2016年03月の全記事一覧
- 03/30 大ナゲシ 赤岩尾根
- 03/24 大平山 福寿草
- 03/23 西上州 マル 烏帽子岳
- 03/22 西上州 大津 三ッ岩岳
- 03/12 西上州 山急山 五輪岩
- 03/09 浅間連峰 剣ヶ峰
- 03/04 南八ヶ岳 権現岳
大ナゲシ 赤岩尾根

Photo0 大ナゲシからの赤岩尾根
記録
日程:2016,03,29
メンバー: Nさん、安田
3/29日 天候 晴れ
コースタイム:赤岩橋登山口(8:15)→赤岩峠(9:14~9:19)→大ナゲシ(10:07~10:28)→赤岩峠(11:19)→赤岩岳(11:56~12:14)→P1583(13:24)→小キレット(14:06)→P4(14:10)→P3正?(14:13~14:25)→チムニー(14:49~15:19)→P3誤?(15:20)→P2(15:29)→P1巻き道分岐(15:50)→P1(15:57~16:05)→P1巻き道分岐(16:12) →コル(16:20)→山の神(16:25)→八丁峠(16:30)→上落合橋登山口(17:08)→赤岩橋登山口(17:50) 行程13.7km 累積標高1559m
ルートマップは ここ です。
西上州にも雪は殆ど残っていなかったので人の出入りが少ない秩父も大丈夫と思い道路交通規制情報を”秩父農林振興センター”で調べてみると金山志賀坂線の八丁トンネルは4月下旬まで交通止め。
しかし小鹿野からは駄目でも中津川方面から上落合橋までは通行できるので定石通り赤岩橋に車を停め、大ナゲシへピストンして赤岩尾根を縦走し上落合橋へ下山するルートを歩いてきた。
赤岩橋を渡って次のコーナー手前の広くなったところに駐車し目の前の廃校となった小倉沢小中学校の前を通って登山口に向う。

Photo1 小倉沢小中学校跡
登山口から鉄製の橋を渡って植林帯の中のツヅラ折れの登山道を登りやがて雑木林に入ると赤岩峠に着いた。

Photo2 赤岩峠
ここで左折し尾根を進みP1493で右折し下って行くと北面に残雪が現れた。残雪の下は堆積した落ち葉ですべり易いのでく注意深く進み小ピークを越えると大ナゲシの基部に到着。ここからは泥岩登りとなりやがてルートは2本に別れる。
左側の鎖を登りバンドを進んだ先からまた鎖が現れ、

Photo3 大ナゲシ山頂直下の岩場
ここを超えると岩稜歩きとなり山頂に到着。

Photo4 大ナゲシ山頂
山頂からは西上州の山々、小鹿野二子山、これから登る赤岩尾根が目前に見える。大ナゲシから再び赤岩峠に戻り尾根を直進すると程なく踏み跡は二手に分かれ尾根を降るように伸びている左の踏み跡を辿る。(直進は赤岩岳正面壁への道)

Photo5 赤岩岳正面壁
降って行くと踏み跡はやがてルンゼの中に入り残雪のルンゼ登りを終えると雪の無い岩稜に出て右折。やがて再び雪の斜面となり直登し登り詰めると赤岩岳山頂に出た。

Photo6 赤岩岳山頂 ケルンの向こうには大ナゲシ
ここで漸く両神山の稜線を見ることが出来、これから右手に見ながら西端の赤岩岳から東端の八丁まで続く赤岩尾根のアップダウンを進む。
赤岩岳から尾根を東へ進むとやがて踏み跡は北東へと進路を変える。2つ目の小ピークで右折すると正面に岩尾根が現れ左側に少し回りこむとルンゼの中に固定ロープが下がっているが手がかり足がかりが無く体をロープに預けた登りとなりそうなので正面の岩稜を直登し前衛峰のピークに立つ。
前衛峰を越え一旦降ると次の岩稜となり、右の斜面を固定ロープにしたがってトラバースしながら降り岩壁に取り付く。

Photo7 P1583への岩場
2段の固定ロープに従って登って行き右にトラバース気味の適当に登って行くと赤ペンキの標石が現れた。
上段のロープ支点には古いスリングが使われているが一見したところ切れたものを短縮して使っているようであった。赤岩尾根にある固定ロープは古くいつ切れてもおかしくない状態だったので私はロープを一切使わなかった。
北斜面で残雪に踏み跡があるところはルートが良くわかったが、雪の無い泥斜面では檜の落ち葉が堆積しルートを見つけ難く、更に困難なのが岩稜への取り付きであった。
ところどころテープが木に巻かれているものの、かなり古く色もまちまちでそれに従うとピークを通過せず巻き道を進んでしまう。
実際最後のP1では見事に巻き道に誘導されてしまい、反対側から登り返した。
P1583から降り最低鞍部を通過、左側に巻き上がってから下ったところで小キレットを飛び越し、登り詰めた小ピークを降って登り返すと展望の無いP4。木に巻かれた古いテープに漸く判読できる程度で”P4”と書かれていた。
ここから降って小岩峰を右に巻いて登り返すとP3、これも同様に書かれていた。更に進むとチムニーが現れ色を保っている状態のスリングがハーケンに掛かっていたのでここを登ったが、途中にはクロモリのハーケンも打たれていた。

Photo8 チムニー登り
チムニーを抜けると展望の良い岩稜に出たので大休止し岩稜を降って登り返すと今度は新しい板に赤い文字で”P3”と書かれた標識が下がっていた。

Photo9 P3の標識 正?誤?
さてどちらが正しいのかと思いつつ先へと進み登り詰めると山頂に古い板に漸く判読できる”P2"と書かれた標識を発見。

Photo10 P2のピーク
P2からは北面の雪斜面を下ってコルに出たが前方のP1への取り付きが解らずテープに従うと巻いてしまった。尾根に出たところで古い案内板に気づき、

Photo11 P1巻き道との合流点
稜線を戻るようにしてP1に取り付き登って行き朽ち果てた木製ハシゴの残骸を越えてゆくと岩稜に出てその先端がP1であった。

Photo12 P1のピーク
P1からの展望はすばらしく両神山の稜線全景を見渡すことが出来、

Photo13 両神山の稜線
歩いてきた赤岩尾根も見渡せたが赤岩岳は”P1583”に隠されて見えない。

Photo14 P1から振り返った赤岩尾根
最初の登った大ナゲシの姿は大分小さくなってしまった。
P1から巻き道との合流点へ戻り歩きやすい尾根を降って行き一旦コルに下りて登り返す。途中山の神の祠を

Photo15 山の神
左に見てピークの北斜面を通過し降って行くとこれまでの道程とは別世界のような八丁峠に着いた。ここからはツヅラ折れの登山道を上落合橋の登山口へ向った。登山道の最後で木製ハシゴを下って舗装された林道に降り立ち、

Photo16 上落合橋登山口
橋を渡って神流川沿いに林道を歩き出発点の赤岩橋駐車スペースへ戻った。
大平山 福寿草

Photo0 福寿草
記録
日程:2016,03,23
メンバー: Nさん、安田
3/23日 天候 高曇り
コースタイム:浦山大日堂駐車場(7:55)→細久保集落入口(9:03)→ガラ沢二又(9:12~9:23)→福寿草自生地(10:30~10:51)→尾根稜線(11:18)→大平山(12:13~12:23)→大ネド尾根下降点(13:04~13:13) →H965(13:57~14:09) →天目山林道(14:47)→浦山大日堂駐車場(15:11) 行程13.7km 累積標高1559m
ルートマップは ここ です。
庭の福寿草は既に花が散り葉が茂った状態になってしまったが、山間で自生している福寿草は今頃が見ごろと思い出掛けた。昨年は時期を逃してしまったので一年越しの計画実行である。
昨年何回も来た浦山大日堂の駐車場に着くと平日にもかかわらず既に2台の車が停まって皆さん登山準備中。秘密の花園と聞き及んでいたが聞けば皆さん福寿草狙いとか。
天目山林道の浦山川にかかる細久保橋を渡って直ぐに右上する細久保集落への道を進む。

Photo1 細久保集落への分岐
細久保集落を過ぎると道は細くなり峠ノ尾根の中腹をトラバースするように徐々に高度を上げて行き崩落地を通過したり、崩れかかった鹿柵をくぐったりと悪路になってきた。
途中で先行者に追いつき抜き去ったので所々に現れる踏み跡を追って行くとやがてガラ沢の水音が聞こえだし、沢と登山道の標高が同じになるとガラ沢の二又に着いた。

Photo2 ガラ沢の二又 右沢を渡って左沢を遡上
ここで休憩し左の沢の詰めてゆくと残雪が現れだした。

Photo3 残雪の上に踏み跡が
この辺りになると踏み跡は残雪上に残されたもののみとなり、雪が無いところでは名前のごとくガレた沢筋を適当に登って行く。
途中ワサビ田跡と思われる石積の崩壊跡らしきものもあったが

Photo4 ワサビ田跡
高度を稼ぐうちに水音も消え去り、ガレを登り詰めると黒と土色の斜面に黄緑色の帯が見えてきた。

Photo5 遠目で見ると黄緑色に見える福寿草自生地
近づくに従い黄緑色が緑と黄色に別れ福寿草の自生地に到着した。

Photo6 福寿草
花園の中には明瞭な踏み跡が福寿草のコロニーの間についており、今までの登山道と異なり見学者の多いことが窺われた。
もっとも福寿草の花期では谷筋に雪が残っており登下山の踏み跡が付けられても雪が消えれば消え去ってしまうので結局後々まで残る踏み跡は花園周辺だけになってしまう。
暫し花園で福寿草を楽しみ、後続の登山者の姿が見え出したところで右の支尾根めがけて急斜面を登り花園を後にした。
支尾根を登り詰め大平山、七跳山へと伸びる長大な尾根の稜線に出たところで左折し大平山目指して尾根を歩きだすが、薄い踏み跡があるものの目立つのは林業関係のテープだけでコースを示す類のものはほとんど無い。
P1469を通過し小一時間の尾根歩きで大平山山頂に到着。

Photo7 大平山山頂
ここから都県境の長沢背稜の七跳山ハ指呼の間であるが既に正午を過ぎていたのでここから引き返し、

Photo8 登ってきた尾根を引き返す
P1496を過ぎたH1405付近で右折し大ネド尾根を降った。
ブナ林から雑木林と林相が変わりやがて植林帯に入るとここも林業関係のテープ類が目立ち始めた。途中H985のあたりで勾配が緩み尾根幅が広くなりやがて左右に分かれる付近でテープに沿って進むと右尾根に引き込まれそうになり進路を修正。
左の尾根を下り始めるとガラ沢の谷を隔てて峠ノ尾根が見え出し、進路が正しいと解るが葉が茂った季節では確認も難しい。
尾根末端まで降ってくると天目山林道が足元をはしっているのが確認できたが林道への着地点がどうなっているか解らないので左折し林道に沿って付けられた踏み跡を進んで行き、行き止まりの廃屋からツヅラ折れの踏み跡を降って天目山林道に降り立った。

Photo9 天目山林道着地点 写真では見づらいが“保安林”の標識あり
細久保谷沿いの天目山林道を進みやがて今朝登り始めた細久保集落への分岐を過ぎ、浦山川を渡って駐車場へと戻った。
既に朝停まっていた車が無いところ見ると他パーティは福寿草自生地から峠ノ尾根を降られたのであろうか?
西上州 マル 烏帽子岳

Photo0 大津から見たマル(平たい三角形)と隣のとんがった烏帽子岳
記録
日程:2016,03,21
メンバー:安田
3/21日 天候 晴れ
コースタイム:大仁田登山口(11:18)→三股分岐(11:25)→郡界尾根のコル(12:49)→P1193(12:50~12:59)→マル山頂(13:14)→烏帽子岳(13:29~13:46)→稜線コルの分岐(13:54)→奥の二又(14:05) →三股分岐(14:36)→登山口(14:42) 行程4.1km 累積標高672m
ルートマップは ここ です。
予定していた時間より早く三ッ岩岳から下山したので近くの山をもう一登りしようと思い烏帽子岳に登った。
南牧村の案内パンフレットにも同じ地図上に描かれているので一日で三ッ岩岳と烏帽子岳を登る人は多いのであろう。
大仁田ダムから烏帽子岳登山口までは徒歩で10分と書かれているが朝林業関係者が車で烏帽子岳方面に向っていったので駐車場があると思いダム堰堤下から登山口まで車で移動した。
広い駐車場に車を停め道路を越えた向かい側にある登山口から入山。

Photo1 大仁田 烏帽子岳登山口
沢に沿って登って行くが枝打ちされた枝が登山道を塞ぎ歩きにくい。(帰りには登山道の道幅だけ確保されていたので私が登って行く様子を目撃して、片付けておいてくれたのか?)
沢に沿った登山道を進むと直ぐに沢が三股に分かれ、

Photo2 三股 烏帽子岳へは水量が多い中央の沢に沿って登る 左は廃道
水量が多い中央と左側の沢を分ける尾根の末端にはかつて案内板があったのであろうか古い型枠が残っていた。
烏帽子岳へは真ん中の沢の左岸を登って行くのであるが地形図を見ると右沢の右岸を登って行く道も描かれている。
山と高原地図にある登山道を行くか地形図にある廃道になった黒川峠への道を行くか悩んだがどちらも郡界尾根に登り詰めるので下山時に登山道を使うことにしても右の谷に沿う廃道を進んだ。
始めは沢に沿っていた踏み跡らしきものもいつしか消えうせ、登るに従い倒木の墓場状態になり沢を進むことは難しくなってきた。

Photo3 黒川峠への道があった右の沢 いまや倒木の墓場
やがて二又になり廃道はここから真ん中の尾根上を進むようであるが急斜面のところどころに雪が残っていたり、雪のないところでも落ち葉が堆積しその下は砕石でズリズリ滑り登り難い。
獣道さえないのであっさり諦めて左の沢筋を進むことにした。やがて水流も消えると正面に郡界尾根の稜線が見え出したので一気に登り詰めて郡界尾根のコルに出た。
左折し尾根筋を登って行くとP1193。雑木林の中のピークで一休みして

Photo4 雑木林に囲まれたP1193
マルを目指して降って行くとコルで郡界尾根に突き上げる登山道と合流。

Photo5 マルの山頂 シラケ山からの道と合わさる
コルるから再び登り返すと雑木林に囲まれ展望の無いマルの山頂に出た。シラケ山方面からの登山道と合流し

Photo6 マルと烏帽子岳のコル 烏帽子岳コースとの合流点
烏帽子岳へ向かう濃い踏み跡を辿って急坂を下ると中間のコルで大仁田からの登山道と合流。更に進んで登り返すとやがて岩泥の急斜面となり残置ロープを掴んで登り詰めると烏帽子岳山頂に出た。

Photo7 烏帽子岳山頂
午前中に登った大津や三ッ岩岳が指呼の間に見え、標高が上がった分だけ先ほどより浅間山が大きく見える。

Photo8 荒船の上に浅間山が顔を出す

Photo9 残雪のあるマルの北斜面 奥はシラケ山

Photo10 P1193の北斜面と郡界尾根
休憩後コルの合流点まで戻り、泥の急斜面に設けられたロープに掴まりながら一般道を降った。やがて勾配が緩んだところ奥の二股で郡界尾根からの登山道と合わさり、

Photo11 烏帽子岳方面と郡界尾根方面の分岐 奥の二股
沢のゴルジェの大岩の上を巻いてロープに掴まりながら高度を落とすと行きのときに廃道へと進路を変えた三股に到着。ここから沢沿いの登山道を進んで登山口へ戻った。
西上州 大津 三ッ岩岳

Photo0 大津 尾根の左先端が東峰 北峰 北西峰の岩峰 北峰と北西峰の間の樹林の中央峰
記録
日程:2016,03,21
メンバー:安田
3/21日 天候 晴れ
コースタイム:堰堤下駐車場(7:28)→烏帽子橋(7:41)→ケルン(7:57)→馬頭観世音石碑(8:05)→インゼル(8:15)→[鷲頭ルート]→尾根のコル(8:37)→三角岩(8:51)→大津東峰(9:11~9:22)→南西鞍部(9:55)→分岐(10:22)→三ッ岩岳山頂(10:25~10:36)→分岐(10:38)→竜王大権現奥宮(10:50)→尾根コース合流点(11:02)→里宮登山口(11:07) 行程5.9km 累積標高806m
ルートマップは ここ です。
西上州の山を調べていると三ッ岩岳の隣に大津という山があることに気づいた。高原地図では三ッ岩岳と大津を結ぶルートは無いが単に三ッ岩岳だけでなく大津を含めて周回できるらしい。天気に恵まれたお彼岸の3連休で各地の人出は多いと思われるが、ここなら未だ花の季節には早いので静かな山行が楽しめると思い出かけてみた。
登山口の大仁田ダムの堰堤の下には整備された駐車場があり、立派なトイレも設置されている。

Photo1 大仁田ダム 白い建物がトイレ
竜王の里宮の横に三ッ岩岳への登山口があり谷に沿って登山道が伸びているが登山道を隔てたトイレの左側にある杉の落ち葉に覆われた登山道を登って行くとダムの堰堤に出ることが出来る。
ここからダムの左岸に沿って舗装路を進むと道は二又に別れ、右へ進み駐車スペースを通りすぎるとゲートが有り車は進むことが出来ないが林道は先へと伸びている。
左側はダムの右岸へと渡る道でコンクリートの橋を渡って行くとやはりここもロープが張られ車進入禁止。
ロープ直前で左折し大仁田川に沿ってかすかな踏み跡を追ってゆくとやがて踏み跡は水流と同じ標高になり丸木橋を渡って左岸へと移る。
崩壊気味の登山道を進むと岩の上に詰まれたケルンが出現。

Photo2 岩の上にはケルン 岩にはペイントも
岩には赤ペイントで矢印が描かれているのでここが大津への近道ルートへの分岐。
更に水流に沿って登って行き大岩の間を通りぬけるとき左の岩の上に”馬頭観世音“の石碑が現れた。やがて前方が開けてくると水流が二手に分かれ平坦なインゼルとなっていた。

Photo3 左岸とインゼルを結ぶ倒木が目印、ここで右折する
ここで右折し涸沢を登り尾根のコルを目指すがこれまでところどころにあった目印は全く無くなった。
始めは植林帯の中を進むがやがて炭焼き窯跡を通過すると雑木林となり前方に稜線が見え出す。
インゼルから一気に直登し尾根に登り詰めたところで右折し

Photo4登り詰めて尾根に出た
快適な尾根を進むと真ん中に亀裂が入った三角岩が表れ、側面には赤ペイントで線が描かれている。

Photo5 三角岩
この辺りが先ほど通過した近道ルートとの合流点のはずだが尾根の斜面は雑木林の急勾配。探してみたが落ち葉で埋もれているのかそれらしき踏み跡は無かった。
地形図にあるP1053(中央峰)を通りすぎると岩が目立ち始め、やがて潅木の岩稜となってくる。北峰の小ピークで横にそれ、潅木の切れ間から岩稜の先を見ると目前に大津東峰の岩峰が迫っていた。

Photo6 目指す大津東峰
北峰から大津へ続く岩稜にはかつての林業の残骸のワイヤーが伸びておりワイヤーに掴まって通過、最後の東峰ピークへ登りは残置ロープに頼り頂に立った。

Photo7 大津東峰の頂
大津東峰に山頂標識があり標高が1053と書かれているが東峰の標高は1030mであり、三角岩近くのピーク(中央峰)が1053mである。山座同定を楽しみ

Photo8 足元には大仁田ダム 良くみれば駐車場の車も
三ッ岩岳へ続く尾根への下降点を探し、潅木の中を北へ進んだ尾根先端の岩の向こう側に発見。岩泥の切り立った斜面で素手で降りることも可能と思われた折角ロープを持参したのでロープを使用。
下に降り立ってみれば古いロープがまとめられていたので取り外されたものと思われる。

Photo9 足元に古いロープが束ねられていた
岩稜をコルまで降り、植林帯の快適な尾根を登り返すと林業関係のテープが其処。やがて下ってゆくと南西鞍部で一般登山道に出た。

Photo10 南西鞍部の道標 奥のほうから歩いてきた
振り返れば通って来た尾根方面は進入禁止の目印の丸太が置かれていた。西南鞍部からは一般登山道を三ッ岩岳目指して進み、竜王権現コースとの合流点で左折して三ッ岩岳山頂へ立った。

Photo11 三ッ岩岳山頂
荒船の経塚山の横にまだ少し雪が残った浅間山の姿が印象的であった。三ッ岩岳山頂から足元に北峰(石像があるピーク)が望まれたが・・・・これは次回ということで山頂をあとにし下山は竜王大権現コースで下山。
岩壁の基部にある竜王大権現奥宮を通過すると

Photo12 竜王大権現奥宮
植林帯の中の登山道となり、やがて前方に白い堰堤が見え出すと左上からの尾根コースと合流しまもなく里宮横の登山口へ到着した。

Photo13 三ッ岩岳登山口と里宮
西上州 山急山 五輪岩

Photo0 山急山頂稜
記録
日程:2016,03,11
メンバー: Nさん、安田
3/11日 天候 曇り 前夜の残雪あり
コースタイム:駐車場スペース(8:40)→送電鉄塔(8:55)→P748(9:09)→五輪岩基部(9:24)→ルンゼ下部(9:43~10:01)→五輪岩山急山のコル(10:30)→五輪岩リッジ(10:45~11:07) →頂稜コル下部(11:11) →頂稜コル(11:27)→東端ピーク(11:29~11:33)→東側頂稜棚道分岐(11:53) →[棚道]→西側頂稜棚道分岐(12:02)→山急山山頂(12:12~12:31)[頂稜コース]→東側頂稜棚道分岐(12:43) →[棚道]→西側頂稜棚道分岐(12:48)→下降点(12:50)→沢・尾根分岐(12:59)→五輪岩分岐(13:22)→登山口(13:43) →駐車場スペース(13:51) 行程10.5km 累積標高1130m
ルートマップは ここ です。
お彼岸近くなりこれから若葉の季節までの間が西上州の山登りには最適な季節となるので出掛けたが夜来の雪で上信越自動車道から見える妙義の山々は薄っすら雪化粧であった。
R18を横川から軽井沢方面に進み、上空を上信自動車道が横切る寸前で右折し舗装された林道を登って行くと直ぐに二又となる。右方向が目指す山急山であるが遮断ロープが張られているのでスペースを見つけて駐車し歩き始める。

Photo1 林道の遮断ロープを越えて(ロープは簡単に外れます)
雪化粧した樹林の中に伸びる黒々とした舗装された道路を進むと左側に登山口の看板、目印のテープが現れるが

Photo2 下山はここに戻ってきます
それを通り越してもう一つの登山口である送電鉄塔を目指す。送電線の下をくぐると鉄塔基部への踏み跡が現れるのでここから入山。
鉄塔の右の急坂を登りP748目指して尾根筋を登る。

Photo3 P748
P748を過ぎ一旦降って登り返すと正面に五輪岩の末端基部が立ちはだかるので基部に沿って左に進むとルンゼが現れる。

Photo4 五輪岩基部
これをトラバースし2つ目のルンゼを登って行くと五輪岩と山急山のコルに出た。

Photo5 五輪岩と山急山のコルから見下ろしたルンゼ
前夜から未明にかけての雪が堆積した落ち葉の上に積もり、落ち葉の下は軽石の砂礫となっているのでキックステップもままならない。
足の置き方に注意を払いながら、雪を払って木の根あるいは岩を掴みながらの登高で思わぬ時間が掛かってしまった。
コル出て右折し潅木の生えた細尾根を登って行くと道を塞ぐように大岩が現れ右から基部を回り込むと鬼の金棒のような岩が現れる。

Photo6 “鬼の金棒岩”
更に進んで右に折れると岩のリッジが現れた。ここからは裏妙義の展望がすばらしい。

Photo7 正面に裏妙義の山々(左から丁須の頭 赤岩 烏帽子岩)

Photo8 谷急山
一度リッジ先端まで進みリッジに引き返して岩の雪を払い落として休憩。
先ほど登ってきたコルまで戻り、通り越して山急山へと向かうと先ほどより狭いルンゼの登りとなる。ここも雪、堆積した落ち葉、軽石の砂礫が層を成しており勾配は更にきつい。上り詰めて行くと残置のトラロープがありそれに頼ってどうにか突破。

Photo9 頂稜のルンゼを上から見下ろす
登り詰めた頂稜のコルから左の尾根を進めば山急山であるが右のピークに進んでみると、正面には先ほどの五輪岩のピーク左には旧中仙道の通っている刎石山から子持山、熊野神社への稜線、中仙道の旧道、廃止された信越本線の熊ノ平の変電設備まで見渡すことが出来た。

Photo10 東端のピークから五輪岩を望む
再び頂稜のコルに戻り先に進むと東側の頂稜棚道分岐。山急山山頂を通る頂稜コースを進むか、山頂直下を通る棚道を進むか思案したが両方歩いてみようということで先ずは棚道を進んだ。
分岐を過ぎると琴平宮の祠のある大きな岩屋が現れた。

Photo11 琴平宮の祠のある大きな岩屋
丁度真上辺りが山頂になるのであろうか?岩屋を通り越し岩根に沿ってトラバースして行くと直ぐに西側の頂稜棚道分岐に出た。頂稜への登り岩場でロープが残置去れているが雪の着いた岩登りはかなり慎重になった。岩場を過ぎると潅木に覆われた頂稜となり道の真ん中に三角点が現れた。

Photo12 山急山山頂
かろうじて山容が確認できたのは特徴的な扁平な山頂を持つ軽井沢の離山くらいであった。
山急山の登山コース全体に目印のピンクテープ下がっているが、東西の頂稜棚道分岐では赤テープが2本の木に巻かれている。
山頂から更に東へ進み先ほど通過した東側分岐へ降ってから折り返し再び岩屋のある棚道を通って西側分岐を通過。尾根を降ると直ぐに目印テープが下がった下降点に到着し、ここからはテープに導かれるまま急斜面を降ると広々としたコルに出た。
沢伝いに降る沢コースと尾根を降るコースの分岐でどちら方面にも目印があったが、沢コースを降ることにする。コルからの降り始めは急坂で、雪は消えていたが濡れた落ち葉で滑りそうなのでロープを出して降る。
コルからの降り始めは急坂で、雪は消えていたが濡れた落ち葉で滑りそうなのでロープを出して降る。
沢筋を幾つか越えて対岸の上のほうにも目印が目に付くようになると沢コースと五輪岩コースの分岐に出た。

Photo13 五輪岩コース分岐
ここから更に下って行くとやがて植林帯へと入り、林道が見え隠れし始め高速道を走る車の音が次第に大きくなってきて登山口へと飛び出した。登山口から数分の歩きで車へ戻り山急山登山を終えた。
浅間連峰 剣ヶ峰

Photo0 剣ヶ峰山頂からの前掛山
記録
日程:2016,03,08
メンバー: Yさん、安田
3/08日 天候 朝のうち曇りのち晴れ
コースタイム:天狗温泉駐車場(9:05)→営林署林道分岐屋(9:17)→五合目”迷い岩“(10:45~11:09)→山頂(12:51)→尾根先端(13:01~13:54)→天狗の露地(14:45~14:53)→火山館 (15:43~15:55)→二の鳥居(16:32) →天狗温泉駐車場(17:17) 行程10.5km 累積標高1130m
ルートマップは ここ です。
先日、黒斑山と浅間外輪山 を歩いたときにトーミの頭からの展望で牙山とそれに連なる剣ヶ峰の展望を見て登って見たいと思っていた。しかし牙山の岩峰はちょっと無理。ということで剣ヶ峰を目指しヒサシゴーロ尾根~剣ヶ峰~天狗の露地という周回ルートを歩いた。
天狗温泉の駐車場に車を停め火山館を目指し蛇堀川に沿って登山道を進み、

Photo1 天狗温泉駐車場から浅間山荘の前を通って
2本目の橋の手前で登山道から右に外れ斜面を登ってショートカットし再び登山道に出た。
ピサシゴーロ尾根の末端はもう少しと登山道を進んで位置の鳥居との中間点辺りであるが、登山道が無いバリエーションルートで行き着く先も同じということで営林署林道と登山道の分岐から尾根筋目指して登りだした。
雪は消えているものの雪の重さで倒れた笹が立ち上がる前なのでどこでもご自由にと言った感じで登り易そうなところを登高。

Photo2 ヒサシゴーロ尾根を目指して登る
時々トラバースしている獣道を横切って登って行くと境界標識が現れた。所々に現れ始めた残雪を越えて行くとやがて前方に岩が現れ”迷い岩”の看板が出現、迷い岩を巻くと展望の開けた露岩の尾根に出た。

Photo3 五合目 迷い岩
右眼下に去年登った石尊山、左前方には牙(ギッパ)山、牙山の左にはトーミの頭とそれに連なる外輪山の展望を楽しみながら休憩し上を目指して出発。

Photo4 左がトーミの頭 右が牙(ギッパ)山 間に白く見えるのが外輪山
残雪の潅木帯、黒々としたザレた露岩帯を越えて行くが時折夏の踏み跡が現れるものの残雪で直ぐに隠されてしまう。

Photo5 明瞭になってきたヒサシゴーロ尾根を登る
時々現れる露岩に描かれたペイントマークを拾いながら進み七合目、九合目を通過。

Photo6 黒斑山と外輪山 手前が牙山
この辺りになると一面2~30cmほどの残雪に覆われていたが本日の気温の高さもあり雪が緩んでいるのでアイゼンをつけずに斜面を登り

Photo7 もう一息で山頂
”途中に現れた”山頂まで200m”の看板に励まされ山頂に到着。

Photo8 潅木が生えた剣ヶ峰山頂
山頂からは潅木越しに正面に前掛山が見えるが、前掛山に阻まれて浅間山は見えず。前掛山は残雪の白い筋を残すのみで黒々としている。山頂の尾根を末端まで進み黒斑山蛇骨岳からJバンドへと連なる外輪山、これから降る天狗の露地の樹林帯を鳥瞰しながら一休み。
これから下る天狗の露地までは急斜面の降りとなるので、山頂まで戻り通り越して下山に使う尾根を横から見える位置まで降って下山ルートを確認し、間違いないことを確かめて再び先ほど休憩した尾根先端まで戻り下山開始。
降り開始後すぐの急斜面は北面で残雪も多く腐っているので30mロープを出し、潅木の枝に下がっている残置のスリングとカラビナヲを支点に下降。尾根筋に沿って進み、目印赤テープが表れた200m付近で左折すると勾配は緩んだが残雪は更に深くなってきた。時折現れる目印に沿って降ると樹林の中にポッカリと開いた空間が現れた(天狗の露地)。

Photo9 天狗の露地からの前掛山
天狗の露地からは勾配が少なくさらに狭い樹間で方向さえ失うような樹林帯を、時折股下まで達する踏み抜きをしながら小1時間降って火山館前の広場に出た。

Photo10 火山館

Photo11 火山館前の広場から見た牙山
火山館前で休憩後蛇堀川に沿って登山道を降り天狗温泉の駐車場へと戻った。

Photo12 下山途中から見上げたヒサシゴーロ尾根
登りに使ったヒサシゴーロ尾根では1850m辺りから雪がところどころに現れ始め、2150m辺りからは雪上歩行となった。
降りは火山館を少し降ったところまで雪上歩行。以降は登山道に時折踏み固められた残雪があったがアイゼンを使わずに一日歩くことが出来た。
軽井沢の最高気温19℃とこの季節としては高温の一日で雪が緩み踏み抜き多発で時間が掛かってしまったが、ヒサシゴーロ尾根ではイワカガミの葉が顔を出していた。雪の無い季節にも登って見たいものである。
南八ヶ岳 権現岳

記録
日程:2016,03,02~03
メンバー: Nさん、Yさん、Sさん、安田
3/2日 天候 晴れ
コースタイム:天女山入口(8:40)→天女山(9:08~9:14)→H1810 (10:20~10:31)→H2109 (11:43~12:01)→前三ツ頭(13:17)→テント場(13:20)
3/3日 天候 晴れ 三ツ頭から上は強風
コースタイム:テント場(6:45)→三ツ頭(7:15~7:26)→トラバース点(8:20~8:37)→権現岳山頂 (8:45~8:56)→三ツ頭(9:55~10:02)→テント場(10:29~11:30)→“一番きつい”(11:48~11:58)→天の河原(13:05~13:012) →天の河原(13:50) 全行程14.6km 累積標高1903m
ルートマップは ここ です。
3/2日
雪山からの夜景を楽しもうと思い、晴天を狙って権現岳に出掛けた。
天女山入口は雪も無く、天女山、天の河原も黒い土が出ていて今年の雪の少なさを痛感。

勾配が増してくる前三ツ頭への登りに差し掛かったところから雪が出始めるが、先日の高温と雨で一旦雪が解けて再氷化したのであろうか雪の下はツルツルの氷。うっすらと新雪が着いているようなところではキックステップも利かなかったが高度を上げるとともに積雪も増し登りやすくなってきた。アイゼンを使わずに”ここが一番きつい”の看板を通過、

Photo2 “ここが一番きつい”
前三ツ頭に到着。

Photo3 前三ツ頭
前三ツ頭には殆ど雪が無かったので少し進み、三ツ頭への登りに差し掛かるし手前の風除けとなる木陰に積雪を見つけてテントを設営。

Photo4 幕営地
かなり早い時間だったが陽射しを受けてポカポカ暖かいテントに潜り込みマッタリと時間を過ごし、陽が傾いてきたところで夕食準備。夜の帳が下りるのを待って外に出てみると甲府盆地、韮崎方面のすばらしい夜景が広がっていた。

Photo5 甲府盆地 韮崎方面の夜景
3/3日
夜半に風音で目覚めたものの翌朝もすばらしい天気で夜明け前の奥秩父金峰山方面が茜色に染まってきた。

Photo6 茜色に染まる奥秩父の山並み
食事を済ませるころには風が強くなってきたが、三ツ頭までは樹林帯の中なので風の影響も少ないと思い, 行けるところまで行こうと三ツ頭目指して出発。

Photo7 三ツ頭目指して
三ツ頭手前のコルに幕営跡があったが樹林帯の中であるが風は強い。
三ツ頭も雪が少なくここからは樹林帯を出るので風が更に強くなってきたが目の前に阿弥陀、赤岳のすばらしい展望を眺めながら権現岳を目指した。
雪が強風で飛ばされて踏跡が消され、ところどころ這松が姿を見せる中を上り詰めて行きやがて難所のトラバース点に到着。
踏み固められたトレースが着いているとの事前情報があったが強風による雪の吹き溜まりとなっておりトレースは消され、雪も深いのでロープを出しフィックスし通過。

Photo8 トラバース点にて ロープを引いて進む
ルンゼをトラバースし対岸の岩を回り込むと氷化した雪着きの岩登りになり、

Photo9 もう直ぐ山頂
まもなく権現岳山頂に立つことが出来た。

Photo10 権現岳山頂
山頂で記念写真撮影もそこそこに

Photo11 旭岳の向こうには阿弥陀岳・中岳・赤岳
下山に移るが一層風速が増し、三ツ頭への尾根では上空は快晴であるが時折雪煙が見られるようになってきた。

Photo12 雪煙の中を三ツ頭目指して降る
風でテント撤収が心配されたがやがて樹林帯に入ると風の影響も少なくなり、テント場に戻ったときには高度が下がったこともあり時折風が吹き抜ける程度となり無事撤収することが出来た。
前三ツ頭からは樹林帯に入ったこともあり汗をかきながらの下山となり、途中で一気に上衣を脱ぎ薄手のシャツのみとなり体温調整をするがズボンは権現岳山頂に立ったときと同じままで暑い。
暑さにこらえながら天女山入口まで戻ったが、上空を見上げれば流れ雲の動きが早く覆うような雲も出始めていた。
途中で温泉に浸かって汗を流し、木の枝越しに見える権現岳を眺め帰路に着いた。