足尾 神子内川 手焼沢遡行→長手沢下降

0_3m滝奥は6m滝_2499
     Photo0 深い釜を持った3m滝と奥には6m滝
記録
日程:2016,06,26
メンバー:Nさん 安田

6/26日 天候 曇り
コースタイム:駐車スペース(8:03)→二俣(8:13) →H1070(9:42~10:00)→H1135二俣(10:18)→H1190二俣(11:01)→登山道(12:19)→半月峠指道標下降点(12:25~12:43)→長手沢本流合流(13:47)→H1280(13:54~14:11)→H1195(14:30~14:40)→2段6m滝(15:30)→二俣(16:23)→駐車スペース(16:33)      行程 10.2km 累積標高 933m
ルートマップは ここ です。

手焼沢遡行
梅雨の季節、わずかな晴れ間を見計らって再び足尾の沢に出かけてきた。前回の黒沢では沢を詰めた半月山の駐車場から中禅寺湖は見えなかったが今回は見えるということで期待大。
前日までの雨で沢の水量が心配されたが然程難しい沢ではないということで自宅を出発。大間々からR122に入り渋滞も無く快適に走るが前後はオープンカーだとかバイクが目立つ。
今日は終日雨予報が出ていないし日曜日ということもありドライブを楽しむ人が多いのであろうか。

足尾を過ぎ日足トンネル手前の駐車スペースに車を停め、
1日足トンネル_2466
     Photo1 日足トンネル足尾側入口 白く見えるのは管理施設

トンネル入口にある管理施設の横を抜けて鉄パイプの階段を登り地蔵滝を横目に遊歩道をトラバース。
2地蔵滝_2521
     Photo2 地蔵滝

更に堰堤を越えるとすぐに今回遡行する手焼沢(左)と下降する長手沢(右)の出合いの二俣に到着。
3二俣_2519
     Photo3二俣 手焼沢(左)と長手沢(右)の出合い

ここから左の手焼沢に進路をとり遡行開始。
すぐに頭上に両岸を結ぶワイヤとそれに下がった朽ち果てたゴンドラが目に入った。今では堰堤のおかげで沢床が上昇して両岸を行き来するのも容易いが堰堤が出来る前は深いゴルジェとなっていて渡るのに大変な苦労した往時の遺物の残骸と思われる。
ゴンドラを過ぎると石積堰堤が現れここは左から登って通過。両岸が立ち上がっていないので明るい陽射しの差し込む沢を小滝を越えながら進むとやがてミニゴルジェになった。幸い前日までの雨にもかかわらず岩が乾いていたので左をへつり滝上へと出る。
4ミニゴルジェ_2475
     Photo4 ミニゴルジェの釜をへつる

次いでここもやはり大きな釜を持った7m滝。釜をへつって左から登れそうであったが上部で水流を右へのトラバースする場所があり、どうしても水流に足を入れなければならない。途中まで登ってみたものの水の流れは速く岩はヌルヌルでよく滑る。ここは戻って右から巻いた。
5_7m滝_2477
     Photo5 7m滝 左から登り上部で水流とラバースを目指すが・・・


次々に出てくる小滝はいずれも釜を持ち、木の葉の影を映した緑かかった水色の表面をキラキラさせている。釜が多いのはこの沢の特徴か?
次が3m滝とその奥に7m滝。
6_3mと2条7m滝_2481
     Photo6 3m滝 奥には2条7m滝

事前情報で見た写真では奥の7m滝は2条と書かれていたがかろうじて水流の真ん中に島状の岩影が見えるのみ。やはり今日は水量が多いみたいだ。
2条7m滝を過ぎるとやがて二俣(H1135)。ここから水量の多い右の沢へと進むとすぐに5mと6mの滝が現れた。5m滝は左を登り、
7二俣5m_2487
     Photo7 二俣を過ぎると5m滝

落ち口を過ぎ滝上に出たところで6m滝を検討。
8_6m滝_2488
     Photo8 水流の広がった6m滝

広がった水流の真ん中を登ってみたかったが全身濡れそうなので水流左から登りお楽しみ程度に飛沫を浴びて満足。幾つか小滝を越えると右岸に石積のある3m滝。
9石垣3m_2489
     Photo9 右岸に石積のある3m滝

難なく越えるとまたもや二俣(H1190が現れここも水量の多い右へと進む。
左岸から合わさる幾筋かの涸沢、ナメ滝を過ぎると6m滝。10_6m滝_2492
     Photo10 6m滝 水流左に沿って登り傾斜が落ちたところは水中歩き

水流左を登り傾斜が落ちてきた上部では左側から岩が迫ってくるので水流の中を登った。ここを過ぎると伏流気味になって水量も減り時々現れる小滝を越えるとやがて涸れてきた。
いつしか両岸は背丈の低い笹斜面となり稜線の上に空が見られるようになってきたところで沢筋から離れ右岸を登るとすぐに茶ノ木平と半月峠を結ぶ登山道に出た。
登山道を右に進み茶ノ木平を目指すと樹林越しに中禅寺湖の水面が見えたが、木の葉に遮られてそれ以上の展望は得られなかった。
11中禅寺湖_2503
     Photo11 木々の間から中禅寺湖が見えたが・・・

手焼沢と長手沢を隔てる尾根の分岐で登山道が大きく曲り、手沢への下降点の目印となっている半月峠への方向を示す指道標が出てきた。
12下降点_2505
     Photo12 長手沢への下降点の目印

ここで暫しの休憩を取り、薄い踏み跡にしたがって下降開始。

長手沢下降
下降始めは低い笹の急斜面だが幾分傾斜が緩い小尾根を選んで下り、沢筋に降り立つとやがて伏流の水流が流れ出してきた。
幾筋かの沢形を集めるうちに滝の落ち口に出たので上から見下すとクライムダウンは無理そうなので巻き降り、下から見上げると登るにはさしたる苦労も無そう。
13_4m滝_2507
     Photo13 4m滝 上から一見すると無理。そう下か見ると・・・

こうした滝を幾つか降るが遡行図を見てもハッキリせず。時々水平移動の獣道らしきものがあるものの踏み跡は無いので適当に降ると左から水量の多い沢が合わさり、合流した沢が本流であることを知る。
14本流と合流_2508
     Photo14 長手沢本流と合流

合流点から少し降ると左岸の上方に樹木の無い台地らしきものが見えたので泥斜面を登ってみると開けた笹原が広がっていた。かつては畑か何かあったのであろうか?放牧地にしては狭い。
ここで休憩後再び沢床に戻り、降りながら振り返ると小滝が連続し”癒しの風景”となっていた。
15小滝連瀑_2509
     Photo15 小滝の連瀑

やがて左岸にピンクテープが現れ、廃ドラム缶が横たわる河原に出た。高度計と地形図から位置を確認すると左岸上についている道の終点辺りなのでピンクテープは釣り師の目印か?
更に降ると7m滝の落ち口に出た。
16_7m滝_2512
     Photo16 7m滝

登るには容易そうだが降るには???。ここは左から巻き降った。
ドラム缶とピンクテープのあった地点から下流は踏み跡もありそれを辿れば数回の渡渉程度で今朝遡行した手焼き沢との合流点である二俣に戻れそうであったが容易そうな所は水流横を下って釜をへつったりあるいは巻いたりを繰り返し滝と戯れながら通過した。
17_2段6m滝_2515
     Photo17 2段6m滝

二俣からは往路を戻り朝は横目で通り過ぎた地蔵滝をじっくり見学して駐車スペースへと戻った。
二俣から本流との合流までは難しい滝も無く、小滝の連続で美しいところもあるので短時間での避暑お手軽沢登りに良いと思われる。
長手沢をピンクテープのところまで遡行しそこからは20m程度泥斜面を登れば林道を使って戻ることも出来る。






テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

足尾 神子内川 黒沢 右俣→左俣下降

0_10mナメを登るDSCF0600
     Photo0 核心のゴルジェ 出口の10mナメ滝を登る
記録
日程:2016,06,12
メンバー:Nさん 安田

6/12日 天候 曇り
コースタイム:黒沢ゲート(8:07)→黒沢2号橋(8:15)→二俣(9:16)→ミニゴルジェ5m滝(9:30)→10mトイ状滝(10:11~10:24)→H1165(11:15~11:30)→H1310(12:00~12:15)→半月山駐車場(13:12~13:32)→左俣下降点(14:05)→17m滝上(15:00)→石橋?遺構(16:30)→二俣(16:54)→黒沢ゲート(17:37)      行程 12.2km 累積標高 978m
ルートマップは ここ です。

入渓者が少ないのでのんびり歩いていても後ろから煽られることが無く登れる滝があり、しかもやぶこぎが無い初心者には最適という情報を得て渡良瀬川の支流神子内川の黒沢に出かけてきた。

ナビで入力すると日光経由の道が出てくるが私の家からだと桐生を経て渡良瀬川に沿って進んだほうが距離も短く早いんじゃないかなと思いつつも何はともあれナビにしたがって出発。
日光から日足トンネルを通って目標の黒沢入口に近くなると、道路の両脇は縦列駐車の列。目的地の黒沢入口のゲート前に着けば既に車が停まっている。
1林道ゲート_2346
     Photo1 黒沢入口の林道ゲート

なんだか情報とは違うみたいと思っていると、後からやってきた車の人に話を聞いて今日が神子内川の釣り解禁日であることを知った。なるほど納得。

沢装備をつけて林道を登って行き林道が左に分岐し黒沢を渡る”黒沢2号橋”を渡らずに直進。直ぐに現れた沢へと下降する踏み跡をたどって沢床に降りた。
”濡れたくない心”と”一度濡れれば大胆になって何のその”との葛藤をしながらもここは一気にとばかり水に入り気合を入れて水流の中を進む。
やがて釜を持ったナメ滝を2つ越えるとネットで見たことのある大堰堤に到着。
2大堰堤_2350
     Photo2 大堰堤

真ん中を抜けて進むと行く手を遮るように大岩が出現。
3大岩_2351
     Photo3 大岩

もちろん直登できないので巻き道がありそうだが探してみると大岩の右の岩陰の奥が滝になっているようなので潜り込んでみると何のことは無く岩の間を登ることが出来た。・・・・が水を浴びて胸までびっしょり。

やがて釜を持った10m滝が現れる。
4_10m滝_2353
     Photo4 10m滝

登れるルートを思案検討し淵を進んで水流右の濡れて滑る岩を登り、抜け口では全身に水しぶきを浴びながら貧弱なハンドホールドをオープンでスメアを利かせて登り滝上に出た。やがて二俣に到着し
5二俣_2396
     Photo5 二俣・・・・・遡行は右俣へ 下降は左俣から

進路を右俣にとり、一度濡れた体は水に躊躇することなく小滝やナメを越えて行くと5m滝。
6前衛5m_2356
     Photo6 5m滝

直登できそうなので水中を進んで岩壁に触ってみるがヌルヌルしこれは私の技量ではNG。戻って右から小さく巻き5m滝上に出た。
ここからは3m2段滝を越えナメ、次いでトイ状の滝を登るとみどりの水を湛えた釜を持った10mS字滝。
7_10mS字_2361
     Photo7 10mS字滝

ここは左から乾いた岩(といっても新しいコケが成長中でよく滑る)の露岩部分を選んで登り小滝を越えると10mトイ状の滝。
8_10m樋_2366
     Photo8 10mトイ状滝

水流両側は綺麗に磨かれたツルツルの露岩でさてどうしたものかと思案の結果、流路が細く速い水流の真ん中を進むことにする。
外からは解らなかったが沢床は狭く、フットジャムが良く利くので両岸に伸ばした手は体のバランス取り程度で快調に登ることが出来た。
上部の屈曲点には水中に両足で立てるスタンスがあり、ここに立ちこんでチョックストーンと岩壁の間に左手を差し込んでスメアで体を上げ、
チョックストーンを抱えるように右手を伸ばして水流の中にある小さなチョックストーンの上から手を伸ばせばしっかり岩角に指がかかり一気に体を引き上げ滝上に出た。
次いで直ぐに現れたのが水流が割れた10m滝。
9_10mナメ_2368
     Photo9 10mナメ滝

真ん中の水流が無いところが登れそうであるが上に行くと水流が合わさりいかにも滑っていそうなのでここでも思案。左側の水流左を登った。
10mナメを越えると小滝が幾つか出てきたが滝らしい滝は無くなり水流の中あるいは際を進んだが休憩適地も無く、飽き飽きしてきたところで休憩。

元気を取り戻してしばらく進むとH1300付近から沢が幾つかに分岐。地形図を確認して半月山道路に抜けやすそうな一番水量が多い沢を詰めて行くとやがて水流は消え、沢形も消えかかってきたので左の尾根に逃げた。
尾根の反対の沢も水流が無くかなり荒れているので尾根を登り詰めるとやがて駐車場を示すPの交通標識が見えてきた。
ガードレールを跨いで舗装路に出て左折すると直ぐに半月山駐車場。
10半月山駐車場_2376
     Photo10 半月山駐車場

休憩後半月山駐車場からP1452へと延びる尾根を確認し、駐車場のフェンスを乗り越えると笹の中にしっかりした踏み跡が尾根上についていた。
踏み跡を進み途中から右に逸れて笹の斜面を降って行くと半月山と足尾を結ぶ登山道に出た。
登山道を足尾方面に降り崩壊地を過ぎるとP1504 とのコル。黒沢左俣への下降点であるが斜面かかなり急勾配なので更に進みP1504とP1511のコルから降り始めた。
11右俣への下降点_2380
     Photo11 左俣下降点の目印 石積の登山道

P1504を巻いた登山道の下に石積が現れるので下降点の目印になるだろう。
小さな尾根を降り末端で左の沢に下り、更に降って行くとやがて水音が聞こえ始め、H1280の右から支沢が合流するところでは行く手を遮るようにトラロープが張られていたが・・・。
トラロープを跨いで更に下降すると石積堰堤が現れた
12石積堰堤_2385
     Photo12 石積堰堤

ここは左から巻き降り、沢筋に戻って高度を下げるとやがて17m3段滝の落ち口に出た。
13_17m滝_2389
     Photo13 17m3段滝

左側のバンドを15mほど進み末端の立ち木を利用して懸垂下降。途中空中懸垂となるが30mロープで左岸の落ち葉の詰まったルンゼ下部に降り立ち沢床に戻った。
やがて現れた右岸の柱状節理の岩壁を過ぎ、更に降ると10m2段滝。
14_10m滝2段_2393
     Photo14 10m2段滝

ここは左から巻き、トラバースしながらの急斜面の降りとなるが濡れ落ち葉で滑りやすそうなので無理せずロープ使用。
次に石橋?の残骸(といっても橋の上流側が石積で塞がれている使用目的不明な遺構)の上に出た。
15石橋?残骸_2394
     Photo15 石橋?の残骸遺構

ここもロープを出して左から巻き降ると徐々に沢幅が広くなってやがて朝通過した右俣との合流点である二俣に着いた。
さらに下流には水しぶきを浴びながら直登した10m滝が待ち受けているが今度は右から巻き降る。
落ち口手前の右尾根を登って行くと残置のトラロープが垂れておりそれを掴んで急斜面を降り沢床に降り立った。
16_10m滝右岸から巻き降る_2397
     Photo16 残置ロープを掴んで降る

ここまでで主なる滝は終了し、大堰堤を通過したところで朝左岸上方に見えたガードレール目指してチクチクする杉の幼木混じりのヤブをよじ登り作業道らしき痕跡をたどってトラバース。道が消えかかったところで更に一段上がって林道に出た。
雨水で深く抉られた林道を降るとやがて入渓ポイントの”黒沢2号橋”の畔に出て駐車スペースまで戻った。

車のナビの示す帰路はなぜか往路と違って渡良瀬川沿いに降り桐生を通る一般道。時間を気にせずに済むのでナビにしたがってみると、到着してみれば往路との所要時間差20分。
なるほど!日曜日で混む高速道路を避けて案内してくれたということは値段なりの性能発揮ということで“素晴らしい!”。













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名栗 白谷沢+α

0白孔雀の滝DSCF0423
     Photo0 白孔雀滝 さてどう登るか?

記録
日程:2016,05,28
メンバー: Nさん安田

5/28日 天候 曇り
コースタイム:白谷沢登山口(9:14)→藤懸の滝(10:38)→白孔雀滝(11:50~12:13)→中ノ沢大滝下(12:43)→尾根(13:26~13:46)→棒八ノ頭(14:04~14:25)→登山口(14:57)
ルートマップ(中ノ沢出合から白谷沢登山口)は ここ です。

前日までの天気予報では晴れて気温が上がるということだったので、初心者でも沢を楽しめるという名栗の白谷沢に出掛けた。
今年初めに雪の棒ノ峰へ登った時に歩いた登山道が沢の横に沿って延びており、今日は土曜日ということもあって登山口にもかなりのハイカーがいた。
1白谷沢登山口_2163
     Photo1 多くのハイカーで賑わう白谷沢登山口

白谷沢遡行
登山口横から踏み跡にたがって白谷沢に降りて行くと踏み跡の先は名栗湖の一部と化し流れの無くなった水の中へ。
沈殿した泥と落ち葉で深さもわからないので水際を進み、倒木・流木の墓場を"川口探検隊”のごとく跨いだり潜ったりしながら埋もれかかった堰堤を越えるとどうにか沢らしくなってきた。
更に2つの堰堤を左岸の登山道のそばまで登って巻いて越えると水流がはっきりしここからいよいよ遡行開始となった、

水流の中を進み小滝を幾つか越えると相方曰く、”先を歩いてみる”とのお言葉。沢に並行する登山道は何回か歩いているので名のついた滝があるのは知っていたが遡行図での検討なしに儘よと。

あとで調べたら白谷沢登山口から 美折ノ滝・飛龍ノ滝・玉簾の滝・三次ノ滝・藤懸の滝・天狗滝・白孔雀滝 と七つの滝があるらしい。

2DSCF0385.jpg
     Photo2 緑が美しい谷を遡る

水流の中を進むうちに先行パーティに追いついてしまった。子供が混じったパーティがロープを出して登っている横を掠めて滝上に更に小滝、ナメを進むが
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     Photo3 行く手には藤の花も

上流には先行している者がいないようで狭まった滝にはくもの巣が張っている。
4三段ノ滝中段_2170
     Photo4 狭まった滝にはくもの巣あり

登れるところばかりなので気持ちよく進むと2条の滝が現れ、ここはいままでより手強そうと滝下でルートを思案。
視線を感じて右上を見るとハイカーが立ち止まってこちらを見ている。中にはカメラを構えている人も。
ルートを読んでヌルヌルのコケを避けようとで水流の中を登るが黒い岩肌はヌルヌル。細かいスタンスを拾って滝上に立つとハイカーが沢を渡っているし、左上には”藤懸の滝”と書かれた標柱もある。どおりでハイカーが立ち止まっているわけだ。
5藤懸の滝_2172
     Photo5 藤懸の滝

一団のハイカーが立ち去るまで休憩し、人目の無くなったところで更に進む。両岸から岩壁の迫ったゴルジェのでは登山道は一緒になり、抜けると登山道は再び左岸を沢沿いに登って行く。
小滝を越えて遡行すると、10mほどの滝が現れ、どうやらここが”白孔雀滝”らしい。ここもヌルヌルなので水流の真ん中を進もうと取り付くが途中で滑ってドボン。
気を取り直して今度は右寄りから取り付き中段まで登ると左の泥斜面から登山道に逃げられそうであったがここは敢えて滝にこだわり左上して落ち口を目指して登った。
6白孔雀の滝_2176
     Photo6 白孔雀滝

ここから上流は登るような滝がないということで遡行を終え大休止。

中ノ沢大滝
ここから下山ということになったが以前登山道を歩いたとき、下山途中にロープが張られて進入禁止になっている沢が気になっていたという話からその沢を探検してみよということになった。
沢装備を解かずに降りH480mのところまで戻り、登山道から外れて沢に入った。不確かな記憶では上流に大滝があるはずと水量チョロチョロ、岩ゴロゴロの谷を登って左に曲がると15mほどの滝が現れた。
7中ノ沢大滝_2178
     Photo7 中ノ沢大滝

水量が少なく表面を水が伝い降りて黒々した岩で殆ど登られていないようだ。
装備が貧弱なので左側の泥と音場、岩混じりの急斜面を途中まで登ってみると落ち口と思ったところから更に上に樋丈の滝が延び、ここはどう見ても足元ヌルヌル手がかりなし。
プロテクションを取れるような感じもしない。
8中ノ沢大滝_2179
     Photo8 中ノ沢大滝を横から見ると

この辺りで最大の滝と思われるが・・・・かなり難しいのであろう。帰宅後調べたら”中ノ沢大滝”というらしい。
急斜面をロープを使って戻ることも考えたが、登りきって林道に出た方が楽そうと話がまとまり急斜面を登り詰めると植林の尾根となった。左折し尾根筋を登ってピークが近づいてきたと思ったら程なく棒八ノ頭に出た。
9棒八ノ頭_2180
     Photo9 棒八の頭

棒八の頭からはバリエションルートであるがしっかり踏み跡が付いた尾根道を降り名栗湖の周回道路に降り立って白谷沢の登山口へと戻った。







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袈裟丸山Ⅰ ヒライデ沢から登る

0_3段8mナメ_2046
     Photo0 小滝とナメの沢岸にはアカヤシオが咲いていた

記録
日程:2016,05,18メンバー:安田

5/18日 天候 晴れ
コースタイム:折場登山口駐車場(7:43)→折場橋(7:50)→左岸枝沢合流点(8:14) →伐採跡地(8:30)→二俣H1373 (9:0~9:10)→二俣H1610(10:11~10:17)→遡行終了点(10:24~10:36)→登山道(10:44)      全行程 12.2km 累積標高 1170m
ルートマップは ここ です。      袈裟丸山Ⅱ を開く

行こうと思いつつ時が過ぎ花見のチャンスはもう失われたかと思ったが、標高が高いところ日当たりの悪いところではまだ残っているかも?と思いアカヤシオの名所袈裟丸山に出掛けた。袈裟丸山までのピストンでは面白くない。折角出掛けるのであるから周回は出来なものかと思案した結果、登りは沢を楽しみ、下山は花を楽しむというルートを思いついた。
R122の草木湖を過ぎて直ぐ”沢入(そうり)”から林道に入り、所々に飛散している落石を避けながら折場登山口の駐車場に着くと既に身支度をしているグループがいた。皆さん登山靴だったので袈裟丸山へのピストンのようだ。
早起きして車を走らせるのは慣れっこになっているが、舗装されているとはいえやはり初めての逸れも長い林道走行は疲れる。天気良し景色良しで、少し休憩して沢装備を整え、林道を10分弱進んだ折場橋からヒライデ沢に降りる。
1折場橋_2034
     Photo1 折場橋

橋から上流に堰堤が見えるので右岸から堰堤を3つ越えて沢を渡って左岸を登って4つめの堰堤を越え沢に下りていよいよ沢登り?歩き?開始。
直ぐ目の前に淵を持った2条の滝、
2_2条5m_2036
     Photo2 5m2条滝

その上に2段滝が見えるが、
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     Photo3 2段7m滝

なにせ初心者登れるものかどうかと思案しつつ、近づいてみればほどほど登れそう。ということでなるべく水に浸からないように足慣らし。
難なく越えると小滝、ナメ滝が次から次へと現れ、そのうち水流の中を歩くのが楽しくなってきた。
やがて遡行図にある左岸から枝沢の滝が落ちている2段滝に到着。遠くで見たよりも登りやすそうなので取り付く。
4_2段4m枝沢合流_2044
    Photo4 左岸から枝沢が合流する2段4m滝


遡行図にはいろいろ滝が書かれているがわかったのはここまで。後はどこがどこやら?????
適当に越えてゆくとやがて左側が大きく開けた伐採跡地に出た。ここで漸く自分の位置がわかったが・・・・
5伐採跡地_2050
     Photo5 左側が明るく開けた伐採跡地

また進んでいるうちにはっきりしなくなってきた。とはいえ沢だから二俣での進行方向さえ間違わなければ道迷いの心配はなし。
やがて1350mで顕著な二俣となったところで休憩腹拵え。
6_1373m二俣右_2061
     Photo6 1370m付近の二俣 腹拵えのあと右へ

ここは右へ進むと淵を持った階段状の滝が出てきた。
7実質最後の滝_2063
     Photo7 実質最後になる釜を持った階段状滝

これを越えれば以降滝らしい滝は無く、進むに従い水流は細くなってきた。やがて1580m付近で二俣となったところで一息入れた右へと進むと両岸は腰丈の笹に覆われ笹を掻き分けながら進むうちに
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     Photo8 時々現れる小滝

獣道か踏み跡か判然としないものが何回か現れた。
いよいよ水流が無くなってきた。
9_2071.jpg
     Photo9 笹の間にわずかに現れる水流

1610m付近で沢を横断している獣道が現れたので遡行終了し装備を解いて左岸の獣道を登って行くと松が生茂り下地に笹の無いスペースに出た。鹿のお宿?そこから再び獣道を登って行くと直ぐに稜線の登山道へ飛び出した。

袈裟丸山周回の後編  ”花を愛でながら降る” に進む




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裏妙義 裏谷急沢

0大滝下_1768
     Photo0 半円形に行く手を阻む柱状節理の大滝

記録
日程:2016,04,23メンバー:Nさん 安田

4/23日 天候 曇りのち晴れ
コースタイム:駐車スペース(7:21)→裏谷急沢出合(8:46)→大滝(9:23~10:11) →三俣(9:23)→谷急山(10:57~11:50)→柱状節理展望点(13:27)→入山川渡渉点(13:36)→駐車スペース(14:00~14:37)      行程 6.6km 累積標高 852m
ルートマップは ここ です。

久しぶりといってもほぼ1年ぶりに沢へ出掛けた。このごろ西上州に足を運ぶことが多いが未だ妙義の最高峰谷急山の山頂を踏んだことが無かったので裏谷急沢から山頂を目指した。
R18の横川を過ぎて県道18人入り入山川に沿って進み入山川と裏谷急沢の出会い近くの路肩の駐車スペースに車を停めた。丁度送電線の西群馬線が入山川を渡るところが目標となる。

駐車スペースから少し戻って送電巡視路の標識(西群馬幹線 61)が立っているガードレールの切れ目から入山川に降り、渡渉後河原を下流に進み右手から涸沢となった裏谷急沢との出会いから入渓。直ぐに5m滝が現れて
1_5m+ナメ_1744
     Photo1 最初の滝 よく見れば入山川からでも見える

水流の右を登ると二段のナメ。漸く足が水に馴染みだすとチョックストーン滝が目の前に。水量は少ないものの未明の雨で水流横の岩も濡れていて滑りやすいので躊躇無く水の中を進む。
2二段ナメIMGP1546
     Photo2 トイ状の滝 水流の中を進む

三段になった滝は一段目二段目を登るも、
3奥が10m_1751
     Photo3 奥に見えるのが三段滝の三段目10m滝

三段目の10m滝は思案の結果右へ逃げて巻く。
4_10m巻きIMGP1555
     Photo4 右側斜面を登り

5_10m滝巻き_1752
     Photo5 10m滝を巻く

妙義のボロボロの岩と堆積した濡れ落ち葉、更にその下の泥も水分を含んで登りにくい。木の根と雑木を掴んで登り三段目の滝(10m)の落ち口に出てみれば芽吹いたばかりの青葉の向こうに高岩の姿がみえた。
柱状節理の二段滝は難なく越えたものの、
6二段4m+8m_1756
     Photo6 柱状節理の二段滝

次の4m+6m二段滝は上段滝の登路(残置ハーケンあり)が水流脇で水を浴びそうなので悩んだ結果巻き。
次の7m滝は気持ちよく越えて
7_7m_1760.jpg
     Photo7 7m滝を登る

いよいよ柱状節理帯に突入。二段滝、四段の連瀑を越えナメを登り、左から合流している3つの沢を過ぎると正面に柱状節理の垂直な岩壁に大滝(20m)が出現。
8IMGP1571.jpg
     Photo8 大滝を見上げて

水流近くまで進んでみると右側のクラックからチムニーのラインを登れそうに思うが濡れてヌルヌルのコケもついているように見えた。乾いていれば取り付いたであろうが・・・・やはり右側から巻き。
9大滝落ち口_1772
     Photo9 大滝の落ち口

落ち口からはナメが続き、やがて現れたのが4m滝。ここは躊躇無く左のバンドで巻くが膝付近まである濡れ落ち葉の堆積で足の置き場も一苦労。
10_4m_1773.jpg
     Photo10 4m滝


4m滝を過ぎると延々と続くナメ。
11IMGP1580.jpg
     Photo11 延々と続くナメ

ここまでくると水量も減り、陽光も届くので水流の中も沢床はヌルヌル。長いナメで一度滑ると停りそうもない。足元の濡れ落ち葉を掻き分け、脆い岩に頼りながら右側の壁に沿って進むとやがて3本の沢が合流する三俣に到着。
12三俣_1776
     Photo12 三俣 ここで沢から離れる

剥がれ去った岩の角を注意深く拾いながら水流を横断し左の沢と中央の沢の間の尾根に取り付き漸く沢から離れた。
軽石の粒と土混じりの急勾配を登詰め稜線に出て左折。途中右側のスッパリ切れたリッジを通って登り詰めると谷急山山頂。
13山急山山頂_1780
     Photo13 谷急山山頂

谷急山からは入渓点に戻る尾根ルート下山。山頂から数メートルにある濃い踏み跡を辿ると始めは快適な尾根降りであるが小ピークを越えると岩が出始めやがて両側が切れ落ちたリッジとなる。
14下山尾根のリッジ_1790
     Photo14 両側の切れ落ちたリッジを進む

潅木あるいは岩に掴まりながら高度を下げると左の谷に柱状節理の岩壁が見えてくる。
15柱状節理_1797
     Photo15 柱状節理の岩壁

やがて勾配が緩むと雑木林となり黒い大岩が現れる辺りでは新緑の中にミツバツツジとヤマツツジが鮮やかに咲き乱れていた。
これまであった踏み跡が四散し始めるとやがて県道のガードレール、入山川の水流が見え始めた。降り立った河原は堰堤の直ぐ上流でここから渡渉して県道に上がり車へと戻った。

妙義のヒル
山頂で小さな蛭が指についているのに気づいた。足元は用心して対処したつもりだったが指なし手袋から出た指についていたのでナメを登るときに濡れ落ち葉を掻き分けたときについたようだ。
血を吸っても小豆ぐらいだったので子蛭と思われるが、蛭にしてみれば飛びついたわけでもなく、居場所に人間が手を突っ込んできたのでラッキーというところか。

下山後靴を履き替えようとしたら今度はズボンに大きな蛭が付いていた。これは立派な蛭で背中には黒い筋があり丸まると大豆より少し大きめ。伸びると5cmほどの大きさだった。山頂では付いていなかったので下山後入山川を渡渉して湿った草むらを歩いたときに付いたものと思われる。
道路の路面に落として観察したが尺取虫のように早いスピードで移動し、人が位置を変えるとまるで子犬のようにそれに向ってくるので高精度アンテナを持っていることがわかる。
衣類に歯を持った吸盤状の口で付着しているのでなかなか離れないが、伸びて移動する瞬間に突っつくと直ぐ落ちる。歯が刺さらないアルミ箔では付着状態を維持できず移動することが出来ないので蛭害を避けるためには
①ズボンの裾を靴下の中に入れて足の皮膚まで進入できないようにする。
②ズボンにアルミテープを一周巻いてそれ以上あがってくることが出来ないようにし腰の高さ以上に登れないようにする。
また、手も指無し手袋は避け皮膚の露出をなくす。
以上蛭対策の私案です。 







テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

浦山川水系 冠岩沢 西尾根下降

0大滝落ち口_8681
     Photo0 大滝の上から見た新緑の冠岩沢

記録
日程:2015,06,01 Nさん、安田

6/01日 天候 曇りのち晴れ
コースタイム:浦山大日堂駐車場(7:25)→冠岩集落跡(8:05)→入渓点(8:11~8:36)→25m大滝下(10:55)→縦走路(10:52)→大持山山頂(13:12)→下の送電鉄塔(15:27)→巡視路入口(16:00)→駐車場(16:04) 行程17.2km 累積標高1175m

今年は季節の進みが早いようで5月には30℃オーバーを記録。そこでどこか涼しいところは考えてみて思いついたのが 先日奥多摩から秩父へ抜けた 際にちょっと覗き込んだ冠岩沢。

秩父から浦山川沿いを遡り大日堂バス停横の駐車場に車を置き、名栗方面への道路を歩き途中分岐で左折し冠岩集落を目指す。いまや集落は無人の廃墟となり、林道終点の鉄橋のところでは倒壊家屋が道を塞いでいる。鉄橋を渡り登山道を進んで冠岩集落のあったところから斜面を下って冠岩沢の堰堤の河原に降り立ち沢装備をつける。
1入渓場所_8664
     Photo1 植林で薄暗い入渓点

久しぶりというか、人生何回目かの沢なので初めのうちは水に入るのも躊躇しがちで逢ったが一度膝まで浸かってしまえば童心に返って浮き浮き。やがて最近樹皮をむかれ熊野爪あとの残った大きな杉の木が前方に出現。
2熊の爪跡_8667
     Photo2 真新しい熊の爪跡

今日はいつもの山行と勝手が違って直ぐに腹が空くので熊も同じなんだと思いつつここで休憩を取り腹拵え。直ぐ前方にはかつての作業道の丸太橋と思われるものが現れるがいまや苔むしてとても渡って見ようなどと思われない代物が横たわっている。
やがて正面に大岩が現れこれから先が面白くなるらしい。幾つかの小滝を頭から水を被るまではゆかないが、胸から下を水に濡らしつつ水流の中を進むうちに最初に現れた大変そうな15m2段滝。ここは左のクラック沿いに登って後続を確保。
3 15m2段_8670
     Photo3 2段15m滝

濡れた岩では手探りでスタンスを確認してから体を持ち上げたがここはドライなのでスイスイ。その上の2段滝はどうも滑りそうなので水流右から登った。
遡行図を参考にしても良くわからないのでとにかく登れそうなところは水を浴びつつ登る。水を浴びなければ沢散歩になっちゃう。今日は沢登りなのだ!
やがて正面には25m大滝が現れるが一休しながら眺めても私に登れるような代物では無いので右から巻くことにして泥斜面を登り始めたが緩んだ残雪の上を登っているようでズリズリ。
4大滝25m_8677
     Photo4 25m大滝 下にはブナの巨木の残骸

少し登ってからは岩と木の根を手がかりにして落ち口の出た。滝下には大きな倒木が横たわっていたがどうやらこれがかつて滝上にあったブナの巨木の残骸らしい。
上空の新緑の木漏れ陽を見上げながら遡行するうちに今度は8m簾滝が現れた。
5奥の8m滝_8685
     Photo5 8m簾滝

ここは登れそうな気がするが・・・・。今までのちょっとした滝では登っていると”ここは滑りそう”と思うところでは水流の中に下からは見えないハーケン・お助けがあったがここは落差もあるしどうかと思い探してみたが良くわからない。記録では在ったような?と思いつつも結局左に逃げて滝上に立つ。
この辺りから水量が減り始め、同時に倒木が増え始めたので潜ったり跨いだりしているといつの間には流れを感じなくなってきたので左岸を登り詰めると大持山とP1197の鞍部に出た。良く見ればケルンが詰まれておりどうやら抜け口も正解だったようである。
6縦走路へ出た_8686
     Photo6 ケルンのところで一般道に出た

一般道を大持山目指して進み、展望台で沢装備を解き腹を満たして大持山山頂に向かい、そこから西尾根を下って川俣集落に降り立った。ここから数分の車道歩きで駐車場へ戻った。
7蕎麦粒山_8692
     Photo7 西尾根の途中で正面に見える蕎麦粒山

以前縦走したときには気づかなかったが大持山山頂には西尾根へ入るピンクテープが下がっており迷うことなく西尾根に乗ることが出来る。また、西尾根を下る途中テープがいろいろ出てくるがこれらは殆ど林業関係の目印と思われるので地形を確認しつつ忠実に尾根を辿ればやがて送電鉄塔に至り、そこからは黄色い巡視路の標柱を辿った。

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

常念 一ノ俣谷

0七段ノ滝上から見ると_6297
     Photo0 一ノ俣谷の七段ノ滝を上からみると

記録
日程:2014,9,2~5
メンバー:Nさん、Sさん、安田

9/2日:天候 晴れ
横尾まで

コースタイム:上高地(11:45)→明神(12:30~40)→徳沢(13:25~13:40)→横尾(14:35)
お昼ちょっと前に沢渡に集合し上高地に移動。夏休み明けとこのところの天候不順によって上高地は閑散。今日は横尾まで移動し幕営。早々にビールでのどを潤し明日に備える。
1上高地BT_6287
     Photo1 閑散とした上高地

9/3日:天候 晴れ
一ノ俣から常念乗越 (かつて”小黒部と”いわれた常念乗越から梓川側に下る一の俣谷道。いまは廃道)

コースタイム:横尾(4:40)→一の俣(5:25~5:50)→二段ノ滝(6:50)→七段ノ滝 (7:40~9:30)→一ノ俣の滝 (9:50)→山田の滝(10:35)→常念の滝(11:40~11:50)→二又(13:40)→青いドラム缶(14:20)→常念乗越(15:10)
星は見えないもののうっすらと山の影が薄明の中に見えるのでどうにか天候はもちそうという判断でヘッデンをつけて横尾から一ノ俣へ移動。
2一ノ俣_6289
     Photo2 一の俣

漸く周囲が見渡せる明るさの中で沢装備をつけて谷遡行開始。出だしは“キジウチ場”と化しているので注意深くヤブコギ。少し進んだところで沢筋に出るが水量が多く、飛び石を上手く使って進む。どうやら滝らしきものが現れるが、水量が多くブッシュに逃げて巻く。途中の岩にかつての登山道の名残と思われるマーキングが現れるが踏み跡らしきものは見当たらない。
3旧登山道のマーキング_6290
     Photo3 かつての登山道のマーキング

やがて滝らしきものが現れるが明確な瀑布と七っていない。どうやらここが二段ノ滝と思われるが通過後にわかったことで他の記録にもはっきりとした写真が無い。
やがて目の前に七段ノ滝が現れるがとても登れそうな代物ではなく、
4七段ノ滝_6291
     Photo4 七段ノ滝入口

左岸を高巻くが探せども巻き道らしきものは発見できず。
5七段ノ滝旧道_6296
     Photo5 七段ノ滝ロープを出して高巻き

どうにかこうにか登りルンゼを何筋かトラバーし大岩の上に出たところで下を見れば旧登山道の残骸と思われる朽ち果てた桟道が側面に下がっているのが見えた。
6七段ノ滝巻_6294
     Photo6 旧登山道の残骸

懸垂、登り、トラバースを繰り返して岩の角を通過すると、これまた旧道の残骸のワイヤーやハーケンを発見。ルートが正しいことを確認した。

七段の滝を通過し、小滝をいくつか越えると、やがて一ノ俣の滝。
7一ノ俣の滝_6303
     Photo7 一ノ俣の滝

ここは記録によると左側にワイヤーが下がっており登れるとのことであったが・・・・・
確かにワイヤーはあるものの淵が深くてワイヤーまで到達できない。しかも水量が多くワイヤーを使ったとしても水圧でたたき落とさる。ということで高巻き。
懸垂で落ち口に降りてみるとワイヤーは旧道にあった吊り橋の残骸。さらに岩にはホールドなどほとんど見つからなかった。
さらに小滝をいくつか越え、あるいはブッシュを漕いで上流を目指すと、ところどころに旧道の跡らしきものが現れるが、トラバース中に崩壊箇所が現れたり、水流で道がえぐられていたりでロープを出したりたたんだりと大忙し。
8小滝_6305
     Photo8 水量豊富な小滝

右側の岩壁から落ちっている山田の滝、
9山田の滝_6306
     Photo9 山田の滝

やがて常念の滝を過ぎるころには
10常念の滝_6309
     Photo10 常念の滝

水量も減ってきて沢の様相も時々小滝が現れるくらいで平凡なものとなってくる。
沢が右へ大きく曲がると二又に到り、
11二又_6314.
     Photo11 二又

右は常念乗越へ、左は東大天井へと向かう。
地形図によると左沢はすぐに水が涸れるようであるが水量は2対1と多い。本来の一ノ俣谷はこちらであるが、旧道をたどるということも目的の1つであるので
我々は右沢へ進路をとる。
記録によると二又で幕営可能とのことであったが水流より少し高くなったテント1張りがせいぜいの場所であった。
右沢は水量が少なく沢幅も狭くなってやがて木の枝を掻き分けて進むようになると
水流は2本に別れ、左の上流を見上げればこれまた記録にあった常念小屋の取水場となっている青いドラム缶を発見。
12常念小屋取水タンク_6315
     Photo12 青いドラム缶

取水場からは管理用に歩かれているのか踏み跡がはっきりし、小1時間の登りで常念小屋の裏手に出て一の俣谷の遡行終了。

横尾から常念乗越のテント場までおよそ9時間の行動予定であったが多い水量と踏み跡無き巻き、崩落箇所の通過等々でロープの出し入れが多く10時間を要した。

9/4日:天候 晴れ
常念乗越から小梨平まで
コースタイム:常念乗越(5:15)→常念岳(6:50~7:05)→蝶槍(10:35)→横尾分岐(10:50)→蝶ヶ岳ヒュッテ(11:15~11:30)→長塀山(12:10~12:20)→徳沢(14:45~15:15)→小梨平(16:40)

夜半に雨が降ったものの朝はガスにかこまれているだけなのでカッパはつけずに行動開始。常念への登りはジグザグの登山道しか見えなかったが山頂では小屋に荷物をデポして登ってきた登山者が何名かいたが。どうやら縦走は我々のみらしい。
13常念山頂_6318
     Photo13 常念岳山頂

展望の無い中を黙々と進み、途中蝶槍を越えたところで横尾への分岐に到るが、
14横尾分岐_6319
     Photo14 横尾への分岐

予定通り蝶ヶ岳経由で
15蝶ヶ岳ヒュッテ_6320
     Photo15 蝶ヶ岳ヒュッテ

長壁尾根を徳沢まで降り大休止。
16徳沢_6288
     Photo16 徳沢


後は一目散に小梨平を目指し予定時間1時間オーバーで到着。明日は雨予報ということで朝もノンビリなのでそそくさと買い物に!。降り出した雨の中で満足感に浸りながらのビールは最高。

5日    明るくなって起きてみると雨の中を明神方面に進む登山者が10数パーティ。ご苦労様と見送りながらゆっくり朝食を済ませて沢渡へ戻り、今回の山行を終えた。

テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

秩父 谷津川 地獄谷

0 ナメの連瀑_6166
Photo0 ナメの連瀑帯

日程:2014,7,17
メンバー:Nさん、Kさん、安田 
天候:晴れ
コースタイム:熊倉山登山口(9:40)→入渓点(9:20)→二俣(11:20~11:50)→林道横断点(13:10~13:50)→熊倉山登山口(14:10)

梅雨の間の晴れ間を見つけて久々に沢に出かけた。
高麗川駅に集合し車で秩父の白久に向かい、駅前を左折して谷津川館の横を抜けて“鹿の湯”手前の空き地に駐車。ここまで道路は舗装路。
(鹿の湯は廃墟となっているみたいでナビでは表示されず。営業している谷津川館を目標にすると良い)

駐車場より少し戻ったところに熊倉山への登山口があるが現在一部崩落により登山道は通行止めとなっており、登山届けのポストも閉鎖されていた。
1 熊倉山登山口_6159
     Photo1熊倉山登山道入口

登山道をたどって少し降ったところにある谷津川にかかる木橋を渡って対岸へ移り少し進むと水道取水施設がる。、施設のフェンス伝いに進むとやがて登山道が沢筋を離れようとする地点で登山道を離れ、沢床に降り立ったところで谷津川に入渓。

梅雨中とあって水量は多いが濁りもなく遡行にはさほどの影響もなし。
時々現れる小滝を越えて快適に遡行するとやがて6m滝が現れるが水量多く右から巻く。
2 6m滝_6161
     Photo2 6m滝

次の6m滝も右から巻いて、5m滝は左から登れそうであったがシャワークライミングとなり水圧に耐えられそうもないので無理せずに巻いた。
3 5m滝_6163
     Photo3 5m滝

次の5m滝はロープを出して越える。
4 5m滝_6164
     Photo4 5m滝

やがてゴーロ状となったところが二俣で水流は谷津川本谷と地獄谷に分かれる。真ん中を登るとピバークできそうな平坦地形となり、錆びて文字が読めなくなった道標が立っていた。
5 二俣_6165
      Photo5 二俣の道標

七滝コースの登山道の名残であろうか。周囲を見渡せば登山道らしき形跡もあるが廃道となって久しく踏み跡はまったくない。
ここで昼食休憩を取り、進路を右側の地獄谷へ取って遡行開始。
地獄谷に入ると名前のごとく谷は狭まり暗くなり、水量は半減したが倒木流木がかなり増えてきて水流に沿って進むのが困難なところも出てきた。中にはビーバーの巣もさもありなんといったような堰が出来ていたりといった様相。
小滝、ナメ滝の連瀑帯を通過し、周囲の明るさが増すのに従いだんだんヌメリも増えてきた。
やがて陽光を受けて水流がキラキラ光る4m滝を越えると前方に登山道が横切り地獄谷の遡行終了。
6 最後のナメ滝_6168
     Photo6 キラキラ光る最後の滝

木陰で休憩を取り登山道を降るが崩落箇所もありロープを出すほどでもないので注意深く通過。数年にわたって通行止めになっているため最近の踏み跡はなく夏草が生い茂りやがて廃道となってしまうのか?朽ち果てた作業小屋の向かいに熊倉山と白久駅を指し示す道標だけが人待ちげにたっていた。
7 登山道道標_6169
     Photo7 道標

沢の水音が聞こえだすと見覚えのある入渓地点ももうすぐ。取水施設では草刈が行われており挨拶を交わすとすぐに登山道入口に到着。地獄谷の遡行を終えた。
沢でのロープの取り扱いが初めてだったこともあり途中いろいろ教えていただきながらのノンビリ遡行。涼を得るとともにいろいろ学べた有意義な沢旅であった。

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