赤城 船ケ鼻 薬師岳周回

Photo0 赤城高原のレタス畑の向こうに船ケ鼻 (赤白鉄塔の右のピーク)
記録
日程:2017,08,29
メンバー:安田
8/29日 天候 曇り時々晴れ :
コースタイム:船ケ鼻登山口駐車場(7:18)→幸福の鐘(7:50)→大楢の木(8:27)→登山道合流広場(8:51~9:11)→船ケ鼻(9:13)→沼田通り分岐(9:52)→野坂峠(10:09)→薬師岳(10:13~10:42)→野坂峠(10:49)→沼田通り分岐(11:07)→作業道(11:19)→林道出合(11:46)→牛石(12:16~12:30)→林道分岐(12:34)→船ケ鼻登山口駐車場(13:24)
行程15.3km 累積標高917m ルートマップは ここ です。
朝晩は秋めいてきたが湿度が高く少し動くと汗だく。このところ一日を丸まるつぶすほどでは無いが所用が多くもう今年は高い山へ出かけることが出来そうに無い。
そこで日帰りでも涼しそうなところを探し回った結果、高原野菜の産地なら良いかもと思い今後は群馬県の赤城山北面の船ヶ鼻に出かけてきた。
船ヶ鼻の登山口は非常にわかりやすく、関越道昭和ICで降りて出口から先の信号のある交差点で左折、道路を道なりに進めば登山口となる。交通至便なところで駐車場・トイレ・洗い場あり。
船ケ鼻への登山道は”楢水コース”と”牛石コース”がありどちらを進んでも船ケ鼻山頂直前で合流するので周回が可能である。今回は駐車場の案内板に従い”楢水コース”から入山。

Photo1 登山口の分岐
駐車場からすぐに東屋のある広場に出て振り返ると曇っていて子持山の遠望が利かないものの赤城山麓のすばらしい景色が広がっていた。
動物防御ゲートを通過して

Photo2 楢水コースの動物防御ゲート
林道を進むとやがて左側の視界が開けるが夏草でくさいきれがすごい。やがて再び樹林帯に入ると鐘を鳴らして動物に入山を知らせる"幸福の鐘”がある分岐に出た。

Photo3 幸福の鐘(動物に合図する鐘)のある分岐
分岐で左折するといよいよ登山道らしくなってきた。道の両側には赤ペンキやテープ”山頂→”の標識が多数あり迷うことなく進むことが出来る。
緩い坂道を登るとやがて上流に楢水水源のある小さな沢に突き当たり、ここを渡って勾配の増した斜面のジグザク道を登って台地のような緩斜面に出ると大楢の木が目の前に現われた。

Photo4 樹齢100年以上の大楢
更に台地の縁の小尾根を登って行くと右斜面が伐採された”つつじ平”に出た。見上げれば上空に送電線が通り、左の斜面の上には赤白に塗られた大鉄塔か聳えていた。

Photo5 赤白に塗られた送電大鉄塔(遠くから見ても船ケ鼻の目印になる)
”つつじ平”から少しで丸太の輪切りの椅子のある"牛石コース"との合流点に到着。

Photo6 牛石コースと楢水コース合流点の広場 ここにも鐘が
ここでしばらく休憩して山頂まで0.5kmの標識に従って登るとすぐに船ケ鼻山頂到着。

Photo7 船ケ鼻山頂
標識の0.5kmは0.05kmの誤りでは?確か川上村の男山でも同じような距離の誤りが記載された標識があった。
船ケ鼻山頂を通過し更に進むとすぐに目の前に大岩が出現。この岩が鷲岩と思われるが標識無し。
だんだん狭くなってくる稜線の踏跡をたどると雑木林を吹き抜ける風が気持ちよい。やがてP1460 の細長いピーク(このあたりを昔の地図ではアリノトワタリと記している)を

Photo8 アリノトワタリと呼ばれるヤセオネ
過ぎ降ってゆくと崩落斜面の上に出た。横から見ると稜線の縁の下も抉り取られて崩れていて、登山道は縁を避けて先へと伸びている。

Photo9 崩落地上の登山道
やがてP1480を越えて降ってゆくと2段に巻かれた目印テープ、その下には倒木や枯れ枝で道が塞がれた薄っすらと道跡があった。おそらくここが古の赤城山への登路"沼田通り”と思われる。帰路に時間の余裕があれば歩いてみたいと思いつつ先へと進み、細い尾根を進んで笹の斜面を一登りすると赤城山の周囲を巡る登山道と交差する野坂峠に出た。

Photo10 野坂峠
峠からは木々の葉に隠れ見ずらいがアンテナの林立する地蔵岳、眼下には大沼が見えた。峠で左折し薬師岳まで進んで見るがやはり展望無し。

Photo11 薬師岳山頂
薬師岳山頂で休憩し折り返して往路を戻った。
途中P1480の手前で往路で目星をつけておいた"沼田通り”に右折。

Photo12 沼田通り入口
笹に覆われた道跡と思われる幅1m程度の平坦な部分には踏跡らしきものがあったが良くみると獣道。道跡はP1480を巻くように進みやがて尾根を下りだすと獣道も消え去った。

Photo13 踏跡・獣道も無いシダが茂るの尾根
シダが茂る尾根のおそらく道跡と思われる凹の中を降ってゆくとやがて作業道跡らしきところに出た。

Photo14 轍が侵食された作業道 踏跡なし 動物の足跡がわずかに
轍の跡は侵食されとても歩くことが出来ないので轍の間の盛り上がった凸部分を踏み外さないように進むと、左右から何本かの作業道跡が合流。
降るだけなら良いが目印となるようなものが一切無いので登りに使うには無理。
作業道の雨水による侵食を避けるため所々に道を横断するように土手が築かれているが、降るときにも注意しないと雨水を誘導された流路に引き込まれそう。
やがて林道に砂利道に飛び出すと、道の先には電柱があり林道に出たことが解った。やがて上空を送電線が横切るところまで来ると、往路で見た船ケ鼻山頂手前の赤白の送電鉄塔が見え出した。
砂利ところどころ舗装の踏み固められた歩きにくい林道をダラダラと降るとやがて”牛石コース”の牛石に到着。

Photo15 指導標の後ろが“牛石“牛石コースはここから山道になる
牛石から少し降ると林道分岐に到着。漸くここで硬い路面の林道から低い草が茂った林道に入り樹林の中をクネクネ曲がりながら進むと小沢に出た。小沢を渡って動物への合図用の鐘を木槌で鳴らして更にダラダラ降ると今度は陽射しのある分岐となっている広場にも鐘。
ここまで鉄塔作業中を見かけただけで出会う人はいなかったので周囲は無人と思い、思いっきり鐘を鳴らしてからゲートを通過して草原の中を進むと登山口の東屋に到着し周回を終えた。
登山口駐車場の横には早くもコスモスが咲き始めていたがまだ花の数は少ない。あと1ヶ月もすればコスモスのすばらしい風景が広がるであろう。

Photo16 咲き始めたばかりのコスモス 駐車場横にはコスモス畑が広がる
帰路は昭和IC直前で”あぐりーむ昭和”に立ち寄り収穫仕立ての高原野菜を市価の半値程度で購入。足湯もあるとの事であったがこちらは工事中で利用不可、残念であった。
榛名山 相馬山東尾根

Photo0二ツ岳(左)とガスに包まれた相馬山(右)
記録
日程:2017,08,20
メンバー:安田
8/20日 天候 曇り時々霧雨 :
コースタイム:オンマ谷駐車場(7:45)→東尾根取付き(8:40)→柏木山分岐(9:02~9:13)→相馬山(10:07~10:23)→赤鳥居(10:52)→スルス峠分岐(11:10)→国道(11:30)→ヤセオネ峠(11:47)→オンマ谷駐車場(12:02)
行程7.6km 累積標高580m ルートマップは ここ です。
相変わらず天候は安定せず。お盆を過ぎても毎日の雨予報で山行を躊躇していたら時間だけが進んでしまった。今年の天候異変で山野草の花はいったいどうなっているのか?と思い手軽に花が楽しめる榛名山へ出かけた。
例によって関越道を渋川伊香保ICで降りて榛名山へと登って行くが相変わらず空はどんより。天気予報で日中は曇り予想だったが伊香保を過ぎるころから霧雨になってきた。
ヤセオネ峠で左折しわずかに見える二ツ岳を目印に坂道を下ってオンマ谷の駐車場に到着。

Photo1 オンマ谷駐車場 降るとすぐに風穴
駐車場には車中泊の車が1台停まっていたが、行き止まりで幹線道路からは離れてしかもトイレがあるので静かな夜を過ごすには最適な場所かも。
駐車場からオンマ谷に降って行くとすぐに風穴があるが、暑いときなら冷たい風が吹き出しているので涼を取るにはもってこいだが今日の気温では全くその必要なし。
雨に濡れ苔むした岩がゴロゴロ転がっている道をスリップに注意しながら降り”まゆみの原”を過ぎ大岩のところでイワタバコの群生を発見。

Photo2 イワタバコの群生
盛りは過ぎたみたいだがまだまだ花は残っていた。道の両側にはヤマアジサイやタマアジサイが咲き 前回 の花が無かったときのオンマ谷とはちょっと違った雰囲気になっていた。
オンマ谷の窪地から少し登ると二ツ岳雌岳への登山口分岐であるが現在登山道は木橋架け替えのため通行止め。更に登ると”むし湯”への道を分けすぐに相馬山東尾根登山道の分岐となる。前回確認しておいたので迷うことなく戻るように右折してロープを潜り尾根に乗った。

Photo3 東尾根取付き
登山禁止となっているが踏跡は濃く迷うことなく進み幾つかの地図上には現われない小ピークを越え徐々に高度を上げてゆくと、目印テープと朽ち果てて文字の読めない指導標の板が現われ踏跡が分岐していた。
おそらく右は巻き道であろうと思い尾根上を直進。一登りで相馬山と柏木山への分岐のピークに出た。

Photo4 柏木山と相馬山の分岐
テープはあるが指導標は無し。踏跡は柏木山方面のほうが濃かった。展望が無い雑木林のピープなので注意を払わなければ直進して柏木山への尾根に入ってしまうだろう。霧雨と木の枝からの水滴で上半身が濡れたので着替えをして休憩。上半身だけカッパを着て登山道を右折して相馬山への尾根を降った。まもなく目印テープのあるところで先ほどの分岐からの巻き道と思われる踏跡と合流し、程なく右側に石仏が現われた。

Photo5 石仏
石仏から小ピープを越えると苔むした岩が連なるやせ尾根になり、それを通過すると急登となった。やがて正面にクサリがさがったスラブの岩場が現われた。

Photo6 最初のクサリ場 (3箇所のクサリ場あり)
岩の表面には苔、苔のないところは雨で光っていた。クサリを掴み慎重に登るが良く観ればステップが切られていた。歩く人が少ないのでステップには泥は堆積し雨に濡れているのですっかりクサリに頼ってしまった。
クサリ場を3箇所ほど通過すると今度は古いトラロープが現われた。このトラロープは登るための手掛かりというよりむしろルート案内。やがて勾配が緩むと行手に道を塞いで何段にも張り巡らされたロープの下を掻い潜って進むと相馬山山頂。

Photo7 相馬山山頂(鳥居のところはかつての登山道)
相馬山山頂には石碑群とともに黒髪山神社の建物があり、内部を覗き見すると綺麗に整頓されご神体が祀られていた。

Photo8 山頂にはソバナも
山頂広場には赤い鳥居が立っているが鳥居より先は進入禁止。かつて相馬山は黒髪山と呼ばれ、東尾根からの登山道と今は進入禁止となっている黒髪尾根からの登山道、それに今は地図にも載っているヤセオネ峠からの登山道の3ルートがあったようであるが、現在開放されているのは地図に載っている道のみ。
相馬山山頂で休憩、カッパを脱いでみると汗でシャツはびっしょり。なんだか着ても着なくても同じだったような?
相馬山山頂からは地図記載の一般道を降り、途中何度か鉄ハシゴを通過すると

Photo9 登山道の鉄梯子
大きな赤鳥居に出た。

Photo10 赤鳥居(レンゲショウマの目印になります)
鳥居の周辺には咲き出したばかりのレンゲショウマ。

Photo11 レンゲショウマ
これを目指してやってくる人も多いらしい。
自動車道脇にある相馬山登山口の赤い大鳥居に至る道とスルス峠への道の分岐からはスルス峠方面に進み長い石段を降って行くとやがてスルス峠の東屋前に出た。

Photo12 スルス峠の東屋
更に少し降るとスルス岩と”ゆうすげの道”分岐。

Photo13 ユウスゲ
ここからは”ゆうすげの道”を歩いてヤセオネ峠に戻ろうとしたが霧で殆ど視界なし。時折道路を走る車の音が聞こえるがこれまた霧で音が遮られてしまった。霧が無ければ迷うことが無いようなところなので草原の中に縦横無尽についた踏跡に次々に現われる分岐には指導標無し。
適当に進んだら車の走る道路に出てしまったのでそのまま東に進むと。やがてヤセオネ峠の相馬山登山口の赤い鳥居が見えてきた。

Photo14 ヤセオネ峠道路わきの大鳥居 相馬山登山口
ヤセオネ峠からは車で左折して降った道をオンマ谷への道を歩いて駐車場へと戻った。
歩き出したときには車中泊の車のみであったが、帰り着いてみると車が増えていた。途中で数組の登山者や写真撮影の人に出会ったがさすがに花の時期、皆さん花狙いだったようです。
ちょっと一言
ユウスゲの写真で茎にブツブツしたものついているのにお気づきですか?
野菜や花壇の花につく”アブラムシ“だそうです。
今年はまだましなほうで真っ黒になるほどついてしまうこともあるそうです。
野菜や花壇の花なら殺虫剤を撒くところですが・・・・
ユウスゲも自然、アブラムシも自然のまま。多分人間が知らない間に持ち込んでしまったのでしょうね。
御陵山(おみはか山)

Photo0川上村越しに見える御陵山(右奥の濃い色の山)
記録
日程:2017,08,09
メンバー:Sさん、Mさん、安田
8/09日 天候 晴れ :
コースタイム:馬越峠駐車場(9:02)→P1720(9:48~10:04)→御陵山(10:30)→三角点(10:35)→御陵山(10:39~11:08)→馬越峠駐車場(12:19)
行程13.2km 累積標高1264m ルートマップは ここ です。
太平洋高気圧が弱いとかいろいろ原因が重なって日本の近くでウロウロしていた台風5号、”長寿台風”と言うらしい。長寿社会を迎えているので台風まで長寿になった? まぁ、長寿社会で老害が叫ばれている折、台風も長寿だとやはり害が大きく招く混乱も大きい。
昔学校で学んだ夏の気圧配置”南高北低”にならないので梅雨明け10日も???晴れ間は殆ど行方不明。お日様が顔を出さないならそれなりに涼しくても良さそうだが・・・・。そうは問屋がおろさず、高湿度のオマケ付き。
天気予報を眺めていると久しぶりに雨マークが消えたので貴重な一日を楽しもうと長野県の川上村と南相木村の境にある御陵山(おみはか山)へ出かけてきた。
登山口は昨年登った 男山・天狗山 登山口の道路を隔てた反対側にあるので昨年同様馬越峠の駐車場を利用。

Photo1 御陵山登山口(左の斜面にある踏跡から入山)
駐車場から道路を横切って落石防止用の金網の横から昨日の雨で滑りやすくなっている急登の登山道を登るとすぐに尾根に出た。

Photo2 尾根上の登山道
ここからは両側雑木林の尾根上の歩き易い登山道を進むとやがてロープのある岩場が登場。岩の周囲が濡れているので慎重を期してロープに頼って登り更に先に進むと2番目のロープ場登場。

Photo3 2番目のロープ岩場 登ると展望露岩
これを登ると南相木村が見下ろせる露岩上に出た。登ってきた尾根のほうを見ると天狗山、更にその奥には男山が見えたが背景の八ヶ岳は雲に隠れていた。

Photo4 天狗山奥は男山 雲に隠れて八ヶ岳は見えず
八ヶ岳のほうから眺めると男山が雲で隠れていることが多く、丁度小海線に沿って雲がでることが多いようだ。日本海側から千曲川に沿って登ってきた空気と富士川沿いに登ってきた太平洋側の空気がちょうど交わる地点となっているからか?
露岩から再び雑木林の尾根を進むと木の葉越しに麓の川上村のレタス畑が見え隠れする。本日の東京の気温予想は37℃との予報だったが尾根を越ええる北からの風は爽やかそのもの。ザックを背負った背中には多少発汗で濡れたものの、半袖の腕は汗が風で蒸発し汗ばむことは無かった。気持ち良いことこの上なし。
やがて送電鉄塔が見え出したP1720で休憩。一旦降って送電鉄塔下を通りやや勾配が増した登山を進むと崩れかかった社のある御陵山山頂に出た。

Photo5 御陵山山頂
川上村方面と、南相木村の御座山(おぐら山)の展望が良いが

Photo6 隣の御座山
休憩する木陰が殆ど無いので更に先へ伸びている登山道を進み三角点のあるピークまで進んだ。しかしここは樹林に覆われ展望無し。

Photo7 三角点のあるP1822.5
再び御陵山山頂まで引き返し、どうにか登山道横の小さな木陰を見つけて暫しの休憩。
やがて我々の後からやってきたパーティも見ていると我々と同じような行動をとっていた。早いところで休憩ポイントをきめたのは大正解で照りつける太陽光を浴びず、尾根を渡る涼風の気持ちよさで大休止となってしまった。
御陵山からは来た道を戻り、駐車場に着いたのが正午ちょっと過ぎだったので3時間ほどで尾根歩きハイキングを終えた。
このとき駐車所に停めておいた車で気温を確認すると22℃。3000m級の尾根を歩くのと同じような温度、しかも直射日光を受けなかったので日焼けによる皮膚のピリピリ感も無し。ちょっとした避暑山行の穴場かも。
下山後は川上村に来るたびに立ち寄るマーケットに向かい、同行者はワンコインでお釣りのくる新鮮レタスとキャベツを購入。お次はこれまた良く立ちよるヘルシーパーク川上で開いたばかりの風呂で汗を流しついでに新鮮野菜サラダがたっぷり添えられた食事を摂って満腹。いつもの生活習慣で建物の外はサウナ状態かと覚悟をきめてドアを開けると外も室内と同じで快適。帰宅して車の外に出たらやはりムシムシしている現実に戻ってしまった。
今回の山行で味をしめどこか手軽に楽しめる良いところはないかと探しながら天気予報を見ればまたこの先しばらくは天候が思わしくなく雨マークの行列。
今年の夏山はどうなってしまうのでしょうか?