竜ヶ岳と富士周辺

Photo0 富士河口湖町富士ヶ嶺より見た富士山
記録
日程:2016,12,24~25
メンバー:Sさん、安田
12/24日 天候 晴れ
コースタイム:花の都公園(14:36~15:37)
12/19日 天候 晴れ 山頂はガス視界不良
コースタイム:本栖湖キャンプ場駐車場(5:09)→石仏コース竜ヶ岳登山口(5:31)→展望ベンチ(6:01~6:;11)→石仏(6:35~6:37)→竜ヶ岳山頂(7:28~7:50)→端足峠(8:28~8:33)→湖畔歩道分岐(9:13)→湖畔登山口(10:39)→本栖湖キャンプ場駐車場(10:52)
行程11.4km 累積標高840m ルートマップは ここ です。
以前から太陽の南中高度が最も低く、日の出日から日の入りまでの時間がもっとも短くなる冬至のダイヤモンド富士を見ようと思っていたが諸事情によりなかなか出かけられなかった。
今年こそはと思い冬至は過ぎてしまったがまだ殆ど冬至と変わらないので天候を見計らって富士山周辺の観察スポットからダイヤモンド富士を期待して出かけた。
24日
この時期のダイヤモンド富士の観察点は山中湖から少し北にある花の都公園周辺ということで自宅をお昼に出発、現地についてみるとまだ太陽は富士山頂の遥か上方。
太陽が沈み始めるまでの時間つぶしに周辺を散策するがその間にも人が集まりだし、土曜日ということもあって中にはバスツアーでやってくる人も。
やがて広場には三脚にセットした一眼レフカメラが並び始めた。周囲を見渡せば・・・・・バカチョンカメラを持った人などいない。いつもの愛用カメラを提げているのは私だけ?
やがて太陽が山頂に近づいてくると薄く靄が掛かり始め太陽の輪郭がぼやけてきてしまった。富士山の姿はあるものの靄のおかげで周囲は白くぼけ始め太陽が山頂に沈み始めた瞬間さえ認識できず。

Photo1 山頂が夕日で輝くダイヤモンド富士のはずが・・・
やがて沈んだのかどうかさえ解らないまま時間が経過し、集まった人たちがぞろぞろ立ち去り始め本日の天体ショーは終了。
その後富士山頂からの日の出を観察すべく、これまたスポットの一つ西側の竜ヶ岳登山口を目指して本栖湖に移動した。
本日の成果といえば待ち時間に刻々と変わる太陽の位置変化を観察して日頃気にしなかった位置移動の速さを再認識したことぐらいか。
黄昏時の本栖湖キャンプ場駐車場には着くと既に車が数台。早々とテントを張り宴会を始めているグループもいた。周囲の迷惑を顧みない話声と聞こえてくるフォークソングからおよその年齢は察しがつきますが・・・・どうしたものですかね。
25日
早朝目を覚ましてテントの外に出てみるとヘッドライトの明かりの中に時折白いものが。食事を済ませてテントを撤収する頃にはなくなっていたので計画通りに竜ヶ岳目指して出発。
一晩のうちに駐車場には車が増え、登山口目指して歩いてゆくと時折先行する登山者の明かりを見かけた。

Photo2 竜ヶ岳石仏コース登山口
指導標に従い真っ暗な中を追い越されたり追い越したりしながら登山道を登って行くとやみの中に人の集団、ベンチのある休憩店に到着。
そろそろ平地では日の出前の薄明、休憩しているとわずかに大室山の左上の雲がオレンジ色に染まり始めた。
ここから一登りで石仏と東屋のある見晴台に到着。薄っすらと富士山の裾野の輪郭がつかめるようになってきたが富士山頂は雲の中で日の出を見るのはかなり期待薄の状況になってきた。

Photo3 石仏・東屋のある展望箇所
東屋を過ぎると樹木は無くなり笹原の中に伸びる緩傾斜の登山道のどこからでも日の出を見ることが出来るようになった。
この辺りで日の出は諦め、山歩きに気持ちを切り替え登って行くと既に下山してくる人も。竜ヶ岳山頂は広場になっておりかなりの登山者が集まっているが昨日と違いカメラをセットし待ち受けているカメラマンの姿は無かった。

Photo4 竜ヶ岳山頂
聞けば天候に恵まれたときには山頂のみならず登山道にまでカメラの砲列が出来るとのこと。
更に悪化した天候で雲が南から北に流れてゆくのが解るが雲の下の麓の視界は開け、富士宮からさらにオレンジ色の駿河湾、伊豆半島の海岸線まで見えるようになってきた。

Photo5 山頂からの富士宮・駿河湾の展望
天候がよければ南アルプスの展望が良さそうであるがこれまたダメということでしばらく休憩してから端足(はした)峠目指して降るが登ってきた登山道と違い意外に急な坂道。漸く勾配が緩んで尾根を進むと端足峠に着いた。

Photo6 端足(はした)峠
ここからは本栖湖を目指して降り、本栖湖周回道路手前の分岐から湖畔を巡る歩道に入るが朽ち果てて横たわる大木、堆積した落ち葉、落ち葉に隠れた落石が転がり歩きにくい。廃道寸前といったところか。
周回道路に沿って多少のアップダウンを繰り返しながら道路に降り立ってしまいたくなる気持ちを抑えて進むとやがて竜ヶ岳に向う湖畔登山口に出て徐々に高度を落とし始めスポーツセンターの横を通り抜けて駐車場へと戻った。
目指した竜ヶ岳からの日の出は見ることができず残念であったが山頂でのテント泊で夜景見物も出来ることがわかったので下見と思えば次回リベンジに繋がる成果があった。
下山後次第に天候が回復し富士山を巻くように雲の列が流れていたので、天気予報どおり早朝も富士山頂は晴れていたと思われる。
帰路は富士山撮影スポットの一つ、かつても上九一色村現在の富士ヶ嶺に立ち寄り富士山を見上げ、さらに大室山西展望台に立ち寄り竜ヶ岳と本栖湖の展望を楽しんだ。

Photo7 大室山西展望台からの竜ヶ岳
冠雪した南アルプスが良く見えたが竜ヶ岳より標高の高い雨ヶ岳・毛無山山頂は雲の中。

Photo8 本栖湖と冠雪で輝く南アルプス
時折雲が切れると樹木に着いた白く輝く霧氷が見られた。北の方に目を転じれば御坂山塊の山の上部も霧氷で白くなっていたので1500mを越えるあたりから雲に覆われていたのであろう。
天気予報では両日ともに登山には良好であったが、日の入り日の出を見るためには山頂、麓の天気は好くても視界を妨げる富士山を取り巻く天候(雲)の様子を考えなければならない。
高層天気図とにらめっこして風と湿度の様子から天候を見定めないと一発狙いは上手く行かないことを学んだ山行きであった。