2018年01月の全記事一覧
- 01/22 日光 半月山 中禅寺山
- 01/19 榛名山 三ツ峰山 旭岳
- 01/16 西上州 秋葉山 ゴシュウ山
- 01/12 三つ峠 金ヶ窪沢大滝2018
- 01/07 王岳 鬼ヶ岳 雪頭ヶ岳
- 01/03 吉井三山 多胡美人 八束山 牛伏山
日光 半月山 中禅寺山

Photo0 半月山を越えた展望台から見た中禅寺湖と男体山
記録
日程:2018,01,21
メンバー:安田
01/21 天候 晴れ :
コースタイム:歌ヶ浜駐車場(8:12)→茶ノ木平登山口(8:29)→茶ノ木平ベンチ(9:40~9:49)→展望台(10:15~10:18)→茶ノ木平遊歩道入口(10:20~10:24)→狸山(10:50)→中禅寺湖展望台(11:03~11:16)→半月山(12:06)→大岩(12:10~12:18)→展望台(12:23~12:29)→半月峠(12:52)→中禅寺山(13:04)→阿世潟峠(13:33~13:41)→阿世潟(13:53)→狸窪(14:16)→大使館別荘公園入口(14:40)→歌ヶ浜駐車場(14:52)
行程14.1km 累積標高1010m ルートマップは ここ です。
自宅周辺から例年なら真っ白に見える日光の山々も今年は雪が少なく白い輪郭もハッキリせずボンヤリと見えるだけ。
月から火曜日は春近しの知らせの南岸低気圧通過で関東地方大雪予想が出ているので、大雪になれば雪国とは違い除雪もなかなか進まず交通も困難になるとその前に思い現地確認しようと日光に出かけた。
東北道を宇都宮ICで降り日光宇都宮道路を経て中禅寺湖畔の歌ヶ浜駐車場に着いてみればやはり日曜日数グループの登山者が準備中。いろは坂途中で路側に少し雪があったものの道路は乾燥しており、歌ヶ浜の駐車場も周辺に除雪された雪が多少あるだけだった。
駐車場から中宮祠方面に車道を戻り途中で案内板に従って右折、坂を登って行くと茶ノ木平方面への登山口があった。

Photo1 茶ノ木平への登山口
登山口で右折して雑木林の中の道を登って行くと次第に雪が現われ始め尾根に乗ると登山道は雪道となった。
ここを歩く人が少ないのか数人のトレースがあったが、クラスとした雪よりも解けて再氷結した氷で登りにくい。登りなのでアイゼンを着けずに登って行くと左側にかつてあった茶ノ木平ロープウエーの駅跡の平坦広場が広がっていた。

Photo2 茶ノ木平 遊歩道案内板と指導標
一人のトレースしかない雪原に入ってみると正面に殆ど地肌のままの男体山が見え今では展望ポイントになっているらしいが他方向は雑木林に囲まれ展望が無い。茶ノ木平駅跡からさらにトレースを追うと雪原の中にベンチが現われたので陽射しを浴びながら休憩。
休憩後、先に進むと明智平・細尾峠への分岐に出た。明智平・細尾峠方面にはおそらく単独登山者のも思われる古いトレースが残っているだけだった。
半月山目指して落葉後の明るい雑木林の中のトレースを追ったが以前足尾の手焼沢を遡行し手長沢を降ったときに歩いた遊歩道部分は周囲の景色が違っていてどこだか解らなかった。
下生えの笹原の上に雪が現われたり消えたりしたと変化する道を進むと木製櫓の展望台に出た。

Photo3 展望台 中禅寺湖方面が良く見える
展望台からは眼下に広がる中禅寺湖と男体山あるいは方向を変えると日光白根方面の山々が見渡せた。中禅寺湖畔からは前白根山と白根隠山の稜線で遮られてテ見えなかった日光白根山も標高が上がったのでその姿を現した。

Photo4 中央の一番高いのが日光白根山 中央右は前白根山
展望台から降るとすぐに中禅寺湖スカイラインに出て横断し

Photo5 中禅寺湖スカイライン横断点 茶ノ木遊歩道入口BSあり
向かいの斜面にある登山口から狸(むじな)山山頂を目指した。中禅寺湖スカイラインは中禅寺湖畔から半月山直下の駐車場までの県道で今は冬期閉鎖中。路面の一部は雪が消えていたが残った雪面の上には古いトレースが残っていた。
狸(むじな)山へ道は雪解けの水が凍った透明な氷が各所に出てくる急登を登り、やがて緩勾配の快適な雪上歩きとなった。

Photo6 狸(むじな)山への登山道
テレビ電波の送信アンテナが見えてくるとまもなく狸山山頂に到着したが展望は無かった。

Photo7 狸(むじな)山山頂
アンテナの建物横を降るとすぐに中禅寺湖展望台の大きな駐車場に出た。陽射しを背中に受けながら駐車場の片隅の中禅寺湖を眺めるベンチで休憩し、駐車場の片隅の登山道からダラダラと長い登山道を登って行くと小1時間で樹林に覆われ展望が無い半月山山頂に出た。

Photo8 半月山山頂
山頂を通過し降ってゆくと足尾方面の展望が良い大岩に出た。ここが展望台と思いここでも休憩し更に少し降って中禅寺湖スカイライン終点の駐車場へ降りる分岐を直進すると今度は本物の木製櫓の展望台が現われた。登ってみると袈裟丸山から庚申山鋸山皇海山錫ヶ岳白根隠山へと続く山並みが見渡せた。

Photo9 足尾山塊の山並 中央が盟主の皇海山
中禅寺湖の八丁出島と男体山の景色も素晴らしかった。

Photo10 中禅寺湖と男体山 湖に突き出ているのは八丁出島
展望台から戻り明るい笹原の中を半月峠へと降ったが、半月山西面の登山道は雪とそれが解けて凍った氷でスリッピー。掴むものは立ち木が無く足首丈の笹しかないのでここでチェーンアイゼンを着けた。チェーンアイゼンのおかげで今までとは違って足の置き場を探す苦労から開放されたのであっという間に半月峠に降り立った。
半月峠から直進し再び中禅寺山に登り返して山頂を過ぎ、

Photo11 中禅寺山山頂
明るい雑木林の中を降って途中南面の崩壊地の上を通過し小ピークを越えると阿世潟峠に出た。

Photo12 正面に社山を見ながら阿世潟峠に降る
阿世潟峠からの湖畔の阿世潟まで道は上部200mくらいの木段部分は北面で雪が残っており登山者が多いのと相まって雪が踏み固められツルツルになっていてアイゼン無しに降るのは難しい。
それを過ぎて勾配が緩むと良く踏まれた歩きやすい雪道となり、阿世潟で遊歩道に出ると後は多少のアップダウンがあるものの平坦路になった。(阿世潟から駐車場までは昨年の 社山 をご覧ください)
八丁出島の付け根を過ぎ半月峠への分岐のある狸窪を過ぎると除雪路となったのでチェーンアイゼンを外した。北風で岸に打付ける波音を聞きながらイタリアやイギリスの大使館別荘記念公園前を通過し中禅寺湖スカイラインに出るとすぐに歌ヶ浜駐車場に戻った。

Photo13 駐車場近くの"しぶき氷“ 水しぶきが飛ばされ岩や流木に付着して氷化したもの
榛名山 三ツ峰山 旭岳

Photo0 天目山からの三ツ峰山東峰(左)と西峰(右) 間に2つの小ピークがあります
記録
日程:2018,01,18
メンバー:安田
01/18 天候 晴れ :
コースタイム:救世真教駐車場(7:29)→奥の院(7:42) →P1010(8:32)→三ツ峰山東峰(9:37~9:48)→旭岳(10:29~10:42)→七曲峠(11:25)→天目山(11:43~11:59)→三峰山分岐(12:25)→三峰山西峰(12:57~13:11)→P1133(13:38)→林道ゲート(14:15)→救世真教駐車場(14:36)
行程13.5km 累積標高1430m ルートマップは ここ です。
このところ冷えこむ日が続き天気予報ではこの冬一番の冷え込みを連発。しかし18日はその中でたったの1日、寒の中休みとも言える桜の咲く頃の気温になるというので榛名山でまだ未踏の三ツ峰山に出かけてきた。
三ツ峰山は榛名湖を取り囲む外輪山の1つで関東ふれあいの道からの登るのが一般的であるが今回は麓から踏跡が有るか無いかの尾根を登り、ついでに三ツ峰山の両脇の天目山と旭岳を含めて周回するルートを歩いた。
高崎から県道126で箕郷を経て榛名湖方面に向かい最終の民家のある唐松集落の手前右側にある救世真教の駐車場に車を停めた。

Photo1 駐車場横の救世真教施設への道路入口
駐車場横の宗教施設へと繋がる舗装路を登って行くとすぐの流汗悟道の分岐から奥の院目指して進み、尾根上に向かう踏跡を進むと石祠の中に金竜神が祀られた奥の院に出た。

Photo2 奥の院 中央の石祠の中には玉を掴んだ龍のが祀られていた
奥の院から薄い踏跡を辿り交差する作業道を横断。この辺りから何回か作業道に出会うが尾根を登る踏跡は無く兎に角高みを目指して進んだ。
途中幾つかの小ピークを越え、音羽山からの尾根と合わさるP1010を越えると勾配が増すとともに顕著な尾根になり木々の間から見える周囲の山より高度が高くなるとP1280に到着。今まで行程では昨夜の雨と今朝の陽射しで地面の凍結は無かったがP1280からの北斜面では雪は無いがしっかり凍っており下降に気を使った。コルに降り立つとヤセ尾根にホッカリ開いた岩窓があった。

Photo3 コルにある岩窓
岩窓を左に見て稜線に復帰するとすぐに三ツ峰山東峰山頂に出た。

Photo4 三つ峰山東峰
ここには石祠があるものの周囲は雑木林で殆ど展望無し。しかし榛名湖周辺を歩く関東ふれあいの道から登ってくる登山者が多いのかここまで濃い踏跡有った。
三ツ峰山東峰で休憩後濃い踏跡を辿るとすぐに西峰との分岐に出た。ここは関東ふれあいの道方面に右折して一旦降り登り返すと関東ふれあいの道に出た。ここも右折し正面に三角形の旭岳を見ながら木段を降ってゆくと

Photo5 正面に見える三角形の山容が旭岳
やがてベンチのある広場に出た。指道標はここで左折し松之沢峠に降ってゆく関東ふれあいの道が記されていたが直進する旭岳を示すものは簡素で目立ちにくい手書きの指導標だった。
分岐から防火帯のカヤトの中の踏跡を辿るとすぐに山道となり潅木に掴まって急登を登ると旭岳山頂に出た。周囲は潅木で素晴らしい展望が広がり、榛名外輪山の山々や沼原の中を一直線に通り抜けるメロディーライン、

Photo6 蛇ヶ岳(左)と臥牛山(右) 中央の平地は沼原 一直線の道路は県道33

Photo7 結氷し始めた榛名湖 背景は掃部ヶ岳
南面には高崎から関東平野を見渡せる休憩適地もあるので冷たい北風を避けてここで休憩。
休憩後は旭岳分岐まで戻り関東ふれあいの道を松之沢峠に進み、松之沢峠で県道28に出て榛名湖方面に降りしばらく舗装道路歩きの後箕郷方面に向かう県道26を七曲峠まで登り返した。七曲峠で右折し関東ふれあいの道を天目山に登り、山頂から三ツ峰山を見ながら休憩。
天目山から再び七曲峠に戻り、今度は県道126を横断し木段を上り三ツ峰山分岐を経て三ツ峰山東峰西峰分岐に戻った。今度は右折して西峰目指して進み最初の小ピークを過ぎる頃には踏跡が薄くなり、次の岩峰右側を巻き降って

Photo8 東峰西峰間にある2つの小ピーク 西峰寄りの小ピークは岩峰だった
トラバースする頃には殆ど解らなくなった。
稜線に戻り防火帯に出て笹原の中を登り返すと西峰山頂に出た。西峰山頂は南方面の木の枝が払われていて前橋高崎方面の展望が開けているが今日は残念ながら靄が掛かり県庁や高崎市役所のビルがやっと見える程度だった。

Photo9 三つ峰山西峰からの前橋高崎方面の展望
防火帯は山頂から更に北西に延びているがそちらには進まず南に延びる雑木とササに覆われた細尾根を降った。山頂から踏跡は無く下生の潅木を掻き分けて進むとすぐに大岩が出てきて進路に迷いつつ大岩右側の急斜面を木に掴まりながら尾根筋を外さないように下降。

Photo10 南尾根の稜線上の大岩 急斜面を巻いて通過
やがて幾つかの大岩を過ぎ稜線上を歩くことが出来るようになったが次々現われる岩を乗越すのか岩の間を降るのかあるいは左右どちらを巻き降るのか緊張の連続でどうにかP1133まで辿りついた。

Photo11 尾根には苔むした岩がゴロゴロ
この先まだ同じような状態が続いたが標高が下がったためか獣道が時折現われ、イノシシの休んだ跡か笹がなぎ倒されたスペースや餌を探して掘り起こした跡もあった。
尾根が広くなり植林が始まると獣道はその中に消えて行き、代わって作業道が幾筋も現われだした。尾根を跨ぐ作業道に惑わされること無く横切って降るとやがて左に白い堰堤が見え出し、丸太で塞がれた作業道のゲートが現われほど無く林道ゲートに出た。

Photo12 閉鎖された林道ゲート横を通り抜けて県道126に出た
林道を降るとすぐに県道126に合流、そのまま県道を歩いて車を停めた救世真教の駐車場に戻り周回を終えた。
今まで榛名山のいろいろな峰の頂を踏んだが今回登った旭岳からは関東平野や榛名湖を取り囲む峰々と結氷しつつある榛名湖、そして遠くには雪で白くなった県境の山々の素晴らしい展望が広がっており1、2を競う好展望の頂であった。
西上州 秋葉山 ゴシュウ山

Photo0 ゴシュウ山山頂からの秋葉山山頂 石造物が見えます
記録
日程:2018,01,15
メンバー:安田
01/15 天候 晴れ :
コースタイム:林道奥山六車線舗装終点(7:56)→不動明王(8:06) →秋葉山のコル(9:03)→秋葉山山頂(9:08~9:29)→秋葉山のコル(9:33)→ゴシュウ山山頂(10:00~10:11)→秋葉山のコル(10:33)→東面三角岩窟(10:47)→作業道(11:07)→林道(11:30)→林道奥山六車線舗装終点(11:33)
行程4.7km 累積標高6260m ルートマップは ここ です。
この前 木々岩峠を歩いたとき にゴシュウ山(仏岩山)山頂から秋葉山を探したが何処が秋葉山か解らなかった。しかし下山途中で秋葉山の取り付けだけは確認しておいたので秋葉山を確認しようと出かけた。
下仁田からR254で内山峠に向かう途中、西牧の手前左側の鏑川沿いにある”おかた茶屋"を過ぎたところで左折し橋を渡って林道奥山六車線に入り、道なりに進んで馬居沢集落を過ぎてしばらく進むと林道の舗装が無くなった。
舗装終了点横にある駐車スペースに車を止め、装備を整えて更に林道を進み右側に不動明王のブロック積の小屋が現われると秋葉山への取り付きに到着した。

Photo1 不動明王 (ブロック小屋の中)
不動明王の前から水量が少ない馬居沢に降り、石飛び対岸に渡り急登に取り付いた。
目印テープが沢山あるがかなり怪しげなものもあったので従うことなく踏跡を辿りやがて岩壁沿いをジグザグに登りだすと左岩壁に岩窟が現われた。

Photo2 次々現われる岩窟の1つ
登るに従い次々と岩窟が現われ、中を覗くとそれぞれ石碑があるが知識が無い私には良くわからない。岩壁に沿って4窟ある岩窟群を過ぎ、ザレた急登を登って支尾根に出ると麓の馬居沢集落や沢の対岸の物語山が木の間から見え出した。
尾根の先は岩峰がありのそのまま尾根上を進めそうも無く、踏跡は右へ一旦降りトラバースするように隣の尾根目指して進んでいる。
乗換えた尾根を登って行くとやがて秋葉山のコルに出た。ここで左折し大岩を巻くように登って潅木の中を進むと展望が開けた秋葉山山頂に到着。

Photo3 秋葉山山頂
取り付きからここまで陽射し無かったが山頂には陽光が降り注ぎ石仏や御嶽三座神、2基の石祠があった。浅間山や物語山、

Photo4 物語山(左) 遠くに冠雪した浅間山
妙義山、ゴシュウ山、

Photo5 御嶽三座神の向こうにはゴシュウ山
角が重なって1つの塊に見える鹿岳を見ながら休憩し、コルまで戻って尾根を直進しゴシュウ山を目指した。
コルから急登を登って次の小ピークに出ると日野大権現の石碑と3基の石祠が並んでいた。

Photo6 三基の石祠のうちのニ基
ここから降ってヤセ尾根を通過すると

Photo7 ヤセ尾根
ゴシュウ山山頂までの間の小ピークには石碑や石像が次々祀られていた。(地図参照)
やがて尾根が先日歩いた木々岩峠からの尾根(鏑川・南牧川分水尾根)に突き上げたところで左折し登り詰めるとゴシュウ山山頂に出た。

Photo8 ゴシュウ山山頂
ここからは漸く鹿岳の角が2つの角(一ノ岳・ニノ岳)が認識できた。登ってきた尾根の先に秋葉山山頂のある石造物群が白く見えたが、標高が低い秋葉山は背景に埋もれてしまって山容が解り難く、やはり秋葉山から登ってこないと認識できない。

Photo9 ゴシュウ山山頂からの秋葉山山頂(石造物が見えます)
ゴシュウ山から秋葉山のコルまで戻って右折、登ってきたときとは反対側の斜面(東面)を降った。植林の急斜面を薄い踏跡を辿ってジグザクに降り、やがてカエデの落ち葉で殆ど踏跡が消えた斜面を隠れた石車に注意しながら降り、漸く見つけた目印テープで右折して少し登り返すと東面の三角岩窟に到着した。

Photo10 東面の三角岩窟
中に石碑のある三角洞窟をチョット覗いて引き返し、時折踏跡や獣道らしきものが現われる急勾配を適当に降るとやがてしばらく歩かれていない作業道らしき道形に出た。
ここで左折し道形を進んで秋葉山からの尾根のコルが見えてきたところで作業道から離れてコルを目指して登り尾根に出た。
コルで尾根を乗越し凹地形を降るとやがて涸れ沢となり勾配が緩んで現われた小さな堰堤群の横を降ると林道に出た。

Photo11 林道から見た堰堤群と水路
上手く地形図どおりに歩けたので林道着地点からは駐車スペースまで至近だった。
距離も短く下山したのは正午前だったが生憎他山の地図を持ち合わせなかったので久しぶりにのんびり車を走らせ家路に着いた。
三つ峠 金ヶ窪沢大滝2018

Photo0 金ヶ窪大滝
記録
日程:2018,01,11
メンバー:Nさん、安田
01/11 天候 晴れ :
降雪が極端に少ないため例年なら既に雪布団の下に眠っている八ヶ岳の氷瀑も未だ元気な姿を現しているらしい。しかしこのところ重い荷物を担いでのテント泊をやっていないので遠出は・・・・・。といったところで近くてそれなりに素人でもアイスを楽しめる三つ峠の金ヶ窪沢の大滝に出掛けた。
毎年 恒例のようになっている が出かけるたびに氷の様子が違うのでその違いを見るのも楽しみの一つになっている。
河口湖ICで降りると温度計は-4℃、御坂トンネル手前で天下茶屋方面に右折して登って行くと-8℃に低下したが周囲には全く雪が無くリスが道路に出て遊んでいた。あまりにも天気が良いのでチョット回り道して天下茶屋まで行ってみるがかろうじて雪で白くなっているのは富士山の山頂付近だけで東側には高層の強風を思わせる雪煙が発生していた。

Photo1 天下茶屋からの富士山
天下茶屋から戻り林道に入って三つ峠登山口に車を停めて歩き出すが相変わらず周囲に雪は無い。やがてたどり着いた下降点から踏跡を辿って沢へ降りるが雪が無い代わりに露出した地面が凍っていて滑りやすく潅木に掴まって降った。
堰堤上の氷床に降り立ったところでアイゼンをつけ、沢を大滝まで詰めるがちょっとした落差があるところでは岩と氷のミックスでバイルを出すかどうするか戸惑う場面も。

Photo2 金ヶ窪沢
往路は登りなのでよいが、帰路では沢から外れて泥斜面を歩いて戻った。
たどり着いた大滝は今まで見た中ではもっとも氷が発達し上部まですっかり凍りに覆われていた。

Photo3 金ヶ窪沢大滝
大滝下でクライミング準備に取り掛かったが気温が低いにもかかわらずいつも吹いている谷筋に沿って吹き降ろす風が無いので体感は然程寒くなく、毛糸の薄手手袋でも対応できたのでトップロープ張りのアイススクリューも上手くきめることができた。
1年ぶりのアイスでパイルもなかなか上手く決まらなかったが登るルート変えながら各々数回登ったが2人だと休む暇が無いのですぐに満腹。

Photo4 金ヶ窪大滝を登る
やがて最初は柔らかだったロープも次第に水分を含みそれが凍って針金状態になってきたところでロープを回収し休憩。
休憩後は硬くなったロープをどうにか纏めて大滝下流の堰堤に移動し、ロープを張りなおして堰堤下に降ってみると一番氷の発達した中央部は氷柱や内部に空間が出来たスケルトン状態の氷壁だった。
握り拳ほどの氷にアイゼン前爪を蹴りこむと氷は崩れ、崩れないであろう内部へは爪が届かず。バイルも打ち込むよりは引っ掛けといった状況でトップロープでなければとても登れない。
堰堤上は水平な氷床なので乗越し練習には最適と思い何度かトライするがバイルを打ち込む角度が変わるので難しい。最後に上手く決まったところで本日のアイスクライミングを終了し駐車場へと戻った。登山道下にはいつもなら雪の埋もれて見分けがつかない凍った沢の氷床が白く光って蛇行しており始めてみる景色だった。
王岳 鬼ヶ岳 雪頭ヶ岳

Photo0 西湖畔から見た富士山 雪が少ないので“黒富士”
記録
日程:2018,01,06
メンバー:Sさん、安田
01/06 天候 晴れ :
コースタイム:根場駐車スペース(7:55)→王岳登山口(8:40~8:49) →五湖山分岐(9:55)→王岳(9:58~10:19)→鶯宿分岐(11:26~11:37)→鍵掛峠(11:39)→P1700(12:34~12:43)→鬼ヶ岳(12:51~13:05)→雪頭ヶ岳(13:20)→雪頭ヶ岳登山口(14:34)→根場駐車スペース(14:50)
行程11.3km 累積標高1340m ルートマップは ここ です。
ラニーニャの影響で今シーズンは太平洋側の降水量が極端に少なく、例年なら自宅から見える関東周辺の山も白くなっているのだが今年は黒い山並みしか見えない。正月連休明けなので帰りの中央高速小仏トンネル渋滞も少ないと思い日帰りで雪が少ない富士山を直近で見ようと富士山を取り囲む山の1つ王岳に出掛けた。
中央高速で山梨県内に入っても例年と違い周囲の山には雪が無く、河口湖ICから西湖畔までの道路横にもいつもなら除雪後の汚れた雪があるのだがそれも見当たらなかった。道の駅”かつやま”の前を通り抜け西湖畔根場の魚眠荘前の駐車スペースに着くとやはり登山準備中のグループがいた。
我々も準備を済ませ王岳目指して歩き出すが、先行者は逆ルートで鬼ヶ岳から王岳を周回するらしくすぐに右折して視界から消えた。
根場から道標に従って西入川に沿いに徐々に高度を上げてゆくが堰堤工事用道路跡らしくコンクリート舗装されているので靴底の固い登山靴では歩きにくい。コンクリート道路歩きに飽き飽きしてくると漸く王岳への登山道入口に到着し

Photo1 工事道路終点の王岳登山口
休憩を取るが山の南面なので北風も当らず陽光燦燦で暖かい。
急斜面につけられた九十九折れの道を登って行くとやがて稜線に出て右折。この頃になると弱い北風を受ける体の前面は寒くズボンに陽の当たる足の背面はポカポカ。
帰宅して麓の河口湖町の気温を調べるとこの日の最高気温5.7℃朝の気温-9.8℃だった。
稜線上を進み五湖山への分岐を過ぎるとすぐに王岳山頂に到着。

Photo2 王岳山頂
正面に富士山が見えたが噂どおり雪が少なく例年の雪を裾まで纏った姿とは大違いで、山襞の間に雪が残っているだけで赤富士ならぬ”黒富士”
富士山頂に雲がかかっていたので流れ去るのをまっていたが下山するまで取れることは無かった。

Photo3 王岳山頂からの富士山“黒富士”
稜線上の道は日陰部分では雪下は無く風で木から落ちた霧氷の残骸が乾いた土の上に残っていたし。日当たりの良いところでは乾燥したサラサラの土で何れも滑りやすく歩き難かった。小ピークのアップダウンを繰り返し、鍵掛から降った鞍部の鴬宿分岐で一休みして登り返すとすぐに鍵掛峠に出た。
ここも正面に富士が見えるが先ほどからの時間経過で太陽高度が上がったためか山襞の雪が幾分白さを増したようだ。
P1594からコルの大岩目指して降り大岩南面から巻き上げて

Photo4 大岩南面のロープ
登り返すとP1700に到着。ここで一息入れて再び降って薄雪がついたた最後の斜面を登りきると漸く鬼ヶ岳山頂。

Photo5 鬼ヶ岳山頂 鬼の角があります
振り返ると今まで歩いてきた王岳からの尾根、

Photo6 王岳への尾根 遠くに見えるはずの南アルプスは雲の中
鬼の角の向こうには節刀ヶ岳・十二ヶ岳その先には山頂にアンテナの立つ三つ峠山が見えた。

Photo7 鬼ヶ岳の隣の金山と右奥が十二ヶ岳
鬼ヶ岳山頂から南に伸びる尾根を進みアルミ梯子を降ってコルから登り返すと雪頭ヶ岳。

Photo8 本ルート唯一のアルミ梯子
この間は陽射しも無く、鬼ヶ岳西側のコルを抜けてきた風が吹きつけて寒かった。漸くこのあたりで斜面に残った雪が現われたが雪頭ヶ岳南面のお花畑に出ると北風も無く陽光が降り注ぎ暖かかった。

Photo9 お花畑からの富士山 下に見えるのは西湖
道はお花畑からブナの急坂を降りやがて檜の植林帯に入って東入川沿いに高度を下げ、堰堤上で左岸に移り堰堤下で涸れた沢を渡って再び右岸に戻ると工事用道路終点の広場に出た。広場を横切り舗装された道を西湖目指して降り魚眠荘前を通過して駐車スペースに戻った。
例年一月頃は裾のほうまで雪を纏う富士山だが今年は雪が少なく”黒富士”、山麓の茅の原も白くはならず枯れ草色でわずかにスキー場だけが白かったが・・・・。
雪解けのときとは違う山襞模様は必見の価値あり。
吉井三山 多胡美人 八束山 牛伏山

Photo0 多胡美人(朝日岳)
記録
日程:2018,01,02
メンバー:Sさん、安田
01/02 天候 晴れ :
コースタイム:牛伏ドリームセンター(7:32)→朝日岳北登山口(9:16)→朝日岳北峰(8:44~8:53)→朝日岳南峰(9:00)→H300(9:52~10:08)→八束山西ルート登山口(10:31)→八束山山頂(11:17~11:38)→羊の足跡(11:41)→浅間山(11:58)→八束山北ルート登山口(12:12)→北登山道林道交点(12)25)→見晴台(12:51~13:00)→牛伏山山頂(13:28~13:46)→展望台(14:05~14:14)→林道合流(14:44)→牛伏ドリームセンター(15:017)
行程15.6km 累積標高1190m ルートマップは ここ です。
新年を迎えたが北から強い寒気団がやってきて日本海側は大雪、風も強いので雪山に登るには条件が悪すぎる。一方太平洋側は晴れて乾燥状態で低山は雪なし。いつも上信越道を通るときに吉井から富岡の辺りで南の山の上にお城が見えるので気になっていたが吉井三山と呼ばれる里山があるとのことで低い山なら風も弱いと思い正月早々に出かけた。
吉井の町から山上のお城を目指して進み牛伏ドリームセンターの駐車場に車を停め、舗装道路を歩いて県道71に出る手前で左折、山際に沿って進み県道71を横切って直進するとやがて右手にゴルフ場が迫ってきた。
左側にある朝日岳北登山口から入山し

Photo1 多胡美人(朝日岳)北登山口
落ち葉の登山道を登って行くとトラロープがさがった岩場に出た。ここから山頂までは乾燥した泥斜面の登りとなり、急登にはロープが掛かっていたが落ち葉と浮砂で歩きにくい。
斜面では足をフラットに置かないと滑り、しかも雪山と違って相手が乾燥して硬くなっているのでキックステップも使えず雪山よりも歩行練習には良いかも知れない。
やがて雛段のようなフラット地形が現われそれを越えて登りつめると朝日岳(多胡美人とも呼ばれる)北峰に到着。

Photo2 多胡美人(朝日岳)北峰山頂
山名標には天引城址とも書かれていたので先ほどのフラット地形はその名残と思われる。
落葉した木の間からは浅間山や妙義山榛名山が見えるがやはり山頂は北風が冷たかった。
休憩後頂稜を南に進むと両側に道形らしきものが無い天引城の遺構と思われる切通しに出た。切通しを越えるとすぐに露岩の南峰山頂。一般道はここで左折して東尾根を降るようだが、大岩が連なる西尾根にもピンクテープがあったのでそれに従って岩尾根を進み途中から急勾配の北斜面に

Photo3 南峰からの北斜面下降 急斜面を長いフィックスロープを握って下降
フィックスされたロープに掴まって急降、尾根を巻くように西に進むとコルに出た。
コルから植林の緩やかな斜面を降って林道に出て落合集落目指して降ると朝日岳南面は北風が遮られ太陽燦燦でポカポカ。思わず林道に腰を降ろして休憩。辺りには水仙も咲き乱れまるで南伊豆のようであった。
林道から県道71に出て北進、神戸集落手前で右折して八束山(地形図では城山であるが道標類は全て八束山と記されていた)を目指した。
大沢川を渡ってすぐに左折、川沿い進むとやがて尾根末端の八束山西ルート入口が現われた。

Photo4 八束山西ルート登山口
炭焼き窯跡を経て稜線上を登って行くと木々の間からは朝日岳(多胡美人)が見え出し、幾つかの大岩を巻いたり直登して越えるとやがて八束山山頂に出た。

Photo5 八束山(城山)山頂
八束山は吉井三山の中央に位置するので朝日岳それのこれから登る牛伏山が良く見える。

Photo6 これから登る牛伏山
山頂からは北ルートを降り途中"羊の足跡”の岩から

Photo7 羊の足跡 岩の中央の窪み 指先のような抉れた部分もあります
浅間山を経て八束山登山道北口に出た。

Photo8 浅間山山頂 ここからも高崎前橋の展望が得られます
吉井町塩の集落から右折して橋を渡って舗装路を上り詰め舗装が途切れたところにある北登山道との交点から入山し赤谷からの登山道との交点で左折、沢筋を登り詰め尾根に乗るとやがてベンチのある見晴台に出た。この辺りでは北風の収まり梢越しの陽射しも暖かかったので休憩。
休憩後も稜線上を進み2箇所ほど林道を横切ると牛伏山山頂に出た。

Photo9 牛伏山山頂
山頂には電波塔が立ち見晴らしも良くないが山名板を埋め込んだ大岩の辺りだけ陽光が射しこみ気持ちよいので岩の基部の落ち葉に腰を下ろし大岩に寄りかかって休憩、ついウトウトしそうになった。
電波塔の横を通り琴平神社前で右折しトラバースするように戻って洞窟観音を訪れ、

Photo10 洞窟観音 おっぱいを含ませているのは慈母観音?
再び引き返して地面に伏した牛の像を過ぎるとお城の天守閣を模した展望台(一郷山城)に到着。

Photo11 いつも高速から見ていたお城 牛伏山展望台(一郷山城)
展望台に上がり最上階から外に出て展望を楽しんだ後、舗装道路を降って途中のカーブのところから再び登山道に入り牛伏山をトラバースするようにつけられた道を進んで小尾根を越えて次の尾根の稜線に出た。右折して良く整備された擬木階段の道を降り再び林道に出る寸前で今度は薄い踏跡を辿って植林の下生えのブッシュを横切り舗装林道に合流した。
舗装林道を降り前方に牛伏ドリームセンターが見えてきたところで左折し林道から外れてショートカット。赤谷公園のため池を半周して牛伏ドリームセンターに戻り周回を終えた。
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吉井三山 多胡美人(朝日岳) 八束山(城山) 牛伏山それぞれに伝説のある山です。
たとえば
多胡美人:天狗に言い寄られても心を動かさなかったため山の姿に変えられてしまった山
八束山:羊太夫が都に飛び立ったときの岩を蹴った足跡"羊の足跡"が残る羊太夫伝説の山
牛伏山:頂上の松に住んでいた天狗が牛に乗って娘(多胡美人)に会いに行った。後年山の姿も牛の姿になった。
それぞれの山には時代が異なるもののお城がありました。
多胡美人:天引城、遺構あり
八束山:羊太夫が多胡郡を治める居城nしていた
牛伏山:一郷山城は藤岡の上杉氏の西の守り。武田信玄に滅ぼされた
吉井三山に登ってから近くにある世界記憶遺産”上野三碑”を訪れるのも良いですね。