平ヶ岳 (尾瀬から登る)

140426-0朝の平ヶ岳_5921
     Photo0平ヶ岳

記録
日程:2014,4,26~28
メンバー:Nさん、Nさん、Kさん、安田 
天候:4/26,27日晴れ。28日曇り
26日  コースタイム:鳩待峠(8:05)→山の鼻(9:00)→尾根取付き(10:50)→スズヶ峰(14:20)

戸倉から鳩待峠までの道路が開通して2日目、連休初日ということもあり鳩待峠には山スキーを楽しむ人々が続々とやってくる。峠はすっかり除雪されているが山の鼻への登山道に一歩踏み込むとそこから先は残雪の世界。
140426-1鳩待峠_5949
     Photo1 鳩待峠から残雪の世界へ


登山には珍しく歩き始めはしばらく下り坂。やがて川上川の流れをスノーブリッジで渡りさらに進んで木橋を渡るとやがてビジターセンターが見えてくる。
山の鼻にはすでにツバメが訪れており空を飛び交っている。
140426-2山の鼻_5900
     Photo2 雪解けを待つ山の鼻

山の鼻から自然研究見本園を横切るように進路を北西に取り雪原を進む。小さな沢をスノーブリッジで越えると尾瀬ヶ原の雪原は狭まりやがて至仏山の尾根の末端に猫又川が迫ってくるところで右岸の尾根末端をトラバース。再び所々に口を開けた水面を避けながら雪原を進むと再び猫叉川の流れが迫ってきて柳平の終わるところで再び右岸の斜面をトラバース。
140426-3猫又川_5904
     Photo3 猫又川

まもなく正面に尾根末端が現れるところが二又でここから左俣に沿って進み再度正面に尾根の末端が現れたところで今度は右へ進路を変え、いよいよスズヶ峰へ続く尾根へ取り付く。傾斜の緩やかなところを探して高度を上げればまもなく尾根筋に乗り
後は刻々と変わる至仏山の姿を背に登るうちに右のほうに景鶴山、さらにその右に燧ケ岳が姿を現す。
140426-4至仏山へ続く尾根_5909
     Photo4 振り返れば尾根の先には至仏山

尾根を上り詰め、平坦なスズヶ峰の山頂に出ると今まで見たことが無い至仏山の勇姿が背面に、前方には越後駒ケ岳、中ノ岳その右になだらかな特徴ある山頂を持つ平ヶ岳が一望できる。
140426-5スズヶ峰山頂へ_5913
     Photo5 スズヶ峰山頂

山頂で進路を北東に変え、スズヶ峰の平坦な山頂が下りかかったところを泊地とする。
140426-6テント_5931
     Photo6 テント


27日  コースタイム:スズヶ峰(4:30)→P1911(5:05)→平ヶ岳(8:20~9:00)→P1911(12:30)→スズヶ峰(13:20)

朝食を済ませテントの外に出てみれば薄明の空に明星が輝き、やがて茜色から周囲の景色が判別できる明るさになってきたので平ヶ岳を目指して出発。
140426-7燧ケ岳・景鶴山・大白沢山_5920
     Photo7 朝焼けに浮かぶ燧ケ岳・景鶴山・大白沢山のシルエット

冷え込みはほとんど無かったものの雪は締まって歩きやすい。
スズヶ峰から降りすでに崩壊した雪庇が続く尾根を登り返してP1911に到着すると昨日出遭った人のものであろうテントが一張り。
P1911からは正面に見え隠れする平ヶ岳をめざしてアップダウンを繰り返し白沢山の山頂も気づかずに通過。
140426-8白沢山から望む平ヶ岳_5923
     Photo8 平ヶ岳へのアップダウン

広くなだらかな雪面を登り詰めると鉄塔が1本。
ここが平ヶ岳最高点。さらに右折して5分ほど進むと潅木の塊がありここが三角点。
140426-9平ヶ岳三角点山頂_5927
     Photo9 平ヶ岳山頂

平ヶ岳山頂からは荒沢岳・越後駒ケ岳・中ノ岳の秀峰、巻機山を経て谷川連峰に続く尾根。
平ヶ岳から藤原山を経て兔岳へ伸びる国境の尾根。さらに目を転じれば上州武尊山・笠ヶ岳・至仏山・皇海山・日光白根山・男体山・燧ケ岳・会津駒ケ岳から中門岳への稜線が望まれ、まさに360度百名山10座に囲まれた大展望が広がる。
140426-10中ノ岳・越後駒ケ岳・荒沢岳_5925
     Photo10 越後三山(越後駒ケ岳 中ノ岳 尾根越に見える八海山)

晴天と高い気温で腐り始めた雪にスノーシューで対応し、周囲の景色の変化を楽しみながらテントに戻る。
昨日同様持余す時間を使って米から炊き上げ夕食、平ヶ岳の景色を堪能しつつ乾杯。沈む夕日を見ながらテントに潜り込む。

28日  コースタイム:スズヶ峰(4:40)→尾根取付き(6:00)→山の鼻(7:30)→鳩待峠(9:10)

今日は下山だけなのだが気温上昇による雪の腐れを懸念して昨日同様早い出発とする。
140426-11スズヶ峰稜_5936
     Photo11 遥か下に山の鼻

スズヶ峰から降り始めると景鶴山・燧ケ岳は尾根の向こうに姿を消し、正面の至仏山も平凡な姿に変わり、やがて尾根の末端に出て往路のトレースをたどるが
たった2日で雪面の状態は変わり、周囲の斜面には幾筋ものクレバスが出現。
スノーブリッジもかなり怪しい状態に変化していろ。
140426-12スズヶ岳より降る_5945
     Photo12 スズヶ峰から降る     

柳平から尾瀬ヶ原に出ると、往路でのスノーシューの跡は雪解けが進み水が凍った穴ぼこと姿を変えていた。
140426-13湿原まで降りて燧ケ岳を望む_5947
     Photo13 雪が腐り始めた尾瀬ヶ原

山の鼻で一息入れていよいよ最後の登りとなる。往路で通過した川上川のスノーブリッジはすでに無く、斜面につけられたトラバース路を伝わって通過し最後の登りを一気に上って鳩待峠に到着。
連休の間の平日で入山したときのような賑わいは無いが運よく乗り合いタクシーがあり戸倉まで戻る。

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

東谷山 日白山

140416-0二居俣ノ頭平標山へと続く稜線_5886
     Photo0 日白山から平標山へ伸びる尾根

記録
日程:2014,4,16
メンバー:Sさん、安田 
天候:4/16日晴れ
コースタイム:二居(7:40)→二居峠(8:20)→送電鉄塔下(9:00)→東谷山(10:30)→日白山(11:45~12:20)→下降点(12:45)→堰堤(14:10)→二居(15:00)

R17が二居の集落に差し掛かったところで旧道に入り二居峠のほうに向かうと車道が消える寸前のところに文明屋さんの大きな駐車場があるのでここを利用させていただく。
道標に沿って旧三国街道を二居峠に向かって進むとすぐに雪道となり踏み跡を発見。
140416-1二居峠登山口_5871
     Photo1二居峠登り口

踏み跡を追いながら街道上のデブリを避けつつ登ってゆくとやがて二居峠の東屋に到着。
140416-2二居峠東屋_5872
     Photo2 二居峠東屋

東屋からはバリエーションとなり藪コギ、雪上歩きを繰り返すうちに尾根筋の雪が消えたところででは送電線巡視路と思われる明瞭な登山道があることに気づく。
送電鉄塔下からは多少腐り始めた雪上をスノーシューで進む。
140416-3送電線鉄塔_5873
     Photo3 送電鉄塔

東谷山山頂からは日白山、平標山、仙ノ倉山が見渡せる。
140416-4東谷山山頂_5874
     Photo4 東谷山山頂

日白山から平標山へと続く稜線を目で追いながら帰路となる二居への下降点を確認。
140416-5二居俣ノ頭平標山_5878
     Photo5 日白山から二居ノ頭・平標山へ続く尾根

東谷山からは風無し気温良しの快適な雪上歩行となり日白山山頂に到着。
ここからは崩落した雪庇が続くタカマタギへの尾根。
140416-6無名峰とタカマタギ_5880
     Photo6 タカマタギへと続く尾根

眼下の仙ノ倉谷のこちら側にはバッキガ平からの長釣尾根、
140416-7バッキガ平方面_5885
     Photo7 遥かにバッキガ平

向こう側には先日登ったばかりの仙ノ倉北尾根、
140416-8仙ノ倉北尾根_5887
     Photo8 仙ノ倉北尾根

さらには二居の頭を経て平標山へ続く尾根が延びている。
西側の谷筋を追うと遥か向こうに登山口の二居の集落も見渡せる。

日白山山頂から二居の頭へ続く尾根の急斜面を下り傾斜が緩やかになったところから
快適な尾根歩きとなる。途中快適そうな幕営の跡を発見。尾根が少し広がり平坦になったところに目印の赤テープがありここが二居への下降点。
140416-9二居への下降点I_5889
     Photo9 二居への下降点

ところどころに赤テープがあるものの、ブナ林の急斜面を谷筋まで降り地王堂川左岸の崖の上を進みとブナの大木にペンキマークが現れたところで堰堤下に降り右岸へ渡る。
140416-10地王堂川堰堤手前_5891
     Photo10 地王堂川堰堤への下降点

いくつかの堰堤を左に見ながら降ってゆくといつしか林道上に出て、除雪終点を過ぎるとまもなく二居の集落となる。

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

マナイタグラ山稜(谷川連峰)

140401-0本谷ノ頭と川棚ノ頭_5854
     Photo0 本谷ノ頭と川棚ノ頭

記録
日時:2014,4,01~03
メンバー:Oさん、Kさん 、安田
天候:4/2日晴れ時々曇り、3日曇り時々小雨  

昨年山行の帰りに立ち寄った谷川温泉から見た岩壁、帰宅して調べてみれば“マナイタグラ”。いつかは行ってみたいと一年あたためてついにチャンスがやってきた。
車を土合駅前に1台デポしてマナイタグラ登山口の川古温泉に向かい車中泊。温泉手前の駐車上はすでに雪が消えていた。
140401-1川古温泉駐車場_5836
     Photo1 川古温泉駐車場


2日  コースタイム:川古温泉林道ゲート(5:30)→千曲平(6:30)→クロベ林の岩稜(9:10)→小出山山頂(10:30~11:20)→本谷ノ頭(13:40)→川棚ノ頭(15:30)→泊地(15:40)

川古温泉手前で林道ゲートを入り千曲平を目指す。
140401-2林道入り口_5837
     Photo2 林道ゲート

途中の貯水池までは除雪されていたが角ばった石がゴロゴロ、さらに雪解け水が路面を洗っており沢の様相を呈していた。貯水池を過ぎると雪上歩きとなり、林道が大きくカーブして橋を渡ると小出俣(おずるまた)山への取付きとなる千曲 (せんげん) 平。ここでワカンを装着し赤テープを目印に植林帯を通過すると傾斜が増しいよいよセドノ尾根に取付く。
140401-3千曲平オゼノ尾根取り付き_5838
     Photo3 千曲平オゼノ尾根取付き

しばらくは明瞭な尾根筋を進むが1400mのところで岩稜が立ちはだかりワカンをアイゼンに変えて右から巻いて通過。
140401-4クロベの岩尾根_5839
     Photo4 クロベの岩稜帯

やがて周囲の展望が開ける潅木帯となり千曲平からおよそ3時間で小出俣山頂に立つ。
140401-5小出俣山山頂_5840
     Photo5 小出俣山山頂

東に阿能川岳
140401-6阿能川岳への稜線_5842
     Photo6 阿能川岳への稜線

北に赤谷川源頭の上には小障子・大障子・万太郎山と続く谷川連峰の縦走路、
さらに万太郎山の左にはシッケイノ頭から仙ノ倉へ稜線、下に目を落とすと赤谷川源頭部の谷が見渡せる大展望。
140401-7大障子ノ頭と小障子ノ頭_5857
     Photo7 万太郎山・大障子・小障子と赤谷川源頭部

小出俣山山頂から進路を北東に取り本谷ノ頭から川棚ノ頭へと続く稜線を下る。
140401-8本谷ノ頭と川棚ノ頭_5844
     Photo8 本谷ノ頭と川棚の頭

他の記録によると小出俣山から下ったところで幕営するようであるがわれわれはさらに先へ進むことにした。

本谷ノ頭から川棚ノ頭へと進むがこのところの天候の影響で雪庇はすべて落ち、稜線を避けて潅木帯あるいは笹の上を進むが踏み抜き地獄で著しく体力を消耗。もう少し早い時期であれば快適な雪上歩きとなったこと思われるが・・・・
140401-9小出俣山へ続く稜線_5859
     Photo9 本谷ノ頭から小出俣山を振り返る

川棚ノ頭とマナイタグラのコルに適地を見つけ、テントを設営し終わるころには雲が広がり残念ながら平標山に沈む夕日を見ることができなかった。


3日  コースタイム:泊地(6:20)→オジカ沢ノ頭(8:10)→中ゴー尾根分岐(10:00)→肩の小屋(10:40~11:15)→熊穴沢避難小屋(11:50)→天神平駅(14:00)
   
夜半にテントをたたく雨音で目を覚ましたが朝になって外に出るとガスに覆われホワイトアウト。わずかな視界を頼りにマナイタグラ山稜のアップダウンを繰り返し、笹の出た斜面を登り詰めると突然カマボコ形のオジカ沢ノ頭避難小屋が出現。一見扉が開けられるように見えたが、室内に溜まった雪で開かず。周辺には幕営できそうなところが無く昨日無理してここを目指さなくて良かった。
140401-10オジカ沢ノ頭_5863
     Photo10 オジカ沢の頭

避難小屋からは縦走路となりいくつかの踏み跡があったが崩れた雪庇の末端で消えているものもあり刻々変化する雪の状態にあわせて稜線上を進んだ。他の記録にあった急斜面では幸いにも鎖が出ておりロープを出すことなく通過できた。
痩せ尾根を進むうちに中ゴー尾根への分岐道標が突然現れ、縦走路の大半を通過したことを確認。、やがて時々顔を出す夏道を進むと突然肩の小屋の姿が視界に飛び込んできた。
小屋の中に入りしばし休憩後、注意深く下山路を確認しつつ進むと旗竿を手にした登山者の姿があらわれた。
今回の山行で初めて出会った登山者と挨拶を交わし、明瞭なトレースを追いながら天神尾根を下り、かろうじて屋根のみ確認できる熊穴沢避難小屋を通過。
140401-11熊穴沢非難小屋_5866
     Photo11 熊穴沢避難小屋

ロープウエー駅の音が聞こえ出すとまもなく天神平に到着。
140401-12天神平リフト終点_5867
     Photo12 ガスに包まれた天神平駅

2日間にわたる今回の山行で1日目は上越の雪山風景を堪能、2日目は一転してホワイトアウトと大自然のダイナミックな変化を味わうことができた。
下山後、土合駅前に止めておいた車で川古温泉に向かいデポした車の回収後混浴露天風呂で疲れをとって山行を終えた。

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

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