏跡(人間?獣?)を追って下部が深い谷となっているルンゼに降り上り返して次の小尾根をトラバースで越えて次のルンゼに降り小さな沢(沢Ⅰ) を渡った。
14最初の沢_5070
     Photo14 下流は急勾配で簡単には降れないような最初の沢

再び上り返してトラバースして次の小尾根を越えて次のルンゼに降り上のほうがトイ状になった小沢(沢Ⅱ)を越えて尾根の急斜面を登り返して支尾根に出た。
15トイ状の沢_5072
     Photo15 横断地点より上に特徴的なトイ状ナメがある2番目の沢

支尾根の更に先には立ち上がった岩壁が見えてきたのでここからはトラバースできそうに無い。今まで越えてきた小尾根は下部が切れ落ちているようであったが今度の尾根は繋がっているように見えたので急勾配を降って行くと徐々に勾配が緩み植林帯へ入るとやがて保安林の標識が見えてきた。
16保安林標識_5074
     Photo16 下り始めて最初の人工物 この辺りから植林

ここで漸く産泰山から御岳へと続く尾根(裏妙義主脈と呼ぶ人も)の岩壁帯を通過したことが確認できた。
地形図でみるとこの岩壁帯をロープ無しで通過できるルートはこのほかには無さそうである。今は失われてしまった麓の西尾から御岳への直登ルートの核心部がまさに降ってきたルートと思われる。
渡ってきたルンゼは落石、大岩等の障害物ありそうでしかも小尾根の先端は切れ落ちているようなので、逆に登る際には登れる尾根を探すのが大変そうである。・
保安林の標識を通過すると一気に勾配が緩み、地形図上には現われないような沢形が現われたり、背丈より少し高い雑木が茂っていたりして目標物が無くなって方向感覚が失われ進路がわからなくなった。
降るのであるから沢形に沿えばと良いとも思ったがコンパスで確認するとどうも違う。どうやら沢形は御岳沢のほうに向っているようで、コンパスを頼りに沢形を越えて東を目指して進んだ。作業道の跡らしきもの獣道らしきものなど出てきて紛らわしいがやがて植林の中にある大岩の上に石碑が見出された。
17基の石碑_5077
     Photo17 大岩の上に石碑 下にももう一基の石碑があった

近寄ると岩の下にさらにもう一基あった。
直ぐ下方には貯水槽と思われるフェンスも現れ林道が近いことが解ったのでここで右折して地図上の等高線にそって進んで廃林道に出た。
18廃林道_5080
     Photo18 漸く最短ルートの廃林道に出た

草が生茂った廃林道を進み、終点かつ林道中木西尾線に最再接近したと思われるあたりで右折。植林の中を降るとやがて林道中木西尾線のガードレールがチラホラ見え出したので降ってゆくと擁壁の上に出てしまった。

いつものことながら林道着地は沢形を降って行くと林道の橋の下に出てしまったり、さもなければさもなければ擁壁の上だったりと難しい。今回は困難なことも無く上出来であった。
林道歩きから車の往来する道に出て緩やかに登って行くと東稜取り付きのあるT字路に出て駐車場へと戻り、御岳東稜--失われた西尾からの直登ルート下降の周回を終えた。





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