裏妙義 裏谷急沢

Photo0 半円形に行く手を阻む柱状節理の大滝
記録
日程:2016,04,23メンバー:Nさん 安田
4/23日 天候 曇りのち晴れ
コースタイム:駐車スペース(7:21)→裏谷急沢出合(8:46)→大滝(9:23~10:11) →三俣(9:23)→谷急山(10:57~11:50)→柱状節理展望点(13:27)→入山川渡渉点(13:36)→駐車スペース(14:00~14:37) 行程 6.6km 累積標高 852m
ルートマップは ここ です。
久しぶりといってもほぼ1年ぶりに沢へ出掛けた。このごろ西上州に足を運ぶことが多いが未だ妙義の最高峰谷急山の山頂を踏んだことが無かったので裏谷急沢から山頂を目指した。
R18の横川を過ぎて県道18人入り入山川に沿って進み入山川と裏谷急沢の出会い近くの路肩の駐車スペースに車を停めた。丁度送電線の西群馬線が入山川を渡るところが目標となる。
駐車スペースから少し戻って送電巡視路の標識(西群馬幹線 61)が立っているガードレールの切れ目から入山川に降り、渡渉後河原を下流に進み右手から涸沢となった裏谷急沢との出会いから入渓。直ぐに5m滝が現れて

Photo1 最初の滝 よく見れば入山川からでも見える
水流の右を登ると二段のナメ。漸く足が水に馴染みだすとチョックストーン滝が目の前に。水量は少ないものの未明の雨で水流横の岩も濡れていて滑りやすいので躊躇無く水の中を進む。

Photo2 トイ状の滝 水流の中を進む
三段になった滝は一段目二段目を登るも、

Photo3 奥に見えるのが三段滝の三段目10m滝
三段目の10m滝は思案の結果右へ逃げて巻く。

Photo4 右側斜面を登り

Photo5 10m滝を巻く
妙義のボロボロの岩と堆積した濡れ落ち葉、更にその下の泥も水分を含んで登りにくい。木の根と雑木を掴んで登り三段目の滝(10m)の落ち口に出てみれば芽吹いたばかりの青葉の向こうに高岩の姿がみえた。
柱状節理の二段滝は難なく越えたものの、

Photo6 柱状節理の二段滝
次の4m+6m二段滝は上段滝の登路(残置ハーケンあり)が水流脇で水を浴びそうなので悩んだ結果巻き。
次の7m滝は気持ちよく越えて

Photo7 7m滝を登る
いよいよ柱状節理帯に突入。二段滝、四段の連瀑を越えナメを登り、左から合流している3つの沢を過ぎると正面に柱状節理の垂直な岩壁に大滝(20m)が出現。

Photo8 大滝を見上げて
水流近くまで進んでみると右側のクラックからチムニーのラインを登れそうに思うが濡れてヌルヌルのコケもついているように見えた。乾いていれば取り付いたであろうが・・・・やはり右側から巻き。

Photo9 大滝の落ち口
落ち口からはナメが続き、やがて現れたのが4m滝。ここは躊躇無く左のバンドで巻くが膝付近まである濡れ落ち葉の堆積で足の置き場も一苦労。

Photo10 4m滝
4m滝を過ぎると延々と続くナメ。

Photo11 延々と続くナメ
ここまでくると水量も減り、陽光も届くので水流の中も沢床はヌルヌル。長いナメで一度滑ると停りそうもない。足元の濡れ落ち葉を掻き分け、脆い岩に頼りながら右側の壁に沿って進むとやがて3本の沢が合流する三俣に到着。

Photo12 三俣 ここで沢から離れる
剥がれ去った岩の角を注意深く拾いながら水流を横断し左の沢と中央の沢の間の尾根に取り付き漸く沢から離れた。
軽石の粒と土混じりの急勾配を登詰め稜線に出て左折。途中右側のスッパリ切れたリッジを通って登り詰めると谷急山山頂。

Photo13 谷急山山頂
谷急山からは入渓点に戻る尾根ルート下山。山頂から数メートルにある濃い踏み跡を辿ると始めは快適な尾根降りであるが小ピークを越えると岩が出始めやがて両側が切れ落ちたリッジとなる。

Photo14 両側の切れ落ちたリッジを進む
潅木あるいは岩に掴まりながら高度を下げると左の谷に柱状節理の岩壁が見えてくる。

Photo15 柱状節理の岩壁
やがて勾配が緩むと雑木林となり黒い大岩が現れる辺りでは新緑の中にミツバツツジとヤマツツジが鮮やかに咲き乱れていた。
これまであった踏み跡が四散し始めるとやがて県道のガードレール、入山川の水流が見え始めた。降り立った河原は堰堤の直ぐ上流でここから渡渉して県道に上がり車へと戻った。
妙義のヒル
山頂で小さな蛭が指についているのに気づいた。足元は用心して対処したつもりだったが指なし手袋から出た指についていたのでナメを登るときに濡れ落ち葉を掻き分けたときについたようだ。
血を吸っても小豆ぐらいだったので子蛭と思われるが、蛭にしてみれば飛びついたわけでもなく、居場所に人間が手を突っ込んできたのでラッキーというところか。
下山後靴を履き替えようとしたら今度はズボンに大きな蛭が付いていた。これは立派な蛭で背中には黒い筋があり丸まると大豆より少し大きめ。伸びると5cmほどの大きさだった。山頂では付いていなかったので下山後入山川を渡渉して湿った草むらを歩いたときに付いたものと思われる。
道路の路面に落として観察したが尺取虫のように早いスピードで移動し、人が位置を変えるとまるで子犬のようにそれに向ってくるので高精度アンテナを持っていることがわかる。
衣類に歯を持った吸盤状の口で付着しているのでなかなか離れないが、伸びて移動する瞬間に突っつくと直ぐ落ちる。歯が刺さらないアルミ箔では付着状態を維持できず移動することが出来ないので蛭害を避けるためには
①ズボンの裾を靴下の中に入れて足の皮膚まで進入できないようにする。
②ズボンにアルミテープを一周巻いてそれ以上あがってくることが出来ないようにし腰の高さ以上に登れないようにする。
また、手も指無し手袋は避け皮膚の露出をなくす。
以上蛭対策の私案です。