2016年06月の全記事一覧
- 06/28 足尾 神子内川 手焼沢遡行→長手沢下降
- 06/21 南八ヶ岳周回 Part Ⅱ
- 06/20 南八ヶ岳周回 Part Ⅰ
- 06/13 足尾 神子内川 黒沢 右俣→左俣下降
- 06/07 軽井沢 離山(はなれやま)
- 06/06 浅間 バカ尾根
- 06/03 中央アルプス 烏帽子岳 小八郎岳
- 06/02 南アルプス 池口岳
足尾 神子内川 手焼沢遡行→長手沢下降

Photo0 深い釜を持った3m滝と奥には6m滝
記録
日程:2016,06,26
メンバー:Nさん 安田
6/26日 天候 曇り
コースタイム:駐車スペース(8:03)→二俣(8:13) →H1070(9:42~10:00)→H1135二俣(10:18)→H1190二俣(11:01)→登山道(12:19)→半月峠指道標下降点(12:25~12:43)→長手沢本流合流(13:47)→H1280(13:54~14:11)→H1195(14:30~14:40)→2段6m滝(15:30)→二俣(16:23)→駐車スペース(16:33) 行程 10.2km 累積標高 933m
ルートマップは ここ です。
手焼沢遡行
梅雨の季節、わずかな晴れ間を見計らって再び足尾の沢に出かけてきた。前回の黒沢では沢を詰めた半月山の駐車場から中禅寺湖は見えなかったが今回は見えるということで期待大。
前日までの雨で沢の水量が心配されたが然程難しい沢ではないということで自宅を出発。大間々からR122に入り渋滞も無く快適に走るが前後はオープンカーだとかバイクが目立つ。
今日は終日雨予報が出ていないし日曜日ということもありドライブを楽しむ人が多いのであろうか。
足尾を過ぎ日足トンネル手前の駐車スペースに車を停め、

Photo1 日足トンネル足尾側入口 白く見えるのは管理施設
トンネル入口にある管理施設の横を抜けて鉄パイプの階段を登り地蔵滝を横目に遊歩道をトラバース。

Photo2 地蔵滝
更に堰堤を越えるとすぐに今回遡行する手焼沢(左)と下降する長手沢(右)の出合いの二俣に到着。

Photo3二俣 手焼沢(左)と長手沢(右)の出合い
ここから左の手焼沢に進路をとり遡行開始。
すぐに頭上に両岸を結ぶワイヤとそれに下がった朽ち果てたゴンドラが目に入った。今では堰堤のおかげで沢床が上昇して両岸を行き来するのも容易いが堰堤が出来る前は深いゴルジェとなっていて渡るのに大変な苦労した往時の遺物の残骸と思われる。
ゴンドラを過ぎると石積堰堤が現れここは左から登って通過。両岸が立ち上がっていないので明るい陽射しの差し込む沢を小滝を越えながら進むとやがてミニゴルジェになった。幸い前日までの雨にもかかわらず岩が乾いていたので左をへつり滝上へと出る。

Photo4 ミニゴルジェの釜をへつる
次いでここもやはり大きな釜を持った7m滝。釜をへつって左から登れそうであったが上部で水流を右へのトラバースする場所があり、どうしても水流に足を入れなければならない。途中まで登ってみたものの水の流れは速く岩はヌルヌルでよく滑る。ここは戻って右から巻いた。

Photo5 7m滝 左から登り上部で水流とラバースを目指すが・・・
次々に出てくる小滝はいずれも釜を持ち、木の葉の影を映した緑かかった水色の表面をキラキラさせている。釜が多いのはこの沢の特徴か?
次が3m滝とその奥に7m滝。

Photo6 3m滝 奥には2条7m滝
事前情報で見た写真では奥の7m滝は2条と書かれていたがかろうじて水流の真ん中に島状の岩影が見えるのみ。やはり今日は水量が多いみたいだ。
2条7m滝を過ぎるとやがて二俣(H1135)。ここから水量の多い右の沢へと進むとすぐに5mと6mの滝が現れた。5m滝は左を登り、

Photo7 二俣を過ぎると5m滝
落ち口を過ぎ滝上に出たところで6m滝を検討。

Photo8 水流の広がった6m滝
広がった水流の真ん中を登ってみたかったが全身濡れそうなので水流左から登りお楽しみ程度に飛沫を浴びて満足。幾つか小滝を越えると右岸に石積のある3m滝。

Photo9 右岸に石積のある3m滝
難なく越えるとまたもや二俣(H1190が現れここも水量の多い右へと進む。
左岸から合わさる幾筋かの涸沢、ナメ滝を過ぎると6m滝。

Photo10 6m滝 水流左に沿って登り傾斜が落ちたところは水中歩き
水流左を登り傾斜が落ちてきた上部では左側から岩が迫ってくるので水流の中を登った。ここを過ぎると伏流気味になって水量も減り時々現れる小滝を越えるとやがて涸れてきた。
いつしか両岸は背丈の低い笹斜面となり稜線の上に空が見られるようになってきたところで沢筋から離れ右岸を登るとすぐに茶ノ木平と半月峠を結ぶ登山道に出た。
登山道を右に進み茶ノ木平を目指すと樹林越しに中禅寺湖の水面が見えたが、木の葉に遮られてそれ以上の展望は得られなかった。

Photo11 木々の間から中禅寺湖が見えたが・・・
手焼沢と長手沢を隔てる尾根の分岐で登山道が大きく曲り、手沢への下降点の目印となっている半月峠への方向を示す指道標が出てきた。

Photo12 長手沢への下降点の目印
ここで暫しの休憩を取り、薄い踏み跡にしたがって下降開始。
長手沢下降
下降始めは低い笹の急斜面だが幾分傾斜が緩い小尾根を選んで下り、沢筋に降り立つとやがて伏流の水流が流れ出してきた。
幾筋かの沢形を集めるうちに滝の落ち口に出たので上から見下すとクライムダウンは無理そうなので巻き降り、下から見上げると登るにはさしたる苦労も無そう。

Photo13 4m滝 上から一見すると無理。そう下か見ると・・・
こうした滝を幾つか降るが遡行図を見てもハッキリせず。時々水平移動の獣道らしきものがあるものの踏み跡は無いので適当に降ると左から水量の多い沢が合わさり、合流した沢が本流であることを知る。

Photo14 長手沢本流と合流
合流点から少し降ると左岸の上方に樹木の無い台地らしきものが見えたので泥斜面を登ってみると開けた笹原が広がっていた。かつては畑か何かあったのであろうか?放牧地にしては狭い。
ここで休憩後再び沢床に戻り、降りながら振り返ると小滝が連続し”癒しの風景”となっていた。

Photo15 小滝の連瀑
やがて左岸にピンクテープが現れ、廃ドラム缶が横たわる河原に出た。高度計と地形図から位置を確認すると左岸上についている道の終点辺りなのでピンクテープは釣り師の目印か?
更に降ると7m滝の落ち口に出た。

Photo16 7m滝
登るには容易そうだが降るには???。ここは左から巻き降った。
ドラム缶とピンクテープのあった地点から下流は踏み跡もありそれを辿れば数回の渡渉程度で今朝遡行した手焼き沢との合流点である二俣に戻れそうであったが容易そうな所は水流横を下って釜をへつったりあるいは巻いたりを繰り返し滝と戯れながら通過した。

Photo17 2段6m滝
二俣からは往路を戻り朝は横目で通り過ぎた地蔵滝をじっくり見学して駐車スペースへと戻った。
二俣から本流との合流までは難しい滝も無く、小滝の連続で美しいところもあるので短時間での避暑お手軽沢登りに良いと思われる。
長手沢をピンクテープのところまで遡行しそこからは20m程度泥斜面を登れば林道を使って戻ることも出来る。
南八ヶ岳周回 Part Ⅱ

Photo0 文三郎尾根中岳分岐から見上げる中岳とその後ろに阿弥陀岳
記録
日程:2016,06,19
メンバー:Nさん Sさん Iさん Oさん 安田
6/19日 天候 曇りのち小雨
コースタイム:キレット小屋テント場(5:15)→真教寺尾根分岐(7:14)→赤岳山頂(7:24~7:57)→中岳分岐(8:24)→中岳(8:48)→中岳のコル(9:00~9:11)→阿弥陀岳(19:40~10:05)→不動清水入口(11:25)→御小屋山(12:13)→虎姫神社(12:48)→舟山十字路(13:23) 行程 10.1km 累積標高 1029m
ルートマップは ここ です。 前半のPart Ⅰは こちら から。
真っ暗な中、目を覚まして朝食を摂るうちに明るくなってきたので外に出てみるとやはり天気予報どおりで赤岳の天狗尾根はガスで見えず。奥秩父のほうにオレンジ色の部分があるのでどうにか天気は持ちそうということでテントを撤収し出発。
今日は赤岳から阿弥陀岳を通って御小屋尾根を降るだけなのでスローペースで歩き出すとやがてガスが取れ赤岳への視界が開けてきた。

Photo1 背後には昨日登った権現岳 稜線の先には三ツ頭も見え出した
先行者が急登を登って行く姿を眺めながら後を追うと、降ってきた知り合いと遭遇。やがて天狗尾根からのバリエーションルートと合わさり、更に登って

Photo2 真教寺尾根ルート合流点手前の岩場を登る
真教寺尾根からの登山道と合わさり

Photo3 赤岳から伸びる県界尾根(左側)と真教寺尾根(右側)
竜頭峰を巻くと行者小屋からの文三郎尾根の登山道を登って来る登山者の列に出くわした。ほどなく到着した赤岳山頂は人人人・・・・。
まだ立つところがあったから立錐の余地なし一歩手前と言ったところ。山頂直下にザックをデポして人がまばらな頂上小屋前まで進み一休み。
景色を堪能して再び山頂直下に戻りザックを回収して、ガイド登山の一行が立ち去ったノチしばらくして下山に移るが・・・・竜頭峰との間を降ったところで追いついてしまい鎖場通過の順番待ち。

Photo4 文三郎尾根は登り降りで大渋滞
2本ある鎖の一方はスリングで確保練習をしながら登ってくるガイド登山者ご一行で更に混雑。漸く通過するのを待って中岳分岐まで降るとガイド登山ご一行は阿弥陀岳には向わないようで漸く、マイペースで歩くことが出来るようになった。
中岳目指して登り返し、山頂から振り返れば文三郎尾根は漸く渋滞が緩和されたようであった。
中岳のコルで休憩し、

Photo5 中岳のコルからの展望 硫黄岳、大同心小同心の岩峰と横岳 眼下には行者小屋
今回最後の登りで阿弥陀岳を目指す。降ってくる登山者と道を譲り合いながら急登の岩場を通過して阿弥陀岳山頂に出れば赤岳とは違いまばらな人影。

Photo6 阿弥陀岳山頂
たっぷり休憩していると、やがて県警のヘリの音が聞こえてきた。見ていると飛来したヘリは硫黄岳山荘の辺りでホバリング。
下山をはじめ、西の肩の岩峰を通過する頃にはヘリはピックアップを終えて立ち去っていった。まだ早い時間だし、硫黄岳山荘の辺りだったので急病でも出たのかしら?
ロープに掴まりながら急斜面を下降しやがて傾斜が緩むと登山道は潅木に覆われた尾根歩きとなりやがて徐々に高度を下げつつ樹林の中に入ってゆく。歩きやすくなった登山道を進むとやがて不動清水への入口。

Photo7 御小屋尾根中ほどにある水場 不動清水の入口
更に殆ど水平移動の登山道を進み大岩を回り込むところで休憩。やはり御小屋尾根は長い。
いつしか泥道となった登山道を進み少し登りになったかと思うとまもなく御小屋山山頂。すぐに美濃戸口への道を分け、

Photo8 舟山十字路と美濃戸口への分岐
舟山十字路目指して針葉樹の落ち葉のホワホワクッションの効いた道を降るがこの辺りになると踏み跡が錯綜し、テープ類もあちこちに出てきてまことに解り難い。
濃そうな踏み跡に従うとやがて虎姫新道の表示板が出てきてトラバース道を進むと虎姫神社への看板が現れた。地図には虎尾神社とあるが・・・・?
しっかりした植林泰の中に伸びる登山道をたどると小広場に出てここからは車の轍のある林道となる。
林道歩きになってすぐに雨がパラパラと降り出した。もうすぐ舟山十字路に到着と思ったがここで雨具をつけザックにカバーを施して雨対応。
前方に立場山への尾根が見えるので雨雲が高く本格的な降りとなるかと思われたが舟山十字路に到着し登山装備を解くときには幸い雨が小休止。
日帰り温泉目指して走り出すと再び降り出した。温泉で汗を流して南八ヶ岳周回山行を終えた。
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南八ヶ岳周回 Part Ⅰ

Photo0 核心部 キレットのハシゴ
記録
日程:2016,06,18
メンバー:Nさん Sさん Iさん Oさん 安田
6/18日 天候 晴れ
コースタイム:舟山十字路(5:31)→西岳分岐(5:50)→キャンプ場コース合流(6:21~6)29)→H1942(7:25~7:33)→西岳(8:53~9:16)→乙女の水(10:01~10:12)→青年小屋(10:18~10:30)→のろし場(11:02)→赤岳権現岳網笠山分岐(12:05)→権現岳(112:05~12:11)→赤岳権現岳網笠山分岐(12:14~12:29)→鎖場・ハシゴ通過(12:31~12:50)→旭岳(12:59)→ツルネ水(12:32~12:47)→キレット小屋テント場(14:16) 行程 11.8km 累積標高 1545m
ルートマップは ここ です。
梅雨の晴れ間をぬって南八ヶ岳のテント泊周回に出かけた。急げば1日の周回のコースを時間たっぷりとって久しぶりのテント泊、それに加えて人数も多く賑やかな山行。
近頃の流行は個人テントだが今回は皆一緒に1つのテントにもぐり込み、女性陣のおかげで美味しい料理にもありつくことが出来極楽。
道の駅”小淵沢"に前日集合し、翌朝南八ヶ岳おなじみの舟山十字路に移動して登山開始。旭小屋方面に林道を進み立場川を渡渉してすぐに左側の立場大橋への登山道に入る。

Photo1 広河原から立場大橋方面 西岳へ通じる登山道分岐
この山域としては歩く人が少ないのでところどころに出てくるテープを拾いながら西岳の等高線に沿って進むとキャンプ場(標識では第五貯水池)から登山道と合流する。ここからはしっかりした登山道となり西岳山頂を目指して長い登りとなる。途中一回休憩を取り黙々と樹林の中を登って行くと木立が低くなり頭上が明るくなると西岳山頂。

Photo2 西岳山頂
視界が開けた山頂からは目の前に網笠山、それに連なる尾根を追えばギボシ、旭岳が見えるが権現岳はギボシの影になって見えず。
編笠山のコルに見える青年小屋を目指して再び樹林帯に入りいったん降ってから緩いのぼり坂を登って行くと乙女の水。

Photo3 乙女の水 一日分の水を確保
今夜の幕営地のキレット小屋はまだ営業しておらず、水場が使えるかどうか解らないため最後の水場となる乙女の水をザックに詰め込んで出発。程なく青年小屋に到着するとやはり週末の八ヶ岳。多くの登山者が休憩中。

Photo4 青年小屋 日本一”遠い飲み屋”
ここまでであったのは西岳山頂での登山者だけだったので皆さん観音平から登ってきた人たちか?
青年小屋を出発するとすぐに樹林は低くなり展望が開ける。赤いザレた小ピークのノロシ場を

Photo5 ノロシ場
過ぎると目の前にはギボシ、奥に権現岳が現れる。

Photo6 目の前に立ちはだかるギボシを目指して
左手には樹林に覆われた立場山の稜線、崩壊地がまるでダムの堰堤のように見えるアオナギ、其処から阿弥陀岳に向って突き上げる南稜が良く見える。
展望に目を奪われないように足元に注意しながら登山道の高度を上げ、振り返ると網笠山は既に眼下となっている。
ギボシをまきながら徐々に高度尾稼ぐ次第に権現岳の姿が大きくなり山頂の岩峰に取り付く登山者の姿もくっきり。

Photo7 ギボシを巻くと権現岳が現れた。行く手には権現小屋
権現小屋横を通過するとすぐに権現・赤岳・網笠山の分岐に到着。ここに荷物をデポして権現岳山頂を往復。

Photo8 権現・赤岳・網笠山の分岐 荷物をデポ
山頂の山名標識の前は写真撮影で大賑わい。

Photo9 人の切れ間をぬって権現山頂標識撮影
分岐戻って休憩後今回のお楽しみ核心部、キレットの鎖場とハシゴに向う。

Photo10 赤岳にいたるキレットの稜線 阿弥陀岳と赤岳の間には硫黄岳も見える
分岐から尾根を伝うとすぐに下降点。
下から登ってくる登山者が通過後いよいよ下降開始。

Photo11 キレットの鎖場まで下降 ピースサイン?真剣に取り組め!
始めは鎖、次いで大ハシゴを降って大満足。

Photo12 ハシゴを下降
下降後は登ってきたギボシの稜線を背にして旭岳へと進み、あまり見ることの無い権現岳の後姿、

Photo13 権現岳を裏側から見ると・・・切り立った岩壁
旭岳五段の宮を振り返りつつ天狗尾根が突き上げる赤岳がだんだん大きくなってくるとツルネに到着。

Photo14 ツルネ
ザレた岩場ではコマクサが咲き始めていた。良く探すと登山道横に白いコマクサも。
ちなみに白いコマクサはここツルネとキレット小屋の花畑にもありました。
今夜の幕営地ももうすぐなのでツルネでのんびり過ごし、やがて樹林の中を下りだすとキレット小屋のテント場にテントが見え出した。

Photo15 まだ営業開始前のキレット小屋
まだ梅雨時だし少ないと思っていたがテント場に到着してみると既に数張り。我々がテントを張り終わり夕食までの時間をマッタリ過ごしていると次第に増えて、宵闇が漂い始める頃には殆どのスペースが埋まってしまった。

Photo16 夕日を受けた赤岳天狗尾根
夜は更け行く・・・・・。
PartⅡに続く
足尾 神子内川 黒沢 右俣→左俣下降

Photo0 核心のゴルジェ 出口の10mナメ滝を登る
記録
日程:2016,06,12
メンバー:Nさん 安田
6/12日 天候 曇り
コースタイム:黒沢ゲート(8:07)→黒沢2号橋(8:15)→二俣(9:16)→ミニゴルジェ5m滝(9:30)→10mトイ状滝(10:11~10:24)→H1165(11:15~11:30)→H1310(12:00~12:15)→半月山駐車場(13:12~13:32)→左俣下降点(14:05)→17m滝上(15:00)→石橋?遺構(16:30)→二俣(16:54)→黒沢ゲート(17:37) 行程 12.2km 累積標高 978m
ルートマップは ここ です。
入渓者が少ないのでのんびり歩いていても後ろから煽られることが無く登れる滝があり、しかもやぶこぎが無い初心者には最適という情報を得て渡良瀬川の支流神子内川の黒沢に出かけてきた。
ナビで入力すると日光経由の道が出てくるが私の家からだと桐生を経て渡良瀬川に沿って進んだほうが距離も短く早いんじゃないかなと思いつつも何はともあれナビにしたがって出発。
日光から日足トンネルを通って目標の黒沢入口に近くなると、道路の両脇は縦列駐車の列。目的地の黒沢入口のゲート前に着けば既に車が停まっている。

Photo1 黒沢入口の林道ゲート
なんだか情報とは違うみたいと思っていると、後からやってきた車の人に話を聞いて今日が神子内川の釣り解禁日であることを知った。なるほど納得。
沢装備をつけて林道を登って行き林道が左に分岐し黒沢を渡る”黒沢2号橋”を渡らずに直進。直ぐに現れた沢へと下降する踏み跡をたどって沢床に降りた。
”濡れたくない心”と”一度濡れれば大胆になって何のその”との葛藤をしながらもここは一気にとばかり水に入り気合を入れて水流の中を進む。
やがて釜を持ったナメ滝を2つ越えるとネットで見たことのある大堰堤に到着。

Photo2 大堰堤
真ん中を抜けて進むと行く手を遮るように大岩が出現。

Photo3 大岩
もちろん直登できないので巻き道がありそうだが探してみると大岩の右の岩陰の奥が滝になっているようなので潜り込んでみると何のことは無く岩の間を登ることが出来た。・・・・が水を浴びて胸までびっしょり。
やがて釜を持った10m滝が現れる。

Photo4 10m滝
登れるルートを思案検討し淵を進んで水流右の濡れて滑る岩を登り、抜け口では全身に水しぶきを浴びながら貧弱なハンドホールドをオープンでスメアを利かせて登り滝上に出た。やがて二俣に到着し

Photo5 二俣・・・・・遡行は右俣へ 下降は左俣から
進路を右俣にとり、一度濡れた体は水に躊躇することなく小滝やナメを越えて行くと5m滝。

Photo6 5m滝
直登できそうなので水中を進んで岩壁に触ってみるがヌルヌルしこれは私の技量ではNG。戻って右から小さく巻き5m滝上に出た。
ここからは3m2段滝を越えナメ、次いでトイ状の滝を登るとみどりの水を湛えた釜を持った10mS字滝。

Photo7 10mS字滝
ここは左から乾いた岩(といっても新しいコケが成長中でよく滑る)の露岩部分を選んで登り小滝を越えると10mトイ状の滝。

Photo8 10mトイ状滝
水流両側は綺麗に磨かれたツルツルの露岩でさてどうしたものかと思案の結果、流路が細く速い水流の真ん中を進むことにする。
外からは解らなかったが沢床は狭く、フットジャムが良く利くので両岸に伸ばした手は体のバランス取り程度で快調に登ることが出来た。
上部の屈曲点には水中に両足で立てるスタンスがあり、ここに立ちこんでチョックストーンと岩壁の間に左手を差し込んでスメアで体を上げ、
チョックストーンを抱えるように右手を伸ばして水流の中にある小さなチョックストーンの上から手を伸ばせばしっかり岩角に指がかかり一気に体を引き上げ滝上に出た。
次いで直ぐに現れたのが水流が割れた10m滝。

Photo9 10mナメ滝
真ん中の水流が無いところが登れそうであるが上に行くと水流が合わさりいかにも滑っていそうなのでここでも思案。左側の水流左を登った。
10mナメを越えると小滝が幾つか出てきたが滝らしい滝は無くなり水流の中あるいは際を進んだが休憩適地も無く、飽き飽きしてきたところで休憩。
元気を取り戻してしばらく進むとH1300付近から沢が幾つかに分岐。地形図を確認して半月山道路に抜けやすそうな一番水量が多い沢を詰めて行くとやがて水流は消え、沢形も消えかかってきたので左の尾根に逃げた。
尾根の反対の沢も水流が無くかなり荒れているので尾根を登り詰めるとやがて駐車場を示すPの交通標識が見えてきた。
ガードレールを跨いで舗装路に出て左折すると直ぐに半月山駐車場。

Photo10 半月山駐車場
休憩後半月山駐車場からP1452へと延びる尾根を確認し、駐車場のフェンスを乗り越えると笹の中にしっかりした踏み跡が尾根上についていた。
踏み跡を進み途中から右に逸れて笹の斜面を降って行くと半月山と足尾を結ぶ登山道に出た。
登山道を足尾方面に降り崩壊地を過ぎるとP1504 とのコル。黒沢左俣への下降点であるが斜面かかなり急勾配なので更に進みP1504とP1511のコルから降り始めた。

Photo11 左俣下降点の目印 石積の登山道
P1504を巻いた登山道の下に石積が現れるので下降点の目印になるだろう。
小さな尾根を降り末端で左の沢に下り、更に降って行くとやがて水音が聞こえ始め、H1280の右から支沢が合流するところでは行く手を遮るようにトラロープが張られていたが・・・。
トラロープを跨いで更に下降すると石積堰堤が現れた

Photo12 石積堰堤
ここは左から巻き降り、沢筋に戻って高度を下げるとやがて17m3段滝の落ち口に出た。

Photo13 17m3段滝
左側のバンドを15mほど進み末端の立ち木を利用して懸垂下降。途中空中懸垂となるが30mロープで左岸の落ち葉の詰まったルンゼ下部に降り立ち沢床に戻った。
やがて現れた右岸の柱状節理の岩壁を過ぎ、更に降ると10m2段滝。

Photo14 10m2段滝
ここは左から巻き、トラバースしながらの急斜面の降りとなるが濡れ落ち葉で滑りやすそうなので無理せずロープ使用。
次に石橋?の残骸(といっても橋の上流側が石積で塞がれている使用目的不明な遺構)の上に出た。

Photo15 石橋?の残骸遺構
ここもロープを出して左から巻き降ると徐々に沢幅が広くなってやがて朝通過した右俣との合流点である二俣に着いた。
さらに下流には水しぶきを浴びながら直登した10m滝が待ち受けているが今度は右から巻き降る。
落ち口手前の右尾根を登って行くと残置のトラロープが垂れておりそれを掴んで急斜面を降り沢床に降り立った。

Photo16 残置ロープを掴んで降る
ここまでで主なる滝は終了し、大堰堤を通過したところで朝左岸上方に見えたガードレール目指してチクチクする杉の幼木混じりのヤブをよじ登り作業道らしき痕跡をたどってトラバース。道が消えかかったところで更に一段上がって林道に出た。
雨水で深く抉られた林道を降るとやがて入渓ポイントの”黒沢2号橋”の畔に出て駐車スペースまで戻った。
車のナビの示す帰路はなぜか往路と違って渡良瀬川沿いに降り桐生を通る一般道。時間を気にせずに済むのでナビにしたがってみると、到着してみれば往路との所要時間差20分。
なるほど!日曜日で混む高速道路を避けて案内してくれたということは値段なりの性能発揮ということで“素晴らしい!”。
軽井沢 離山(はなれやま)

Photo0 裏妙義谷急山から見た離山
記録
日程:2016,06,5
メンバー:安田
6/5日 天候 曇り
コースタイム:雲場池駐車場(15:10)→東登山口(15:32)→砂利道歩道分岐(15:49)→展望台(15:56)→山頂(16:08~16:30)→砂利道歩道分岐(16:40)→東登山口(16:56)→雲場池駐車場(17:16) 行程 6.9km 累積標高 357m
ルートマップは ここ です。
裏妙義の谷急山に登った折、群馬長野県境の山並みを見て山座同定をしていると軽井沢方面に山頂が平に見えるテーブルマウンテンに気づいた。
県境の入山峠のところに見えるが遠近感がはっきりせず、おそらく軽井沢の離山だろうと思っていたが、浅間バカ尾根からの帰宅途中に時間があったのでこんなときでもなければ登らないだろうと思い離山を訪れた。
登山口には駐車できそうに無いので雲場池の駐車場に車を停め、緑に包まれた道路を西へ進み、

Photo1 旧中仙道
東部小学校を過ぎたところで右折、しばらく直進し道が二俣に立ったところで離山登山口への案内板が出てきた。
案内板にしたがって別荘地の中の静かな道を登って行くとやがて舗装道路の行き止まりとなり左に登山口のゲートが現れた。

Photo2 東登山口
ここからはかつては車が通行出来たであろう道幅が広い緩勾配の九十九折れの砂利道を登って行くと

Photo3 緑に囲まれた砂利道を進む
道路と歩道との分岐に出た。

Photo4 砂利道と歩道の分岐
山頂までの距離は長いが歩道に進路をとり、木段を登って落ち葉の歩道を進むと展望台。

Photo5 歩道
ここまで樹林の中を進んできたが望遠鏡と山座同定盤のある展望台は軽井沢方面の樹木が伐採され、正面にスキーリフトのある矢ヶ崎山、左に谷急山右に裏妙義の特徴ある稜線が見えた。

Photo6南軽井沢と矢ヶ崎山 奥のほうに谷急山と裏妙義のシルエット
ここで漸く谷急山から見たテーブルマウンテンが離山であることが確認できた。
展望台の置くにある東屋の横を通って歩道を進むと突き当たり、右左どちらに進んでも同距離で山頂に達するようであるが右折して新緑の明るい道を進むと直ぐに山頂に出た。

Photo7 離山山頂
山麓の中軽井沢・信濃追分・御代田方面に展望が開けるが、あとは樹林に囲まれている山頂でしばらく休憩。

Photo8 樹林越に浅間山方面の展望
ここにも山座同定盤があったので八ヶ岳や蓼科山の姿を探すが稜線が重なり合ってはっきりせずなかなかか難しい。

Photo9 山頂ではサラサドウダンが満開
下山は適当に踏み跡をたどって降るといつの間にか歩道に出て、更に降ってゆくと砂利道にでた。いつしか歩道との分岐にでてそのまま降るとやがて登山口に到着。往路を駐車場へと戻った。
わずか2時間あまりの歩きで離山を往復したがあちこちに張り巡らされた良く整備された木漏れ日の歩道はハイキングというより散歩にぴったり。山歩きと違ってのんびり散策しながら歩くには良いだろう。
私は別荘地の中を抜ける舗装道路歩きが半分もある東登山口から登ったが、駐車場から直ぐに登り始めることが出来る西登山口もあるようだ。
地形図やネットの地図にも載っていないようなので途中にあった案内板の写真を載せておく。

Photo10 西登山口と駐車場
西登山口から登り東登山口に下山、麓を通る旧中仙道を歩いて一周することも可能。旧中仙道にはバスも走っているが、交通量が少ないのでのんびり歩くことが出来る。
浅間 バカ尾根

Photo0 浅間外輪山の鋸岳から見下ろしたバカ尾根 緑の麓は嬬恋村
記録
日程:2016,06,5
メンバー:安田
6/5日 天候 曇り
コースタイム:浅間しゃくなげ園(9:20)→上のシェルター(9:42)→カモシカコース尾根山頂(10:100~10:21)→シラハゲケルン(10:47)→鋸岳(11:15)→Jバンド下降点(11:20~11:30)→仙人岳(11:51~12:09)→Jバンド下降点(12:24)→外輪山尾根末端(12:35)→シラハゲケルン(12:54) →カモシカコース尾根山頂(13:26)→上のシェルター (13:42)→浅間しゃくなげ園(13:56)
行程 8.3km 累積標高 964m ルートマップは ここ です。
参考)
しゃくなげ園のHP
しゃくなげ園の情報
以前浅間周辺の情報を漁っていたときに群馬県の嬬恋村から外輪山に登るルートがあることを知った。しゃくなげ園から登るルートなので花を愛で、尾根歩きも楽しもうと時期を狙っていたが丁度しゃくなげ満開との情報を得たので曇り予報ではあるが出掛けた。
ナビだと高速のインターから軽井沢の町を抜けるコースを示していたが、軽井沢で理由は不明であるが渋滞中。再計算すると今度は黒斑山登山口のある車坂峠越えの順路を示した。
通りなれた道を車坂まで登ったがこれから群馬県側に降ったことは無かったので、ここまでと同じように舗装されていると思って進むと直ぐに砂利道になり乾燥した道路は土煙がひどく後方視界がなくなるほどであった。しばらく降ると”しゃくなげ園"の看板がでてきて右折すると舗装された林道〔林道群馬坂線)になり直ぐに”しゃくなげ園"に着いた。

Photo1 しゃくなげ園入口
しゃくなげ園入口で協力金を払うと”ガイド”が付き、園内を案内・説明をしてくれた。ネット情報とは異なり今年は雪が少なく開花が早かったようで咲き残っていたしゃくなげは僅かであったが、レンゲツツジが満開で楽しませてくれた。

Photo2 満開のレンゲツツジ
隣の湯の丸山のツツジ祭りは来週からとのことであるがやはり早く既に満開を迎えているようだ。
園内を一周する”山ばとコース”を反時計回りに進むとレンゲツツジと植栽されたコマクサが綺麗に咲き誇っていた。

Photo3 コマクサ
しゃくなげ園上部にある避難用シェルターを兼ねた休憩所から横のカモシカコース西登山口から”カモシカコース”に入ると

Photo4 上のシェルター(休憩所)
道は唐松林の中に伸び、笹の中を進むとやがて白い砂礫の尾根山頂に出た。ここにもコマクサがピンクの花をつけていた。
ここから先は登山道に張られたロープを越えて樹林の中に入る。いつもならロープが張ってあると躊躇するが、しゃくなげ園入口で聞いたら「ロープを越えていってください」とのことだったので遠慮なくロープを越える。

Photo5 カモシカコース尾根山頂からロープを跨いで
登るに従い植生が変化しやがて火山礫のザレた場所も出てきて視界が開けると踏み跡は無くなった。

Photo6 火山礫でザレているので踏み跡は???
ツガザクラやイワカガミ、クロマメノキなど地表の植物を避けながら適当に登って行くとやがてシラハゲのケルンが見え出した。

Photo7 バカ尾根上のシラハゲのケルン 奥に見えるのは外輪山の稜線
ケルン手前でバカ尾根の稜線に出て遥か先に見える浅間外輪山の稜線を目指して登って行く。

Photo8 左に浅間山を見ながらバカ尾根を登る
やがて尾根の先の岩峰が次第に大きくなり登り詰めた先が鋸岳。

Photo9 鋸岳の岩峰
いままでなだらかな斜面であったが鋸岳の先は切れ落ちており、岩壁の下は殆ど平坦といってよいほど大地が湯の平まで広がっている。前回黒斑山から外輪山を周回したときと異なりいまは緑の濃淡に染まり季節の移ろいを感じさせる。

Photo10 湯の平を望む 左は剣ヶ峰 右は黒斑山とト-ミの頭
鋸岳からは右折して外輪山の岩稜を歩くと

Photo11 仙人岳方面の外輪山の稜線
直ぐにJバンド下降点に到着。

Photo12 Jバンド下降点
気持ちよいそよ風に当たりながら休憩していると、先ほどカモシカコースで追い越した5,6人のパーティがケルンを通過してくるのが見えた。下降点をからアップダウンを繰り返し岩稜を進むと山名標柱と三角点のある仙人岳。

Photo13 仙人岳
ここで外輪山周回の登山者と山談義ののち鋸岳まで戻り

Photo14 稜線上から見た浅間山 よく見ると噴煙が
通り越して外輪山の尾根をそのまま進むが砂礫地に付けられた踏み跡は直ぐに消えた。末端まで行ってみるがその先は切れ落ち、行けるかどうかわからないのでケルン目指してザレた斜面を降る。
途中涸沢を越えてトラバース気味に進み、途中涸沢を越えてケルン手前で稜線上の踏み跡に出た。

Photo15 トラバースして涸沢を越える
ケルンを過ぎたところで左折しザレの中を降り、樹林帯へ入るが踏み跡が残っていないので目星をつけて注意深く進み樹林帯に入るところで明瞭な踏み跡を発見。これにしたがって進むとやがてカモシカコースの尾根山頂に出た。
ここより下はしゃくなげ見物のハイカーも登ってくるので道は整備され歩きやすくあっという間にシェルターの休憩所まで戻った。

Photo16 しゃくなげ園上部の石楠花

Photo17 しゃくなげ園上部の石楠花
ここからは”山ばとコース”を往路と反対に進みしゃくなげ園を一周し入口に戻った。
中央アルプス 烏帽子岳 小八郎岳

Photo0 麓から見た烏帽子岳
記録
日程:2016,06,01バー:Nさん、安田
6/1日 天候 晴れ
コースタイム:鳩取峠登山口(6:31)→小八郎岳(7:30~7:48)→巻き道合流(7:57)→H1812(8:58~9:13)→飯島コース分岐(9:18)→烏帽子岩分岐(10:18)→烏帽子岩(10:32~10:42)→烏帽子岳(10:45~11:16)→H1915(11:50~11:57)→飯島コース分岐(12:16) →巻き道分岐(12:47~13:09)→ 鳩取峠登山口(13:41) 行程9.7km 累積標高 1310m
ルートマップは ここ です。
池口岳登山のために遠路はるばるやって来たが一山だけの登山では勿体無いと思い以前から目をつけておいた松川の烏帽子岳と子八郎岳に登ることにした。
松川は池口岳からの帰路の途中なので池口岳下山後松川まで移動して町営の温泉で汗を流して久々の車中泊。
山にしては遅い時間になって小八郎岳登山口の鳩打峠まで移動。林道には要所に案内板があり道迷いなしに到着。駐車場にあるトイレはしっかり管理が行き届き快適。
登山口からの登り始めはロープが掛けられた泥の急坂であるがそれを越えれば快適な道となり、

Photo1 烏帽子岳への鳩打峠登山口
朝の清清しい空気の中を進むとササユリ保護の看板が現れ、登山道横に植生保護のロープが張られているが時期が早すぎたのかそれらしき姿はなし。
散見されるオレンジ色のヤマツツジを楽しみながら登って行くと小八郎岳の巻き道分岐に出た。

Photo2 朝日が差し始めた登山道を進む
小八郎山山頂を目指し直進すると登山口から凡そ1時間で東屋のある小八郎岳山頂に着いた。

Photo3 小八郎岳山頂 東屋の上には烏帽子岳が見える
山頂からの展望すばらしく目の前には南アルプスの鋸岳から甲斐駒・仙丈・白根三山。塩見・荒川・赤石・聖の山々の展望が広がり、昨日登った双耳峰の池口岳の姿も確認できた。

Photo4 昨日登った池口岳 双耳峰なので山座同定が容易
眼下には駒ヶ根から松川・飯田へと天竜川沿いに伊那谷が広がっている。
小八郎岳で暫し展望を堪能したのち烏帽子岳を目指して一旦降り、巻き道と合流すると唐松林の中を進む気持ちよい尾根歩きとなった。
やがて左側が開けてくると笹尾根の左側は切れ落ち、セキナギと呼ばれる崩壊地の縁を進むようになった。セキナギを通過すると直ぐに飯島コースとの分岐点。
ここを過ぎると徐々に登山道は勾配を増し、シロクモナギの崩壊地を過ぎると木の根に足をかけて登るような場面も登場し岩も現れるようになってきた。

Photo5 振り返って見たシロクモナギ
やがて烏帽子岩の基部に来ると正面に鎖とロープが掛かったルンゼが現れた。ここで右折、少し登って露岩の上に出てさらにちょっとしたクライミングで岩上に出ると、

Photo6 烏帽子岩を登る
小八郎岳より標高が増した分だけ違った展望が広がっていた。
ここまで登るとか甲斐駒の白い砂斜面もはっきり見分けがつき、仙丈から延びる地蔵尾根、仙塩尾根も認識できた。

Photo7 伊那谷の向こうには南アルプスの山々が
気温が上がって湿度が下がり早朝に比べれば靄が減ってきたとはいえ南アルプスの高山の前に立ちはだかる尾根はわずかに稜線が見えるのみ。空気の澄んだ季節、あるいは雪が着いて前後の山々の区別がつくようになれば一層すばらしい展望となるであろう。
岩上のテラスから更に一段上がって烏帽子岩を乗越し潅木の中を少し進むと山名標の立つ烏帽子岳山頂に出た。

Photo8 小八郎岳から登ってきた尾根 松川の町と片桐ダムが見える
ここからは谷筋に残雪が白く残る越百山・南駒ケ岳・更に右奥にはわずかに山頂が覗く空木岳と駒ヶ根に降る尾根も見えた。

Photo9 烏帽子岳山頂 残雪が白い筋となって見える越百山、南駒ケ岳
時折吹き抜ける涼風の爽快感とすばらしい展望で一時を過ごし、今度は烏帽子岩を巻く登山道で岩の基部を回り込んで鎖の設けられたルンゼを降って烏帽子岩分岐に出て烏帽子岳山頂を後にした。

Photo10 烏帽子岩を振り返って
烏帽子岩分岐からは往路を戻り、小八郎岳は巻き道で通過、鳩取峠登山口へと戻った。
南アルプス 池口岳

Photo0 双耳峰の池口岳 北峰(左)と南峯(右)
記録
日程:2016,05,31メンバー:Nさん、Kさん、Cさん、Tさん、安田
5/31日 天候 晴れ
コースタイム:池口岳登山口 (4:20)→面切平(5:16~5:22)→黒薙(6:31~6:42) →利剣沢の頭 (7:18)→ザラナギ平(7:35)→H2190(8:49~9:03)→ジャンクション(9:18) →池口岳〔北峰〕(19:45~9:55)→池口岳〔南峰〕(10:22~10:37)→池口岳〔北峰〕(11:07~11:22)→ジャンクション(11:33)→ザラナギ平(12:48~13:05)→利剣沢の頭(13:18)→黒薙(13;:55)→H1555(14:29~14:46)→登山口(15:25) 全行程 18.8km 累積標高 2140m
ルートマップは ここ です。
私にとって南アルプスは殆ど手付かずの山。今回チャンスが巡ってきたので池口岳に出掛けた。中央高速を松川で降り、集合場所の遠山郷を目指すが遠い。ナビで所要時間を見ると殆ど制限速度いっぱいで走ることになりそうで心配したが、走ってみれば狭い道ですれ違う対向車も殆ど無く快調に距離を稼ぐことが出来た。
集合後遠山郷から池口岳登山口まで移動。道幅は狭いが舗道されており砂利道となるのは登山口の手前5、600mくらいか。
登山口を過ぎ少し進んだところにある避難小屋を利用。水とトイレは無いが広々しているのでテント泊よりは数段快適過ごすことができ、夜半に雨音で目覚めたがやがて再度眠りに落ちた。
暗いうちに目覚め、行程が長いのでヘッデンで出発したいところだが昨夜の雨で滑りやすくなっている樹林の中を歩くためヘッデンなしで歩けるのを待って出発。
背の高い松林の中に延びる登山道を黙々と登り面切平を過ぎる頃には靄の中に太陽光線が差し込み始めた。

Photo1 樹間に差し込む朝の光の中を進む
やがて右側の視界が開けた崩壊地に出て切れ落ちた尾根を進むとクロナギの崩壊地に到着。

Photo2 クロナギの崩壊地の縁を進む
遥か下まで落ち込んだナギの行き着く先は池口川か?池口山の隣の鶏冠山から延びている対岸の尾根もくっきり、その上には広がる青空を見ながら注意深く進むと黒薙に到着。

Photo3 黒薙
黒薙からはり利剣沢の頭、

Photo4 利剣沢の頭
ザラナギとアップダウンを繰り返しながら徐々に高度を稼ぎ、

Photo5 上空が開けるとシダの原っぱ
やがてP2156を越えるとトラロープが出現。降って少し進むと再びトラロープ。

Photo6 トラロープに掴まって下降
岩を登りチムニーの中を降り尾根を進むと直ぐに加加森山からの登山道と合わさるジャンクションに着いた。
ジャンクションを過ぎ、やや勾配の増した登山道を進むとところどころで視界が開け、加加森山とそれに連なる特徴的な白い2つの岩を山腹に抱えた光岳の姿が見えた。

Photo7 白い岩を抱いた光岳
やがて勾配が緩むと背の高い樹木に囲まれ広場になっている池口岳山頂に出た。

Photo8 池口岳北峰(2392m)山頂
山頂で休憩後ザックをデポ(私だけザックの中だけ人数分の水食料)して南峰を目指した。
笹に覆われた急登を降り、途中のなだらかなピークを越えて登り返すと北峰同様展望の無い南峰山頂。

Photo9池口岳南峰(2376m)山頂
池口川側が崩壊した鞍部の細尾根からはクロナギ、ザラナギが良く見え、延々と延びた登山口からの尾根の長さに驚く。

Photo10池口岳南峰を後にして下山開始
北峰に戻る途中で往路では気づかなかった岩壁に咲くピンクのハクサンコザクラを発見。今回の山行で数少ない色物であった。

Photo11 陽当たりの良い岩壁に咲くハクサンコザクラ
北峰からは往路を途中2回の休憩で登山口へと戻り、本日帰宅予定のメンバーを最寄の駅へ送り届けて池口岳山行を終えた。