2015年03月の全記事一覧
- 03/29 三岩山 阿能川岳
- 03/25 御座山 (おぐらさん)
- 03/18 冬の上州武尊山
- 03/14 冬の甲武信ヶ岳
- 03/11 鼻曲山 スカリ山 富士山 ルート
- 03/10 関ノ入尾根 黒尾根(奥武蔵)
- 03/01 冬の北八ヶ岳 丸山 茶臼山 縞枯山
三岩山 阿能川岳

Photo0 阿能川岳への稜線 奥はオジカ沢の頭
記録
日程:2015,03,28 Nさん、安田
3/28日 天候 晴れ
コースタイム:仏岩ポケットパーク(7:05)→稜線(7:45)→ヨシガ沢山(8:00~8:10)→鍋クウシ山(9:05)→天子山((9:50)→三岩山(11:20~11:30)→阿能川岳(12:00~12:50)→三岩山(13:10)→赤谷越(15:35)→仏岩ポケットパーク(15:50) 行程12.3km 累積標高1063m
ルートマップは ここ です。
登山道が無い阿能川岳は、深い藪を雪が覆い隠したこの時期がもっとも登りやすいということで出かけた。天候に恵まれ山頂からは白銀の山々、黒々した岩肌を見せている周辺の山々のすばらしい展望が広がり残雪期ならではの展望を楽しんだ。
すっかり雪が消えた登山口の仏岩ポケットパークに車を止め、何人かの先行者の出発を見送ってから我々も出発。駐車場からだいぶ低くなったとはいえいまだ残っている雪壁を越え東屋を通過すると直ぐに出てくる仏岩への道標に従って先行者のトレースを追って行く。小1時間で稜線に立つが本来あるべき赤谷越ではなく、かなり阿能川岳よりで稜線に出た。途中分岐しているトレースはなかったので夏道とは異なるこの時期だけの登山道といったところか。一度稜線に乗ってしまえば後は尾根上を進むだけなのでルートファインディングもそこそこにトレースにしたがって進むとやがて雪原が少し盛り上がったようなヨシガ沢山に到着。暖斜面の続く稜線を徐々に高度を上げて行くが目印が無いので尾根の途中にある鍋クウシ山は多分この辺りと思いつつ通過。やがて正面に5,6mほどの雪壁が行く手を阻むがキックステップでどうにか登って通過。

Photo1 雪壁を乗り越える
さらに進んで小ピークを登り詰めたところで山名標の残骸と思われる鉄の杭を発見。山名標はないが東に尾根が延びていることからここが天子山であることがわかる。

Photo2 天子山山頂
天子山を過ぎ徐々に高度を上げてゆくと再び雪壁が出現。これを乗り越えてゆくと尾根がだんだん狭くなり阿能川岳登山の核心部とも言うべき地形図上では両側が崖となっている尾根に差し掛かる。

Photo3 核心部の尾根とその向こうに三岩山
登り勾配はさほど出ないが、東側には雪庇が発達し先端は崩れかかっているので雪庇の付け根と藪が出だした稜線を注意深く進む。谷川PA方面の展望が開けた小ピーク上で休憩を取り、いよいよ難所の溝降りに差し掛かる。先行者が設置したと思われるロープが下がっているが、下山時に最後尾になった場合ロープが回収されてしまうとロープ無し登り返さなければならないので10mのロープを出して氷と解けた水で滑りやすい溝を降った後ロープを残置した。

Photo4 難所の溝降り ロープを出す
やがて痩せ尾根を進むと広くなってきて今度は露岩が姿を現す。この露岩は3箇所ほどあるので、これが三岩山の山名の由来になったのか?

Photo5 2箇所目の露岩
露岩を右あるいは左に巻いて進むとやがて尾根はさらに広がり

Photo6 雪庇の発達した尾根を進む
雪原を登り詰めたところが三岩山。山頂には誰が作ったかはわからないがドーム形のイグルーが2基あった。

Photo7 三岩山山頂のイグルー

Photo8 三岩山から阿能川岳への稜線
三岩山から一反コルに降りて登り返すと阿能川岳山頂。

Photo9 阿能川岳山頂
広々とした山頂には先行者達が三々五々大展望を楽しみつつく昼食休憩中。

Photo10 阿能川岳山頂風景
ふと見ると水上の町から阿能川岳に突き上げる東尾根を登ってくる人影を発見。

Photo11 東尾根を登ってくる登山者 遠くには平ヶ岳と至仏山
聞けばここまで4時間、途中の岩峰は登攀し越えてきたとか。すばらしい!お彼岸を過ぎた陽光を浴び噴出した汗に時たま吹く微風が心地よい。

Photo12 川棚の頭とマナイタグラ
そうこうしているうちに時間が過ぎ、続々と下山してゆくので我々は最後尾で下山開始。

Photo13 これから降る三岩山への稜線 その向こうに吾妻耶山
登りのときは稜線に乗るまでトレース追ってショートカットしてしまったが下山の時には赤谷越を経て下山。登り降りともに先行者に追いつきそうになると休憩を取っていたので出発、帰着ともに最後尾になってしまった。天候も恵まれ、ひょっとしたら阿能川岳は今シーズン一番の賑わいだったかも。
御座山 (おぐらさん)

Photo0 御座山山頂
記録
日程:2015,03,23~24 Sさん、安田
3/23日 天候 晴れ
コースタイム:栗生登山口(11:50)→不動の滝(12:35~13:25)→クサリ場上(14:20~14:40)→避難小屋(15:20)→御座山山頂((15:30~15:50)→避難小屋テント場(15:55)
3/24日 天候 晴れのち曇り
コースタイム:避難小屋テント場(8:45)→不動の滝(10:00~10:25)→栗生登山口(10:55) 行程7.5km 累積標高-1030m
ルートマップは ここ です。
道路の雪が消え登山口までのアプローチが容易でなおかつ山頂からの展望がすばらしいということで御座山に出かけた。既に登山道の雪も大部分が消えているが、さすがに2000mあたりでは踏み抜くと膝辺りまでもぐってしまう残雪があったが山頂の岩峰には雪は無く、風も穏やかで眺めはすばらしかった。
御座山登山は一日の行程で十分であるが、今回も麓の夜景を楽しみたいと思い一泊で出かけた。したがって出発もいたってノンビリでかろうじてお昼前に南相木村の栗生の登山口に到着。案内板に従い登山口へと通じる林道に入って残雪の気配はない。やがて林道終点の広場につくと我々以外の車は無くどうやら他の登山者はいないようだ。

Photo1 駐車場の向こう側の登山口
登山口からなだらかな唐松の樹林帯を登ってゆくと明るい陽光が降り注ぎ、芽吹き春を前に木々は惰眠をむさぼっているように見える。徐々に傾斜を増してくるとやがて水音が聞こえだし、目の前に白くキラキラと光る不動の滝の氷瀑が出現。ここでポカポカの陽光を受け、滝の水音を聞きながら大休止。

Photo2 不動の滝、今は氷瀑の残りの氷柱
不動の滝からの登山道は滝の下を横切って右岸から左岸に移り今までとは違って急斜面の連続となりツヅラ折れの道を登ってゆくと残雪の名残の凍った路面が時々現れだす。落ち葉の下の氷にスリップしないように注意しながら進み目の前に大岩が現れたところで右折し岩の基部を右に回り込んで進む。

Photo3 正面の大岩の基部を進む
しばらく進むとクサリ場となる。
挿

Photo4 残雪のあるクサリ場基部
踏み固められた残雪と雪が解けて再び凍った氷が行く手を阻むがクサリと露出した樹の根を手がかりに通過し、クサリ場が終ったところで残雪も無く視界が開けた岩場の上で一息つく。南方に横たわる奥秩父の国師ヶ岳から金峰山、小川山、ミズガキ山へと続く稜線も既に樹から雪が落ち黒く見えるが金峰山の山頂部分だけが残雪で白くなっている。

Photo5 国師ヶ岳・山頂が白い金峰山・ちょっと解りづらい瑞牆山
なだらかな稜線上を進むとやがて祠の祀られたピークに達し

Photo6 祠のある小ピーク
少し降ると漸く目の前に御座山頂の絶壁を見ることが出来る。

Photo7 御座山山頂の絶壁
ここを過ぎ踏み抜くと膝辺りまでもぐってしまう残雪の急傾斜のリッジを降ると鞍部で北相木からの登山道と合流するが北相木からのトレースはない。

Photo8 北相木からの登山道と合流する鞍部
鞍部からわずかに残るトレースにしたがって登り返すと御座山山頂に程近い樹林の中に避難小屋が現れる。避難小屋に登ってくる北相木からの登山道もあるが、やはりここもトレースが無くどうやら積雪期には雪が深いため北相木からの登山道は使われないようだ。
樹林の中にある避難小屋脇にザックを降ろし木々の間に見え隠れする岩稜を目指すと直ぐに御座山山頂。眼下に千曲川の流域が広がり、左から奥秩父の山々、その向こうには南アルプス、

Photo9 南アルプスの展望 真っ白な北岳が見える。
正面には南北八ヶ岳、

Photo10 権現岳・赤岳・横岳・硫黄岳・天狗岳と続く南八ヶ岳
右に視線を移すと佐久平方面から浅間山へとすばらしい展望が広がる。山頂付近が這松帯あるいは岩稜となっている金峰山や北岳、あるいは甲斐駒、南八ヶ岳の山々は黒々とした稜線の中に残雪で白く輝いている。
山頂で暫し展望を楽しんだ後、避難小屋脇へ戻りテント設営。木々の間にはちらちらと見える麓の夜景、頭上にはあふれんばかりの星の瞬きを眺めて一日が終わる。翌朝はテントの明るい光に包まれて起床。再度岩峰に登り展望を楽しんで下山開始。昨夜の冷え込みで残雪はしっかり固まっているがやはりクサリ場は注意深く下降。やがて不動の滝の水音が聞こえてくると漸く難所も終わり緊張が解け、不動の滝のキラキラ光る氷と水滴を眺めながら休憩後明るい陽光の唐松林の中を降って登山口に戻った。
冬の上州武尊山

Photo0 途中の剣ヶ峰山と樹氷群
記録
日程:2015,03,17 安田
3/17日 天候 晴れ
コースタイム:リフト終点(9:00)→剣ヶ峰山山頂(10:10)→武尊山頂(10:45~11:45)→剣ヶ峰山山頂(12:30→リフト終点(12:50) 行程5.5km 累積標高597m
晴れ、風静穏の天気予報を見て急遽山探し。展望良く一日で雪山を堪能できるところを条件に探し当てたのが上州武尊山。以前雪が無いときに川場野営場から登ったことがあるがそのときから姿が気になっていた剣ヶ峰山を通るルートで尾根を縦走しゆっくりノンビリの雪山を楽しんだ。
川場スキー場のリフト運転開始とともに乗り込み

Photo1 最初のリフト、桜川エクスプレスの乗り場
桜川エキスプレス、クリスタルエキスプレスとリフトを乗り継ぎ、一気に1845mまで標高を稼ぐ。高度を上げるに従い左側には前武尊・剣ヶ峰・家ノ串へと連なる稜線が、

Photo2前武尊・剣ヶ峰・家ノ串へと連なる稜線
前方には剣ヶ峰山の岩肌が見え出す。

Photo3 剣が峰山の岩肌
リフト運転開始直後しかも平日ということもあるが武尊山を目指すのは私と、ちょっと先行して歩き出した2名のパーティのみ。アイゼンにするか、スノーシューにするか迷ったが、折角持ってきたのだからと思いスノーシューで出発。
数箇所急な登りが出てくるがスノーシューで十分対応できた。しかし剣ヶ峰山からの降りでは急勾配と先週末に付けられたであろう階段状に切られたトレースに梃子摺るも初志貫徹で武尊山頂までスノーシューで歩いた。復路はアイゼン使用。
リフト終点から雪の斜面を登って行き剣ヶ峰山を過ぎたあたりから樹氷モンスターが現れ始め、

Photo4 剣ヶ峰山の祠と山頂

Photo5 樹氷モンスター登場

Photo6 剣ヶ峰山斜面の樹氷群
尾根にあるモンスターの間に付けられたトレースにしたがって進む。

Photo7 稜線場の樹氷の間を縫って進む
幾つかの小ピークを越え明瞭な尾根が消え去って広々とした雪原が徐々に傾斜を増し山頂にまでつながっているが、トレースを見ると一気に山頂を目指すのではなく一段左側の尾根に乗り尾根を伝って山頂へと続いている。

Photo8 雪原の先には武尊山頂
武尊山頂は広々としており、名物の山名標、それに山座同定の方位盤も雪面上に現れているので風の強さをうかがわせるが・・・・・本日はそよ風程度。気温上昇とまもなくお彼岸を迎える陽光の強さのおかげで暑くなった体には心地よい。

Photo9 武尊山頂 後ろには燧ケ岳・会津駒・至仏山も見える
山頂からは秩父の山越しに富士山まで見えたので展望を楽しみつつ

Photo10 谷川岳と上越国境の山々
山談義に花を咲かせていると1人、2人と登ってきて山頂はそこそこの賑わい。若者たちは皆半袖姿、中にはストーブを出して昼食の準備に取り掛かる者もいる。

Photo11 思い思いに景色を楽しむ
ノンビリ過ごした山頂を後に下山開始。

Photo12 これから降る剣ヶ峰山へと続く稜線
登りでは気づかなかったが上から見るとところどころにクレバスが口をあけ始めているので注意しながら通過。ここ数日で大きく成長しやがて雪は谷底へと姿を消し、ヤブが現れるのであろうか。往路で梃子摺った剣ヶ峰山の降りも復路では登りとなり、しかもアイゼンなのでサクサク。

Photo13 剣ヶ峰山ピークへの登り返し
剣ヶ峰山頂から獅子ヶ鼻への尾根を観察するが途中までトレースがあるものの獅子ヶ鼻までは続いていないので最近獅子ヶ鼻を通って登ってきた者はいないようだ。

Photo14 獅子ヶ鼻へ続く稜線
記録を見ても獅子ヶ鼻は少ないので登る人は少ないと思われるがぜひ獅子ヶ鼻経由で武尊に登ってみたいものである。
剣ヶ峰山を過ぎるとやがてリフト終点が見えてくるが、

Photo15 まもなくリフト終点 左側の稜線へのレースがあるが・・・
リフト終点の上のルンゼに向かうとレースがあるので途中まで偵察にむかう。どうやら尾根伝いに下降できるようであるが、リフト券を購入済みなので途中で引き返してリフト利用で下山。
山頂で大休止を取ったもののお昼過ぎには下山でき、天候さえ選べば最高の展望。山麓の駐車場ではゆっくり食事も出来るし久々贅沢な雪山を楽しんだ。
冬の甲武信ヶ岳

Photo0 甲武信ヶ岳と三宝山
記録
日程:2015,03,12~13 Nさん、安田
3/12日 天候 晴れ
コースタイム:西沢渓谷駐車場(7:30)→徳ちゃん新道入口(8:00)→近丸新道合流点(11:00~11:15)→縦走路合流点(14:25)→木賊山((14:35)→テント場(15:00) 行程8.3km 累積標高1548m
3/13日 天候 晴れ
コースタイム:テント場(6:30)→甲武信ヶ岳山頂(6:50~7:00)→テント場(7:20~8:10)→縦走路合流点(8:45)→近丸新道合流点(9:45~10:00)→徳ちゃん新道入口(11:45)→西沢渓谷駐車場(12:15) 行程8.6km 累積標高-1649m
そろそろ雪も落ち着いたかしら?と思い目紛しく変わる天候の合間をぬって雪山を楽しみに出かけた。積雪期でも一日で往復できる甲武信ヶ岳であるがノンビリとテントを背負っての一泊山行。早朝の景色を楽しみにしていたがテント場からは夢想すらしなかった秩父盆地と北関東の夜景が広がりビッグサプライズであった。
12日
西沢渓谷の駐車場上から徳ちゃん新道入口までの遊歩道はところどころに雪が残っているが春が近いことを感じさせる。徳ちゃん新道に入ると登山道にだけ踏み固められた雪が残っている程度であるが徐々に高度を上げてゆくと1500mを越えたあたりから一面の雪景色となった。

Photo1 漸く一面雪景色となった樹林の中を登る
高度を上げてゆくに従い積雪量は増えてくるが先行者のトレースがありアイゼン無しで登れるのはありがたい。近丸新道との合流点で休憩をとるが近丸新道からのトレースは無く、誰も登っていないようであった。このあたりからはトレースをはずすと膝辺りまでもぐってしまう。

Photo2 木賊山が見えてきた
2000mを越えたあたりからは風も出てきたがまだ心地よいといった程度。唯一の展望箇所もピッチを変えずに通過し、

Photo3 ピッチを崩さず登る
破風山からの縦走路との合流点手前で降りてくる登山者2名と遭遇。今朝から登ったらしく、聞けばあと5名の登山者があとから降りてくるとのこと。やはり雪山ではトレースがありがたいが後から降りてきたパーティーの最後尾がスノーシューであったため階段状に付けられた踏跡が消されてしまうとツボ足ではきつい。

Photo4 眼下には広瀬湖が
木賊山の雪で埋もわずかに天辺だけ出た木賊山の山名標を確認し、夏はガレ場となっている急勾配を降って甲武信ヶ岳とのコルに下りてテントを設営し本日の行動終了。しばらくして陽が落ちると眼下に光が瞬き始め、秩父盆地とその向こうの黒い帯を越えたところに北関東の夜景が広がった。夜半には風が強くなり、風音とテントに落ちてくる樹氷の音に明日の行動が心配になるが眠りに落ちていつしか聞こえなくなった。
13日
今日は100m程度高度を上げて甲武信ヶ岳の山頂からの風景を堪能して下山するだけなのでゆっくりと起床。心配した風も行動には差し障り無く、甲武信ヶ岳の山頂を踏み周囲に広がる雪景色を堪能。

Photo5 甲武信ヶ岳山頂

Photo6 甲武信ヶ岳から国師・金峰へと続く稜線
良く見ればオレンジ色に輝く海が見えたがこの季節のこの時間なればこそ。残念ながら写真に撮ってもはっきりとは確認できず。肉眼でしか捉えられない貴重な景色。

Photo7 大菩薩の向こうにオレンジの海が・・・・写真では見えず。
もう少し陽が高くなれ場反射光の角度が変わってどこか海やら判別が出来なくなってしまい海が見えていることすら解らなくなってしまう。以前雲取山からもオレンジ色に輝く海を見たが、やはり季節と天候、それに時刻が一致しなければこの景色は見られない。甲武信ヶ岳山頂からテント場に戻りテントを撤収し下山を始める。

Photo8 甲武信ヶ岳から樹林の中を降る
途中単独行の登山者に出会ったのみで徳ちゃん新道入口まで下山。

Photo9 まもなく雪が消える
さすが夏とは違い雪山の下山は早いが雪が消え始めたところでアイゼンをはずすと今度は時々出てくる凍結箇所の通過に神経を使う。お昼前後には駐車場に戻り、暖かい食事を取って温泉につかって山行を終えた。漆黒の中にちらちらと明かりが揺れる北関東の光の海とオレンジ色に輝く早朝の海を堪能できるテント泊はやはりよいものだな~。
鼻曲山 スカリ山 富士山 ルート

Photo0 鼻曲山山頂
記録
日程:2015,03,10 安田単独
3/10日 天候 晴れ風強し
コースタイム:越生駅(10:15)→幕岩展望台(10:50~11:00)→大高取山(11:30)→鼻曲山(12:35~12:45)→一本杉峠(13:10)→スカリ山((13:50~14:05)→物見山(15:00)→林道横断 (15:05)→P300(15:15)→富士山(15:35~15:40)→高麗川駅駅(16:40) 行程19.8km 累積標高1415m
物見山-富士山-高麗川駅間のルートマップは ここ です。
電車で出かけ駅から駅まで歩けるルートを探し越生から高麗川に至るルートを見つけた。越生駅から一本杉峠に至る尾根道は長いが標高は低いのでさほど時間がかからず、そこから奥武蔵の縦走路を南下し、物見山から富士山までバリエーションルートの尾根歩きを楽しみ、降って少し長いが高麗川駅に出れば駅 to 駅というルートになる。
越生駅から

Photo1 越生駅前
高取山、西山高取の展望台を経て大高取山への登りに差し掛かるところに幕岩展望台への分岐がある。ここで指導標にいたずら書きがあったので逸れに従い、幕岩経由で大高取山へ向かう。幕岩展望台からは久しぶりに筑波山まで見えていたずら書きにしたがって正解。

Photo2 幕岩展望台 遠くに筑波山が見える
大高取山は展望が無いものの平坦で開けているが、登山道の交差するところから三角点が離れているので三角点まで行ってから戻り、桂木観音を目指すが道が歩きやすくついついスピードが出てしまう。桂木観音で手をあわせ今度は鎌北湖方面に進み鼻曲山を目指す。桂木峠を過ぎ、天望峠で林道を横断し徐々に傾斜が増してきて、ロープのある急斜面を登りきると鼻曲山山頂。地図に危険マークのついている岩場を

Photo3 鼻曲山の岩場 登山道は岩場を越えて延びている
降って再び植林のなかの道を進むとカイ立場で左右からの登山道と交わる。一本杉峠で左折し、奥武蔵グリーンラインに沿った縦走路に入りアップダウンを繰り返しスカリ山山頂に到着。

Photo4 スカリ山山頂
ここで本日はじめての登山者と出会いしばらく情報交換休憩。スカリ山からさらに南下し、物見山山頂でまたもや休憩し、ベンチのある広場から三角点を通り降ってゆくと舗装された林道に降り立つ。右折して林道を50mほど進むとテープや目印となる門が無いものの明らかに登山道と思われる踏跡があるので登ってゆくと

Photo5 富士山への縦走路取り付き 目印なし
だんだん尾根道らしくなってくる。尾根をはずさないように進み地形図で分岐となっている小ピークが出てくるがとにかく東へ東へと進むと次第に高度が落ちてきてやがて広い林道に出る。

Photo6 広い道に出たがここにも目印なし
ここを左折し進むとやがてとトーテムポールのような(高麗駅前にある天下大将軍の像?)指導標が出てくるのでこれにしたがって富士山を目指す。

Photo7 面白い指導標
富士山山頂からの展望は樹林越えでよくないが下の方にゴルフ場が広がっていた。

Photo8 富士山山頂
山頂から降ってゆくと御師岩を経て神社の鳥居をくぐると舗装路に出た。ここから高麗川駅までは舗装路歩きとなる。高麗川を渡るところで左を見ると秩父の武甲山麓からの武甲鉱業のベルトコンベアが高麗川を渡るために地上に出た姿を見ることが出来る。橋を渡って坂を上ってゆくとやがて舗装された農道らしき車進入禁止の道路が現れ、セメント工場を目指して延びている。

Photo9 下には武甲鉱業のコンベアが
この下をコンベアが通っているわけであるが先日、横瀬二子山に登った折にトンネル入口を見たので、これで武甲鉱業のコンベアの基点と終点を見たことになる。コンベア路の上を歩いて車道に差し掛かったところで右折、やがて高麗川駅へ到着し、

Photo10 高麗川駅前
今回のテーマであった駅 to 駅のハイキングを終えた。
関ノ入尾根 黒尾根(奥武蔵)

Photo0 五常山山頂
記録
日程:2015,03,09 安田単独
3/09日 天候 曇りのち霧雨
コースタイム:高麗橋(11:30)→関ノ入尾根取り付き(11:45)→五常山(12:30)→土山林道終点(15:50)→北向地蔵(13:05~13:15)→縦走路接触点((13:40)→駒高分岐(13:50)→巾着田分岐 (14:15)→高麗橋(14:20) 行程10.5km 累積標高701m
ルートマップは ここ です。
このところの天気予報では曇マークのオンパレード。アクセントをつけるために傘とお日様のマークがチョロチョロ。したがって家の周りの仕事もままならず。山にも行けず。このような状況を打破するために曇りから午後は雨という天気予報を信じて行動時間が短いルートを見つけ出して出かけた。
関ノ入尾根から黒尾根というコースは地図には無いが比較的良く歩かれているようで取り付きさえちゃんと見つけて尾根に乗ってしまえば一般道と変わらなかったが違いといえば指導標が殆ど無いことくらいか。
関ノ入尾根
横手の駅からR299に出ると直ぐに、土山林道の入口があり、土山林道を50mほど進むと左手に尾根に上ってゆく山道がある。

Photo1 関ノ入尾根取り付き
階段を登ってゆくとお堂の横に出て、

Photo2 お堂
ここからは登山道が墓地の合間をぬって尾根筋に沿って延びている。少し進むと送電鉄塔がありこれを越えたところに”送電峠”と書かれた山名標が木にぶら下げられている。さらに登ってゆくと”巻き道”と書かれているが、巻かずに直登すると長尾根山(273)のピークに出る。

Photo3 長尾根山山頂
ここから踏跡をたどって降ると先ほどの巻き道と合流。途中2度目の送電鉄塔が現れ何回かアップダウンを繰り返して登ってゆくと五常山(305)の山頂。なだらかな尾根を進み次第に左側の谷筋も高度を上げてくるころになると指導標が現れ深沢山からの一般道と合流する。ここまでが関ノ入尾根のバリエーションルートでここからは一般道となる。
一般道
土山方面へは巻き道を使わずにまっすぐ進んで沢山峠に出た。ここで右折し土山を目指すが、土山林道終点までの道は斜面をトラバースするようにつけられているので道幅方向に傾斜があり関ノ入尾根よりも歩きにくい。

Photo4 土山林道終点に出る
林道終点から少し舗道を歩き、指導標にしたがって左手のハイキング道へ入り北向地蔵へと進路をとる。北向地蔵で休憩を取り、今度は土山・五常の滝近道と書かれた指導標にしたがって降ってゆくと直ぐに土山林道に出る。左折して土山林道を降ってゆき、沢筋を横切るようにヘアピンカーブとなったところから小瀬名に通じるハイキング道に入り、

Photo5 土山林道から小瀬名への分岐
左折して土山林道を降ってゆき、沢筋を横切るようにヘアピンカーブとなったところから小瀬名に通じるハイキング道に入り、尾根を越すと視界が開け山村の風景が広がる。さらに進むと今度は左上に通っている物見山から北向地蔵への縦走路と接する。
黒尾根
ここで縦走路へは出ずに道なり進むと

Photo6 縦走路と接触点から黒尾根方面に進む
やがて縦走路から離れてゆき平坦地に出ると”黒尾根”と書かれた小さな山名標が杉の幹に掛られている。

Photo7 黒尾根の分岐
矢印に沿って進むと駒高への分岐が現れるが直進し、黒尾根を下降する。途中、何箇所か踏跡が分岐しているが尾根筋に沿って南下。かなり降ってくると高麗と巾着田への分岐に出くわすが

Photo8 巾着田と高麗橋への分岐
高麗方面へと進むと直ぐに民家が現れ、墓地と民家の間を抜けるように降ってゆくと

Photo9 墓地と民家の間を通って
高麗橋の信号のところに出た。

Photo10 高麗橋のそばの広場に出た
今回は降ってきたからよかったが、高麗橋から黒尾根を目指すときは取り付きを見つけるのはかなり難しいと思われる。
土山周辺では道が網の目状になっており、文章ではなかなかあらわしにくい。ルートマップ を参照して読んでいただくのが良いと思う。
冬の北八ヶ岳 丸山 茶臼山 縞枯山

Photo0 茶臼山・縞枯山のコル
記録
日程:2015,02,27~28 Nさん、安田
2/27日 天候 曇り 風強し
コースタイム:ピラタス頂上駅(10:30)→五辻のあずまや(11:15~11:45)→R299(12:15)→麦草峠(112:50)→H2210(13:25~13:40)→丸山(14:25)→高見石(14:50~14:55)→白駒池分岐 (15:25)→青苔荘(15:45)→ 行程8.9km 累積標高342m
2/28日 天候 晴れ
コースタイム:青苔荘(7:50)→麦草峠(8:40~8:50)→中子場(8:25)→茶臼山展望台(10:15~11:15)→縞枯山展望台(12:00~12:15)→縞枯山山頂((12:25)→雨池峠分岐(13:00)→ピラタス頂上駅 (13:20)→ 行程7.8km 累積標高477m
ルートマップは ここ です。
移りやすい天候の具合を見ながら北八ヶ岳茶臼山・縞枯山周回のスノーシューハイク。1月の八ヶ岳天狗岳に続いて今回シーズン2回目の雪山となるが前回はアイゼンだったので今度はスノーシューで遅ればせながら漸く雪上歩きの慣らしをした。
27日
前日は麓は雨、山は雪という天候だったので27日は晴れを予想していたが残念ながら曇りで風が強かったので稜線歩きを避けて巻き道を選んだ。平日と逢ってピラタスのロープウエーは乗客もまばら。

Photo1 ピラタス山麓駅
頂上駅からスノーシューをつけて歩き出すが前日の雪でトレースは消えていたがしっかり踏み固められた上に積もっているので歩きやすい。

Photo2 頂上駅から歩き始めると
その上目印の旗竿が要所ごとに立っており迷うことは無い。久々の小屋泊まりなので荷物は軽いし行程も短いので周囲をキョロキョロ・ノンビリ歩き、五辻を過ぎたところにある”あずまや”ではドリップコーヒーにビスケットでスノーシューツアーハイクなみのゆったり休憩。

Photo3 五辻のあずまや
ここまでところどころで先行者の踏跡らしきものがあったが風で消されていたようだ。R299に出たところで先行パーティに出会ったがR299より先は雪が深くラッセルとなるため引き返してきたらしいので我々は新雪が風で飛ばされ、しっかり雪が締まったメルヘン街道(R299)を麦草峠まで進んだ。

Photo4 メルヘン街道(R299)
国道とあって緩やかな登りであるが、広々としているので山道とは違った開放感がありこれはこれで楽しい。頭上に現れた麦草峠最高点の標識を過ぎるとまもなく雪原が広がり、右側の樹林越に麦草ヒュッテが見えだす。

Photo5 麦草ヒュッテ
ヒュッテ入口で右折し雪原の中にある東屋で休憩をと思うが風が強いためそのまま丸山を目指し登りだし、途中傾斜が増してきたところでスノーシューのヒールリフトを立てて進み、ぽっかり上空が開けた樹林帯の中で休憩。
麦草ヒュッテからの登りではトレースを散見するもののどうやら今週は人が入っていない様子で枝に積もった雪の塊が落下し各所で道をふさいでいる道を目印を探しつつ進む。

Photo6 丸山山頂付近
丸山山頂で1人の登山者と出会い、ここから高見石まではトレースをたどり小屋の横から高見石へ登った。高見石の上も風が強く雪は飛ばされて岩が露出しているが眺めは最高で足元には樹林の中に白駒池、

Photo7 高見石からの白駒池
右の稜線上には”ニュウ”が見えるが秩父・浅間方面までは見えず。高見石から引き返し白駒池までは小屋の物資輸送の轍の跡をたどって一気に降り、結氷した白駒池を対岸まで氷上歩きを楽しみ青苔荘に到着した。

Photo8 白駒池の氷上を進む
28日
薪を燃やした懐かしい煙の臭いに送られて青苔荘を出発。

Photo9 青苔荘 煙突からは煙が・・・
R299に出て麦草峠で休憩、小屋を出るときの気温は-15℃であったが風が無いため暑くなってきたので上衣を脱ぎさって茶臼山を目指して登りだす。このルートも今週は人が入っていなかったようで目印のテープを探しながら登るが雪は深くないものの、落下堆積した樹氷を迂回、進路をふさぐ折れ曲がった樹木を潜ったり乗り越えたりしながら進む。
泊まった小屋主の話では今年は雪が多く、いつもなら乾雪なので樹木に堆積せず重みで倒されることは少ないが例年春先に降る湿雪が今年は早くから降ったため枝に積もってしまい、幼木が重みでかなり倒されている。どうも去年からの現象で、3月は暖かくなり4月になると逆に冷えこんで残雪が長く残りそう。今年は南八ヶ岳のアイスクライミングも状態が悪かったし、例年と雪の状態が違うので雪稜クライミングも今までの経験で登ると危ないとのことであった。
昨晩の話に納得しながら登り詰めてゆくと茶臼山山頂直下で降ってきたスキーをつけた登山者に出会い、漸く目印を探しながらの登山から開放された。
茶臼山展望台も風がなく晴れ渡っていたので展望がすばらしく、貸切状態だったのでここで大休止。

Photo10 茶臼山展望台の樹氷
写真を撮ったりコーヒーを入れておやつを楽しみ、

Photo11 南八ヶ岳の展望
本日一番のロープウエーで登ってきた登山者が続々登ってきたところで出発。登山者のトレースをたどって縞枯山を目指すが、縞枯山展望台直下でトレースは左に曲がり展望台方面には漸くわかる薄い踏跡のみ。展望台に登ってみると休憩していたのは1人だったが、秩父や西上州、浅間方面の山座同定をしながら話を聞くとどうやらこれまで登ってきた登山者は皆ルートを外れて歩いていたとのこと。ここまで来るうちとレースは濃いものの目印のテープを見かけなかったところがあったのでおかしいと思っていたがどうやら我々が出会ったスキーをつけた登山者が本日始めて新雪にトレースをつけたみたいでその後から来たものはスキーの跡をたどって登ってきてしまい、縞枯山の展望台直下の道標を通過することなく茶臼山に向ってしまったらしい。
縞枯山展望台から山頂に向うと直ぐにトレースは目印テープとは違った方向に向かい山頂手前の諏訪方面への展望が開けたところで多数の登山者が休憩中。話を聞けばここが展望台と思っていたとのこと。まぁそう思えなくもないが・・・・
しっかりした目印があるにもかかわらず、スキーで付けられたトレースをたどってしまうと次々にそこを登ってきてトレースが濃くなる。北八ヶ岳ではスキーでしか下りられないような急斜面に出くわすことはないと思うが先行者のトレースのみを追って歩くことの危険を感じた。全くの目印についていないバリエーションならいざ知らず、しっかり目印の付けられた道ではやはり目印に従うのがもっとも安全。
縞枯山山頂から降って

Photo12 縞枯山山頂
雨池峠へ通じる登山道に出るとすれ違うのが大変なほど人が増えてきた。やはり好天の週末である。ここから左折して縞枯山荘を過ぎ、スキー客やこれから出発するスノーシューツアーの団体で賑わうピラタスの丘山上駅に到着。上り満員、下りガラガラのロープウエーでピラタスの丘山麓駅に戻り山行を終えた。