2016年04月の全記事一覧
- 04/25 裏妙義 裏谷急沢
- 04/21 乾徳山 旗立岩中央岩稜 頂上岩壁第一岩稜
- 04/15 天狗岩 シラケ山 烏帽子岳
- 04/14 鹿沼 岩山
- 04/13 石裂(オザク)山
- 04/10 裏妙義 風穴尾根
- 04/07 二子山 中央稜(20160406)
裏妙義 裏谷急沢

Photo0 半円形に行く手を阻む柱状節理の大滝
記録
日程:2016,04,23メンバー:Nさん 安田
4/23日 天候 曇りのち晴れ
コースタイム:駐車スペース(7:21)→裏谷急沢出合(8:46)→大滝(9:23~10:11) →三俣(9:23)→谷急山(10:57~11:50)→柱状節理展望点(13:27)→入山川渡渉点(13:36)→駐車スペース(14:00~14:37) 行程 6.6km 累積標高 852m
ルートマップは ここ です。
久しぶりといってもほぼ1年ぶりに沢へ出掛けた。このごろ西上州に足を運ぶことが多いが未だ妙義の最高峰谷急山の山頂を踏んだことが無かったので裏谷急沢から山頂を目指した。
R18の横川を過ぎて県道18人入り入山川に沿って進み入山川と裏谷急沢の出会い近くの路肩の駐車スペースに車を停めた。丁度送電線の西群馬線が入山川を渡るところが目標となる。
駐車スペースから少し戻って送電巡視路の標識(西群馬幹線 61)が立っているガードレールの切れ目から入山川に降り、渡渉後河原を下流に進み右手から涸沢となった裏谷急沢との出会いから入渓。直ぐに5m滝が現れて

Photo1 最初の滝 よく見れば入山川からでも見える
水流の右を登ると二段のナメ。漸く足が水に馴染みだすとチョックストーン滝が目の前に。水量は少ないものの未明の雨で水流横の岩も濡れていて滑りやすいので躊躇無く水の中を進む。

Photo2 トイ状の滝 水流の中を進む
三段になった滝は一段目二段目を登るも、

Photo3 奥に見えるのが三段滝の三段目10m滝
三段目の10m滝は思案の結果右へ逃げて巻く。

Photo4 右側斜面を登り

Photo5 10m滝を巻く
妙義のボロボロの岩と堆積した濡れ落ち葉、更にその下の泥も水分を含んで登りにくい。木の根と雑木を掴んで登り三段目の滝(10m)の落ち口に出てみれば芽吹いたばかりの青葉の向こうに高岩の姿がみえた。
柱状節理の二段滝は難なく越えたものの、

Photo6 柱状節理の二段滝
次の4m+6m二段滝は上段滝の登路(残置ハーケンあり)が水流脇で水を浴びそうなので悩んだ結果巻き。
次の7m滝は気持ちよく越えて

Photo7 7m滝を登る
いよいよ柱状節理帯に突入。二段滝、四段の連瀑を越えナメを登り、左から合流している3つの沢を過ぎると正面に柱状節理の垂直な岩壁に大滝(20m)が出現。

Photo8 大滝を見上げて
水流近くまで進んでみると右側のクラックからチムニーのラインを登れそうに思うが濡れてヌルヌルのコケもついているように見えた。乾いていれば取り付いたであろうが・・・・やはり右側から巻き。

Photo9 大滝の落ち口
落ち口からはナメが続き、やがて現れたのが4m滝。ここは躊躇無く左のバンドで巻くが膝付近まである濡れ落ち葉の堆積で足の置き場も一苦労。

Photo10 4m滝
4m滝を過ぎると延々と続くナメ。

Photo11 延々と続くナメ
ここまでくると水量も減り、陽光も届くので水流の中も沢床はヌルヌル。長いナメで一度滑ると停りそうもない。足元の濡れ落ち葉を掻き分け、脆い岩に頼りながら右側の壁に沿って進むとやがて3本の沢が合流する三俣に到着。

Photo12 三俣 ここで沢から離れる
剥がれ去った岩の角を注意深く拾いながら水流を横断し左の沢と中央の沢の間の尾根に取り付き漸く沢から離れた。
軽石の粒と土混じりの急勾配を登詰め稜線に出て左折。途中右側のスッパリ切れたリッジを通って登り詰めると谷急山山頂。

Photo13 谷急山山頂
谷急山からは入渓点に戻る尾根ルート下山。山頂から数メートルにある濃い踏み跡を辿ると始めは快適な尾根降りであるが小ピークを越えると岩が出始めやがて両側が切れ落ちたリッジとなる。

Photo14 両側の切れ落ちたリッジを進む
潅木あるいは岩に掴まりながら高度を下げると左の谷に柱状節理の岩壁が見えてくる。

Photo15 柱状節理の岩壁
やがて勾配が緩むと雑木林となり黒い大岩が現れる辺りでは新緑の中にミツバツツジとヤマツツジが鮮やかに咲き乱れていた。
これまであった踏み跡が四散し始めるとやがて県道のガードレール、入山川の水流が見え始めた。降り立った河原は堰堤の直ぐ上流でここから渡渉して県道に上がり車へと戻った。
妙義のヒル
山頂で小さな蛭が指についているのに気づいた。足元は用心して対処したつもりだったが指なし手袋から出た指についていたのでナメを登るときに濡れ落ち葉を掻き分けたときについたようだ。
血を吸っても小豆ぐらいだったので子蛭と思われるが、蛭にしてみれば飛びついたわけでもなく、居場所に人間が手を突っ込んできたのでラッキーというところか。
下山後靴を履き替えようとしたら今度はズボンに大きな蛭が付いていた。これは立派な蛭で背中には黒い筋があり丸まると大豆より少し大きめ。伸びると5cmほどの大きさだった。山頂では付いていなかったので下山後入山川を渡渉して湿った草むらを歩いたときに付いたものと思われる。
道路の路面に落として観察したが尺取虫のように早いスピードで移動し、人が位置を変えるとまるで子犬のようにそれに向ってくるので高精度アンテナを持っていることがわかる。
衣類に歯を持った吸盤状の口で付着しているのでなかなか離れないが、伸びて移動する瞬間に突っつくと直ぐ落ちる。歯が刺さらないアルミ箔では付着状態を維持できず移動することが出来ないので蛭害を避けるためには
①ズボンの裾を靴下の中に入れて足の皮膚まで進入できないようにする。
②ズボンにアルミテープを一周巻いてそれ以上あがってくることが出来ないようにし腰の高さ以上に登れないようにする。
また、手も指無し手袋は避け皮膚の露出をなくす。
以上蛭対策の私案です。
乾徳山 旗立岩中央岩稜 頂上岩壁第一岩稜

Photo0 旗立岩中央岩稜3Pを登る
記録
日程:2016,04,20メンバー:Nさん Yさん 安田
4/20日 天候 晴れ
コースタイム:大平牧場(7:21)→扇平(8:46~8:53)→旗立岩下降点(9:23~10:11)→旗立岩基部(10:57~11:50)→終了点(13:27)→登山道脇横樹林(13:36~13:53)→第一岩稜取り付きテラス(14:00~14:37)→終了点(14:51~)→乾徳山山頂(14:51~15:10)→扇平(15:49) →大平牧場(16:43) 行程 8.2km 累積標高 1102m
ルートマップは ここ です。
数年前、山歩きを始めたときに乾徳山から黒金山へ縦走したことがあるが、そのときの記憶では鎖場があり山頂は岩稜だったことぐらいしか覚えていない。
時間が経ち岩に親しむようになってから乾徳山にも岩場があることを知り今回チャンスが巡ってきたのでクライミングに出掛けた。
前回は徳和から登ったが今回は時間節約ということで大平牧場まで車で入り、其処から乾徳山を目指した。
牧場の中ほどにあった乾徳山への道標に従うと林道を横断したところで薄い踏み跡が四散。どの踏み跡を辿ればよいのか悩みつつ、稜線に上がれば登山道に出るので落ち葉の斜面を直登し登山道に出た。
登山道を進み傾斜が緩くなってくると枯れススキの扇平で一休み。

Photo1 扇平の手洗石
扇平を過ぎると再び勾配が増しやがて岩が現れ髭剃岩、カミナリ岩、雨乞岩、胎内と名板を確認しながら進み、岩場がとぎれると樹間の山道となりやがて左側が開けたところで目指す旗立岩中央稜(北方カンテ)の取り付きへの下降点の目印のケルンが現れた。

Photo2 中央岩稜取り付き点への下降目印のケルン
旗立岩中央岩稜(北方カンテ)

Photo3 頂上岩壁第一岩稜から見た旗岳岩中央岩稜
ケルンから右に進んで広場が谷間へ落ち込んでいるところを覗き込むと右奥に懸垂支点発見。ここで一休みし懸垂準備をし、狭いチムニーの中を25m下降。

Photo4 チムニー内を懸垂下降
やがてガレたルンゼに出ると再び懸垂支点がありここでピッチを切ってガレたルンゼを25m下降。さらに潅木に掴まりながら30m下降して左にトラバース。右上空に大小2つの岩峰が見える ルンゼを越えて、

Photo5 ルンゼから見上げた中央岩稜のピーク(左の小さい尖峰)
小さく見えた左の岩峰から延びている尾根の末端を回り込むと岩累々のガレたルンゼになった。

Photo6 ガレたルンゼの左側が中央岩稜のカンテ
潅木に葉が茂る季節はルートファインディングがかなり難しそう。見れば取り付きはいろいろあるようで古いハーケンが散見されたが、易しそうなところを選びルンゼを5mほど登り尾根の北面を取り付きとした。
1P (Ⅳ+ 45m)
尾根下部は幅広の逆層カンテとなっており、ガレた岩を踏み台に適当なところから取り付く。カンテを直上しハング下のかぶり気味のフェースのところで右へトラバース。
右側のスッパリ切れた岩壁のエッジを掴んでハングした岩の溝を登りハングの上に出た。

Photo7 ハングを越える
ここからはリッジを登り、切れ目のコルで1ピッチ終了。トポだとその先まで進むようだがここにリング付きのハーケンと残置スリングがあった (40m) .
リッジの右下のバンドにも1P終了点と思われるはハーケンの連打あり。
2P (Ⅲ 45m)
痩せたリッジを進むと尾根は広くなりフェース手前のコルでピッチを切る。(45m)

Photo8 2Pをリードで登る

Photo9 2Pを登る

Photo10 2P終了点から下を見る
3P (Ⅲ 30m)
下から見上げた尖塔が3P終了点。尖塔目指してリッジを登りきると平坦な岩稜となり更に進むと登山道に出た(30m)。

Photo11 3P途中
終了点が明確なのは3Pのみ。1、2Pは適当にプロテクションを取って自作。ハーケンは古いものが多く数も多いのでルートもいろいろあるみたいだ。したがってピン追っての登りは出来ないので”登れるところ””登り帯ところ”を登るということになるだろう。
登山道から樹林に入り暫しの休憩の後、山頂に向って進むと直ぐに鳳岩の鎖場と迂回路の分岐が現れた。

Photo12 頂上岩壁第一岩稜への取り付き点への下降目印 鳳岩
鳳岩手前の左についた踏み跡を辿って岩根に沿って潅木を頼りに泥ルンゼを降り第一岩稜基部のテラスに着いた。

Photo13 左下に見えるのが取り付きのテラス
頂上岩壁第一岩稜(Ⅲ~Ⅳ 25m)

Photo14 テラスカラ見上げた第一岩稜
通常1ピッチで登られているようであるが2ピッチに分けて登った。
1P
ここもまた打たれているハーケンを見るといろいろなルートが取れそうであるが、テラス正面の凹に取り付き途中から右上しリッジに乗ったところで左上。リッジが途切れたテラスでピッチを切る。

Photo15 第一岩稜を登る
テラス左は草付きのバンド。岩陰から体を出してみるとハイカーさんが手を振っていた。
2P
リッジに階段状に入った横クラックをハイステップで登り詰めると鳳岩の鎖の上端に出た。このルートは終了点が無いので鎖を登ってくる登山者がいなければ鎖の支柱を利用することも可能。
第一岩稜を登り終わって乾徳山山頂に移動。

Photo16 乾徳山山頂
装備を解き道具の整理を終えて下山。登らなかった(第一岩稜を登り迂回してしまった)ので鳳岩(杖棄岩)を鎖を使って降ったたが・・・・・
踏まれすぎて表面ツルツル岩、

Photo17 鳳岩の鎖場を降る
鎖が重いので体を岩面に直角に出来ないので怖~~~。まぁ、降りに使う人は少ないと思いますが。
天狗岩 シラケ山 烏帽子岳

Photo0 天狗岩からの西上州の眺め 表裏妙義 鹿岳 四ツ又山・・・
記録
日程:2016,04,14
メンバー:Nさん 安田
4/14日 天候 曇り時々晴れ
コースタイム:天狗岩登山口(8:32)→避難小屋分岐(8:56~9:01)→天狗岳(9:22~9:46)→シラケ山(10:04~10:32)→マル(11:26)→烏帽子岳(11:39~12:19)→横道コース分岐(12:36)→おこもり岩(13:02~13:09)→避難小屋分岐(13:22)→天狗岩登山口(13:46) 行程 6.6km 累積標高 846m
ルートマップは ここ です。
今年は平年より気温が少し高め。それに先日の栃木の山でもアカヤシオが咲いていたので天狗岩はそろそろ花期を迎えているのではと思い出かけてみた。
R299で上野村”ふれあい館”を通り過ぎてしばらく進み右折、県道下仁田上野線に入って湯の沢トンネル手前で右折してしばらく進むと右コーナーのところに天狗岩登山口の駐車場がある。
早朝は雨であったが駐車場に着くころには曇り空となり、少し肌寒いくらいの山登りには丁度良い気温になってきた。
道路横の登山口から植林帯の中のツヅラ折れの登山道を登って行くと

Photo1 天狗岩登山口
やがて勾配が緩み、左下の深かったタルノ沢も高度を上げ登山道と同じような高度になってくると鉄製の橋が見え出した。

Photo2 タルノ沢の鉄橋
橋を渡って左岸から右岸に渡り再び左岸に戻り、沢沿いの登山道を進むと前方に崩れかかった避難小屋に到着。

Photo3 避難小屋 分岐
ここで道は二手に分かれるが右折しニリンソウ群生地を通るコースを進んだ。途中唐松林の中にニリンソウの群生があったが花期には早く丁度若葉が出だしたところだった。
やがてコルに出ると南牧村方面の視界が開け朝の雲海の名残の雲が谷筋に漂っているのが見えた。
コルで左折し稜線を登って行くと岩が現れ、そのたびに岩の上に立って展望を楽しむうちに天狗岩の山頂に着いた。
天狗岩山頂から少し進み鉄製の橋を渡って展望台へ出て休憩し、

Photo4 鉄橋を渡って展望台へ
これから向うシラケ山とマル、烏帽子岳の位置を確認。

Photo5 もっこりしているのがマル 右の岩峰が烏帽子岳
一旦降ってコルに降り、帰りに予定している横道コースに誘導されないように注意しながら踏み跡を進むとやがてシラケ山に到着。

Photo6 シラケ山山頂
ここらは左側が切れ落ちた稜線上を進む。登っては降りを繰り返し大小6のピークを越え、最後は木の根に掴まりながら岩溝を降ると横道コースとの合流点に出た。

Photo7 岩の間を木の根に頼って降る
合流点からは一般道の歩き易い尾根を進むと直ぐにマルの中腹をトラバースして烏帽子岳へと進む巻き道の分岐。
ここは直進し雑木林の中で展望の無いマル山頂を踏んでさらに直進し下降。巻き道との合流点を過ぎるとコルに達し、
ここからロープを頼りに泥の斜面を登って山頂を左から巻くように進むと展望が開けた烏帽子岳山頂に出た。

Photo8 烏帽子岳山頂
ほどよい陽光を受けながら時間を過ごし烏帽子岳から下山。マルとのコルを過ぎたところで今度は巻き道に進路をとるとやがてマル直登コースと合わさりその先で今度は横道コースに入った。
岩稜の郡界尾根コースと異なりアップダウンの無い登山道を進むと”おこもり岩”分岐に到着。

Photo9 おこもり岩の岩屋
”おこもり岩”の岩屋に立ち入り中に祀られている祠に手を合わせ分岐まで戻って更に登山道を降ると避難小屋に着いた。
ここで周回を終え朝登ってきた道を引き返して登山口へと戻った。
丁度谷間に陽光が差し込み、ところどころで朝は咲いていなかったニリンソウの花が見られるようになり、

Photo10 登山道横のニリンソウ
タルノ沢の水流近くの岩の上では美しいコケの緑が増していた。

Photo11 コケの緑が増したタルノ沢
お目当てのアカヤシオは登山口から非難小屋の辺りまでは急斜面に咲いていたが、標高が高い天狗岩や郡界尾根の稜線ではまだ蕾。枝先を見ると蕾が少ないように思えた。
鹿沼 岩山

Photo0 桜咲く里山と遥か向こうに残雪のある男体山
記録
日程:2016,04,12
メンバー:Sさん 安田
4/12日 天候 晴れ
コースタイム:日吉神社(13:30)→ベンチ(13:43~13:45)→三番岩(13:48)→二番岩(14:28)→岩山山頂(14:53~15:03)→石切り場後(15:17~15:19)→鎖場下(15:24)→ゴルフ場道路(15:31)→日吉神社(6:02) 行程 4.7km 累積標高 393m
ルートマップは ここ です。
石裂山が予定していた時間で終了できたことから折角栃木までやって来てこのまま帰宅するのは・・・・・と思い短時間でいろいろ楽しめるという鹿沼の岩屋に登った。
登山口のある日吉神社付近まで来てウロウロし麓の日吉保育園の駐車場に一時停車。近所の人に日吉神社への道を伺い神社前の駐車スペースに移動した。
日吉神社横の道標に従ってなだらかな坂を上り始めると

Photo1 日吉神社横の登山口
目の前スラブのルンゼが現れた。

Photo2 最初に現れたルンゼ登り
遠目ではたじろいたが近づくとステップが切ってあり、それを利用して登ると次々に現れる岩もガバホールドが豊富なので越えることが出来た。

Photo3 豊富なガバをホールドに使って
やがて岩の上にベンチが置かれた展望台に出てみると麓の鹿沼の街が一望でき、ここで小休止して漸く石裂山モードから岩山モードに変換。

Photo4 麓に広がる鹿沼の街 時には電車の音も聞こえてきた
次々と現れる岩、岩塔、巻き道を進むが”どこでもご自由に”といった塩梅でルートは七変化でどこが正規やら?

Photo5 時にはハシゴの掛かった岩も
一旦コルに降って登り返すと”二番岩”と書かれた標識が現れた。

Photo6 二番岩
ということはあちこちルートを適当に通ってきたので”三番岩”、二のタワミ”を見逃したらしい。
相変わらず次々に岩を越えてゆくとやがて岩山山頂が見えてきた。降って行くと下山路の案内が出てきたがよく見ると落ち葉が堆積し踏み跡は薄い。
まぁここから下山する人は少ないだろうねと思いつつ先を急ぐと”(一番岩)”の表示。この岩を登りきったところには三角点があり”岩山”の山名板も木につるされていた。

Photo7 岩山山頂
眼下に広が里山風景、遠くに見える男体山の景色を堪能して下山に移り、鎖場を目指す。
岩に沿って降り、中がトンネルになっている岩室を巻いて岩の上を進むと、目印のテープが現れたので思わず従うとこれまでにない悪路の降りとなった。
おかしいと思いつつ高度を下げるとやがてテープが下がった木の下の残置ロープがあった。思わずロープで2mほど下降するとそこは石切り場跡、

Photo8 石切り場跡
踏み跡も無いので上り返してみると左下方にテープを発見。ロープもあるのでトラバース気味に降って行くと踏み跡が濃くなって見上げれば鎖の掛かった岩場が右上に。
どうも道を間違えたらしいがこれまでテープはあるし途中ロープがあった。鎖場の下に出て濃い踏み跡を辿ればやがて分岐となり右に進むと程なくゴルフ場との境の舗装路にでた。これを道なりに降り、日吉神社が見え出したので右折すると神社の参道に出たので石段を登り駐車スペースへと戻った。
下山時に鎖場を通らずに石切り場へ誘導してしまうテープ。残置ロープがあり急斜面に踏み跡もそこそこ付いていたということはかなりの人が歩いた証拠。
自分のミスとはいえ、ミスコースするように仕込まれていたとしか思えない。コース全般にわたって道標が少なく、ペイントも消えかかっていてとても一般ハイキングコースとは思えないがまぁそれらが無かったとしても大きなルートミスにはならないが、最後の石切り場跡への誘導はかなり疑問を感じる。
石切り場跡へ降り立ってしまうと次は垂直の断崖。支点が無いのでロープを持っていても下降不能。登り返しもステップが高く、残置ロープに体重を預けなければならず、下がっている磨耗したロープでは危険を感じた。ということで楽しかった”岩山”歩きも最後の一件で好印象が一気に悪化してしまった。
石裂(オザク)山

Photo0 山頂からの眺め アカヤシオの花の向こうには男体山
記録
日程:2016,04,12
メンバー:Sさん 安田
4/12日 天候 晴れ
コースタイム:加蘇山神社(8:26)→休憩所(8:57~9:04)→分岐(9:05)→奥の宮(9:37~9:53)→東剣ノ峰(0:22)→西剣ノ峰(10:31~10:45)→石裂山(11:01~11:04)→月山(11:12~11:27)→分岐(12:09)→加蘇山神社(12:38) 行程 7.3km 累積標高 810m
ルートマップは ここ です。
山情報を漁っていたら低山ながらアップダウンが激しく鎖場、ハシゴが次々に登場する面白そうなコースを見つけたので出掛けた。
不慣れな栃木の山であるため目的地をカーナビにセットして東北道を進むと予期せぬICで降りる指示が出たのであとはナビに従いどこをどう走っているのか良くわからないまま石裂山登山口に程近い加蘇山神社に着いた。

Photo1 桜満開の加蘇山神社
トイレや休憩ベンチもある桜満開の加蘇山神社の境内に車を停めさせていただき沢沿いの林道を進む。
石裂山への道標から右手に伸びる材木運搬重機の跡を辿って倒木をくぐったり跨いだりしながら登山道を進むとやがて登山道となり前方に休憩所の東屋が見え出した。
ここで休憩し衣類を整え少し歩いて分岐を左折。周回コースなので帰りはここに出てくることになる。
時計回りに登山道を進むと右の谷床に”千本かつら”の木が登場、更に進むと最初の鎖場”行者帰シノ岩”が出てきた。ここを過ぎると”奥の宮”の分岐となり、左折してハシゴを登って行くと正面に”奥の宮”が祭られている岩室が現れた。

Photo2 ハシゴを登れば奥の宮の祭られている岩室
岩室から分岐まで降り、登山道を先に進むと木の根に掴まって登る急登となった。
この辺りまで来ると陽射しを受けるようになり所々にアカヤシオの花が見られるようになった。

Photo3 アカヤシオの花
登りきって稜線に出たところで左折し、快適な尾根歩きで東剣ノ峰に到着。

Photo4 東剣ノ峰
東剣ノ峰から数段に分かれたハシゴで20mほど降り、

Photo5 東剣ノ峰からの降りのハシゴ
登り返した西剣ノ峰のピークの分岐から岩棚の展望台へ進みアカヤシオの花に囲まれて休憩。

Photo6 西剣ノ峰

Photo7 展望台横に咲いていたアカヤシオ

Photo8 西剣ノ峰からの降りのハシゴ
西剣ノ峰からも同様にハシゴで降り、石裂山とのコルが御沢峠。
尾根を直進し登り返すと石裂山の分岐に出た。

Photo9 石裂山
道標に従い左折すると直ぐに三角点のある石裂山山頂であるが展望が無いため引き返し、道標に従って月山を目指し一旦降り登り返すと鳥居と社のある月山山頂。

Photo10 月山
山頂は周囲を潅木に覆われているが北西方向の展望が利き山頂部に幾筋かの白い男体山も望まれた。
月山からは尾根を降り途中で離れて鎖場を過ぎ、

Photo11 最後の鎖場
谷に沿って高度を下げると登りのときに通過した登山道分岐点に到着。
ここからは往路を加蘇山神社へと戻った。
裏妙義 風穴尾根

Photo0 桜満開の国民宿舎“跡”と鶴峯山 / 前衛峰
記録
日程:2016,04,09
メンバー:安田
4/09日 天候 晴れ
コースタイム:駐車場(7:30)→鶴峯山基部岩壁(8:25~8:31)→鶴峰山(9:06~19:19)→風穴(10:07~10:17)→風穴尾根の頭(11:18~11:26)→赤岩道標(12:04)→鎖場ルンゼ(12:16~12:49)→丁須の頭展望岩(12:56~13:05)→御岳分岐(13:20)→木戸壁(14:20~14:32)→駐車場(14:53) 行程 9.3km 累積標高 1200m
ルートマップは ここ です。
まもなく妙義の山も青葉に覆われ、蛭の出没シーズン。その前にもう一登りと思い裏妙義の風穴尾根に出掛けた。噂では聞いていたがこれまで駐車場として利用させていただいていた国民宿舎“裏妙義”は3月31日で閉館した旨が玄関に張られていた。桜満開の駐車場に着いたときには既に登山者の車が2台。登山準備を始めていた。
駐車場~鶴峯山 装備を整え林道を歩き出し丁須の頭への分岐を過ぎコンクリート舗装終点手前右側の幼植林の中に伸びる作業道を植林帯の最上部を目指して登る。

Photo1 林道舗装終点手前を右折し作業道を進む
道が途切れた最上部から少し登って左側の尾根に移り、藪ときには岩が出てくる急登の尾根を登って行くと

Photo2 尾根にはアカヤシオが咲き始めていた
やがて勾配が緩やかになり正面に鶴峯山の岩壁が立ちはだかる。

Photo3 突き当たった鶴峯山岩壁を右折トラバース
岩の基部を右に向ってトラバースしてゆくとやがて沢の源頭に出た。一度降って沢筋を登り詰め源頭の大岩目指して登り返すか、このままとラバースするか考えた結果木の根と潅木に掴まってトラバース。
沢の源頭からルンゼを登りきると前衛峰とのコルに出た。ここで左折し更にルンゼを詰め、左に伸びる藪尾根を登って行くと前方に大岩が立ちはだかった。
ここは右から巻きあがり再び藪尾根を進むと潅木に覆われて展望の無い鶴峯山北峰にでた。更に進むと南峰の山頂。ここも潅木に覆われているがまだ葉が茂っていないのでどうにか西岳や星穴岳は見えた。

Photo4西岳、星穴岳、星穴新道のある尾根(左側が植林された尾根)
鶴峯山~風穴 岩の上で休憩後折り返してP2への尾根を進むと直ぐにP2の岩壁に突き当たった。ここは左側の基部に沿って進み途中から潅木を頼りに3、40mほど下降しP2、P3の岩峰を巻く。やがて右手に突き上げるチョックストのあるルンゼが現れたので

Photo5 チョックストーンのあるルンゼ 隙間をくぐる
登り返してチョックストーンの下をくぐるとP3とP4のコルに出た。

Photo6 P3とP4の間のコル
コルを乗越しP4の北側のバンドを進むと途中2,3mバンドの切れているところがあったが岩壁をトラバース。
ロープは持っているものの単独行ではビレーする人もいないので妙義特有の炭団岩を注意深く確認しながら体重移動し通過した。
P4を巻き終わるとP4とP5とのコルに出た。コルを乗越して南側に移りP5の基部に沿って泥斜面を巻き下り、再び尾根に向って登り返すとP5とP6とのコル。ここから北側をトラバースして行くと直ぐに左手に風穴が現れた。

Photo7 風穴
風穴~風穴尾根の頭 風穴をくぐって再び南側に出て泥斜面を下降気味に進むとルンゼ、その向こうに小尾根が現れた。手がかりが豊富な小尾根に乗り、詰めて行くとやがて急登のルンゼ登りとなりP7とP8とのコル。
ここから北側に移りP8をトラバースし目の前にP9が見え出したところで潅木を頼りに巻き降り、

Photo8 風穴尾根最後の岩峯 P9
ルンゼを越え次の支尾根に乗り換えて登って行くと風穴の頭への稜線に出て登り詰めると一般道に出た。
右折すれば直ぐに風穴尾根の頭、左折して降れば三方睨。
風穴尾根の頭~丁須の頭 風穴尾根の頭の大岩の上から烏帽子岳・赤岩・丁須の頭へと続く稜線の展望を楽しみ、稜線の一般道を進む。

Photo9 烏帽子岩 赤岩 丁須の頭と続く稜線の岩峰群
前方に立ちはだかる烏帽子岩基部から右にトラバースし赤岩に差し掛かると鎖場、桟道、鎖場と連続し最後はスラブを登って赤岩の道標から再び稜線歩き。丁須の頭手前のルンゼの鎖場で朝駐車場にいたパーティと遭遇。通過待ちで大休止し、

Photo10 鎖の設けられたルンゼは渋滞中
鎖場を登って丁須の頭一歩手前の展望岩まで来ると歓声が聞こえてきた。
丁須の頭~駐車場 岩に登り丁須の頭の賑わい、

Photo11 丁須の頭
西大星方面の地形を観察し

Photo12 西大星 山頂にちょっと顔を出した高岩 向こうに浅間山

Photo13横から見た風穴尾根
丁須の頭はパスして鍵沢コースを少し降ってみた。北面のルンゼ降りで滲み出しが多い。ルンゼの中からは西大星を観察できないので引き返し篭沢コースを下山。途中木戸壁で寄り道し、クライミングルートの取り付きを探し回り場所を確認したのち国民宿舎へと戻った。
いつもなら国民宿舎で汗を流して帰宅となるが今回からはお風呂なし。2時間程度の行程では一度車に乗ってしまうと途中で風呂というのは無いな~。
二子山 中央稜(20160406)

Photo0 股峠のカタクリ
記録
日程:2016,04,06
メンバー: Nさん、安田
4/06日 天候 晴れ
コースタイム:駐車場(8:00)→中央稜基部(8:21~8:47)→3P大テラス(10:20~11:30)→西岳東峰山頂(12:28~3:02)→股峠(13:40)→東岳岩場(13:46~13:55)→駐車場(14:04)
関東地方は今週前半、後半ともに天候が思わしくない。真ん中の水曜日だけが晴天との予報で久々に小鹿野二子山中央稜にクライミングに出掛けた。(前回の様子はこちら)
股峠の駐車場に着くと既に2台の車が停まっており、アカヤシオの花の季節にはまだ少し早いのでクライミング目当ての人であろうと思いつつ中央稜基部に向った。
途中良く見ると木の芽が少し膨らみ始め、足元にはカタクリの花がそこかしこに咲き誇っている。
中央稜取り付きは植林に覆われ、更に岩陰となっているので陽射しが無くちょっと肌寒いが登ればやがて陽射しを受けるのでコンディションとしては良好。
先行1パーティが岩に取り付いているのを眺めながら登攀準備を整え、先行パーティが1Pを登り切ったので出発。

Photo1 まだ陽射しの無い1Pの岩場を登る
直ぐに追いついてしまい、先行パーティとは違うルートで登ろうかとも考えたが急ぐことも無いので先行パーティの登りを見ながら順番待ちしていると、やがて陽射しも届くようになってきて心地よい。
つるべで3Pを登りきると大テラスとなり、時折吹き抜けるそよ風陽射しを浴びながら大休止。

Photo2 3P核心部に差し掛かる

Photo3 3P核心部を越えて
4Pも先行パーティの後を登るが5Pで順番を譲られた後は順調に高度を稼ぎ、

Photo4 6Pを快調に登る
麓から届く昼のサイレンを聞くとまもなく終了点に達してクライミング終了。
西岳東峰山頂でのんびり時間を過ごしているとハイカーが登ってきたので談話。その後後続パーティも終了点に達したようなので下山し股峠へと戻った。

Photo5 稜線を辿り途中から股峠目指して降る
難ルートばかりでとても取り付くことが出来ない東岳の岩場を見学して駐車場へと戻った。