奥秩父 鶏冠山

Photo0 二俣吊橋から見える鶏冠山
記録
日程:2016,07,04
メンバー: 安田
7/04日 天候 晴れ午後夕立あり
コースタイム:西沢渓谷駐車場(6:57)→鶏冠谷出合(7:43~7:55)→チンネノコル(9:25~9:40)→第三岩峰(10:43~10:53)→P2115鶏冠山(11:15)→H2146(12:25~12:42)→ P2117(12:46)→木賊山(14:19~14:32)→展望露岩(14:48)→H1862(15:40~15:48)→近丸新道分岐(15:49)→ヌク沢渡渉点(16:36~16:55)→近丸新道登山口(17:31→西沢渓谷駐車場(17:51) 行程 16.9km 累積標高 2104m
ルートマップは ここ です。
このところ体に負荷が掛かるような歩きをしていなかったので、気温が高くなる真夏の体力維持のために真夏日を狙って山に出掛けた。
これまで何回か訪れたことのある奥秩父であるがいつも西沢渓谷の駐車場から見える鶏冠山が気になっていたのでクサリが再整備されたという情報でチャンスと思い登ってみた。
いつものように西沢渓谷入口の駐車場に車を停め登山準備をしていると上空にヘリの音、見ていると鶏冠山の辺りを飛行しているらしい。やがて立ち去るヘリの姿から山域の偵察か?
ゲートを通過しネトリ広場で先行していた登山者を抜き、下山を予定している近丸新道登山口を通過、

Photo1 下山予定の近丸新道登山口
二俣吊橋の上から鶏冠山の姿を見て橋を渡った広場で右折。

Photo2 二俣吊橋を渡ったところにある鶏冠山登山口
以前はロープが張られて通行止めになっていた鶏冠山への登山道入口も整備が進んだからかロープは撤去されしっかりした踏跡がついている。
トラバースしてゆくと東沢の河原にすぐ降りられそうなところもあるが踏跡が更に伸びているので従う。やがてトラロープを握って急斜面を降ると鶏冠谷出合。

Photo3 東沢対岸の枯れた大木に鶏冠谷出合の標識
対岸に鶏冠山への看板が掛かった枯れた大木を目印に東沢を渡渉。幸いにも水量が少なく飛び石を伝って渡ることができた。
目印のテープにしたがって鶏冠谷を少し詰め、左側の斜面を登ってゆくと最初はジグザグだった道も尾根に乗ると尾根筋を一気に登る道となった。
ひたすら尾根を登り詰めると徐々に岩が現れだし、木の根に掴まって越えるうちに今度はトラロープ。

Photo4 最初のトラロープ
2箇所のロープ場を越えると道は右へと曲がりトラバース気味に進む。やがてガレ場を登りきるとチンネノコルと呼ばれる鞍部に出た。

Photo5 チンネノコル 地面に刺さった古いストックに案内が書かれていた
一休みするといままでの登りで汗だくだった体も吹き抜ける涼風で爽やか快適に。しかし残念ながら展望はなし。
ここで登山道は左に曲がり鶏冠山を経て木賊山へと伸びる長い尾根歩きとなる。樹林の中を登って行くと突然露岩が現れ、登り詰めた岩峰からは水をたたえた広瀬ダムや

Photo6 眼下に水をたたえた広瀬ダム
乾徳山黒金山の山塊、眼下には東沢のナメ滝らしき白い水の流れが見える。
標識が無いのでここが第一岩峰かどうか判然としないが、いったん降ってすぐ隣の岩峰に登り返すところに整備されたクサリが掛かっていた。
この岩峰を越え更に進むと再びクサリ場を登り小岩峰。この先には地形図上で1986mのピーク、更にその先にもピークが連なりここが鶏冠山と呼ばれる所以が体感できる。

Photo7 第二第三と続く岩峰 その奥には木賊山へと尾根が続く
第一岩峰とはここまでの小岩峰群の総称であろうか?皆同じような高さで代表選手はいないようだ。
岩峰群から降って登り返した地形図上の1986mのピーク。ここには目印のピンクテープと”出合”の方向を示す標識が下がっていたので第二岩峰。尾根の進行方向を見れば次なるピークは岩壁を持った第三岩峰。
第二岩峰から緩やかな登山道を降って行くと第三岩峰の基部に達し、迂回路の案内板が現れた。

Photo8 第三岩峰基部 迂回路の案内板がある
ザックをおろして、岩壁を偵察すると登れないことはなさそうであるが・・・・・今日は一人だし。正面突破は次の機会に!
あっさり迂回路を選んで岩壁を右に回り込み大きく下降してトラバース。導かれるままに登り返すと尾根に出て、

Photo9 稜線上の迂回路と第三岩峰コースの分岐 迂回路案内もある
見るとここにも迂回路の案内板。
左折して第三岩峰のピークを目指した。すぐに"山梨百名山"の標柱の立つ好展望のピークに出て休憩。

Photo10 第三岩峰頂上 山梨百名山 鶏冠山 の山名標柱
ここからはこれから目指す木賊山とその横に甲武信ヶ岳、

Photo11 木賊山と左奥に甲武信ヶ岳

Photo12 乾徳山・黒金山山塊の向こうには富士山が見える

Photo13 登ってきた第一岩峰と右下にチンネの頭がひょっこり見える
大きな裾を引いた堂々の国師ヶ岳、鶏冠谷を挟んで隣の戸渡尾根、反対側には東沢の向こうに石塔尾根も見える。
再び尾根の迂回路分岐に戻り、ここからは泥.・時々岩の尾根歩きとなる。
まだ樹林帯なので展望は得られず。時々現れる石楠花のヤブを掻き分けながら進むが、踏跡はしっかりしており迷うことは無い。
しかし問題は松の樹林対に入ったときで、目印テープが時々現れるが落ち葉でそれでなくても薄い踏跡が消されている所も。特に小ピークのところは迷いやすい。
2110mピーク付近でピンクテープの目印を探しながら薄い踏後を進むと石楠花のジャングルに突入。
人が通れるくらいの空間が続いているので進んでみるとやがてその空間も消えうせた。良く見るといろいろな方向に延びているが・・・・先に進まず戻ってジャングルから抜け出し、とにかく松の落ち葉を踏んで尾根を目指したらやがて踏跡が現れた。(ルートミス map参照)
何回と無く怪しげな場面に遭遇したが基本尾根筋に戻れば踏跡を見つけることが出来た。
2340m付近ではこれまでほぼ直線的に木賊山目指して尾根筋を進んできた踏跡が左側にトラバースしはじめた。進んでみると古い赤布の目印から先は松の樹林からら外れて潅木帯、その先は露岩なっているようなので引き返し尾根を直登した。
もうすぐ木賊山山頂に近いし登り詰めれば登山道に出るので歩きやすいところを選び石楠花のヤブに突入。

Photo14 石楠花のジャングルの中にピンクテープ出現
やがて幼松混じりのブッシュとなり、突然ピンクテープ出現。ブッシュの中なので数メートルも離れれば全く見えない。進路に誤りは無いようなのでそのままヤブコギを続けると、ヤブが薄くなり突然登山道に飛び出した。
登山道の先には木賊山の山頂標識が見えたので殆ど狙い通り。

Photo15 飛び出した登山道の左奥には木賊山の山頂三角点が見えた
帰路でよく見ると鶏冠山への下降点を示すと思われる目印が数箇所あった。かつての下降点はロープで遮断されているが既に踏跡らしきものはコケに覆われ痕跡も無い。
木賊山で休憩後、破風山への縦走路を降り戸渡尾根道への分岐で右折、一般道を降って露岩の展望箇所から今日登った鶏冠山とそこから木賊山へ突き上げる尾根を展望し、一気に下り始めたがやがて空模様が怪しくなりポツポツ降り出した。
遠雷も聞こえ始めたので徳ちゃん新道と近丸新道分岐直前でカッパを着込んで近丸新道を下山。
ヌク沢は多少増水、濁りがあったが支障なく渡って登山口へ下山。駐車場へ戻る頃には雨もあがり、朝から湧き上がる雲の向こうに鶏冠山が姿を現していた。
下山後、駐車場で立ち話しをしていると救助ヘリは昨日の鶏冠山での遭難者が今朝になって救助されたとのこと。道迷いで救助要請したらしいとのことであった。