広沢寺弁天岩

Photo0 広沢寺の岩場
記録
日程:2014,11,28
メンバー:Nさん、Nさん、安田
11/28日 天候 曇りのち小雨
コースタイム:駐車場(9:00)→岩場(9:20~15:00)→駐車場(15:15)
前日天候がよかったので岩が乾いていると思い出かけたが途中から見た大山は山頂が雲に覆われていた。広沢寺駐車場に着くと地面が濡れているのでどうやらこの付近は未明に雨に見舞われたらしい。クライミングは?と思われたが紅葉が美しい

Photo1 山の紅葉真っ盛り
駐車場からは林道を歩き鹿柵のゲートを越え、左コーナーの右側にガードレールが現れたところより沢へ降り、丸木橋を渡って登り返すと弁天岩の基部広場に到着。

Photo2 弁天岩
岩に触れてみると登れるところもありそうなので、早々に準備に取り掛かる。広場の奥にも準備体操を始めているグループがいるのでどうやら彼らも登れると判断したようだ。
いつもながら朝一番は体の動きが鈍い。その上ホールドとスタンスには落ち葉が積もっているので

Photo3 紅葉した落ち葉がいっぱい
それを払い落としながら慎重に登ってトップロープを張る。
各自登って体が目覚めたところで隣にもう一本ロープを張り、途中に一箇所振れ止めのヌンチャクを掛け隣接したルートが登れるようにした。各自思い思いのルートを登るが、スラブでは足が滑りそうでなかなかスタンスが決まらない。

Photo4 スラブを登る

Photo5 クラックを登る
といってもかなり慎重に足を運んだのでほとんどすべりはしなかったのだが・・・・・。本チャン向けにはよい練習になった。
途中、昼食をはさみ同じルートを登るにもホールを変えたりスタンスを変えたりといろいろ登り形を変えてそろそろクライミングも腹八分目といったところで雨滴を感じるようになってきたので天候回復を待つまでも無くクライミングを終了。
表妙義 筆頭岩

Photo0 筆頭岩
記録
日程:2014,11,24
メンバー: Nさん、安田
11/24日 天候 曇のち晴れ
コースタイム:筆頭岩南稜取り付き(11:10)→P3テラス(11:15~11:45)→筆頭岩山頂(13:05~13:45)→筆頭岩基部(14:10~14:20)→筆頭岩登山口(14:35)→金鶏山登山口(15:05)
筆頭岩は”さくらの里”から見晴駐車場方面に少し進んだ道路左側の階段から入山し筆頭岩単独で登られている記録が多いが今回は金鶏山縦走のフィナーレを飾るイベントとして登った。金鶏山縦走についてはブログを参照。
金鶏山主稜縦走後筆頭岩直前の岩壁から下降しトラバースして筆頭岩南稜取り付きから山頂を目指した。

Photo1 取り付きからP4の岩場を見上げる
南稜取り付きから正面の岩場(P4)を登り大きなテラスに出たところ(P3テラス)で左側に回りこみ岩壁下の広場で昼食兼装備着装休憩を取り、クライミングシューズに履き替え、つるべで登攀開始(ここでは便宜的に登攀ルート上のピークを山頂から下に向ってP1、P2、P3、P4とする)
P3テラスから途中で立ち木に支点を取りP3を越えてP2テラスまでNさんリードで登り、

Photo2 P3目指して登る
ここからはリードを交代し両脇がスッパリ切れ落ちたP2のリッジを登る。

Photo3 P2を下から見ると
P2には真新しいハーケンが縦に連打たれており最近メンテナンスされたようだ。P2でピッチを切りフォローが先に進んでいったん降ってさらに幅の狭くなったナイフリッジを進みP1テラスでピッチを切る。

Photo4 ナイフリッジを渡って

Photo5 P2を振り返ると
P2からP1テラスまでの凹状のナイフリッジには残置ロープが張られておりクライミングには興ざめの感がある。
P1の登りは垂壁に近く(核心部)ホールドが多いが少し離れているのと岩角が丸く風化しているのでちょっと神経を使う(ネット情報によるとカム使用の例がある)。しかし上から古いクサリが下がっているのでこれを手がかりにしてもよい。今回はクサリにヌンチャクをかけて支点として利用。P1から山頂までは緩やかな岩尾根歩きとなるがここも一応ロープで確保した。

Photo6 もうすぐ山頂
山頂は細長く数名程度が休めるスペースがありケルンも積まれている。

Photo7 山頂のケルン
他の登山者も無く晴れて陽当たりポカポカ無風とあってゆったり休憩し景色を堪能。
下降点は山頂を反対側に進んだ先にあり立ち木に残置スリングとカラビナ、少し手前の岩には一箇所バックアップのペツルがあるのでこれらを使って懸垂するが降りる方向がわからないので、セルフビレーをとって懸垂方向を見極める。立ち木の支点の先にある枯れ木の切り株に古い残置がありとても使えそうに思えないが、立ち木からこの方向に下りればすぐ下にテラス(上のテラス)に10m弱の懸垂で降りられた。

Photo8 山頂の懸垂支点
上のテラスからも次の着地点が見えずどの方向に降りればよいか解らないので東側のテラス先端から懸垂し途中まで降りたところで着地するテラス(下のテラス)が確認できた。漸く足が岩に届く程度の懸垂20m弱で下のテラスに降りたった。上のテラスからの下のテラスへは長く伸びた上のテラスの先端方向に降りるが正解。

Photo9 上のテラスの懸垂支点
下のテラスは狭いが岩壁に支点が設けられているのでここからは直下に見える杉の木を目指して下降。途中空中懸垂となるが20mほどで岩の基部に着く。

Photo10 下のテラスの懸垂下降
山頂からは50mで一気に下降できそうであるが途中に枝や岩溝が多数あるのでピッチを切って降りたほうが無難にロープ回収が出来ると思われる。
降り立った基部から岩壁を見上げると錆びきったリングボルトが多数打たれておりかつてはアブミを使った人工登攀のゲレンデだった様子がうかがえる。

Photo11 基部から見上げると
岩の基部に沿って巻くように落ち葉の積もった斜面を下るとすぐに南稜取り付きに戻った。ここからさらに直下の道路への落石に注意を払いつつ降るとやがて尾根道となり左側に階段が現れるのでそこを降りて道路に出た(筆頭岩登山口)。ここからは車に注意を払いながら車道を進み金鶏山登山口へと戻った。
金鶏山縦走へ戻る
表妙義 金鶏山 縦走

Photo0 金鶏山
記録
日程:2014,11,24
メンバー: Nさん、安田
11/24日 天候 曇のち晴れ
コースタイム:金鶏山登山口(7:40)→山頂奥の院(8:40)→見晴(8:45~9:10)→鎖のあるコル(19:20)→離山巻いたコル (9:45)→スラブ通過→松の木ピーク前のコル(10:20)→松ノ木ピーク(10:25~10:35))→筆頭岩南稜取り付き(11:10)
前回金鶏山の縦走を試みたが山頂から見晴まで稜線を進み、その後引き返して中腹を巻いて再び稜線に出たものの途中でルートを見失い断念して下降してしまった(前回の記録)。今回は主稜を歩きさらには筆頭岩への登攀も予定に入れて再び金鶏山に足を踏み入れた。
見晴駐車場に駐車し中之岳神社方面に進むと最初の右カーブの手前に金鶏山への登山口がある。

Photo1 金鶏山登山口
登山口の石段を登るとすぐに落ち葉に覆われた急斜面となり、右側のリッジを目指して登る。木に掴まりながら右側が切れ落ちたリッジを登ると大岩の上に首のない石像が現れ(前回は見落とし)、

Photo2 首なし石像
さらに急登を登ってゆくとやがて岩稜となる。稜線に沿って樋状の岩稜を登ってゆくと

Photo3 樋状のルンゼ
やがて右上に石碑が現れる。

Photo4 叱枳尼天の石碑
さらに登ると樋の幅は狭くなりザックの両横が岩に擦れるようになる(頬ずり)が左の壁を越えてさらに登ると石像が現れ、勾配が緩んでブッシュ混じりとなると金鶏山山頂。

Photo5 金鶏山山頂・奥の院
稜線上につけられた踏み跡を進むと足元に三角点(856)の石柱。

Photo6 金鶏山三角点
さらに進んで稜線の末端に出ると表妙義の視界が一気に開けた見晴(P849)に着く。前回はここから引き返したが、今回は両側の切れ落ちた岩稜を進み急斜面につけられた踏み跡に沿って木に掴まりながら急降下する。

Photo7 見晴を見上げると
やがて支点が木の根元に食い込んだ古いクサリが現れた。コルに向って下がっているので注意を払ってコルまで下降。

Photo8 古いクサリとロープが張られたコル
前回はここまで回り道をしたのでかなりの時間を要したが今回は中腹を巻かずに稜線通しで来たのでスンナリと到着。やはり前回の学習効果と事前検討の成果か?
ここからは前回同様コルの反対側にあるロープを使って上り返し、離山を左手に見て北側の泥ルンゼを長いトラロープに頼って降り反対側の尾根に登り返した。

Photo9 泥斜面を降る
木の葉が落ちて陽射しで明るい快適な尾根を進むと前回は下降した地点に達するが

Photo10 尾根から南斜面を下る
今回は稜線縦走ということで正面の急坂に取り付き登ってゆくと踏み跡が現れたので、これにしたがってブッシュを進むがやがて絶壁の上に出て行き止まり。

Photo11 行き止まりのピーク(P810)から前方をみると
ここは前回の進路が正解であった。
来た道を戻り、前回同様尾根から南斜面を下って右側のブッシュ帯に入り、2箇所のスラブをトラバースした後右上し稜線上のコルに出た。

Photo12 スラブをトラバース
前回はコルから北側へ延びる踏み跡をたどって踏み跡を失って戻っているので今回は迷うことなく稜線に沿って薄い踏み跡を登り返して進む。やがて平坦な尾根歩きとなり
岩が現れたところでこれを越えるような踏み跡が見つからず前回は左折し下降してしまった。今回は直進し踏み跡のない岩を登り泥道となったところで踏み跡が現れた。登ってゆくとやがて松ノ木ピーク(P820)に立つが踏み跡は左折して小尾根を降るように付いている。踏み跡にしたがって南へ降ってゆくとやがて消えてしまったので右上の稜線を目指してトラバースしながら上ってゆくと岩の基部にわずかな踏み跡。あたりには数本の根こそぎ倒れた倒木があり、かつてあった岩の基部を巻いていた縦走路の踏み跡が失われていると思われる。稜線上に戻ってさらにすすみやがて筆頭岩下降着陸点手前の岩壁が現れたのでここはためらわずに左折し岩壁に沿って降る。

Photo13 筆頭岩から見た岩壁と大ピナクル(地形図には無し)
堆積した落ち葉ですべる急坂を下り杉の植林に入ったところで右折してトラバースしながら上り詰めてゆくと筆頭岩南稜基部に出た。
筆頭岩へ続く。
秩父 般若山

Photo0 秩父盆地の山々の展望
記録
日程:2014,11,19
メンバー:Sさん、Mさん、、安田
11/19日 天候 晴れ
コースタイム:法性寺駐車場(8:20)→観音堂(8:32)→奥の院お船観音(8:55)→P478(9:20~9:45))→P565(10:05~10:40)→文殊峠・金精神社(11:15)→中ノ沢分岐(11:25))→菟岩(12:30)→文殊峠登山口(12:40)→釜ノ沢後峰登山口(12:55)→亀ヶ丘展望台(13:20)→釜ノ沢分岐(14:20)→法性寺駐車場(14:50)
秩父の低山ハイキングにちょっぴりバリエーションを加えて紅葉を楽しんだ
秩父三十四観音霊場の三十に番法性寺の駐車場に車を止めて法性寺を経て般若山へと向う。法性寺は昨日まで御開帳だったとかで賑わいの跡が残る山門をくぐり石段を登ると本堂の前に出た。

Photo1 法性寺山門
ここで無事なハイキングを祈り、本堂から先へ進むと崖の中腹に観音堂があり、ご本尊へつながる綱がたれていたので手に持って再度手を合わせる。

Photo2 補陀巌観音堂
ここを過ぎ巨岩が合わさった隙間の石門を潜ると

Photo3 石門をくぐる
お寺の境内から落ち葉の積もった登山道へと一気に雰囲気が変わり月光坂を上ってゆくと

Photo4 月光坂
次に現れたのが右上にある胎内観音をまつる岩屋。

Photo5 胎内観音
ここに立ち寄ってさらに進むと道の勾配は増しロープも登場し岩場のところにはステップが刻まれている。やがて道はお船観音と大日如来の分岐に差し掛かり、右に進むと向こう側が絶壁となった岩尾根の上に出てその先にはお船観音の像が立っている。

Photo6 岩尾根上にある奥の院 お船観音
岩尾根の上を歩いて観音様に一礼し、戻って今度は左のほうに岩尾根を進むと岩をくり抜いた中に大日如来がまつられている。

Photo7 大日如来像
再び分岐まで戻って登山道さらに進むと尾根道となりやがて釜ノ沢への分岐に差し掛かるがここは直進し少し先の送電鉄塔をくぐる。ここから先はバリエーションとなるが樹木が伐採された急登をブッシュに掴まりながら登るとすぐにP478のピークに出た。

Photo8 P478ピーク
P478からの展望はすばらしく両神山や 二子山(小鹿野)が見渡せる。

Photo9 両神山と二子山(小鹿野)
ちょうど三角点測量とかで人がいたのでしばらく休憩とり会話を交わす。ここからは進路を左に変え、隣の尾根へ進むとやがて濃い踏み跡のある尾根道へ出た。尾根を進み次のピークの直下で道からそれて再び笹に覆われた急登を登ると広場となっておりマンホールに収まった三角点があった(P565)。道標があり一方は釜ノ沢となっているので合流点をパスしてしまったようだ。ここは周囲が背丈ほどのブッシュに囲まれているので展望には優れないが風が通らないので陽射しが暖かくここで時間は早いが昼食とした。
休憩の後、文殊峠を目指して小ピークを巻きながら進むとやがてモミの大木が現れ、

Photo10 モミの大木
中ノ沢の分岐に到着。ここからさらに直進するとまもなく金精神社の社が見え出し、

Photo11 金精神社
横の石段を降りると舗装路に出た。ここが文殊峠で道路の向こう側の丘の上には長若天体観測所があり、観測ドームが銀色に光っている。

Photo12 文殊峠・長若天体観測所
ここは周囲の木が伐採されているので秩父盆地周辺の展望が良く、盆地をへだてて武甲山や二子山(横瀬)が良く見える。

Photo13 二子山(横瀬)と武甲山
再び来た道を中ノ沢分岐まで戻り竜神山・兔岩方面に向い、周りをカヤトに覆われた竜神山山頂を過ぎて降って行くと賽の河原ならぬ賽の洞窟という岩屋があらわれる。

Photo14 賽の洞窟
さらに小ピークを巻いたり越えたりしながら降ってゆくと突然クサリのついた手摺が岩上を下るように着けられた兎岩に飛び出だす。

Photo15 兎岩を上から見ると
兎岩を越えてつづら折れの道を降って行くと文殊峠登山口に出た。

Photo16 文殊峠登山口
ここを左折し、しばらく舗装の林道を歩き長若山荘手前の釜ノ沢五峰登山口より再び山道に入り

Photo17 釜ノ沢五峰登山口
少し登ると釜ノ沢五峰と法性方面への分岐があり左折して法性寺方面に進む。

Photo18 釜ノ沢五峰と法性方面への分岐
やがて雨乞岩洞窟への分岐がありすぐ下にそれらしき広場があるので立ち寄って、

Photo19 雨乞岩洞窟への分岐
再び登ってゆくとステップの切られた大岩が目の前に現れた(岩の上が亀ヶ丘展望台)。

Photo20 岩を登りきると亀ヶ丘展望台
岩の上に立つと右隣の尾根に亀そっくりの大岩が展望できる。

Photo21 亀の岩
展望台から少し進んで鉄塔の下の広場に出たのでまたもや休憩を取り、鉄塔から少し先に進んだところで右折し谷へ降りてから登り返すとブッシュに往路で通過した釜ノ沢分岐に出た。

Photo22 釜ノ沢分岐
ここからは元来た道を法性寺まで引き返し、距離は短いが多彩な変化に富んだハイキングを終えた。
表妙義 金鶏山

Photo0 金鶏山
記録
日程:2014,11,14
メンバー:Nさん、安田
11/14日 天候 快晴
コースタイム:金鶏山登山口(8:00)→山頂奥の院(8:55)→見晴(9:10~9:15)→大岸壁基部(10:45)→離山北斜面(11:30)→スラブ通過→松の木ピーク前のコル(12:20)→道路(12:45)→見晴駐車場(14:45)
広葉樹が落葉し視界を妨げるものが少ないこの時期には目視での位置確認がしやすいのでバリエーション歩きには最適と思い妙義の金鶏山縦走に出かけた。金鶏山は距離は短くても全行程バリエーション、さらには地形図現れない岩場や小ピーク、急登や小尾根がありその上落葉が積もって踏み跡はほとんど無しという状態でところどころにわずかに残された色あせたテープ頼りながらも行きつ戻りつを繰り返して進んだ。
見晴駐車場からさくらの里方面に向かい道路が尾根を回り込む直前の右側にある道路わきにある階段が登山口。

Photo1 金鶏山登山口
ここを数メートル登ると落葉でよくすべる急登が始まり、右の尾根を目指して登る。
稜線に乗ると落ち葉は少なくなり泥斜面を潅木や枝に掴まりながら進むとやがて岩稜となる。樋状のルンゼを登り

Photo2 樋上ルンゼを登る
途中から横のリッジに逃げてさらに登ると道路からも見えた石碑が現れ、

Photo3 叱枳尼天の石碑
横を通過して上部のルンゼに戻り登ってゆくと次第に幅が狭まりやがてザックが両横の岩に擦れるようになり漸くルンゼから抜け出す。

Photo4 狭いルンゼの“頬ずり”
馬の背渡りとよばれる狭い稜線上のブッシュの中の踏み跡を進むとやがて潅木が混じりだし傾斜が緩んでくると岩の上に菅原道真の石像が現れる。

Photo5 菅原道真像”
ここから一度降って登り返したところが山頂の奥の院で岩の上に石碑2つと錆び錆びた板状の鳥居がある。

Photo6 山頂奥の院
さらに進むと三角点があり、小ピークを幾つか巻いたり登ったりすると見晴に着く。

Photo7 先が切れ落ちた見晴のピーク。向こうに見えるのは離山の岩峰
ここから先は尾根が途切れて大きく落ち込んでおり金洞山・白雲山と並んだ表妙義の大展望が広がる。

Photo8 金洞山

Photo9 白雲山
見晴から引き返し途中の落ち葉の少ない右側(南側)の短い小尾根を降りやがて谷に引き込まれて行くと絶壁となり行く手を阻まれる。情報によると下降可能なところあるとのことで絶壁の上に下降の目印となる大きな木に巻き付けられた残地ロープは発見できたがあまりにも古く信用が置けない。さらに岩壁は50m以上の高さがあり、我々のロープでは懸垂下降できそうにないので下降を断念し稜線へと登り返し奥の院を目指す。
奥の院手前のコルで右側(南側)巻き道と思われるわずかな踏み跡を見つけ進むとやがて石碑のある小尾根に出る。

Photo10 巻き道の尾根にある石碑
ここから踏み跡は左側に下って行き、岩の基部を巻くように進んで左上方を見れば先ほど登ってきた樋状ルンゼの下部が目視でき、この岩の上部が”頬ずり”であることが解る。山頂目指して登ってきた直登の登山道との合流点のすぐ手前に、右へトラバース気味に進む踏み跡を見つけ、何回かルンゼとリッジをトラバースするとやがて先ほど下降を断念した絶壁の下部に出た。

Photo11 岩壁下部から見上げる
見上げれば先ほど見つけた木に巻き付けられた残置ロープ、さらにその数メートル下には草付のバンドがあり、バンド右端にはさらに2本の残置ロープが下がっており、下降を断念したルートでも岩壁のヘリを伝っての下降が可能だったようである。しかし、岩壁下降点の目印の残置ロープは古く、さらに絶壁の上から一旦下降して草付バンドをトラバースできるのか、さらにそこから古い残置ロープに頼って岩壁のヘリを下降できるのか不安要素が多いルートであることに間違いはない。
絶壁の下部の勾配の緩いところをトラバースし稜線目指して落ち葉をかき分けて登ってゆくと行きどまりを示すようにロープの張られたコルに出た。

Photo12 ロープの張られたコル
コルの右斜面には錆びた古い鎖が下がっており

Photo13 右斜面の錆びた古いクサリ
左斜面にはこれまた古いロープがかかっているので
どうやら引き返した見晴から大きく切れ込んだ尾根を降って稜線上を進むルートもあるようだ。

Photo14 ロープを使って左斜面を登る
こからは左の稜線沿いに離山を左手に見て、時々現れる薄い踏みあとを進み北側に回り込んで急な泥斜面を降って反対側に登り返した。

Photo15 長いロープの張られた北斜面の泥斜面
ここは珍しくまだ色が残っている長いトラロープに掴まっての登降攀となるが登り終えると日差しの明るい尾根に出る。やがて踏み跡は尾根から斜面を降りブッシュをかき分けて進むとスラブ状の岩壁が現れトラバースする。

Photo16 スラブをトラバース
対岸から再びブッシュ帯となるがすぐにまたスラブが現れるがここもトラバース。

Photo17 もう一回トラバース
やがて周囲は灌木帯となり、落ち葉で踏みあとを失うが稜線を目指して時々現れる岩を巻きながら進む。稜線上にもどってから小さなピークを登ったり巻いたりしながら進むうちに目印の青テープが時々出現。途中のコルで北側斜面に下る踏み跡らしきものがあったが少し降ると消えため戻り、稜線直下の南側斜面を巻きながら進むと青テープがあり、ここでルート上にいることが確認できたが岩を前にしたコル(松ノ木ピーク直前のコル)からは再び目印を失い漸く見つけた踏み跡らしきものに沿って谷筋を降るとやがて土付から涸れ沢の様相を呈してきて下に道路が見えるようになってきた。
道路に出て左方向に進み見晴駐車場まで戻るが途中で見える金鶏山山頂直下のトラバースした大岩壁とその上の稜線の展望は短時間であるが中身がぎっしり詰まった今回の山行をさらに感慨深いものとした。
金鶏山縦走は こちら
古賀志山

Photo0 古賀志山 不動の滝正面エリア
記録
日程:2014,11,12
メンバー:Yさん、安田
11/12日 天候 曇り時々雨
コースタイム:駐車場(8:40)→岩場(8:50~12:45)→駐車場(12:50)
朝起きてみると外は時折小粒の雨模様。早朝小雨との天気予報通り。この分なら一日曇りという予報の出ている古賀志山ではクライミングが可能と思い出発。東北道を走っているとフロントガラスに時折水滴がつくが天気予報を信じて進む。古賀志山の駐車場には1台の車もなかったが岩が乾いていそうなのでザックを背負って岩場へと続く登山道を登って分岐を過ぎると

Photo1 登山道分岐
やがて水滴が落ちるような水音が聞こえだし、前方の岩壁が出現。岩壁の基部にはネットで見たことのある岩の下に隠れるように鎮座する滝神社前の広場に到着。

Photo2 不動の滝神社
ザックを下してしばらく周辺の岩場を観察するが、持参した本とはかなりルートが違っている様子。立ち木に下っている写真に書き込まれたルートと岩を交互に見ながらいろいろなルートを確認。

Photo3 立ち木に下げられたルート図
最初は体慣らしということで不動滝左エリアの一番左にある無名ルートでマルチピッチの練習開始。登り始めると岩の下部はそこそこ乾いているが中間部まで登るとホールドが濡れており、スタンスには水滴の跡が光っている。さほど難しくないルートなので初めてのルートということもあり慎重に2回ほど登ってウオーミングアップを済ませる。
乾いている岩場を探して移動し、まずは簡単そうなところからということで左フェースの”クウ“にトライ。

Photo4 不動滝左フェース
初めてのルートで緊張したがクリヤーしたが小粒の雨が落ちて来たので滝神社の社へ戻り、雨をやり過ごしたところで再び岩場へ戻り次のルートにトライするが1ピン目まで登ったところで今度はかなり大粒の雨が降り出した。スタンスが光だし、どうしても次の一歩出す勇気が出ない。下を見ればビレーやーも水滴が目に入り難儀している様子なのでこれにて撤退。
しばらく神社の社で空の様子をうかがうが、一度濡れた岩はすぐには乾きそうもないので装備をまとめ駐車場に戻った。
今回は初めての古賀志山、道順と駐車場、それに岩場の概略をつかめたので良しとし家路へ着いた。
瑞牆山 大ヤスリ岩

Photo0 大ヤスリ岩
記録
日程:2014,11,05~6
メンバー:Tさん、安田
11/06日 天候 晴れ 時々ガスで視界不良
コースタイム:登山口(6:25)→桃太郎岩(7:25~7:35)→大ヤスリ岩基部(8:15~8:50)→大ヤスリ岩ピーク(11:30~11:45)→大ヤスリ岩基部(12:30~13:05)→瑞牆山山頂(12:25~13:40)→登山口(15:40)
大ヤスリ岩登攀時間・・・・・2時間40分
瑞牆山登山口の県営駐車場まで前日移動。途中雨粒が落ちてきたが駐車場につくころには雨があがり夜半には星も見えた。朝起きると快晴の空が広がっていたが天気予報では日中は曇るということだったので早々に朝食を済ませて出発。
駐車場からは登山道を進み途中桃太郎岩で休憩を取り、

Photo1 桃太郎岩
登山道が大ヤスリ岩に差し掛かったところで左折し、

Photo2 大ヤスリ岩基部への左折
少し進んで基部に到着

Photo3 大ヤスリ岩1P
装備を着けTさんリードでハイピークルートの登攀開始。
1P 基部正面左側にあるクラックを5,6m登り小テラスに出たところで右に2mトラバース(A0)。次いでチムニーを登り左側に出てスラブを登ったところでハンギングビレー。

Photo4 1Pを登る

Photo5 1P終了点から見える金峰山

Photo6 ハンギングビレーで取り付きを見ると
2P スラブのフェースを登り右側のチムニーに入り階段状を登る。トンネルのようなチムニー抜けると松ノ木が生えた庭園状のパティオに出る。

Photo7 2Pチムニーからパティオへの出口

Photo8 パティオから見える八ヶ岳
3P パティオ正面右にあるアイボルトのところから左上するランペを登り、レイバック気味にクラックを登りチムニーに入る。

Photo9 ランペを左上する
階段状になったチムニーの中をチョックッストーン目指して進みステミングで5mほど登ると大テラスに出る。
大テラスからは展望が開け瑞牆山本峰もすぐ目の前、

Photo10瑞牆山本峰(こちらを見ている人が)
隣のナイフピーク飛び移れそうな感じに見える。

Photo11 すぐ隣のナイフピーク
ここでもう不要と思われるカム類を残置し、身軽になって4Pに取り掛かる。
4P 大テラスからはチョックストーンの上に立って1ピン目にアブミを架けて登り始める。

Photo12 大ヤスリ岩最上部をアブミで登る
4ピン目はリングが失われており3mの細引き、さらに上のほうも細引き、お助け紐が下がっている。徐々に体が慣れてくるとアブミの最上段に立って架け替え23、4回のあとフリーで5、6m登り所用時間30分でピークに立った。
ピークからは展望がすばらしく、瑞牆山本峰山頂からこちらを見ている人も姿も良くわかる。

Photo13 瑞牆山本峰山頂

Photo14 小ヤスリ岩と西峰岩峰

Photo15 眼下の登山道
ピークからは懸垂下降で大テラスに降り立ち

Photo16 これから懸垂下降
残置したカム類を回収後登ってきたのとは反対側の基部に降り立ち、登り始めの基部まで戻って装備を解いた。
昼食休憩後、いま登った大ヤスリ岩を眺めるべく瑞牆山に登ったが残念なことにガスが湧き出して指呼の間にある大ヤスリ岩は姿を消してしまった。

Photo17 瑞牆山山頂
山頂で休憩後登山道を降って大ヤスリ岩のところまで来ると時々ガスが切れて姿を現したので思い出写真を撮り駐車場へと戻った。
二子山 (小鹿野)

Photo0 二子山
記録
日程:2014,11,03
メンバー:Nさん、安田
11/03日 天候 晴れ
コースタイム:坂本登山口(8:00)→股峠(10:25~10:40)→弓状エリア(10:45~11:15)→股峠(11:25)→東岳(11:50~12:35)→股峠(12:50)→西岳(13:35~14:00)→志賀坂峠分岐(14:45)→股峠(1510)→登山口(15:40)
秋が深まって紅葉前線がだいぶ里に近づいてきたので紅葉と岩混じりのハイキング、さらにクライミングの見学を兼ねて秩父の二子山を歩いた。
R299を少し入った林道の路肩に車を止め坂本登山口より入山。登り始めてすぐに沢に降り、腐った丸太の橋の横を飛び石で越えて左岸に移るとすぐに岩を巻くようにこれまた腐りかけた桟道。ここを過ぎると右斜面を折り返すように登る濃い踏み跡があり・・・・ここで大間違い。
踏み跡を進むとしばらくピンクテープが下がっていたがやがて目印もなくなり道を失う。
最後の目印まで戻って目印を探すが先は見当たらず。落葉して明るい尾根筋を登るがやがて急登となり左へ進路変更し涸れ沢を三筋ほどトラバースして漸く登山道に復帰。回り道をしたおかげで股峠に着いたときには倍以上の時間を使ってしまった。
漸くたどりついた股峠で休憩後、少し坂本方面に戻ったところから東岳の基部にある弓杖エリアへ向かい、クライミング見学

Photo1 弓状エリアの岩壁”悪魔のエチュード”
数グループが難しいルートに挑戦している様子を見学後、股峠に戻り今度は東岳山頂を目指す。

Photo2 二子山東岳
最初は土の急登であるが落ち葉で滑りやすい。岩の基部につくとここからは岩登りが始まり、やがて視界が開けると足元はスッパリ切れ落ちた痩尾根。幾つかの小ピークを巻き、あるいは越えて広場に出ると山名標がある東岳山頂。

Photo3 二子山東岳 山頂
さらに少し進むと秩父の山々を一望できる展望台。連なる山々の向こうには武甲山、そして同名の二子山(横瀬)の姿も。

Photo4 秩父の山並み
東岳から股峠に引き返し今度は東峰・本峰・西峰と3つのピークをもつ西岳へと向かう。

Photo5 西岳(東峰)
登山道は途中から西岳東峰経由の上級者コースと直接山頂に向かう一般コースに分かれるが一度設置された鎖を安全のために取り外したという上級者コースに進路をとる。分岐からすぐに登山道は岩登りとなるが手がかりが豊富にあり、さらにルート上には多分鎖をあったときの名残であろう支点が各所にあるので、落ち葉に埋まったルートを探しながら登るよりは易しく感じられる

Photo6 コース途中の岩場
やがて勾配が緩んで周囲がブッシュとなるとまもなく東峰山頂。山頂の縁にはマルチピッチクライミングの終了点のアンカーが設置されており、下のほうから登ってくる姿が見えた。

Photo7 西岳(本峰と西峰)
東峰から西岳本峰山頂は指呼にある本峰に移動し、クライミングの様子を見ながら昼食休憩。連休最後の日とあって見渡せばそれぞれのピークには人の姿がみうけられる。

Photo8 西岳(本峰)山頂
先行グループが立ち去って西峰にのピークに差し掛かったところで我々も出発。

Photo9 西岳(西峰)
西峰へのルートも痩せ尾根を降って登って、小ピークを越えて巻いてと変化に富んでおりなかなか楽しい。
時折振り返ると進むに従い通過した東峰・西峰も姿を変え、切り立った西岳南壁を横から見ることになる。西峰のピークを過ぎ、少し進み岩壁を一気に降りクサリ場を過ぎると道は樹林帯へと入り、

Photo10 クサリ場を降る
杉の植林の中を下ってゆくとやがて太陽がまぶしい伐採地が広がる。

Photo11 伐採地から見た西岳南壁
ネットがめぐらされた伐採地の縁に沿って降るとローソク岩方面と志賀坂方面の分岐。ここからローソク岩方面へと進み、植林帯をトラバース気味に降れば今度はローソク岩と股峠方面の分岐。股峠方面に進むとやがて祠エリアの岩壁の下に出てすぐに股峠に到着。今日何回目かの股峠であるが、今度はここから坂本の登山口目指して下山。
途中で登りのときに道を誤った地点を確認し原因解析した。
登山道を降ってくると、先述の右折して斜面を登った踏み跡は、本来の登山道が岩を降り気味に巻いているのに対し岩の上を通過している。岩部分で登山道の桟道が腐りかけているのと落ち葉に覆われているので、下山時には踏み跡明瞭なほうを巻き道と思い進んでしまい登山道から外れ、しかししばらくすると、踏み跡が薄くなってしまうので戻ってくると踏み跡が一層濃くなる。我々は登りで濃い踏み跡のほうに進んでしまったわけである。しかし、濃い踏み跡の先にも途中までピンクテープが下がっていたのだが・・・・・。今回歩いたエリアは狭かったので少し行けばどうにかなるさという慢心も余計な回り道での時間浪費を助長した。
”分岐では誤った道ほど踏み跡が濃い”・・・・・正しいほうは1回分の踏み跡、誤ったほうは往復2回分の踏み跡